FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜   作:紅蓮大地

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第六十話 黒魔術教団 撃破

 

グレイを探しに剣咬の虎へと向かったナツ達。そこでなんやかんやあり、黒魔術教団を壊滅させるという依頼を代わりにやることになった。

 

というのも、未来ローグより一年後にフロッシュはグレイに殺されるという事を聞いていたナツは、ローグの仕事先にいるのではと推測。

 

案の定、黒魔術教団へと潜入するとその教団にグレイはいた。さらに厄介な事にそいつらは浄化作戦というとんでもないことをしでかそうとしていた。

 

まぁ、グレイが教団に入ってたのは潜入作戦だったらしい。半年ほど前に偶然エルザと遭遇、内部調査を進めて行くうちに、街一つ殲滅する浄化作戦の話が出てきてしまったらしく、思っていたよりも長期になってしまったのだ。

 

一つの集団ならエルザとグレイで十分だが、予想以上に大きな組織であったため、全ての支部が集まるこの浄化作戦の日を待つことにしたらしい。

 

そのタイミングでナツ達がきた・・・と。だいぶややこしいな。

 

まぁ当然そんな話をされ黙っているナツ達ではない。グレイ達と共に浄化作戦を潰すべく、黒魔術教団と対峙していった。

 

当然、信者達では相手にならず幹部とも言える者達も圧勝して行くナツ達。途中復活したジュビアとそれにつれられたウェンディとシャルルも加わった。え?グラン?色々あって遅れてんじゃね?知らんけど。

 

「アレ?グランは?」

 

「寝てたから置いてきたわ」

 

全然違ったし。

 

その後も、次々と敵を薙ぎ倒して行く妖精の尻尾の魔導士達。ナツも敵の親玉を既に倒していた。

 

だが、倒された親玉・・・アーロックは倒れながらも不気味に笑っていた。

 

「くくく・・・」

 

「何がおかしいんだ」

 

「そなたらの負けだ・・・・・・我はこの日のために自らの顔を焼いた。それが代償だった!!!我は喜んで顔を焼いたぞ!!!」

 

「何言ってんだ、オマエ」

 

「さぁ!!契約の闘神よ。代償の対価を払え!!その力を我が為にふるえ!!

 

イクサツナギ召喚!!!

 

その言葉と共に空が渦巻き、巨大な魔力の渦が発生した。轟音と共に大地が割れ、その渦の中心から出てきたのは・・・巨大な足だった。

 

その足は黒魔術教団の信者達を踏み潰しながら地についた。

 

「おい!!よせっ!!仲間ごとやるつもりか!」

 

ナツがアーロックに怒鳴るが、奴は不敵な笑みを崩さない。

 

「これが浄化作戦だ。捧げる魂は黒魔術教団の信者の信仰する心。街の人間などどうでもよい。ゼレフを信じ死んでいく者の魂こそ、究極の供物。それでこそゼレフは姿を現し、我々を導いてくださる」

 

「テメェ・・・」

 

ナツは怒った。仲間を仲間とも思ってもいないアーロックの言葉に。そんな怒りもなんなその。アーロックは両手を広げ、闘神を崇める。

 

「ふはははははははははっ!!闘神イクサツナギは誰にも止められん!!この場、全ての命を奪い尽くすまでなぁ!!」

 

そして等々、イクサツナギがその姿を現した。その巨大さたるや、およそ千メートルはあるのではないだろうか。もうどう言葉で表していいかわっかんねぇは。

 

その手にはその巨体に相応しい剣を握っており、それが振るわれれば、いかにナツ達でも大ダメージを受ける。

 

そして、ついに闘神が動いた。

 

ドゴォォォォンッ!!!

 

・・・・・・否、()()()()()()

 

足元より凄まじい轟音が鳴り響いた瞬間、闘神はその巨大な足を蹴り飛ばされ、その巨体諸共宙に浮くように転ばされたのだ。

 

そんな無茶苦茶なことができる奴なんて、一人しか知らない。闘神は倒れながらも自らを倒した相手をその目で睨む。だが、その時既にアイツは次を仕掛けていた。

 

「地竜の・・・咆哮!!!」

 

放たれた大地竜のブレスが、イクサツナギの体を貫いた。そしてその衝撃は全身に渡り・・・そしてそのまま爆散していった。

 

あの野郎(グラン)、遅れてきたくせにいいとこだけ取りやがった。

 

その光景に、敵は唖然とし恐怖した。強大な闘神が、たった一人の魔導士に、何の苦もなく倒されてしまったから。その場から逃げたくても、体が震え動けなくなっている信者達を素通りし、グランはウェンディ達の元へと行く。

 

「・・・起こしてよ」

 

「起こしたわよ。でも起きなかったんだからしょうがないじゃない」

 

「ごめんね、グラン」

 

「・・・まぁいいや、寝てたのは俺だし。ところでさっきの何?」

 

「相手方の親玉が召喚した闘神だって」

 

「・・・ほぉーん」

 

普通に会話をするな。周り見てみろ。色んな意味でドン引きしてんぞ。

 

「・・・アイツ、全然変わってねぇな」

 

「ですが、強さはもっと上がっています」

 

「どこまで強くなるつもりなんだ、ったく」

 

しょうがない。それがグランだし。

 

「バケモノーーーーっ!!!!」

 

「助けてくれーーーーーーーーーっ!!!!」

 

「殺されるーーーーーーーーーーっ!!!」

 

