頭文字Dー歌姫の最速録ー   作:三坂

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樹の新しい相棒となったハチゴーで峠デビューを果たすために秋名峠にやってきた一同。

しかし丁度そこに居た柄の悪いナイトキッズの連中に運悪く絡まれてしまい、しかも樹の乗っていたハチゴーをこれまでかというレベルで馬鹿にされてしまう。


これには普段温厚な拓海や友奈でさえも我慢の限界が来てしまったようで、それぞれ樹のハチゴーや祐也のランエボに乗り込んで怒涛の勢いで追い始める。

…がその一部始終を見ていた謎の少女も流石に見かねたのか、2台と同じように近くに止めてあったMR2に乗り込み追随するかのように秋名のダウンヒルへと飛びこんでいくのであった。




第十六話 友情パワー炸裂

 

 

 

秋名峠

 

 

ヴェェェェェ!!

キンコンキンコン!

 

 

辺り一帯静けさや暗闇に包まれた秋名峠、しかしそんな静寂さを打ち破るように独特のエンジンサウンドを響かせながらハチゴーが勢いよくかっ飛ばすようにダウンヒルを疾走していく。

 

先程ナイトキッズの連中に親友の車を馬鹿にされたのが相当腹が立っているようで、完全に拓海の目は座っておりキンコンという警告音が鳴ろうが問答無用でアクセルをベタ踏みで踏み込む。

 

 

「もっ…もういぃよ拓海ぃぃ!?」

 

「……」

 

 

もちろんハチゴーを知っている樹からすれば狂気のようなダウンヒルであり、助手席上の手すりを握りながら今にも泣きそうな表情を浮かべていた。そりゃそうだ、普通に考えて何もチューニングしていないハチゴーで攻めようなんてしたらいつどこですっ飛んでもおかしくない。

 

しかし拓海は樹の悲鳴が聞こえていないのか気にしていないのか知らないが、一切助手席の方に見向きすることなくコーナーが迫るとスカスカサスペンションと走り向きじゃないタイヤを酷使してフルブレーキングからのドリフトで突っ込んでいく。

 

 

「ひぃぃ…!??やめろぉぉ!!拓海ぃぃぃ!!?」

ギャァァァァ!!

 

 

だが先程言った通りタイヤやサスペンションが明らかにそれ向きじゃないため、拓海の全開走行に追いつけずコーナー途中でガードレールギリギリにアウトへと膨らんでしまう。そのせいでまだバトルが始まってないのに樹の恐怖は最高潮に達していた。

 

 

ーうへぇ…拓海の奴ガチギレじゃねーか…、もうハチゴーでしていいような動きじゃなくなってるぞ…ー

 

 

もちろんその様子は後を一歩開ける形で追走していたランエボの車内からでも確認出来ており、助手席から見ていた祐也はあ然とした表情を浮かべていた。だがこの光景を見れば誰だって同じようなことになるだろうし、何より現在進行系でいろいろと地獄をあじわっている樹と比べるとまだ良い方かもしれない。

 

 

ゴシャァァァ!!

ーつってもこっちも楽じゃねぇんだよな…っ!幾分かは抑えてくれてんだろうけど…!ー

 

「……」

 

 

とは言えどこっちも楽かと言われればそんなものではなく、さっきからコーナーが来るたびに襲ってくる横Gになんとか耐えていた。もちろん親友の車であるため多少は友奈も手加減はしてくれてるだろう(そもそも相手のレベルからすれば全開で走る必要もない)が、それでもキツイものがある。

 

 

ゴクン!!

ウォンウォン!

ーぬぉ…!?ー

 

「っ…!」

 

 

まあ樹のハチゴーに比べれば祐也のランエボはラリーに参加するために開発されたこともあり元々のスペックもかなり高い。その上、ある程度チューニングしてあるためフルブレーキングからの突っ込みでもかなり安定して走れている様子。

 

とは言えど人の車ということもあり、一応は気を使って走ってくれているらしくいつものようなガードレールギリギリのコーナリングはしていないようだ。

 

 

ギャァァァ!!

