さて、順調にストックが無くなってきて、撮って出しならぬ書いて出しになりつつある今日この頃です笑
もうちょい描く時間を増やさないとなぁと反省したりしなかったりしなかったりしなかったりするので頑張ろうと思います⊂( ⊂ _ω_ )⊃ゴロゴロ
紅茶第6話、投稿します。
希との衝撃的な出会いの次の日。週末前のある日。
放課後、いつも遊ぶメンバーがみんな用事があるとのことで狛犬はいち早く寮に戻っていた。
することも特になかったので前々から気になっていたけどする時間がなかったところを掃除することにした。
そして、個室スペースの隅のあたりをやっていた時だった。
「ん、何だろこれ?」
そこには何かの封筒が落ちていた。
手紙とかを入れるやつではなく、書類とかを入れる大きいタイプのやつだ。
拾ってみると封筒自体には何も書いていなかったが、中を見て驚いた。
中には数枚のプリント用紙のようなものが。
「これ、もしかして漫画の原稿?」
そこに描かれていたのはペン描きされた数枚の漫画の原稿だった。
途中からなのか内容はよくわからないが、すごく細かくて綺麗な絵だというのはよくわかる。
だが問題は。
「え。これ誰のだろ?」
少なくとも狛犬が知ってる中に漫画を描いている人は居ない。
というか紙の質や絵のタッチなどをみても遊びというよりちゃんと漫画を描いている人の感じがする。
となると選択肢は自ずと絞られてきて。
「もしかして、波真野さん?」
唯一可能性がある彼女を浮かべる。
そう言えば、昨日彼女は何かを必死で探していた。
もしかしたら探していたのは。
「どうしようかな‥‥?」
靴は玄関にあったから希が部屋にいるのはわかっている。
というより彼女は滅多に外出しないのだが。
だが、もしも間違いだったらどうする。
昨日怖がらせてしまったのに、いきなり部屋を訪ねたらさらに怖がらせてしまうんじゃないか。
悩んだ末に。
「波真野さん、居ますか?」
トントンと軽くノックするが返事は無い。
おかしいな、と思っているとドアがわずかに開いているのに気付いた。
もしかして何かあったんじゃないかとドアを開けてみた狛犬の目に飛び込んできたのは。
「すっごい‥‥!」
見渡す限り、紙紙紙。
漫画の原稿と思われるものがたくさんあった。
クシャクシャに丸められたり折れ曲がっていたりするがどれも最後まで描かれた完成した原稿だった。
逆にそれ以外はそう多くない。
狛犬の部屋にもある備え付けのテーブルにクローゼット、あとは散らかった服やゴミぐらいだ。
その部屋の真ん中、テーブルに彼女はいた。
女の子座りで絵を描いてる様子は彼女の小柄さも相まって遊んでいる子供のようだが、描いている原稿は落書きとは比べ物にならない程とても細かく綺麗だった。
真剣な姿を見るに、狛犬が来たことにもドアをノックした音にも気付いていなそうだ。
邪魔するのも悪いけど大切な原稿を放置するわけにもいかないな、と狛犬が迷っていた時だった。
「‥‥終わるわけないよぉ!」
突然、希が叫んだ。
そしてパタリと床に仰向けに倒れる。
「そりゃ失くした私が悪いけど、あと数時間で描き直しなんで間に合うわけないよー!アキミネさんの意地悪!ドS!合コン10連敗!」
バタバタとしながら、アキミネという人を罵倒する希。
そしてゴロンと横を向いた途端。
「ん?」
「あ」
目が合った。
入り口で彼女を見ていた狛犬としっかり目が合った。
プルプルと震え出した彼女にヤバいと思った。
叫ばれる、と思った瞬間だった。
「そ、それもしかして!?」
「え?これですか‥うわぁ!?」
彼女の目線の先は狛犬が抱えた封筒。
狛犬が渡そうとすると奪うように取られる。
「よかったぁ‥!もう間に合わないかと思った!」
ギューっと封筒を抱きしめると安心したように座り込む希。
狛犬も希の大事なものを渡せてよかったと笑顔になる。
「ありがとう!えっと‥‥あなたの名前は」
「ああ、雛森です。雛森狛犬ですよ」
「雛森‥‥?」
狛犬が自己紹介すると彼女は考えたような表情をする。
そして、慌ててゴミや紙の下から一枚のメモを取り出す。
「もしかして、ご飯を毎日届けてくれる雛森さん?」
「ああはい、その雛森です‥‥ってうわぁっと!?」
さっきと同じように驚いた声を上げる狛犬。
だがさっきとは理由が違う。
希が急に抱きついてきたからだった。
「いつも美味しいご飯ありがとーっ!あなたのご飯美味しくて大好きなの!」
「そ、そうですか‥‥」
いきなり抱きつかれたのと感謝されたのでびっくりして変な反応をする狛犬。
しばらく希に抱きつかれると、解放される。
「ホントにありが‥‥」
「え?ちょ、ちょっと波真野さん!?」
急に床に倒れ込む希。
慌てて体を支え彼女を見ると。
「すやぁ」
なんと、寝ていた。
多分漫画原稿を落として、それから寝ないで描いていたんだろう。
なるべく体に触らないように注意しつつ、彼女を敷きっぱなしの布団に寝かせ毛布を掛ける。
「作画‥‥ベタ塗り‥‥終わらないぃぃ‥‥」
「どんな夢を見てるんですか‥‥」
希のことが気になりつつも、女性の部屋にこれ以上居るのもよくないと部屋を出る。
そう言えば、隣は103の狛犬だけじゃなくて
101の風羽もだ。
子供らしく寝るのが早い彼女だから聞こえてはないだろうが、下手に聞こえていたら風鈴あたりに怒られそうだ。
さて、そんな感じの邂逅になった訳だが。
「なんというか‥疲れた」
軽く残っていた家事を明日に諦めつつ、狛犬も自室に向かうのだった。
波真野 希【Nozomi Namimano】
年齢:13歳
学年:中等部2年D組
身長:158cm
髪の色:アイボリー
瞳の色:同じ
家族構成:父、母、姉
好きな食べ物:チョコ
嫌いな食べ物:ジャンクフード(食べ飽きた)
寮の部屋:102号室
☆呼ばれ方(7話以降)
狛犬‥‥希センパイ
風鈴‥‥希
御籤‥‥希
風羽‥‥希さん