FAIRY TAIL 〜『大地』の滅竜魔導士 〜   作:紅蓮大地

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第六十四話 戦争開始

 

アルバレス帝国を迎え撃つ為にほとんどのメンバーは家に戻り、その時を待っていたがマスターなどの一部のメンバーはギルドに戻り、敵を警戒していた。

 

「ウォーレン、索敵状況は。」

 

「未だフィオーレに敵影なし。」

 

「それ……本当に信用出来んのか?」

 

「俺が作った超高性能レーダーだぞ!!」

 

「北部、南部…あるいは西部。どこから上陸してくるのか分かれば、策を練りやすい。」

 

「北部を陽動に使い、南部に主力を置くのが一般的ですね。」

 

「初代…!」

 

「決戦前の皆さんを見てきました。みんな、この状況に不安を感じてません、とてもたくましい仲間達です。」

 

どうやら、霊体の体の利点を使い全員の様子を見てきたらしい

 

「初代にはそう映りましたかな……わしには皆不安を押し殺しているように見える。友と寄り添うことで、不安を和らげ自分を鼓舞しているように見える。」

 

不安を感じさせないと考える初代とは違い、不安を押し殺していると考えるマカロフ。

 

「だが…それが悪いわけじゃない。親がビビれば、子もビビるのは当然…親なら自らガキどもの前に立ち、震える足を地につけてやるのもまた務め。」

 

「…はい!」

 

だが、威風堂々とするその佇まいにメイビスの心はまたどこか落ち着いた。

 

皆が皆、それぞれ過ごしていたその時・・・・ギルド内を・・・いや、街中に不自然な風が吹き抜けた。この異質な風は・・・奴らが攻めてきた証だった。

 

「そんな……」

 

「ウォーレン!魔導レーダーはどうなっておる!!」

 

「俺のせいかよ!知らねぇよこんなの!!」

 

そして突如としてウォーレンのレーダーに大量の敵影を確認する。それを知らせるかのように、アラームが鳴り続けている。

 

「なんで接近に気が付かなかったんだクソ!!」

 

「総員戦闘準備!!

 

敵は上空!空駆ける大型巡洋艦約50隻!!

 

「なんだよあの数!!」

 

「1隻だけでギルドと戦える大きさだぞ!!」

 

「あれはまだ、帝国の1部でしかない……!」

 

「空からなんて聞いてねーぞっ!!」

 

「鐘を鳴らしてください!敵襲!西方上空に巡洋艦約50!!」

 

敵が来るや否やメイビスが即座に指令を出す。それとほぼ同時にアルバレスの軍隊から一斉射撃が放たれる。だが、フリードによる術式のバリアによって守られる。

 

「初代!いくらフリードでもあの物量で押されたら持ちませんぞ!!」

 

マカロフは焦った声を出す。当然他の皆も焦りを見せる中・・・メイビスは落ち着いている様子だった。

 

「西の空から来るなんて予想外だ!」

 

「どうすんだよ!!」

 

「いえ…ここまでは想定の範囲内です。それよりも、先行部隊だと思われますが、予想より小規模の攻撃なのは嬉しい誤算。」

 

「え?」

 

「は?」

 

マカオとワカバが素っ頓狂な声を上げるが、メイビスはそのままウォーレンの念話を使って指令を出す。

 

「ウォーレン!全員に念話!作戦をDに!!飛竜隊、ミサゴ隊攻撃開始!!」

 

「了解!!」

 

これより・・・妖精(フェアリーテイル)妖精(スプリガン)による大規模な戦争が幕を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・空から来るとはな。まぁそれも初代の読み通りだったわけだが・・・滅竜魔導士を行かせたのは不味かったんじゃねぇか?」

 

そう呟くのは我らがグラン。こいつ一人で何やってんだろう?

 

「・・・ジュピターで撃ち落とせれば楽だったんだが、アジィールならそれも防ぐ・・・が、だからって負けはしないのが俺たちな訳で・・・・・・・・・もっと言えばこれ昨日の話なんだよね」

 

何を言ってるのか分からない人も多いだろう・・・まずグランがどこにいるか何だが・・・その実、フィオーレにはいないのだ。

 

というのも、初代からの命令で東に陣をとって欲しいと言われて東にあるボスコ国へと向かっていた・・・・・・歩いて

 

何で乗り物で行かねぇんだよ、てか跳んでけよ・・・まぁそこはいいとして。

 

「・・・ウェンディに会いたい」

 

黙れよ。

 

まぁまさか初代も四方を囲まれるのは計算外だっただろうが・・・それもまた戦争・・・何が起こるかはまるでわからない。

 

「・・・んで、いざこっちに来てみりゃ、ボスコは占領されて、馬鹿でかい魔力が三つに軍隊が百万・・・めんどくせぇ。無駄に多いからだいぶ時間掛かっちまったし」

 

そう言いながらも、コイツの目の前には・・・ズタボロにされたアルバレス帝国の兵士たちが地に伏せていた。

 

こいつ、こっちに来てすぐに兵士達ほぼ全員をズタボロにしといて息切れ一つしてないの怖いんだけど・・・なんか普通に喋ってるし

 

「・・・それで、さっさか負けを認めて帰ってくんないか?スプリガン12のお三方よぉ」

 

「あれだけの数の兵士を最も容易く倒すとは・・・噂通りの強さか。それとも、それ以上か」

 

古今東西のありとあらゆる魔法を修得した魔導王、オーガスト。

 

「これが陛下とアジィール・・・それにブランディッシュの言ってたグラン・ワームランドか?それほど脅威とは思えねぇがな」

 

暗殺魔法の天才、ジェイコブ・レッシオ。

 

「ゴッドハロー。お前の噂はイシュガル(こっち)にいた時から聞いてるぜ?大地の滅竜魔導士」

 

・・・そして、変なポーズをとっている元聖十大魔道序列一位、ゴッドセレナ。

 

「・・・変なポーズ」

 

シュッ!シャバっ!シュババババッ!!

