更新できない日など多々ありますので、良かったらこの物語の行く末やキャラの考察などして頂けたら…
璃月港――群玉閣
コツコツと走る筆。ぺったんぺったんと押される印。ここ群玉閣は平常通り動いている…とは限らない。実をいうと甘雨が体調不良で先日から休んでいる。あの甘雨が体調不良で休むことなど珍しすぎることだ
仕事熱心で、常に仕事をしているような彼女だ。知らぬうちに疲れが溜まってしまっていたのではないかと彼女を秘書に持つ凝光と刻晴は少なからず思っている
刻晴「…甘雨、大丈夫かしら…」
凝光「心配のしすぎは危険よ。仕事に支障をきたすわ。それはあなたが一番嫌なことじゃないのかしら?」
刻晴「それもそうだけど…やっぱり心配よ」
刻晴は心配そうにため息をつく。刻晴がこのような状況になっているのも非常に珍しいことだ。彼女は常に今日の仕事は早急に終わらせ、明日の仕事に取り掛かる―そんな人だ。だが、そんな彼女もこのようになってしまっているのはなにか原因があるのではないかと凝光は思う
実際、凝光も気だるい気分なのだ。夜蘭はサボるし、書類は山積みだし、朝食にはあまり好みでない黄金蟹が出るし…とあまり機嫌はよろしくないのだ
―ゴロゴロ…と雷鳴が起こると同時に雨がぽつり…ぽつりと降り始めてきた
凝光「あら?雨ね」
刻晴「なにか不穏な空気ね…」
刻晴がそう呟くと同時に群玉閣の扉が開かれる
振り向けばそこには、南十字船隊の船長が堂々と立っていた。その隣には、稲妻式の服を来た青年がバツが悪そうに例の船長の傍に立っていた
凝光「あら、嵐が来たわね」
北斗「誰が嵐だって?冗談はその書類上だけにしときな凝光。今回ばかりはそんな要件じゃないんだ」
万葉「そうでござるよ、凝光殿。今、この璃月には危機が迫ってるでござる」
凝光「…危機ねぇ…私からすれば、あなたのような素性の擦れない人からの助言というのが一番危険なのよ」
凝光は宝盗団を見るような疑いの目を万葉のことを見る。すると、凝光のそばに誰かが歩いてきた。すらっとした綺麗な女性。腕には青い腕輪をつけていて白い上着を肩で羽織っている
―彼女の名前は夜蘭。噂のサボり魔だ
夜蘭「その人は大丈夫な人ですよ。私が保証します」
凝光「貴女が言うなら間違いないわね夜蘭。珍しいわねここに来るなんて」
夜蘭「そうですね。ですが重大な報告をするため来たんです」
夜蘭は懐から一枚の紙を出した。そこにはファデュイの動向が記されていた
―層岩巨淵の近くにファデュイが終結しているようだ。そのファデュイは層岩巨淵に行くというよりかは、その近くの遺跡に行っているように見える。共いいた宝盗団によると青廃墟でなにか行おうとしているとのこと。もう60%完成しているそう
凝光「へぇ…興味深いわね」
百識「凝光様大変です!!!!」
勢いよく凝光に向かって叫んだのは、群玉閣の秘書であったがその勢いはすさまじく、膝に手をついて呼吸を整えるほどであった
それほど重大なことなのだろうと、刻晴や凝光は息をのむ。本当に危険かつ火急の要件でなければ、このように急いでこないだろう
刻晴「どうしたの?息を整えて言ってみなさい?」
百識「は…はい!ええと…まず何から話したらいいか…」
凝光「ちょっと待って、たくさんあるの?」
百識「はい…要点だけ掻い摘んで説明します!まず第一に、青廃墟にて謎の発光が確認されました!現在は静まっています。第二に、その発光現象が起きた瞬間に謎の歌がその青廃墟から聞こえさらに…」
百識は一呼吸おいて悲しむように言う
百識「璃月港に謎の魔物が迫ってきています…」
「「「なっ…」」」
その場にいた全員が驚愕した。それと同時に、危機感と恐怖を感じた
――旅人side――
璃月港についた三人はどこかおかしいような気配を感じた
活気のある市場、人、港であったはずの璃月港はその真逆。活気がなく、人通りも少ない。港に至っては停泊している船が寂しそうにゆらゆらと浮かぶばかり。そして曇天の空…
この璃月港に何か起こっていると肌で感じた
六花「…人の璃月はこのようなものか?我にはどこかおかしく感じるのだが」
パイモン「いやこんなんじゃないぞ…オイラもどこかおかしく感じてるぞ…」
蛍「いつもこの時間なら店はたくさん開いてるのに…どうして?」
三人は付近に聞き込み調査を始めた。だが、人は少なく聞ける人はごく限られていた
千岩軍の兵士に聞こうともその千岩軍もいない。どうしようかと困っていると、蛍の傍に一人の男性が現れた
??「おや…?あなたたちは…」
パイモン「あ!白朮!」
白朮「お久しぶりです―と言いたいのですが、今は少し立て込んでいまして…」
蛍「なにかあったの?もしかして…こんなに人がいないことと関係する?」
白朮「その話の前に…あなたについて聞きたいのですが」
するとバフっ…っと六花の腰付近に何かが当たる。なにかと思い六花が振り向くと、そこには小さな少女がいた。彼女の名は七七。キョンシーとしてこの世界に生きているひとだ
七七「あ…ごめんなさい―ってあれ?りーさん?」
六花「七七か。久しいな」
白朮「おや、知り合いだったのですね」
六花「あぁ。以前野草を採っている七七に会ってな。帰る時まで護衛をしたものだ」
七七は六花に抱きつき顔をスリスリしている
白朮「―それにしてはよく懐かれていますね。私も七七のそのような顔は初めて見ます」
六花「そのようだな。なぜか懐かれてしまったんだ」
七七「りーさんいい匂い…」
六花「よっこいせっと…さ、白朮殿、続きを話してくれ」
七七を抱っこした六花は白朮に話を進めるように促す
すると白朮は「殿なんてつけなくていいですよ」と丁寧に六花に言った
白朮「話を戻します。今、私たちは璃月中の患者に会いに行っているんです」
蛍「璃月中の患者?」
白朮「えぇ。つい2、3時間ほど前から急増してるんです。それも皆さん同じような症状でして…」
白朮が話しているとき、六花は不穏な気配を察していた
ついさっきあったような気配…気持ちの悪い気配。アビスの気配とはまた違う。もっと不気味な気配…妖気にしては薄すぎる
―と思った瞬間、空がいきなりひかり輝いた。目がくらむ程の眩い光と雷鳴のようなものが鳴り響く。するとポツリ…ポツリ…と雨が降ってきて、次第に落雷も始まった
パイモン「なんだ?急な雨だな?」
六花(―これは違う…雨などではない!)
六花「旅人一ーーーくっ!」
七七「りーさん大丈夫?」
突然六花を襲った業瘴により膝をついた六花に七七は優しく声をかける。それはかつて六花の主だったものを思い出させるような優しく暖かい手だった
六花「あ…ありがとう七七」
白朮「大丈夫ですか?」
六花「あぁ大丈夫だ…ただの過労だ…」
白朮「過労ですか…みなさんも同じようなことを言ってましたね…」
パイモン「どういうことだ?」
白朮「それは―」
白朮が言い終わる前にその音は鳴り響いた
短いのには訳があります。この先、重大な局面を迎えるということです