白雪に染る夜叉   作:ほがみ(Hogami)⛩

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3話 物語の構想

騒がしい璃月の繁華街。夜になった璃月の繁華街は、朝とは全くもって違い、賑やかさが湧いてきている

そのうち和裕茶館では、雲菫が公演していて、いつもより人の気が多い。雲菫が公演している題名は「神女劈観」。かの申鶴の半生書いた物語であり、雲菫としても思い入れのある物語だ

 

雲菫「―――では、今夜はここまで」

 

雲菫がそのように言うと、観客は皆パチパチと拍手するものや、今日も良かったよ!と感想を飛ばすものもいる

その観客の中…青い髪の少年は待ち人を待つため人のいない影へと移動し始める。物陰に来た時、彼は懐から手紙を取り出し、約束の確認を始める

 

「ふむふむ…間違っていないな。彼女はもう少し時間がかかりそうだから、本でも読むか」

 

手紙を懐にしまい、それと変わるように彼が好きな本を手に取り見始める

…しばし時間が流れたようで、彼は集中し、璃月港の賑やかさなど耳に入らなくなってしまった。面白い文法、興味を誘う書き方、どれも彼が気になるものばかりであった

彼女はまだかと思う気持ちはとうに無い。今、彼は本の世界に見入っているからだ

 

「おまたせしました…!すみません…」

 

彼女は息を切らしながら少年の前に立つ。少年は本をパタンとしまい、彼女と目を合わせた

 

「いや、待ってはいないよ雲菫。君も忙しいだろうに」

雲菫「いえいえ…私の約束に同意していただきありがとうございます行秋さん」

 

行秋は本題に入ろうと言って雲菫から考えてほしいと言われた物語の原本を提示する。もちろん、行秋の字は壊滅的に汚いため、代筆の人に書いてもらったやつだ

その内容は、飛雪大聖と降魔大聖がなにかの理由で共に対立し、戦闘を開始したが、途中で強大な魔物に襲われ、共にその強大な魔物を倒す―ということであった

 

その方法であればどちらが強いか二人の夜叉が争うも共に倒す。どちらが優勢かなど無いように思えて良いものだと雲菫は思った

 

雲菫「しかし問題はその戦う理由や…強大な魔物をどうするかですね」

行秋「構想はできても実物がないからね。職人のような人がいればいいけど…旅人ならなにか知っているかも知れない。明日きいてみよう」

雲菫「わざわざありがとうございます。明日は私も公演が無いので、共に聞いてみましょう!」

 

雲菫は行秋に別れを告げ、今日の話し合いを終えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

旅人side

 

気持ちの良い朝を迎えた蛍は、背伸びをして鈍った体を叩き起こす

今日は北斗の船で宿泊していたため、とても海の匂いが心地よい。それと昨日は北斗が戦闘に酒盛りしていたため、甲板でダウンしている船員の人たちがたくさんいる。みんな2日酔いになったり、体調が悪そうにしている

一方の北斗はというと、船から降りて天権の凝光と会話をしているみたいだ。その様子から、二日酔いなど関係ないようにみえる

 

蛍は鈍っている体を動かし、船を降りた

 

凝光「あなた酒臭いわよ」

北斗「しょうがないじゃないか!前日は久しぶりの璃月で酒盛りしてたんだ」

凝光「…その件であなた迷惑行為判定されてるわ。はいこれ、令状」

 

北斗は突き出された令状をみてげげっ…と言う。そこに書かれていたのは、北斗及び死兆船号の処罰について、その大まかない違反行為とその刑罰が書かれていた

しかし、どうしたことかそこまで厳しい処罰ではなく、稲妻から人を乗せてくるという簡単な仕事であった

―はじめからそういえばいいだろと北斗が言うと、凝光は鋭い軽蔑の目を光らせた。会うのも嫌なのに素直に頼むことなど、天が地にくっついてもありえないだろう

 

凝光「とにかく、あなたにはそれをしてもらうわ」

北斗「いつもとわからないが…」

凝光「罰金のほうが良いかしら」

北斗「いやいやいや!!!感謝するぜ凝光」

 

