そろそろ暑くなってくる季節でございます。皆さん、体調を崩さぬよう、お気をつけて。
それでは第2話どうぞ!
台所に向かうと、そこには霊夢よりも少しだけ身長が大きく、髪も私くらいの長さのポニーテールにしている霊夢のような紅白の巫女服の上にエプロンを着ている人物がいた。巫女服は霊夢とお揃いのものかと思ったが、よく見るとリボンの色が霊夢が黄色っぽい色なのに対してその人のは水色だった。
というか、それよりも魔理沙には驚くことがあった。
「ね、姉さん~!?」
そう、霊夢の姉発言に魔理沙は驚いた。それは大層驚いた。
「育ててくれたって聞いてたから、てっきりおふくろさんが来るのかと思ってたら、姉!?」
「何よ、姉が妹育てて何が悪いのよ」
「いや、悪くねぇけどさぁ。あの話の流れからまさか姉だとは思わねぇよ....」
そこまでいったところで魔理沙は、ふと気づいた。『やべぇ、霊夢の姉さんを放置したままだ』と。
「あ!わりぃ!!霊夢の友達の霧雨魔理沙だぜ!」
そういうと霊夢は頭を叩いてくる。痛くはねぇけど何すんだよ...。
「違うでしょ?友達じゃなくて、『親友』よ」
そうだ、親友として紹介してほしいんだった。親友として紹介されると、霊夢のお姉さんはびっくりしたような目で霊夢を見ていた。
「霊夢が自分から親友って言うなんてね....成長したなぁ....。お姉ちゃん嬉しいよ」
「私だって、親友って呼べる友達くらいいるわよ....。というか、言い回しがなんだかおばちゃんくさい。私と歳3つしか変わらないでしょうに.....」
「20は行ってると思ったら割と同年代だった!?」
「あはは....。あ、自己紹介が遅れたね。私は博麗
「そんな、『さん』なんてつけなくていいぜ!」
「わかった...よろしくね、魔理沙」
こうして私こと、霧雨魔理沙と霊夢のお姉さんである霊華さんが出会ったのだった。
「それはそうと、霊夢。先月までは『お姉ちゃん』って呼んでたのにお姉ちゃんじゃなくて『姉さん』なの?」
「いいのよ!今日からそう呼ぶことにしたの!」
「お姉ちゃんねぇ.....顔真っ赤にして言っても説得力ないぞ。むしろ恥ずかしがってるようにしか見えん」
「うっさい!ぶっ飛ばすわよ!」
「おおっと、そりゃ勘弁だ」
私と霊夢がいつものようなやり取りをしてるとお姉さんは、ふふっと笑うと包丁を置き、こちらへ振り向く。
「仲がいいねぇ。それじゃ、私はお昼作ってるんだけど、魔理沙も食べてく?実は結構多くなりそうでね」
「ぜひ!なんなら手伝うぜ!」
「いいのいいの、霊夢と弾幕ごっこで遊んでていいわよ〜」
お姉さんはそういうと調理を再開していく。
私たちは台所から離れ、境内に着くとお互いに向かい合う。
「なんていうか、いい人だな。すっごく」
「説明するよりも会った方がわかりやすいでしょ?」
「確かにその通りだったわ。そういや気になったんだが、霊夢の代から弾幕ごっこが始まった訳だが、霊夢の姉さんは弾幕ごっこできるのか?」
「あぁ、その事ね。一応できなくはないらしいわよ。本人の談だからどこまで信用していいかは分からないけど」
「なるほどなぁ。それよりも霊夢!霊華がご飯作ってくれるまで弾幕ごっこの練習しようぜ!腹が減ればその分美味くなるからな!」
「仕方ないわね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まさか、霊夢に親友ができるなんてなぁ....。お姉ちゃんびっくりです。
あ、自己紹介が遅れました。霊夢のお姉ちゃんこと博麗霊華です。...私は一体誰に向けて挨拶してるんだ?まぁ、いいや。
それよりも、あの子達の為にもたっくさんご飯作ってあげないとね!ふふふ、メニューはなんとみんな大好きカレーです。
