南極でゴジラを見張ってたらテロリストが来た件   作:よよよーよ・だーだだ

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GMKギドラって実はこうだったんじゃないか説 3話目

「せらふ・いむ様!」

 

 薬草園に立ち尽くす異形の男の背中に向かって、ハルは声を張り上げた。風に乗って火の粉が舞い、“せらふ・いむ”の白と紫の装束が、不気味に波打つ。

 

「お願いします……あなたの神様なら、あのヤマトの大軍を――このままでは父上が、村が……!」

 

 ゆっくりと振り返った“せらふ・いむ”の翡翠色の瞳には、今まで見たこともない深い翳りが宿っていた。瞳の奥には底知れぬ闇が渦巻き、鋭い焦点の定まらない光が瞬いている。

 

「それだけは――」

「どうしてですか!」

 

 口を閉ざそうとする“せらふ・いむ”、その胸倉をハルは震える指先で掴んだ。

 すぐそこの戦場では、多くの村人や兵たちが血を流し、息絶え絶えになっている。幼い頃から馴染みのある面影が、一つ、また一つと消えていく。

 

「うおおおーっ……!!」

 

 遠くで、タケノミナカタの雄叫びが轟いた。

 ハルが視線を移すと、最愛の父が敵の大太刀をまともに受けてひざまずいている。まるで今にも刀がその首を斬り落とさんばかりに迫っていた。

 

「どうしてですか!? 見殺しにするんですか!? わたしの父を、わたしの村を……!」

 

 声を振り絞るハルの目には涙が浮かび、頬を伝って滴っている。必死の想いが戦場の喧騒を貫き、“せらふ・いむ”の翡翠色の瞳を僅かに揺らした。

 

「……我らが“神”は、人の手での制御などできぬ存在です。その力は時として――」

「父上がっ!」

 

 ハルが悲鳴じみた声を上げた瞬間、タケノミナカタが仰向けに倒れるのが見えた。血飛沫が上がり、朱の甲冑が忌まわしく光を放つ。

 

「お願い、お願いです!」

 

 ハルはもう耐えられなかった。地面に両膝を突き、“せらふ・いむ”の足元で頭を下げる。泣き崩れるように、彼女の涙が土を濡らした。

 

「父上を……大切な村の皆を……どうか助けてください……!」

 

 長い沈黙が落ちる。“せらふ・いむ”の長い影が、哀れな少女のうなじを覆っている。

 

「……私を、恨まないでください」

 

 重く、しかし冷たく響くその声に、ハルは反射的に顔を上げた。

 そこに立っているのは、知っているはずの“せらふ・いむ”ではない。月光のように青白く、しかし異様な輝きを放ちながら、どこか人間離れした威圧感を漂わせていた。

 

「どんなことが起ころうとも……決して、私を恨まないと誓ってください」

 

 その瞳にはもはや人の温もりは微塵も見えず、代わりに、深い底なしの悲しみがさざめいている。ハルはごくりと唾を飲み込み、小さく頷いた。

 

「……はい。誓います」

 

 ハルの返事を合図に、“せらふ・いむ”は低く、異国の言葉を紡ぎ始める。声の層がいくつも重なり合うように増幅していき、ぞっとするほど不吉な反響となって戦場に響き渡った。

 

 めきり。

 空が軋むような音を立てて裂け始める。

 

 つい先ほどまで晴れ渡っていたはずの初夏の空に、漆黒の雲が怒涛の勢いで広がっていく。

 渦を巻く雲は、生き物のように脈動しながらうねり、何かを呼び込むための門を開いているかのようだった。周囲に満ちていた戦場の喧騒も、嘘のようにひそめていく。

 

「いったい、なにが……?」

 

 ハルは息を呑む。

 黒雲のただなかから、ねっとりとした圧迫感が降り注いでくる。天を裂く轟音が響き渡り、紫電の閃光が大地を斬り裂く。

 ごろごろと雷鳴が空を震わせ、まばゆい稲妻が戦場をまばゆく照らした。その輝きはただの雷ではない――何か別の世界から引きずり出されたような、不気味で禍々しい輝きだ。

 さらに激しい雷鳴が途切れぬうちに、空全体の景色が変わり始めた。真っ黒な雲の狭間から、不思議な金の光があふれ出す。

 ハルは空を見上げた。

 

「あれは……!?」

 

 ハルは“黄金”という概念を知らない。しかしその煌めきは、太陽とも月とも違う。溶けた鉱液が滴り落ちるような、圧倒的なまでの光だった。

 

「ハッ……ハァッ……」

 

 横に立つ“せらふ・いむ”が苦しそうに荒い呼吸をしているのを感じ、ハルは彼を見やる。男の額には冷や汗が滲み、歯を食いしばったような表情を浮かべていた。

 黄金の光は限度を知らず膨れ上がり、戦場全体を呑み込んでいく。

 

