第5話_
「おはよ、メレ。」
「……おはよう、ミト……,」
ある1件の宿屋。
ミトは取っていた1人部屋を荷物置きにするというなんともワイルド(?)な手段を取り、有り余っていたコルを使って、風呂付きの農家の小屋を借りることにした。
そんな訳で、ベッドが部屋に2つある小屋な訳だが。
_______なんでたった10コルの差でベッドの硬さがこんなに変わるのよ……
と、少々上等すぎやしないかというくらいの柔らかさを兼ね備えたベッドを恨めしそうに眺める。
昨日は、メレはこの部屋の広さとベッド、何より風呂に喜び、ミトとミルクで乾杯をして各々のベッドに潜り込んだ。
あそこまではしゃいでいたのだから仕方が無いか、とまだ眠そうに目をこするメレを眺めた。
「じゃあ、早速今日からレベリングね。」
「……あ、うん。了解。どこに行くの?」
寝巻きのネグリジェのままメレが振り返る。
因みに、ネグリジェはその装備のままでは落ち着かないということでミトと一緒に買いに言ったものだ。
「ええと、取り敢えずメレに戦い方とかを教えたいから……《原始の草原》かな。
あそこが1番敵mobが弱いし、安全だし。」
「おっけ、あとちょっとだけ待ってくれない?身支度終わらせるから。」
「了解、私も準備してくる。」
数分後。
2人は直ぐに身支度を終わらせた。
ミトはいつもの《ドーンアーマー》と初期装備の《レザーショートパンツ》、《レザーロングブーツ》、《アイアンサイズ》を装備し、最後にマントを羽織った。
メレは昨日整えた《ブラスアーマー》と初期装備の《レザースカート》、《ライトシューズ》、《アニールブレード》。
キン、と音を鳴らしてお互いの武器をぶつけると、フィールドへと繰り出した。
「もっと自分の運動神経を活かして……システムに全部任せないで!」
「はぁっ!」
一体。
「ソードスキルの予備動作から動きが立ち上がるまで待ててないから発動出来てないよッ!」
「やあぁぁぁあ!」
________12体,
「もっと速くブーストさせて!___そう!それ!!」
こうして、メレとの特訓はあっという間に過ぎて行き、何日かそれを続けて慣れた頃。
「ね、明日はフィールド変えようと思うんだけど___」
「そんなにLvが上がったのかぁ……なーんか嬉し,」
「この短期間で物凄く上達したと思うよ。
それで、今のフィールドじゃもう余裕だから、場所を《ホルンカの森》にしようかなって。」
「ミトが大丈夫だと思うなら良いよ、わたしは。」
「じゃあそこで。
サポートもいつもより早めに入るよ。」
「ミトって意外とイエローに落ちても中々助けに入らないもんね。__あれ、やられる側怖いんだから……。」
と、メレが頬を膨らませる。
ミトとしてはギリギリになっても慌てないように___という思いがあってなのだが。
「あはは、ごめんって。明日はイエロー入って直ぐにするからさぁ……,」
「イエローじゃ遅いんです!!グリーンのは・ん・ぶ・ん!!」
ホント怖いんだよ?とメレは憤慨する。
その怒り方が少々明日奈と被るかもなぁ___と呑気に考えて
「分かったって……じゃあ明日は怖かったら直ぐに言って。一応の助けには入るから。」
と、からかうようにわざと”一応”を強調した。
「だから、”一応”じゃ安心できないんだってばぁぁぁ……!」
その様子をミトが笑い飛ばす。
メレも暫くしたら笑いだして。
「「お疲れ様。」」
と、肩を叩きあった。
次回、主人公(かな?)様2名様ご案内です()
ご存知の通り劇場版のミトですね!!!!!!!!
ローリングミトになってまいります!!!!!()
次回 第6話_赤と出会い