そのような会話を蛍は聞き、すこしクスっとくる

その後、甲板にいる船員が目を覚まし、仕事を開始し始めたため、蛍は一時北斗の船から降りて、凝光と会話することにした

 

凝光「おはよう。よく眠れたかしら?」

蛍「うん」

凝光「昨日はすまなかったわね。急に頼み事をしちゃって…迷惑じゃなかったかしら?」

蛍「大丈夫だよ。いつものことだから」

 

心配する凝光に蛍は励ましの声をかける

―冒険者協会から毎日のように急な頼み事を提示される。例えば、アカ○○ワイナリーの清掃とか、寝子の写真を撮影してほしいとか…いろいろある。それに比べれば全然屁でもないことであろう

凝光は昨日してくれたことはちゃんと反映させてもらうと言い残し、なにか他にないかしら?と聞いてくる。蛍は昨日万葉と北斗から聞いた稲妻の人の意見を話した

 

凝光「…出店に花火ね。楽しくなりそうね。ありがとう」

蛍「そうだ、劇は…」

凝光「心配しないで。ちゃんとやるわ。海灯祭みたいに海の上に劇場を増築するの。その間に劇の事など頼んでもいいかしら?」

パイモン「おう!任せてくれ!」

 

元気にパイモンが言うと、凝光はよろしくねと言って群玉閣に帰っていってしまった

これからどうしようかと悩む。昨日、雲菫は物語を作れる人に頼んで見ると言っていた。だからその進捗の確認と、劇が採用されたことを報告するために和裕茶館へ向かうことにした

―所々千岩軍が多いような気がする。その千岩軍は手にチラシのようなものを持っていることからして、今度の祭りのチラシを貼っているのだろうと考察する

 

パイモン「どれどれ…おうちりかみなりかんげいさい…?」

玉塵雷鳴歓迎祭(ぎょくじんらいめいかんげいさい)ですね」

 

声をかけてきたのは、蛍たちが会いに行こうと思っていた雲菫であった。その隣には行秋がいた

 

パイモン「玉塵雷鳴歓迎祭?」

行秋「読んで字の如し。璃月を守った飛雪大聖と鎖国解禁した稲妻の人を歓迎する祭りだって書いてある」

蛍「ふたりともどうしてここに?」

雲菫「物語の話をしようかと思ったのです。行秋さんに書いてもらった物語があるのですが…その話のネタにしようかと」

 

雲菫は蛍に一冊の本を差し出す。それは行秋が作った物語であり、劇に使用しようとしているものであった

パラパラとめくられる本。蛍は行秋自筆の本じゃなくてよかったと心から思う。内容は良いと思うが…ところどころ向けているところが気になるところだ

おそらくそれを蛍に聞きたいと思っているところなのだろう

 

雲菫「…なにか思いつきましたか?」

蛍「うーん…強大な敵……ヒルチャールの王とか?でも夜叉なら簡単に倒せるし…エンシェントヴィシャップ?でも本当の魔物をここに持ってきたら安全を確保出来ないし…」

行秋「遺跡守衛みたいな敵はどうだい?」

蛍「安全性が確保されてたら良いんだけどね…でも安全性が確保されててかつ強いようなからくりがあれば…」

 

蛍が悩んでいると、後ろから二人の女性が歩いてくる

それは伐難と甘雨であった

二人は蛍を見つけると、見つけた!という文字が見えるような身振り手振りをして近づいてくる

 

伐難「旅人さん、たくさん聞いてきましたよ!」

パイモン「どうだったんだ?」

甘雨「私から説明させていただきます。留雲真君はそうかの一言で、他のお二人はぜひ参加したいとのことでした」

 

なるほどとコクリとうなずく蛍。伐難はその隣にいる二人の男女に気づき、二人に自己紹介する

行秋も雲菫も伐難を見たのは初めてであり、このような美人を見たのも初めてに等しいため、戸惑ってしまう

 

雲菫「は、初めまして…和裕茶館で劇してます雲菫です…」

行秋「僕は行秋…ただの読書好きだ…」

伐難「よろしくね」

 

その笑顔も、太陽を反射する海の光に照らされて、普段よりもさらに明るく見えるため、誰にも負けないほど綺麗で美しかった

 




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