 

「そう褒めるな」

 

「褒めてねぇわ」

 

何とも緊張感のない奴らだ。今が戦争の真っ只中だという事を知ってんのか?

 

「オーガスト、ジェイコブ手ェ出すなよ?」

 

「油断するな。此奴の強さは予想がつかん」

 

嬉々としてグランと戦おうとするゴッドセレナに対し、油断するなと告げるオーガスト。そんなオーガストの助言も軽く聞き流し、意気揚々とグランに向かっていく。

 

「すべてのドラゴンは俺の前に朽ち果てる。お前を最初の一匹にしてやっ!!?」

 

ドゴォォォォンッ!!

 

「・・・何言ってんだお前?」

 

ゴッドセレナの顔面に向かい拳を撃ち込むグラン。流石相手が何かを言ってようが関係なしに攻撃をする・・・いやまぁ戦闘中にベラベラ喋んなって話だけどな。

 

「グッ!思ったよりいい拳じゃねぇか!!」

 

だがその程度で倒せるほど敵は甘くない。すぐさま起き上がり反撃を繰り出すゴッドセレナ。だが、グランにそんな攻撃は通じない。今度はガラ空きの胴体に思いっきり蹴りを入れて吹き飛ばす。

 

「グフゥッ!!?」

 

「・・・オラ、さっさと出せよ。お前も使えんだろ?滅竜魔法」

 

「・・・・・・なら、望み通りだしてやるよ!!」

 

「・・・もう出すのか」

 

「それほどまでの強敵・・・竜の神に愛された男を相手に・・・地の竜がどう出るか見ものだ」

 

立ち上がったゴッドセレナの目の色が表裏逆転した・・・次の瞬間

 

「岩窟竜の・・・大地崩壊!!!」

 

「・・・あー、大地割られるってこういう気持ちなのか・・・覚えとこ」

 

自身の周りの大地を崩壊させたゴッドセレナ・・・だけど、グランにとってはなんて事ない攻撃。しれっと自分の周りの大地は割られずに無事だし。だが、それで攻撃は終わらなかった

 

「煉獄竜の炎熱地獄!!!」

 

「今度は火か・・・ナツが喜んで食いつきそうだな。」

 

「海王竜の水陣方円!!!」

 

「・・・やっべ、調子こきすぎた。あぁ流された」

 

巨大な炎の爆発を引き起こしたと思えば、今度は巨大な激流を発生させたゴッドセレナ。爆破は防げたが、激流は防げずに軽く流されていくグラン。

 

「暴風竜の嵐雪月花!!!」

 

今度は五つの竜巻を繰り出し、グランへと迫っていく。大地、火、水そして風とくる。一体いくつの滅竜魔法を使えるのか

 

「地竜の・・・剛腕!!」

 

五つの竜巻に対し、グランは誰よりも巨大な砂嵐を巻き起こし霧散させていく。そして拳を構えてゴッドセレナまで突っ込んでいく。

 

ゴッドセレナもそれを避けず真正面から迎え撃とうと構える。

 

「地竜の剛拳!!」

 

「金剛竜の堅城砕破!!!」

 

ゴオォォォォォンッ!!!

 

まるでとてつもなく硬い物質同士のぶつかり合いのような重低音が衝撃波と共に鳴り響く。

 

「八つの竜の魔水晶を宿したゴッドセレナ相手に互角で渡り合うか」

 

「彼奴の中に滅竜魔法以外の魔力も感じ取れる。底の知れぬ男よ」

 

二人の戦いを見ていたオーガストとジェイコブは、グランの強さに素直に驚かされる。

八つのうち五つもゴッドセレナに使わせてもなおも引けを取らないグランの実力に。

 

「ハハハっ!!思ってた以上にやるじゃねぇか!!グラン・ワームランド!!」

 

「・・・まさか体に八つも魔水晶を宿してるとはな。・・・・竜の神に愛されたってのも納得だな。めちゃくちゃな奴だ」

 

めちゃくちゃなやつにめちゃくちゃって言われとるがな。

 

「竜に神も王もいねぇのさ。だからこそ、全てのドラゴンはオレの前で朽ち果てる。」

 

まだ戦う気満々なゴッドセレナはより一層に魔力を高めていく。グランもそれに合わせ、もう一度対峙しようとしたその時、ここに第三者の異様な魔力がやってきた。

 

「「「っ!!」」」

 

「・・・何でこのタイミングでくるかねぇ」

 

唯一グランだけはその魔力の持ち主に気付き、嫌そうな顔をした。

 

日の沈む方向からゆっくりとこちらに歩みを寄せてきたのは

 

 

「ドラゴンの匂いがするなァ」

 

 

他でもない・・・闇の翼、竜の王・・・アクノロギアだった。

 

アクノロギアの登場は全員予想外だった為、嫌な汗が頬を伝う

 

ゴッドセレナは驚愕の表情から、その顔に笑みをこぼした。

 

「まさかそっちから来るとはねぇ。・・・オレはお前を倒すためにこの大陸(イシュガル)を・・・・・・」

 

「・・・ゴッドセレナ待て・・・避けッ」

 

一瞬だった。その一瞬でゴッドセレナの右の腹部は抉られた。グランはアクノロギアのその行動に気付き防御と忠告を行ったが、ゴッドセレナは間に合わず喰らってしまった。

 

「・・・・・・え?」

 

「・・・クソが」

 

ゴッドセレナは何をされたか、何があったのか知るよしもなく・・・絶命した。

 

 

 

「完全なる滅竜まで・・・・あと8人」

 

 

 

 

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