博麗神社の素敵な先代巫女   作:不知火 秋

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はい、幕間を書くことにしました。
楽しんでくれると嬉しいです!


紅霧異変編後 幕間

 

 

 

 

 

 ここは人里、私の職場兼自宅の台所ではトントントン、ジュージューと、料理の音が奏でられていた。

 

 

「ん...うん、味付けも問題なし!」

 

「うん、良くできてるよフラン。筋がいいのかな?」

 

「えへへ....あ、余所見してたら他のが焦げちゃう焦げちゃう....」

 

 

 紅い霧に覆われた紅霧異変編から1週間が経った。その間にも色々なことが起こった。

 

 まず、その1つとしてフランドール....いや、フランが私の指導の元、住み込みで料理とマッサージの修行をすることになった。

 フランがうちで何故料理とマッサージの修行をすることになったのか。

 

 それは紅霧異変が収まった翌日に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 あの日、異変解決の宴会を開くとは言ったが、実は割と紅魔館がボッコボコになってたので、流石に自宅がボッコボコになった状態で宴会は宜しくないということで、紅魔館が修繕し終わり、館の運営が安定した後に行うことになっていた。

 紅魔館組が修復するという話ではあったが手伝ってはいけないとは言われては無いので私は館の修繕の手伝いをするためにやってきていた。実際、私の弾幕の余波で壁とか崩れたりしたし、手伝わないのは何かダメな気がした。

 だが、手伝いに来て目に入ったのは侵入した時と変わらぬ立派な館だった。まさか一日で全てが元通りになっているとは思わなかった。一体どんなことをすれば一日で全てが元通りになるんだろうか...。

 

 

 内心ビックリしたが気を取り直し、紅魔館へ入ろうと思ったが確か紅魔館の門は美鈴がいたはずだ。とりあえず挨拶くらいはしておこうと思ったが、美鈴は門の前で立ったまま寝ていた。

 

 おい門番、寝ちゃまずいでしょうに。あぁ、館から笑顔でナイフ持ってるメイドさん来てるよ....。あ、美鈴の頭にナイフ刺さった、痛そう.....というかいつの間に刺したんだろう。

 

 

 

「おはようございます。霊華さん」

 

「おはよう咲夜。今日は館の修繕を手伝おうかと思ったんだけど.....もう直っちゃったみたいね」

 

「えぇ、ちょっとした秘密の裏技です。そうだ、よろしければお嬢様や妹様と会っていかれますか?」

 

 せっかく紅魔館に来たんだし、会っておこう。ついでに図書館にも行ってみたいな。魔理沙曰く凄まじく広いと聞いているし、それくらい凄い図書館なら1度は見てみたい。

 

 

「えぇ、そうするわ。まだ一日だけど、あの子の様子はどう?」

 

「お嬢様と仲直りをしてからというもの、人格が変わる気配は今のところ無いですね」

 

「そっか、これからも一緒にいてあげてね。きっと治るから」

 

「はい。本当に昨晩はありがとうございました」

 

 

 

 咲夜に着いていくと、食堂にたどり着いた。そこではフランドールとレミリアが朝食を食べ終わったのかデザートを食べながら話しあっていた。というか、吸血鬼なのに生活リズムは朝型なんだね。

 

 私が入ってきたことに気づくとフランドールが嬉しそうな顔をした。

 

 

「霊華!」

 

「フランドール、おはよう」

 

 私がフランドールと呼ぶと、フランドールは頬っぺを膨らませる。

 

 

「フランドールじゃなくてフランでいいよ?むしろフランって呼んでほしいな....。ダメ....かな?」

 

 フランは上目遣いでお願いをしてくる。ダメよ、こんなのNOと言えるはずがないじゃない!