と、先ほどまで恐怖に体を縛られていた黒魔術教団の信者達は、一目散ににげだした。まぁ、たった数人で二千の軍を圧倒する者達や、闘神をたった一撃で倒すような奴なんて相手にしたくないわな。

 

逃がさないように拘束しようと動き出す前に、ある集団がこの場に到着した。

 

その先頭には、グラン達も見覚えのある人物がいた。

 

「全員逮捕だーーーーっ!!!!逃すなよ、コラァ!!!!」

 

そこにいたのは、評議院達を率いるリリーと・・・ガジルのそっくりさんだった。

 

「ガジルさん!!???」

 

「リリーも」

 

「・・・すごいな、ガジルのそっくりさんが評議院を率いてんぞ」

 

「誰がそっくりさんだコラァ!!???喧嘩売ってんのかグラン!!!」

 

「・・・・・・いやー、あのガジルさんが評議院な訳ないし」

 

ギャーギャー騒いでいると、この場に他の皆も集まってきた。

 

ガジルとリリーの他にはレビィも評議院としてこの場に来ていたらしい。うーん、リリーとレビィは違和感ないが・・・・・・ねぇ?

 

「レビィとリリーか!!」

 

「ナツ!」

 

「久しいな」

 

「ギヒ。」

 

そして、ナツもこの場に集合し、当然困惑する。だってガジルが評議院の服を着てるんだから。

 

「……と、ガジルによく似た人?」

 

「喧嘩売ってんのかコノヤロウ!!」

 

「いやー、あのガジルさんが評議院なわけないし。」

 

「・・・やっぱ偽物か?」

 

どこまで疑ってんだコイツら。まぁしゃーないか。

 

「食いぶちを探してる時()のじーさんに誘われてな。」

 

「ウォーロッドさんだ。」

 

『・・・冗談だったのに・・・』そう言いながら、後悔してるウォーロッドの姿が鮮明に見える。

 

「こうしてギルドの上に立つことになった。ちなみにお前も逮捕だ火竜(サラマンダー)。『目付きが悪い罪』でなぁ」

 

なんだその罪。だったらオマエもじゃねぇか。次いでガジルは、ルーシィ、ジュビア、ハッピー、ウェンディ、グランにそれぞれの罪状を告げた。

 

「お前は『格好がエロイ罪』で逮捕。」

 

「なっ…」

 

「ジュビアは『じとじと罪』で逮捕。」

 

「じとじと?」

 

「お前は『魚食いすぎ罪』」

 

「美味しさは罪だったのか……」

 

「お前はなんか…その存在が何となく逮捕だ。」

 

「え?何ですかそれ……」

 

「グランは・・・アレだ。アレで逮捕だ」

 

「・・・おい、俺とウェンディだけ適当すぎんだろ」

 

そしてさいごにガジルはグレイの方を見る。先ほどまでとは違って真剣な表情で。

 

「お前は……言わなくてもわかるよな?グレイ。オレァ甘くはねぇぞ。」

 

そうグレイを睨んでいると

 

「ぐほっ! 」

 

後ろからやってきたエルザに頭を殴られて、間抜けな声を出す。

 

「エルザ!」

 

「エルザがいたーっ!!」

 

「機嫌悪そうだよー!!」

 

「貴様……ガジルに似てる癖に随分と調子に乗っているな。」

 

「俺はガジルだ!!本物のなッ!!」

 

「いや、あのガジルさんが評議院なわけなかろう……」

 

「・・・・・・実は本物のガジルだ。」

 

「「何っ!?」」

 

「・・・うそぉ」

 

「本気で偽物だと思ってたの……?」

 

エルザとナツ、そしてグランは驚いたが、エルザはすぐさま真面目な顔に戻って状況説明に戻る。

 

「ならば話は早い、黒魔術教団の浄化作戦を止めたのは我々だ。いや、もっと言えば」

 

「分かってるよ。」

 

「グレイのおかげで俺達もここまで来れた、感謝している。」

 

「しかし迷惑かけたことに変わりねぇ。済まなかった。」

 

「ジュビアは…グレイ様が無事ならそれでいいです。」

 

「私も、まんまと騙されたよ。」

 

「お前はもう少し変装に気を遣わねぇとバレバレだぞ。」

 

「えー、バレてたの〜?」

 

「えーと・・・話が見えないんですけど」

 

「なんでエルザまでいるの?」

 

「後で説明するね」

 

「・・・恐らく、半年前に偶然エルザとグレイが再会、黒魔術教団へとグレイが潜入捜査してた・・・・・・的な感じか?」

 

「大体な」

 

大体合ってるがなんでそこまでわかんの、コイツ?

 

「とにかく、街は守られた。」

 

「まさかみんなに助けられるとはね。」

 

「ケッ」

 

「俺達が揃えば無敵!」

 

「またみんなで一緒に戦えるなんて……」

 

「少し大きくなったか?ウェンディ。それにグランは、またアホ程強くなってんな」

 

「いいえ、全然変わってません。」

 

「・・・そんな変わらん。多分」

 

「なんかギルドにいるみたいだね。」

 

「このメンツが揃うとね。」

 

「こーゆーの久しぶりだなぁ……」

 

その場の一同で和気藹々と話し合い、かつての・・・一年前のことを思い出す。そして、そのままの勢いでエルザが指揮を執る。

 

「さあ私達の勝利だ!勝鬨を上げろ!」

 

オオオオオオオオオオオオオオオオっ!!

 

皆で掲げる大きな勝鬨。ここに、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の勝利が刻まれる。

 

そしてこれは、復活の狼煙でもある。

 

 

 

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