ゴシャァァァ!!

「…ってか俺の車ではドリフトとかしねぇんだな…、ってきり派手にぶちかますもんかと…」

 

「そりゃこれ私の車じゃないしおまけに赤城じゃないからね…!万が一そんなことしてぶつけたらそれこそ祐也に失礼じゃん…!」

 

「おっおう…、一応そこには気を使ってんだな…(汗)ガチモードになってる割には…」

 

「でも走りは絶対手を抜かない…!アイツらとバトルし始めたら多少荒くなると思うから覚悟しといてね…!」

 

「デスヨネー」

 

 

 

 

 

 

 

ギャァァァ!!

 

 

その頃煽った2台が物凄い勢いで迫っているなんて知る由もないナイトキッズの三人衆は、相変わらず流していく感じで秋名のダウンヒルを攻めていた。

 

 

ゴォォォォ!!

「…ふん…!」  

 

 

どうやらコーナーではサイドブレーキを使ったドリフトを多様しているようで、ワンエイティやシルビアもケツを滑らせながら仲良く流していた。

 

…が腕はあれだけ煽っていた割には然程うまくはないようで、フットブレーキのタイミングはいいのだが立ち上がりのカバーは全然出来てないない。辛辣にハッキリと言われせればド下手くそと言わざる負えないだろう。

 

 

ギャァァァ!!

「よっしゃ!綺麗に決まった!!」

 

「うぇへはっはっ!!」

 

 

だがそんなことを気にしていないシルビアの二人は、綺麗に決まったことで調子に乗ったのか高らかに笑い声を上げていた。

 

 

ゴァァァァ!!

ゴシュゥゥゥ!

 

「……ん?なんだぁ…?」

 

 

しばらく秋名を攻めていると、シルビアの助手席に座っていた男が背後から追い上げてくるヘッドライトに気づいたのかふと後ろに視線を向けていく。その間にも後ろから迫ってくる光はどんどん距離を詰めており…

 

 

「おい…!後ろから煽ってきてるぜ…!」

 

「ふん!どうせ秋名の小僧どもだ、俺たちを煽りくれようだなんて十年早いぜ…!」パーッ!

 

 

完全にケツにつかれたことを確認すると運転席の男に後ろから煽ってきていることを助手席の男が伝えていく。…が焦っている様子は見られず、どうせ秋名の小僧だろうと鼻で笑っている始末。

 

その後バトルを受けることを前のワンエイティに乗っている仲間に伝えるためか、クラクションを鳴らしていき合図を送る。

 

 

「ん?…なるほど、軽くぶっちぎりだぜっ…!」

ゴァァァァ!!

 

 

一瞬クラクションを鳴らされたためなんのことやらと思っていたワンエイティのドライバーであったが、バックミラーを見てその意味を察したらしい。すぐにアクセルを踏み込んで後ろを振り切らんとする勢いで加速していく。

 

 

プジャァァァ!!

ワアァァァァ!!

「……」   

 

「ひぃぃぃぃ!?」

 

 

その追いすがってきた主である拓海は当然この2台を目的に追いかけてきたため、前が加速したのと同じようにアクセルを踏み込んでハチゴーを加速させていく。

 

まあそりゃ友人の車を馬鹿にされたら誰だってガチギレしてしまうもので、拓海からすれば完封なきまで叩き潰したい気分だろう。…しかしもちろんそんなことを思っているのは彼だけではなく…

 

 

ゴァァァァ!!!

ー…!はっ速い…!?ー

 

「うへぇ…!?」

 

ーお先に失礼…!ー

 

 

ノーマルのハチゴーのフル加速を物ともしない270馬力のパワーと四駆特有の瞬発力を見せつけながら、後ろから友奈(祐也)のランエボが勢いよく追い抜かした。

 

これにはガチモード拓海も思わず驚きながら追い抜いていくランエボに視線を向ける。そんな彼にお先に失礼と目線で挨拶しながらも友奈はそのままハチゴーを抜いてナイトキッズの2台を完全に捉えた。

 

 

「なんかもう1台いるぞ…!ガッツリ張り付かれた…!?」

 

「なぁに…!何台来ようが秋名のガキどもが勝てるわけがねぇんだよ…!」

 

ー完全に本気になったな…!ってかコイツ秋名走ったことないって前行ったのになんなんだこのペース!?ー

ギャァァァ!!

