最近、大学生時代にめちゃくちゃハマってたネトゲに復帰したのですがやっぱり楽しいですよねぇ。あの頃も学校とバイトの隙間でやり込んでて、今はさらに忙しくはなりましたがそれでも今3日続いてます。
楽しいものはやっぱり楽しい、そんな当たり前の感想です笑
紅茶21話、投稿します。
御籤の提案で順番にキッチンに入り、それぞれ3つずつ食材を袋に入れてテーブルに戻ってくる。
食材は黒い袋に入っているから外から分からず不安ばかり掻き立てられる。
「次、雛森くんだよ」
「はーい」
狛犬の前の希が戻ってくる。
狛犬は4番目、席から立ち上がりキッチンスペースへ。
「どうしようかなぁ‥」
正直全く乗り気ではない。
みんなの実家から届いたり、なんとなくノリで買ってみたものなど、ありとあらゆる物があるがどれを持って行けばいいか皆目見当がつかなかった。
とりあえず、ちゃんとした具材の玉ねぎを切ってタッパへ。
ネタバレしないように使った調理器具は洗って戻すように言われてたのでまな板と包丁を洗って戻ろ──うとしたところで気がつく。
「‥あれ?」
そう言えば、使う前まな板が全く濡れてなかった気がする。
冷蔵庫からニンジンやピーマンといった、どう考えても切らなきゃ行けない食材が消えていることにも気付き、一抹の不安を覚える。
不安に襲われながらも、豚肉、そして一応闇鍋らしく鷹の爪を持ってキッチンを後にする。
「最後は風羽ちゃんだね」
「はーい、行ってきます〜」
数分と経たずに風羽が戻ってくる。
すると、どこから持ってきたのかおもちゃのマイクを持った御籤が立ち上がる。
「ふっふっふ、舞台は整った。ワンコくん、出汁の準備はどうかな?」
「できましたよー」
ただの昆布と鰹の出汁だが、恐らく今が1番美味しいであろう姿である。
これから色んな具材で汚されるかと思うと、若干胸が痛い。
「では、希。暗転っ!」
「は、はい」
パチっと音がしてリビングの電気が消える。
「みんな1個目の具材を投入だ!入れる瞬間以外は目を閉じるように!」
「は〜い!」
元気に返事した風羽以外は全員無言。
コンロの火という僅かな光源を頼りに袋を開けて、玉ねぎのタッパを取り出す。
隣の風鈴が何かを入れるのは見えたが、それが何かまでは分からない。
狛犬も鍋にひっくり返すと目を閉じる。
「では、次々入れていこうか!」
御籤の宣言に全員無言で応じる。
チャポンと小さな音に、ボッチャンと小さな音に、何かを振る音。
暗闇と目を閉じているからか、耳での情報ばかりが鮮明になり恐怖心を煽る。
食材を全部入れると御籤が蓋を閉め、10分ぐらい煮詰める。
「さて、ドキドキするね」
「ドキドキより、僕は早く終わりにしたいです‥」
「「‥‥私も(あたしも)」」
御籤が鍋の蓋を持つのがうっすら見える。
「では、オープン!」
至極楽しそうな御籤の言葉と共に蓋が開く。
立ち上る湯気、そして。
「い、いったぁぁぁぁぁぁ!?」
襲ってくる湯気に混じったかなりの刺激。
どっかの天空の城の大佐の如く、思わず目を抑える。
「め、目が痛いです!?」
「‥‥これ、わさび?いやそれだけじゃないよね‥!?」
声と共に悶え苦しむ元反対派の2人の姿が見える。
わさびにカラシに鷹の爪にニンニクに。
色んなチューブ調味料が混ざっているであろう刺激に泣きそうになる。
「こ、これはヤバいな‥。ワサビはやりすぎだったか」
今更後悔している御籤に、狛犬は刺激に耐えながらお椀に鍋の具材を盛り付ける。
おたまから伝わる感触的に、丸のままのピーマンに、丸のままの人参に、温情で玉ねぎと豚肉を。
それを御籤に差し出す。
「はい、会長さん。お先にどうぞ‥」
「ま、待てワンコくん。これは流石に食べたらまずいのでは!?」
お椀を受け取り拒否する御籤と、押し付けようとする狛犬。
2人の攻防戦が始まるかという瞬間、しばらく喋っていなかった彼女が口を開く。
「御籤さぁ〜ん♫」
ゆらりと立ち上がり、御籤の方に近付く小さな影。
直感でわかる、これは直視してはいけないものだと。
「食べ物を粗末にしちゃダメですよね〜?」
可愛らしい声に恐らく今でも彼女が笑顔なのが想像つく。
‥もっとも笑顔の意味は変わっているだろうが。
暗闇だから耐えられる、もしもこれで明るかったらと考え思わず震える。
「‥
「は、はい‥!」
その日、首謀者が3杯食べるまで悲鳴は続くのだった。
そして、アジュガ寮新たな規則ができた。
"風羽を絶対に怒らせないこと"。
〜準備した具材〜
○狛犬‥豚肉、鷹の爪、玉ねぎ(カット済み)
○風鈴‥豆腐、カラシ、ピーマン(そのまま)
○ 希 ‥ほうれん草、すりニンニク、ニンジン(そのまま)
○風羽‥水菜、しいたけ、うどん
○御籤‥ワサビ、タバスコ、冷凍タピオカ
※ちなみに、鍋は狛犬がカレーにしてみんなで美味しくいただきました。