調理を再開してからしばらくすると外がドンパチ賑やかになり、それと同タイミングで視線を感じた。
「はぁ....紫見てるでしょ?味見する?」
「あらあら、またバレちゃった。なんで通じないのかしら?あ、いただくわ〜。ん〜美味し」
まぁ、紫の視線って割と独特だから分かりやすいというか、義母というか私にとって母みたいなもんだしそりゃ分かる。こちとら赤ん坊の頃から貴女の視線受けてるからね。慣れた。
料理を続けながら私は話す。
「紫、外の弾幕の音を聞いてるとさ。私と先代達の時代って終わったんだって思うんだよね」
「貴女と先代達の時代?」
「うん。私達の時代だと妖怪退治は弾幕ごっこじゃなくて正真正銘本気の殺し合いだったなぁって。骨は折れるわ、腕はちぎれるわ、足は吹き飛ぶわ、で血生臭いったらありゃしないくらいだったしさ。手加減しようものなら死が近くなるんだから全力全開でこっちも殺しにかかにゃいけなかったし。ホント、血生臭い時代だったなって。今でこそ安全な弾幕も、私達の代じゃ命を刈り取るための殺意が込められた武器だしね。こっちも殺すつもりでばら撒かなきゃいけなかった。
そう思ったら安全で命の危険が極力少なく、前時代と比べて極めて平和的に異変が解決できるいい時代になったって思うの。まぁ、その分妖怪が異変を起こしやすくなってる気がするのは気の所為と思いたいけどね」
実際のところほんとに痛かったんだよね、腕がちぎれかけたりするの。正直、跡形もなく腕を吹っ飛ばしてくれた方が嬉しいくらいには痛かった。
内心で平和な時代になってホントに良かったと思っていると紫は慈しむような目で私を見つめていた。
「そうね....そう捉えると。貴女達の時代は終わって、新しい時代が始まっているわね。それで、貴女はこれからどうするつもり?」
「よくぞ聞いてくれました。というか知ってるくせに。今まで覗き見てたの知ってるんだからね。....まぁ、少しの間なら誰かの代わりに頑張れるくらいには弾幕ごっこできるようになったよ。霊夢の実力よりは全然下だけどさ。もしかしたら魔理沙よりも弱いかも?とりあえず異変が起きたら参加する所存です」
一応、紫には言ってないけど霊夢の扱うスペルカードくらいなら劣化版だけど使えるようにはなったからね。ホント、あの子って凄いって思うわ。
「参加に関して私はあれこれ言うつもりはないけど、無理だけはしないようにね?」
「前向きに検討するよ」
「...ほんとにわかってるのかしら?」
するよ、とてもまえむきにけんとうするよ。れいか、うそ、つかない。
それからしばらく経ち、カレーが出来上がるといつの間にやら紫が用意していた保存容器(紫曰くタッパーというらしい、結構便利そうだからそれ欲しい。主に霊夢のための作り置き用に)に詰め込むと、紫は帰って行った。
紫が帰ると、同時に2人が厨房に入ってきた。
「おっ!いい匂いなんだぜ!これは...カレーだな!」
「せいかーい。ご褒美に大盛りで盛ってあげよう」
「あ、ズルい。私も大盛り」
「わかってる、わかってる。霊夢は大盛りでじゃがいも多めでしょ?魔理沙はどうする?」
「私は肉多めで!」
「おっけー。ほら、ご飯の準備しなさーい」
私達3人は、その後のんびり過ごして一日を終えたのだった。
あぁ、異変の起こらない平和な日々が続けばいいなぁ
はい、2話(実質1話後編)読んでいただきありがとうございます!
次回から、霊華の願い虚しく紅霧異変に入ります!
お楽しみに!
あと、「霊華の能力、説明されてないやんけ」と思った方。ご安心ください!霊華の程度の能力は今後しっかり公開されるのでご安心ください!
というわけで次回をお楽しみに!