「な、なんだ……!?」

「なにが起こって……?」

「土蜘蛛の呪術か……?」

 

 ヤマトの兵たちは当惑のあまり武具を取り落とし、ともするとその場へ膝をつく者すら現れた。後者の場合は『今まさに、“偉大な者”が顕現しようとしている』――本能的にそう直感したのだろう。

 そして“せらふ・いむ”が真言を口にした。

 

 

 

「……さあ、伏して拝むがいい。“黄金の終焉”を」

 

 

 

 “せらふ・いむ”がそう呟いた瞬間、言葉は震動に変わって大地を揺るがし、光は一度だけぎゅっと凝縮される。

 そして次の瞬間、天は大きく裂けた。

 

 ――やがて、『それら』が降りてきた。

 

 空から雷が降り注いでいるかのようだった。

 熾天から舞い降りる、三つの首を持つ大蛇のような姿。しかしとても“生き物”とは呼べない圧倒的な異質さを放っている。

 甲高い雷鳴を纏った茨の鱗からは、動くたびに稲妻が奔る。その三つの首は鎌首を擡げ、ピロピロケタケタイヒヒヒヒ、と不気味な嗤い声のような振動をまき散らしていた。

 

「あれが、せらふ・いむ様の“神様”、なの……?」

 

 ハルは血の気の引いた顔で呟く。その生々しいまでの神々しさと恐ろしさに、息をするのも忘れてしまいそうだった。

 三つの首から放たれる咆哮は、稲妻そのものが嘲笑っているような異音を伴い、戦場の空気を震わせる。世界全体を断罪する審判のような圧力が、見る者の魂を焼き焦がしていく。

 

「せらふ・いむ様……?」

 

 おそるおそる問いかけるが、既に“せらふ・いむ”は応えなかった。立ち尽くしたまま、翡翠色の瞳は何かを失ったように虚ろだ。ちょうど木偶人形のように。

 

 ピカッ、ゴロゴロゴロゴロ……!

 

 そのとき、三つの首をもつ神が大地に舞い降り、地面が割れあがる。迸る閃光が四方へ閃き、戦場のあちこちで悲鳴が上がった。

 あまりの光景にヤマトの兵士たちは怯んでいたが、真っ先に立ち直ったのは指揮する武将だった。

 

「つ、土蜘蛛の化け物めー!」

 

 ヤマトの武将が怒鳴り、選りすぐりの弓兵たちが矢を番える。アンギラすら倒した鉄の矢は、彼らヤマトの切り札だった。

 

「放てぇっ!」

 

 放たれた漆黒の矢が、黒い雨のように神の体を覆う。

 だが、効かなかった。茨の鱗に届くか届かないかのうちに藁のように折れ、弾け飛んでしまう。そうでなければ、各部の棘から迸る稲光で焼け焦げてしまうか。

 ヤマトの兵士たちは唖然とした。

 

「な、なんだと……!? 鉄の矢すら効かぬのか!」

 

 ヤマト軍が総崩れになりかけたその一瞬、“神”は嘲笑うように嘶きながら、彼らへ容赦なく襲いかかった。

 右の首から奔った稲妻が地を舐めるように走り、当たった兵は光の残滓すら残らず消し飛ぶ。中央の首が吼えると圧縮された空気の衝撃波が広がり、朱の甲冑が木の葉のように散る。左の首は振り返っただけで地面が焔のように黄金に輝き、そこへ逃げ込んだ兵たちが溶けるように消滅する。

 

「撤退! 撤退せよ!」

 

 武将が絶叫するが、凄まじい轟音がそれを掻き消していく。つい先ほどまで秩序正しく整列していたヤマト軍は、子供の玩具のように打ち捨てられていく。

 高次元からの嗤い声が響き渡り、戦場は瞬時に地獄へと化す。金色の稲妻が乱れ飛び、大地は裂け溶けて混沌の海へ還っていく。幾千の精鋭兵たちも、この“異界の神”の前では砂粒ほどの存在でしかなかった。

 

「なに……これ……」

 

 ハルは呆然としていた。あれほど脅威に思えたヤマト軍が、あっという間に蹂躙されている光景は、まるで夢うつつのようだ。

 確かに村は救われる……だが、救いとは何なのだろう? (いくさ)という言葉が陳腐に思えるほどの破壊が、現実を飲み込んでいく。

 

「…………。」

 

 ほどなくしてヤマト軍が総退却を始めたころ、その神の視線が静かに村へ向いた。

 その首の三つともが、周囲の状況など意に介さぬように首をもたげ、あぶくのように蠢く複数の赤い目玉が冷ややかな眼光を放つ。

 

「せ、せらふ・いむ様……?」

 

