秋ですねぇ。露草くんは相変わらずTシャツ一枚でお仕事してますが、段々涼しくなってきたら好きな長袖を着れるのかと割と楽しみだったりします♬
夜の散歩日和にも少しずつなってきますね( ˶ ᷇ ᷆ ˵ )
紅茶21話、投稿します。
いつもの学校。いつもの美術室。
今日の美術の授業は、ペアになった人の似顔絵だった。
先生がランダムに組む中で、狛犬のペアになったのは。
「ヒナくん、もうちょい右向いてー」
「こんな感じ?」
「そーそー、ありがとっ」
莉乃だった。
どこかの画家のように絵筆を持ってジーッと狛犬の顔を見る。
狛犬としては変に緊張してしまう。
「莉乃さん、筆から垂れてるよ」
「うぉっち!ありがと、ヒナくん」
服に絵の具が落ちそうになり慌ててパレットの上に筆を戻す。
莉乃のコロコロ変わる表情が楽しくて授業中なのを忘れてしまいそうだ。
なんとか集中力を取り戻し筆を手に取る。
「んー‥‥」
以前はそこそこぐらいだった狛犬の画力だが、希の漫画の手伝いをしているからか今はそれなりに自信を持てるレベルまで上がった気がする。
順調に描き進めてると莉乃がジーっと見ているのに気付く。
「莉乃さん?」
「んー、なぁにヒナくん?」
狛犬が呼び掛けるとニコッと笑う莉乃。
周りの席の男子たちはそれだけでざわつき出す。
そんな周りの反応も相まって、狛犬は困ったような顔をする。
「あんまりジーっと見られると緊張するんだけど‥」
莉乃は狛犬の絵を描くというより、真剣な顔で狛犬を見たりたまにニコニコと狛犬を見たりとずっと見られている感じがする。
「んー、ダメ?」
「いやダメっていうか」
ダメじゃないけどなぜか困る。
めちゃくちゃ困る。
お互いの顔を描くのだから見るのは当たり前なのだが、相手はモデルとしても活躍する莉乃だ。
紗南とはまた違ったタイプの美少女なのだ。
長い付き合いとはいえ、まだその緊張は消えない。
「なぁにー?はっきり言ってよー、ヒナくん」
ニヤニヤと狛犬を見る莉乃。
からかわれてるのはわかるのだが今は授業中。
困らせられたのもあって珍しく少しだけ、ほんの少しだけ狛犬はイラッとした。
だから。
「莉乃さんが可愛いからジッと見られたら緊張しちゃうなって」
「‥ふぇ?」
「大好きな莉乃さんを見つめるのも莉乃さんに見つめられるのも嬉しいけど緊張しちゃうなって」
「ふぇ、ふぇ、ふぇー!?」
狛犬の
アワアワと口をパクパクさせる様子はとても人気モデルには見えない。
そして完全に固まってしまった。
狛犬が名前を呼び掛けても返事は無く、たまーに表情がニヤけるだけ。
固まった莉乃の似顔絵を描き満足できた作品ができたところで授業が終わる。
結局、莉乃の絵は完成せず美術科教師から居残りさせられ、なぜか狛犬も付き合わされることになるのだが、それはのちの話。
〜その頃の2人〜
類斗:あーのーなーっ!お前もかよ、紗南!
紗南:離してください、類斗。あのバカモデルを代わりに私がヒナさんの絵を描くんです。もちろん芸術のためですから何をしたって構いませんよね、はあはあ。
類斗:お前も怖いんだって!何を描く気だよ!
紗南:もちろん、かのダビデのような素晴らしい全身を‥
類斗:言わせるかっ!
───やっぱりめちゃくちゃ騒いでいるのに関わるのがめんどくさいとスルーされる2人(主に類斗のせい)だった。
○紫藤 莉乃【Rino Shido】
年齢:12歳
学年:中等部1年A組
身長:160cm
髪の色:赤みがかった茶髪
瞳の色:同じ
家族構成:母、父(単身赴任)、弟
好きな食べ物:ラーメン
嫌いな食べ物:堅苦しい食べ物(懐石とか)
☆呼ばれ方
狛犬‥‥莉乃さん
類斗‥‥莉乃
紗南‥‥莉乃