いよいよバトル当日
群馬エリアではその話題で持ち切り状態になっていた。
そんな中、久しぶりに春香へ電話をかけた祐一であったが彼女から発せられたまさかの事実に驚愕してしまうのであった……。
渋川市某所
GSスタンドにて
店長「いっ今の歌姫が友奈ちゃんだって…!?どうゆうことだ春香…!?」
しれっと衝撃なことを言われたため一瞬流しかけた祐一であったがすぐに我に戻り大声を張り上げてしまう。あまりの声のデカさに春香でも思わず受話器から一瞬耳を離してしまうがそれはお構いなしかのように問い詰める。
春香『どうゆうことってそのままの意味よー。今の『赤城の歌姫』は私じゃなくて友奈ちゃんってこと。ハチロクだってそのためにあの子に上げたんだからー。』
店長「そのままの意味って…、いつの間にお前のテクニックを友奈ちゃんは身に着けてたんだ…。というかいつからだ…!!いつから走らせてるんだ…!?」
春香『いつって5年前からハチロクに乗らせてるわよ?』
店長「ごっ5年前って…中学1年の頃からか…!?」
春香『そうよ、あの子がまだひよっ子だったときはよく隣に乗って赤城を攻め込ませてたわねー。懐かしく感じるわよー♪』
赤城山
頂上
史浩「そうか、分かった。(ピピッ)麓から連絡だ啓介、例のハチロクが上がって来てるってな。」
啓介「ようやく来たか…。」
赤城のレッドサンズの広報担当であり交流戦などの際には顔として表に出ることの多い史浩が無線機で麓と連絡をしていたようで、それを終えるや否やFDに寄りかかっている啓介の方へと視線を向けていく。
ようやく来たかという雰囲気を見せながら寄りかかっていたFDから離れると口に咥えていたタバコを地面に落として靴でしっかりと踏み潰して火消しをしつつ真剣な表情を浮かべていた。
啓介「こんだけのギャラリーが来てるんだ。恥はかけねぇな…、まっかくきもないが…。ぜってぇにリベンジは果たさせて貰うぜ…!」
賢太「啓介さんならいけますよ…!前回とは違うというところを見せつけてやってください…!!」
啓介が意気込みを語る横で、同じ一軍でオレンジのS14に乗っている日焼けしたような肌が特徴をしている中村賢太が応援するように目を光らせながら声援を送っていた。
だがそんな二人を見ていた史浩はあまり浮かないような表情を見せながら涼介の元へと歩み寄って生きながらポツリと呟く。
史浩「…とはいうものの…、地元で啓介を倒すなんて並の走り屋じゃないぞ…。一体何者なんだ……?」
涼介「それは俺にもわからない…。だがそれはそれで今夜は面白くなりそうだな…(笑みを浮かべ)。」
史浩の一体何者なのかという問いに対して、わからないと答えながらも涼介は走り屋としての血が騒ぐようで興味深げな笑みを浮かべていた。
樹「にしてもかなりのギャラリーっすよね…。下手すりゃ拓海の時よりもいるんじゃなきですか…?」
池谷「あり得るよな…、明らかに群馬エリア以外の走り屋を秋名の交流戦の時よりもかなり見かける…(周囲を見渡して)。」
涼介達レッドサンズがいる場所から少し離れた先のエリアには観戦に来た池谷達の姿がありその後ろには秋名スピードスターズのステッカーが貼られた白の180SXが止まっているのが確認出来る。
健二「そりゃ、高橋啓介をここ赤城で倒したとなりゃ有名にならないハズがないよ…。しかもその相手が昔猛威を振るっていたあの『赤城の歌姫』となればな…。」
その180SXのドライバーであり池谷の古い親友でもある健二が池谷と樹の言葉に付け加えるように周囲を見渡しながらそんなことを口にする。秋名スピードスターズでは2番目(拓海を含むと3番目)の実力で、実家のクリーニング店を手伝いながら定期的に遊びに来ているらしい。
拓海「あっ…噂をすれば来たみたいですよ…。下からスキール音が聞こえてきてます……(視線を向けて)。」
一体どんなドライバーなのかと話していると、拓海がなにかに気づいたようで目線を向けながら指を差す。それに釣られるように池谷達もそちらに視線を向けると、特徴的的なスキール音とともに4AGサウンドが反響して来るのが伝わってくる。
その直後、コーナーの奥から照らされるヘッドライトの光に遅れる形ではあるもののカーボン仕様のボンネットが目立つ白黒のハチロクが姿を現して目の前を通過していく。
池谷「……(待てよ?このハチロクどこかで見たことがあるような……。まっまさか…!?)。」
最初こそ何気なく見ていた池谷であったが、ふと思い出したかのように横切っていくハチロクを見ながら謂わず見開いてしまう。どうやらどこかで見たことがあるらしく、まさかという表情をしながら目の前を通過していく様子を眺めていた。
