親友さん元気にしてますかー?ご飯ちゃんと食べてますか?という超プライベートな問いかけはさておき。
この前蝉の羽化を見たのですよー。命の誕生というか、頑張って生まれてくるその姿にめちゃくちゃ感動しました。
紅茶21話、投稿します。
いつもの学校。いつもの1年A組。
1時間目だというのに狛犬は眠くて今にも寝そうになっていた。
というのも、昨日御籤から借りた本がとても面白くて次から次に読んでしまったのだ。
気付いた頃には夜中の3時。
慌てて寝たが、寮のみんなに心配掛けないように朝はいつも通り起きて朝ご飯とお弁当を作ったため完全に寝不足だった。
あくびばかりが出て全く授業に集中できない。
と、隣から名前を呼ばれているのに気付く。
「あっ、やっと気付いてくれました。無視はダメですよっ、ヒナさん」
「紗南さん?」
「はい、紗南さんです♫」
話しかけていたのは隣の席の紗南だった。
教師は黒板の方を向いて数式を書いているため話しているのに気付いていない様子。
それにしても。
「珍しいね。紗南さんが授業中に話しかけてくるなんて」
先日席替えしたばかりだが、紗南が授業中に話し掛けてくるなんて小テストの交換採点ぐらいだからとても珍しい。
そう言うと少し拗ねた顔をする紗南。
「私だって真面目な時ばかりじゃないんですよ。せっかく隣になれたのにヒナさんはあんまり話しかけてくれませんし」
「うぇ、でも休み時間は結構話しているよね?」
「それ以外じゃ全然話しかけてくれませんけどねー」
「うっ」
プクッと顔を膨らめる紗南の珍しい表情に、謝るよりも先に驚きが出る。
そんな反応に恥ずかしくなったのか、紗南は少し顔を赤くする。
「冗談です‥。でももっともっと私はヒナさんと話したいです」
「紗南さん‥」
恥ずかしい気持ちを抑えながらそう話す紗南。
その素直な気持ちに何か言葉を返さなくては、と口を開きかけた瞬間。
「雛森、四倉。俺の授業で私語とはいい度胸だな」
いつの間にか教卓の先生がこっちを向いていた。
数学担当で1年A組の担任の岩倉先生は普段は優しいが厳しい時はめちゃくちゃ厳しい。
先生が紗南を指差す。
「おい四倉、問4を解いてみろ」
狛犬は慌てて教科書を見るが紗南は涼しい顔で立ち上がる。
「答えは3です。解答式は───」
「ぐっ、正解だ‥」
答えられないであろう問題を出してお説教と変える岩倉先生の優しさではあるが、学年トップクラスの紗南は何なく答えてしまう。
格好がつかなくなった先生は狛犬を指差す。
「じゃあ、雛森!問5だ!」
「うぇ!?」
紗南と違って狛犬はすぐには答えを出せない。
と、隣の紗南が指を出してるのに気付く。
「に、2です!」
「ぐぅ!私語は控えるようにっ!いいなっ!」
「「はーい」」
何とか答えられ、ため息つきつつ座る。
クスクスと笑う隣の紗南を見ると、さっきと同じく指を2本出す。
「バッチリです♫」
ピースしながら、小さく舌を出す紗南。
狛犬も苦笑しながら同じポーズを返すのだった。
〜その頃の2人〜
類斗:だーかーらー!我慢しろって莉乃っ!
莉乃:離して類斗くん!あのメガネ○せないっ!
類斗:○すなよ、怖ぇよ!紗南は隣の席なんだから仕方ないだろっ!
莉乃:大体、類斗くんが席替えのクジ作った時に不正断るからこうなったんでしょ!
類斗:俺かよ!?
───めちゃくちゃ騒いでいるのにいつものことかとスルーされる2人(主に類斗のせい)だった。
○四倉 紗南【Sana Shikura】
年齢:12歳
学年:中等部1年A組
身長:151cm
髪の色:濡鴉色
瞳の色:同じ
家族構成:祖母、母、父
好きな食べ物:和食
嫌いな食べ物:油もの
☆呼ばれ方
狛犬‥‥紗南さん
類斗‥‥紗南
莉乃‥‥紗南ちゃん