 

 

張り付いたことで完全に本気になってしまったようで、シフトアップして更に馬力に物を言わせた加速でスッポンのようにへばり付く。

 

コーナーが迫っていくと2台はほぼ同じタイミングでフルブレーキングしながら途中でケツを滑らせながら立ち上がる。しかしランエボはそれ以上の鋭い突っ込みで突っ込んでいき、四駆の加速力を活かしたハイスピードで綺麗に立ち上がった。

 

 

「……」

 

「拓海ぃぃ…!?もういいよぉ…!やめようよぉ…!!」

 

「…!」ゴク

ギャァァァ!

 

「たぐみぃぃぃ!?たくぅひぃ!?」

 

 

それから少し遅れる形で拓海の操るハチゴーも追い掛ける形でハイスピードの突っ込みをしていく。コーナー手前でフルブレーキングで減速、ヒールアンドトゥで4速から2速に叩き込みながらステアリングを切り込む。

 

やはりロールが酷いのとタイヤが使い物にならないせいでドリフトで流す際もかなり挙動が不安定でコーナーの外へと膨らむ。しかし拓海は慣れた手付きでアクセルやハンドルを微調整、ギリギリではあるがアウトのガードレールにぶつかることなく立ち上がる。

 

 

「ひんじらんねぇ…これが俺のハチゴーかよぉ…」

ヘナヘナ

 

「ちっ…!けっこうやるぜ後ろの2台…!!」 

ギャァァァ!!

 

 

まあ…そんな走りを何度もされれば当然意識を保てるはずもなくすでに樹は助手席で完全に伸びかける。

 

だがハチゴー(おまけのランエボ)に追い回されているとは思っていないシルビア乗りの二人は、先程から全開で攻めているのになかなか振り切れない状況に完全に余裕がなくなってしまい焦りを露にしていた。

 

 

「…ん、まさか…!」

 

 

すると助手席の男が後ろの車について何か気づいたらしい、はっとした表情を浮かべながマジマジとへばり付くヘッドライトを凝視していく。

 

 

「よくわかんねぇけどランエボじゃねぇか…!さっき頂上でみた奴!」

 

「なにぃ…!?」

 

「ってことはもう1台は一緒にいたハチゴーか…!?あのコケにした…!」

 

「そんな訳ねぇだろ!ランエボならともかくハチゴーが俺に着いてこられる訳……」

 

 

どうやらようやく追いかけて来ているのが先程頂上で煽り倒していたハチゴーとおまけのランエボじゃないかと判断したようだ。…がランエボならともかくハチゴーが自分達に着いてこられる訳がないとドライバーの男は最初こそ否定していくが…

 

 

ギャァァァ!!

ウオァァァァ!!

「げっ 本当だ!さっき見たランエボとハチゴーじゃねぇか…!?」

 

 

コーナーに差し掛かり車体を滑らせながらワンエイティとシルビアはクリアしていく際、ふと運転席側から後ろへ視線を見ていく。

 

…そこには案の定というか先程頂上で煽りに煽った際に一緒にいたランエボ、そして後ろには荒ぶりながらもドリフトで迫ってくる煽った原因であるハチゴーの姿があった。

 

 

「あのガキどもふかしやがったな…!?ハチゴーじゃなくて本当は…」

 

ガギィィン!!