だがそゆな池谷の気持ちを知って知らずか、やってきたハチロクはゆっくりとレッドサンズやギャラリー達の駐車場に入っていき啓介のFDの真隣に車を停める。
ボム
ハチロクが止まって少ししてからか、ゆっくりと運転席側のドアが開いて中から友奈が姿を現す。まさかの正体にギャラリーたちからは驚きの声が相次いで上がってきた。
「おいおい…あの子が赤城の歌姫と言われたハチロクのドライバーなのか…?」
「俺よりも若いだと……、下手すりゃ20歳も言ってないんじゃないんじゃ…」
「本当に啓介さんを倒したっていうのか‥?信じられないぜ……。」
樹「なっなんでここに…!というか…赤城の歌姫って友奈ちゃんだったのか!?」
拓海「……(驚きのあまり驚愕している)」
高橋啓介を倒したのと数年前に猛威を奮っていた赤城の歌姫、その正体がこんな20歳にも満たない少女だったという事実に驚きを隠せずにいるようだ。それはもちろん樹達も同様で、あまりのことに思わず二人揃って驚愕してしまう。
健二「おっおい池谷…、あの子ってお前が言ってた最近スタンドにアルバイトしにきた子だよな……?どうゆうことだ…?」
池谷「俺に言われても知らねぇよ……、だがあのハチロクを見たときにまさかとは思ったが…まさか本当に友奈ちゃんだったとは思わなかったぜ…。」
一体どうゆうことなのかという健二の問いに友奈ちゃんを見ながらわからないと答えつつも、まさか自分の予想が的中するとは思わなかったらしく眉を細めながら彼女に釘付けになってしまう。
…いや、彼女が赤城の歌姫だったことに驚いている人間は他にもいるようだ…。
?「友奈ちゃん…!?(ダッ!)」
友奈「ふぇ?って羽南ちゃん…!?それに祐也まで…。一体どうしたの?」
祐也「それはこっちのセリフだよ…。レッドサンズの高橋啓介が地元でバトルするって羽南の奴が言ってたから来てみりゃ…、まさかその相手がお前だったとは…(汗)」
友奈の姿を見るなり飛び出すように彼女の幼馴染である焔羽南が茶髪ショートの髪を揺らしながら慌てるように駆け寄ってきて、それに少し遅れる形ではあるのどこにでもいるような見た目をした男性、日野祐也も同じように歩み寄りながら驚きの表情を見せている。(ちなみに今日は祐也の車でやってきたようで近くにはトワイライトブルーの初代ランエボの姿が)
友奈「あはは…(汗)けっこう大事になっちゃったね…(汗)まあ当たり前っちゃ当たり前だけど…(汗)」
啓介「来てくれてありがとうな…。お前なら約束通り来ると思ってたぜ。」
二人と話していた友奈であったが、一度聞いた声が背後から聞こえてきたためふとそちらに視線を向けるとそこには啓介の姿がありゆっくりとこちらにやって来つつ話しかけてくる。その後ろには涼介のもいるようで静かに様子を見守っていた。
友奈「どんな相手でも…、挑まれたからには受けるっていうのが私のモットーですから…!」
啓介「ふっ、女の走り屋なのに男にも負けない野心的な心を持っているようだな…(笑みを浮かべ)。藤原とは対照的だぜ…。」
涼介「……(やはり、啓介のいった通りドライバーは完璧に違うな…。だがあのハチロクは間違いなく春香さんが当時乗っていたハチロク…。どうしてあの子がそれを…)。」
啓介と友奈が話しているのを静かに眺めながらも涼介は冷静に分析をしていた。確かに啓介の言うとおりドライバーは自分の知っている人ではない、…が車はどこからどう見ても自身の知っている人が乗っていたハチロクそのもの。
そもそも、この車自体乗っているドライバーは限られるというのにそれにプラスしてあの特徴的なスキール音や昔嫌というほどみたカーボンボンネット仕様のハチロクを見間違えるはずがない。
涼介「……(だがこの子から発されるオーラ…、春香さんとまんまそっくりだ……。雰囲気や性格もどこか似ているようだし……まさか…)スタッ」
ここまで雰囲気や身に纏っているオーラ、そして性格が似ているなんて本来であればあり得ないはず。…となれば答えは必然的に一つに絞れてしまう。まさかと直感的に思った涼介はゆっくりと歩みだして二人に近づいていき、その答え合わせをするために友奈へ話しかける。
涼介「確か、名前は友奈さんだったかな?」
友奈「えっあっはい…!そうですけどどうして私の名前を……?」
涼介「何、別に怪しいものじゃないさ。俺は高橋涼介、赤城レッドサンズのリーダーでそこにいる啓介の兄と言ったほうがいいだろう。コイツから話はいろいろ聞いていてな。」
友奈「そうでしたか…!あっ改めて私、結城友奈って言います♪よろしくです…!」
涼介「こちらこそよろしく(やはり似ている…、春香さんとそっくりそのままの性格…。まるで彼女の昔を見ているかのようだな)。それで…だ、友奈さんに一つお聞きしたいことがあるのですが…。」