 ハルは男を振り返るが、“せらふ・いむ”は空を見上げたまま、まったく動かない。それは現代で呼ぶところの『トランス状態』だった。その顔には、一切の感情が抜け落ちていた。

 閃光が瞬き、稲妻がハルの目前を走った。

 

「危ないっ!」

 

 近衛の武人が身を挺してハルをかばう。

 それと同時に、薬草園が震えるような雷撃を食らい、跡形もなく焼き払われていく。わずかな土の香りすら風に巻かれ、空しく散っていった。

 

「逃げろ! 村の者たちを避難させろ!」

「こっちへ急げ! 早くしろ!」

 

 タケノミナカタの怒声が聞こえる。

 しかし、すでに神の破壊は容赦なく村全体を襲っていた。三つの首がそれぞれ稲妻、衝撃波、融解の光を同時に吐き散らし、村の端から端まで蹂躙していく。

 いくら逃げようとしても、あまりにも規格外の力を前に人々の足は鈍り、次々に闇へと葬り去られていった。

 

「や、やめて……わたしたちの味方じゃないの……?」

 

 ハルの叫びも神には届かない。破壊するか救うか、そんな区別すらない。高次元怪獣の瞳には、人々の姿は取るに足らない虫けらか何かのようにしか映っていないようだ。

 

「父上!」

 

 村の悲鳴が鳴り止まぬ中、ハルはタケノミナカタを探す。

 タケノミナカタは必死に残った兵たちを率いて、村人たちを館に避難させようとしていたが、高次元の破壊から逃れられるはずもない。

 タケノミナカタが館に入った途端、稲光が館を真っ二つに裂き、続く轟音が大地を震わせた。

 

「父上っ!」

 

 ハルはとっさに手を伸ばしたが、届くはずもない。館はあっという間に全焼、村全体に激しい火の手が上がった。

 ……タケノミナカタは、村の皆は死んだ。呆気なく。何が起こったのか理解する暇すらなかったろう。

 劫火に包まれる村を見渡しながら、ハルは“せらふ・いむ”へと振り返った。

 

「どうして、どうして、こんな……!?」

 

 ハルの声は涙に濡れていた。目の前の男こそ、村人に医術を施し、知識を分かち合い、優しく微笑んでくれたあの“せらふ・いむ”。そのはずなのに――。

 ちょうどそのとき、ぼんやりと虚ろだった“せらふ・いむ”の瞳がかすかに生気を取り戻した。

 そして、呟いた。まるで背負ってきた業を吐き出すように。

 

「……私は、最初から偽りを言っていました」

 

 そう語る声は氷のように冷たい響きを帯び、今までの穏やかさとはまるで別人だ。

 “せらふ・いむ”は語り出した、恐るべき真相を。

 

「私はエクシフの使徒。この星を観察し、“神”に捧げる使命をもつ熾天使(Seraphim)――」

「エク……シフ……?」

 

 ハルには耳慣れない単語に、胸騒ぎが増していく。深遠な闇のような瞳が彼女を見据え、心を射竦める。

 “せらふ・いむ”は語り続ける。

 

「我らが“神”は、新たな星を求めておられる。あなたたちの故郷であるこの星が、その捧げものとして相応しいかどうかを確かめるために、私は遣わされたのです」

「捧げもの……星……? そんな……」

 

 もはや、ハルの理解を超えた話だった。エクシフ、熾天使、捧げもの、星、なにがなんだかわからない。

 戸惑うハルに答えるように、高次元怪獣が轟音とともに雷鳴のような咆哮を上げた。大地が揺れ、新たな稲妻が閃く。すべてがハルの理解を超えた状況下ではあったが、ただ一つだけが痛いほど明確だった。

 

 

 ――騙されていた。

 

 

 頭上で三つの首を持つ高次元怪獣が新たな雷撃を放ったとき、“せらふ・いむ”はその名を告げた。

 

「あの御方は終焉の翼、その名は“ギドラ”」

「ぎ、どら……?」

 

 その名を語る“せらふ・いむ”の声にはうっとりと、狂信的な崇拝の色が混じっていた。その目は、もはやハルの知っていた優しい異邦人のものではなかった。

 “せらふ・いむ”は滔々と語り続ける。

 

「私がやってきたのはこの星の価値を計るため。あなたたちの村は試されていたのです」

「じゃあ、わたしたちは……わたしは……」

「ええ。観察対象です。この星が、我らが神へ捧げるに相応しいか、否か、それを見極めるための」

 

 ハルにとって、“せらふ・いむ”の言葉は冷たく響いた。それは、これまでの温かな関係が全て偽りだったことを示していた。

 

「薬草のこと、故郷のこと、神様のこと……全部嘘だったというの?」

「嘘ではありません。ただ、あの御方は、ハルの想像するような存在ではないのです」

「それじゃあ、薬を分け、村の病を治したのも、村に受け入れられるための……」

「ええ。あなたたちの信頼を得るためでした」

 