 

「ハチロクじゃねぇのか…!?」

 

 

ようやく状況が理解出来たらしい、まさか自分達が煽っていたハチゴーが追いかけてくるとは思っていなかったようで本当はハチロクじゃないのかと疑いの声をあげる。

 

しかし頭が混乱しているのは運転でもハッキリと伝わっており、ショックのあまりか立ち上がりでふらついたせいでリアがガードレールと接触してしまう。そのせいで立ち上がりが遅れてしまい…

 

 

ーよし!ここだ…!ー

ガバッ!

ヴェェェェェ!!

 

ーあれ…?ー

 

 

もちろん拓海もそんなチャンスを見逃すはずもなく前が詰まったことで、アクセルを一気に踏み込んで抜きにかかろうとする。

 

…がいくら拓海のテクニックがあるダウンヒルとはいえ所詮はハチゴー、純粋な加速勝負では3台に勝てるはずもなく立ち上がりで一気に突き放されてしまう。

 

 

「下手くそ…(ボソッ)」

 

 

あれだけ樹のハチゴーを煽っておいてこの程度のレベルか…、と目の前でふらついているシルビアを見ながら友奈は思わず下手くそとボヤいてしまう。そうと決まればいつまでも彼らの後ろにいる彼女ではなく…

 

 

「…よっと…」

ギュン!

 

「なっ!?ストレートで一気に来やがったぞ…!!」

 

「クソッタレが!秋名のガキ風情が調子こいてんじゃねぇ…!!」

ゴァァァァ!!

プジャァァァ!!

 

 

そのまま流れるようにステアリングを左にきってシルビアの左側に躍りでながら空いているスペースにランエボを突っ込ませる。もちろんシルビアの二人組もそれには気付いていたが、先程体制を崩し加速が伸びない上にランエボとの加速勝負で勝てるはずもなく、後の祭りと化していた。

 

 

ーまあ…この程度ってわかりゃ行くよなー…()流石は元走り屋のお母さんにシゴかれただけはある…ー

 

「にゃろー…!ランエボだらかってすんなり下がるかってんだ…!抜けるもんなら抜いてみろ…!」

 

 

まあ元走り屋であるお母さんにシゴかれた彼女からすれば、この程度のレベルなら苦戦しないのも当たり前なのかもしれない。

 

しかしそんな祐也の内心とは裏腹に前を走るワンエイティのドライバーは一筋縄では行かないようで、抜かせるもんかとアクセルを踏み込んで加速させて速度を上げていく。

 

 

ーナニコレ…下りなのにちっとも加速していかねぇ…ー

 

 

だが前がそんな激戦を繰り広げている中、それとは真反対ともいえる感じの表情を拓海は見せている(ちなみに樹は助手席で辛うじて生きています)。

 

下りなのにちっとも加速しないハチゴー、下りはパワーの差が小さくなりやすいとは言うがこれは彼も予想していなかったのだ。←そりゃ当たり前

 

 

ギャァァァ!!

ーおまけに、このタイヤ信じらんねぇ…ちっとも食いつかねぇ…ー

 

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!??」

 

 

もちろんこれだけでは終わらずコーナーに差し掛かりいつものようにケツを流していくが、素人でも分かるレベルにタイヤが食い付かないためどんどんアウトへと膨らんでしまう。

 

だがそんな呑気な拓海とは裏腹にどんどんガードレールが迫ってくる光景に樹は思わず顔面崩壊しながら悲鳴を上げてしまう。

 

 

しかし呑気にしながらもリカバリーはしっかりしているようで慣れた手付きでステアリングやアクセルワークを駆使してぶつかることなくギリギリでクリアしていった。

 

 

「うげぇぇ!!めちゃくちゃ速えぇぇ!?」

ゴシャァァァ!!

 

ー死ぬほどおせー…ー

 

 

拓海はこれで遅いと思っているようだが、前のシルビアの二人組はそう思っていないようでめちゃくちゃ速いと声を上げていた。

 

とはいえ純粋な勝負では拓海の腕を持ったとしても流石にハチゴーでは勝てないと思ったようで、シフトアップしながらも奥の手を使うことにしたらしい。

 

 

ーしょうがねぇ…、やるか!アレ!ー

 

 

そうこうしているうちに4台は連なりながらストレートをかっ飛ばしていき気づけばあの5連続ヘアピンへと近づいてきていた。

 

 

ー……!!ー

ガコン!