啓介「え?(なんだ?何か気になったことでもあったのかアニキ…?)」
友奈「別に構いませんが…、なんでしょうか…?(首を傾げつつ)」
涼介「……もしかしてだから間違ってたらすまないが……」
涼介『君は私の知っている赤城の歌姫、その娘さんだな?』
啓介「なっ…!?」
史浩「…!?!」
賢太「むっ娘さんって…どうゆうことですか涼介さん…!?」
一体何を話し出すのかと思えば、涼介の口から発せられたとんでもない衝撃的な言葉に啓介は驚愕な表情を思わず浮かべてしまう。いや、彼だけでなく池谷達やレッドサンズのメンバー、ギャラリーも同様の状況になっていた。
羽南「えっあっ…!?友奈ちゃんのお母さんがかつてあの赤城最速だった『赤城の歌姫』だったの…!?そんなの初耳だよ…」
祐也「たぶんだが、友奈のお母さん隠してたな…(汗)。アイツの親たまに変なところでキッチリしてるから…。」
まさか自分の親友の親がかつてモータースポーツ界やストリートで有名だったあの『赤城の歌姫』となればそうなるのも無理はなく羽南は驚きの表情を浮かべており、その隣では祐也があの親ならやりかねないという雰囲気で呟いていた。
樹「ゆっ友奈ちゃんのお母さんが元赤城の歌姫で…それで…今の歌姫が友奈ちゃん…え?え?(困惑中)」
健二「つまり、友奈ちゃんが今の赤城の歌姫ってことで…お母さんが当時本当の歌姫だったてことか…?」
池谷「そうなるな…。例えるなら秋名での交流戦の時と一緒の展開だ、親父さんが来ると思っていざ蓋を開けてみれば拓海だったって奴さ…。」
涼介「…どうだ?さっき君を見て思ったことだが当たってるんじゃないか?」
友奈「…えぇ、正しくその通りです。確かにうちのお母さんは昔、『赤城の歌姫』として有名だったみたいですね…。そして流れからいけば今の歌姫は…、私…ということになります…!」
涼介「ふっ、やはりビンゴか…(笑みを浮かべ)これで謎だった問題の答え合わせが出来たな…。」
涼介の問いにその通りといわんはの表情を浮かべた友奈は自分の親がかつて赤城で最速だった『赤城の歌姫』ということ、そしてその走りを引き継いで走っているのが自分だということをハッキリとした口調で話していく。
そんか彼女の答えにやはりという顔をしながら涼介は笑みを浮かべ、隣で一瞬驚きながら聞いていた啓介がならという表情をしながら再び真剣な顔で話を再開する。
啓介「なら尚更負けるわけにはいかねぇな…!相手が赤城の歌姫だなんだろうが知らねぇが…、容赦はしないぜ…!ここでリベンジを果たさせて貰う…!!」
友奈「もちろん…!私だって望むところです…!!」
こうして新たなる始まりとともに数年の時に埋もれていた『赤城の歌姫』の最速伝説が再始動していくのであった…。
それが後に誰も予想だにしない物語になるとは知らずに……。
登場キャラ
降矢祐也
年齢:18歳
身長:167cm
体重:54キロ
好きな車:三菱ランサーエボリューション全般
特技:立ち上がり勝負、アクセルワーク
嫌いなもの:外車、チャラい女
(オリジナルキャラ・黒髪短髪)
友奈の親友でどこにでもいる高校生、4WDの特性を活かした走りが得意としている。ドリフトも得意で友奈ほどではないがなかなか上手い。彼女とは幼馴染で付き合いも長いようだ。
搭乗車種:E-CD9A三菱・ランサーエボリューション
カラーリング:トワイライトブルー
馬力:270馬力
搭載エンジン:4G63型 2.0 L 直4ターボ
駆動方式:4WD
外装パーツ…MonsterSport製ボンネットステッカー、GSR用純正アルミホイール(OZレーシング製)、コンピュータ書き換え
ナンバー
群馬350
な 35ー875
祐也の相棒。見た目は普通のランエボであるが中身は少しばかりかいじっているため市販よりも馬力は上がっている。親戚が乗っていたのを安く譲り受けて貰い、最初こそは中継ぎ用の車だったが今では自分の愛車として大切に乗っている。(リメイク前と車両を変更させて頂きました)
焔羽南
年齢:18歳
身長:156cm
体重:秘密
好きな車:ロードスター
特技:??
嫌いなもの:軽自動車、電気自動車
友奈の一番親友であり元気ハツラツな女子高生、明るさなら誰にも負けない自信がある。親が整備工場を営んでいる影響か車の知識はプロ並、どんな車でも直せてしまう腕の持ち主である。ストリート経験は浅いものの走りに関してはサーキットなどの場所によく言っているため実力はそれなりにある。
搭乗車種:??(お楽しみに)
第五話 AE86(結城友奈)VS FD3S(高橋啓介)