 言葉の一つ一つが刃物のようにハルの胸を切り裂き、優しかった日々の記憶を汚していく。

 そして、そんなハルを見つめる“せらふ・いむ”の目線はどこか苦しげだった。

 

「……もう遅いのです。あなたはあの御方に縋り、そしてあの御方はこの星を“召される”と決められた。かの御方が下す裁定に、私とて逆らえません」

 

 そのときハルは、自分の手に小刀が握られていることに気づいた。

 薬草を刈るためにいつも持ち歩いていた、かすかな温もりの残る道具。今、その刃先が小刻みに震えている。

 それに気づいた“せらふ・いむ”が、静かに訊ねた。

 

「私を……殺すのですか?」

「……っ!」

 

 ハルの瞳が大粒の涙をこぼす。

 ……ハルにはわからない。薬草園で笑い合った思い出や、苦しむ村人を共に助けてくれた記憶が頭をよぎる。どれが嘘で、どれが真実だったのか、もうわからない。

 ハルには何もわからない。“せらふ・いむ”の話す星々のことも、神のことも、熾天使ということも。

 けれど一つだけは確実だ――いま、村を焼き払っている化け物を呼び出したのは目の前の男なのだと。そしてそれを引き起こしたのは他ならぬ、自分自身なのだということを。

 

 ケタケタケタケタイヒヒヒヒ……!

 

 高次元怪獣ギドラの嘲笑のような咆哮が戦場を包み、友も家族も大地ごと破壊していく。

 ハルの心に、怒りとも悲しみともつかない衝動が渦巻く。小刀を握る指が震え、ポタリと涙が刃を濡らした。

 

「……私を、恨まないで欲しい」

 

 そう告げるせらふ・いむの声音はひどく静かだ。その意味をハルは理解できない。けれど、もはやそんなことはどうでもよかった。

 

 

 次の瞬間、ハルは刃を突き立てていた。

 

 

 

 ――何の抵抗もなかった。

 

 

 

 ハルの小刀は“せらふ・いむ”の胸を深々と貫き、星空のような鮮血が迸る。鋭く散った血飛沫が、まるで夜空に浮かぶ銀河のように煌めきながら地に落ちていく。

 

「……それでいい」

 

 かすかな笑みとともに、“せらふ・いむ”の体が光の粒子となって崩れ始める。腕が溶けるように消えゆき、最後にハルの頬へ触れようとしたが、宙をすくうだけに終わった。

 

「さようなら、ハル。あなたの純粋な心は……きっと……」

 

 翡翠色の瞳がかすかに安堵を湛え、“せらふ・いむ”は音もなく消え去っていった。

 

「せらふ、いむ様……」

 

 “せらふ・いむ”の体が光となって消えた瞬間、天地が再び轟いた。

 ギドラが三つの首をもたげて絶叫し、金色の光が滲むように洩れ出す。破壊を極めていた稲妻が途切れ、“神”自身が何かに蝕まれるように歪んでいった。

 

 ぐ、ぐぎ……ぐぎぎ……ッ!

 

 茨の鱗を覆う稲妻がひとつ、またひとつと剥がれ落ち、夕空に光の砂塵が散っては消えてゆく。

 

「あぁ……」

 

 ハルは立ち尽くす。

 まだ掌に残る小刀から、“せらふ・いむ”のどす黒い血が滴り落ちる。その一滴一滴が、空へと昇っていくギドラの光の粒子と似ていた。

 依代を失った高次元怪獣ギドラの輪郭はどんどん透き通り、そしてこの世界から。

 

「消えていく……」

 

 まるで儚い残照のように、ギドラは断末魔の咆哮を残して光の粒となった。

 砕け散る閃光がいくつもの流星となって夜空へ溶け込み、荒れ果てた戦場を、一瞬だけ幻想的に照らし出す。

 やがて暗雲も晴れ、茜の夕空だけが残った。

 

「…………」

 

 ハルの周囲には、もはや“村”とは呼べない廃墟が広がっている。

 誇り高かった首長の館は砕け、神木も根こそぎ倒れ、自慢の薬草園も灰の山と化していた。

 

「村が……」

 

 ハルはふと、“せらふ・いむ”が消え去った場所へと目を落とした。どす黒い血の跡が、星座のような形で地面を汚している。それは“せらふ・いむ”の胸の傷跡と同じ紋様にも見えた。

 

「あ、あの化け物が……消えたのか……?」

 

 ヤマトの兵のうち、辛くも生き延びた者たちが岩陰から這い出してくる。

 彼らにも、そしてハルにも、これらの出来事が現実なのか悪夢なのか判じ難かった。

 ただ、冷たい風だけが静かに吹き、焼き尽くされた大地とそこに這いずる人間(ムシケラ)たちを嘲笑うかのように通り抜けていった。

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