ピピッ!

 

「うぇつ…!?」

 

 

もちろんコーナーが来たため3台は縺れ合いながらもフルブレーキングんで減速しながらステアリングを切り込んで曲がろうとする。

 

しかしハチゴーは速度をほぼ落とさずにシルビアのインに突っ込んでいき、そのままインの側溝を利用した溝走りでごぼう抜きするかのように抜いていく。もちろん彼らは何が起こったのか全く理解出来ず、そのまま見送るように抜かされてしまう。

 

 

ーおいおい…拓海の奴何したんだ…!?シルビア相手にコーナー勝負でごぼう抜きだと…!?ー

 

ー流石拓海君…速い…ってか上手い…!ー

 

 

その一部始終をバックミラーで見ていた祐也は何が起こったのか全く理解出来ていない(というか原理が解らないと無理)ようで、何をしたんだという表情を見せていく。

 

しかし友奈は正反対に至って冷静のようで、流石秋名を走り込んでいるだけはあるなと関心の表情を浮かべていた。

 

 

ーなら私も出遅れる訳には行かないよね…!!ー

 

「えっちょおm…」ギャァァァ!!

 

「なにぃ!アウトからだとぉ…!?」

 

ー…ここだ!ー

 

 

むしろ出遅れる訳には行かないという気になったらしく、次の左コーナーでステアリングを右に切りながらワンエイティのアウト側に飛び込んでいく。

 

いきなり仕掛けてきたため、ワンエイティのドライバーはアウト側に視線を向けながら驚愕しかける。…がそれだけで終わるはずもなく今度は僅かに空いたインからねじ込むように溝走りで差し込んできたハチゴーが遅れるように現れた。

 

 

「なっ…なにぃぃぃ…!?!」

ギャァァァ!!

 

 

抜くタイミングは多少ズレているとはいえまさか狭い峠道で左右同時に抜かされるとは想定してなかった彼は、思わず声を荒げてしまう。

 

だがもうこうなっては手の施しようがないようなもので、2台を抜いたハチゴーとランエボは完全に突き放す勢いでグイグイと距離を離していく。

 

 

「一気に行かれた……何モンなんだよあのガキ達…」

プシャァァァァ……

 

 

散々馬鹿にした拓海達(主にハチゴー)にまんまとやられたことで、完全に戦意を喪失してしまったようだ。峠には2台の少し虚しげなエキゾースト音が響き渡っていくのであった……。

 

 

「もう勘弁してくれ拓海ぃぃぃぃぃ!!?」

 

「勘弁してくださいよ…()」

 

 

…あっあとおまけに樹の高らかな悲鳴もおまけしておこう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「完全に振り切られた…、とりあえず車止めるか…」

 

 

あっという間にコケにしまくったハチゴーに振り切られたことでもはや追う気力もなくしたようで、ワンエイティの男はひとまず仲間と話すために車を減速させようとするが…。

 

 

「…?なんだぁ…?」

ゴシャァァァ!!

 

「うわ何だこいつ!さっきまでいたか…!?」

 

「そんなん知るか…!」

 

「…まてよ、あのテールランプ…」

 

 

直後後ろからヘッドライトの光が照らしてきたと思った矢先、2台の横を先程のランエボやハチロクの経じゃないレベルの勢いで1台の車がごぼう抜きしていった。

 

さっきから何が何だか解らないシルビアの二人組は、今度は何なのかとお互いで自問自答していく始末。しかしワンエイティの男は走り去っていく際に一瞬見えたテールランプを見て何か気づいたらしい。

 

 

「……まさかアイツかっ…!?」

ギャァァァ!!

 

 

…果たして一体何に気づいたのだろう?しかしそんなことを考える暇があるわけもなく、抜き去った車はそのまま秋名の暗闇へと消え去っていくのであった…。

 

 

  






第十七話 乱入者
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