 あ、レミリアがフランのあまりの可愛さに鼻押さえてる。あれは間違いなく鼻血出したな。だが、同じ姉としてこれはとても共感できる。私だって霊夢がこんな可愛いことしたら鼻血出して鼻押さえる自信あるわ。

 

 

「わかったわ。これからはフランって呼ばせて貰うわね」

 

「うん!」

 

 

 それからフランとレミリアがデザートを食べ終わると、私と咲夜に加えてフランとレミリアが合流し計4人で図書館へ向かうことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 図書館へ着くと、魔理沙の言った通り図書館は凄まじく広く、飛ばなければ取れない高さにあるものもあった。こんなに多くの本よく集めたなぁ...。

 

 

「やっぱり何度見ても凄い図書館よね。最近になって利用し始めたから何処にどの本があるのか分からないから迷いそうになるのよね。毎回小悪魔に助けられてもらってるから大丈夫だけど....」

 

「まぁ確かに、これは迷うわね...。ここはその小悪魔って子が管理してるの?」

 

「いいえ、ここは私の親友のパチェが管理してるわ。多分、中央にいるだろうし案内するわね」

 

 

 レミリアの案内の元、図書館中央へ向かうと寝間着にしか見えない服を着た少女がそこにはいた。

 

 

「あらお客さん?ようこそ、紅魔館が誇る大図書館へ。本を読みに来たなら歓迎するわ。私はパチュリー・ノーレッジ、よろしく」

 

「私は博麗霊華よ、よろしくねパチュリー。早速なんだけど、ここってどんな本があるの?魔理沙から凄い量の本があるって聞いて気になってたのよ」

 

「そうね、基本的には魔導書が多いわ。他にも図鑑や料理本、百科事典、漫画とかがあるわね。まぁ、だいたいの系統の本が揃ってるわ」

 

「ホントに凄い図書館ね....。今度、料理本借りていいかしら?」

 

「えぇ、利用してくれるなら大歓迎よ。小悪魔にも貴女の求める本を探す手伝いをするように言っておくわ」

 

「ありがとう、助かるわ」

 

 タイミング良く、パチュリーは本を読み終わったのか『よっこいしょ』とダルそうに体を起こした。

 むむっ、これ凄まじく体が凝ってそうだ。

 

 

「パチュリー、いきなり失礼かもだけど。体、結構凝り固まってたりしない?」

 

「いいえ、大丈「パチェは全然動かないから一瞬岩かと思うくらいには凝ってるわよ。できるのかしら?」レミィ!?」

 

「まぁ、一応人里でマッサージ屋やってるからね。自信はあるわ。料理本のお礼ってことで無料でやったげるわ」

 

「よし、専門家がいるし善は急げよ。パチェ、今日という今日こそしっかりと健康になってもらうわよ....」

 

 

 

 

 

 それからパチュリーに施術をしたが、レミリアの言う通り凄まじく凝っていた。足ツボもついでにやったが、軽くやっただけなのに激痛が走ったのか悶えていた。うん、紛うことなき不健康だコレ。そりゃ、レミリアもパチュリーの健康に食い気味になるわ。とりあえず終了後に健康維持のアドバイスをして、パチュリーへのマッサージは終了となった。

 ついでに最近咲夜が肩が凝っていると漏らしたというレミリアのタレコミにより、咲夜にもマッサージをすることになった。仕事で疲労が溜まっていたのか確かに凝っていた。

 

 

「凄いわね....体が軽いわ。最初めちゃくちゃ痛かったけど、途中から痛気持ちよかったわね。流石はプロね...」

 

「はい、想像よりも凄い効果ですね。凄く肩が軽くなりました。霊華さん、ありがとうございます」

 

「別にいいのよ。っと、今はお昼くらいかしら?よければ私がお昼作りましょうか?」

 

「いえ、そんなマッサージまでしていただいたのに....」

 

「私、霊華のご飯食べてみたい!」

 

「ふふっ、たまには咲夜もちょっとくらいお言葉に甘えてみたら?」

 

「かしこまりました....。では、霊華さんお願いしてもよろしいですか?」

 

「えぇ、任せてちょうだい!....あ、台所まで案内してもらっていい?」

 

「はい、こちらです」

 

 咲夜に台所まで案内してもらい、台所には私だけが残された。あまりこの館で出なさそうな和食系にしましょうか。さーて、何を作ろうかなぁ...。

 材料は一通りあるし....。うん、アレにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私は出来上がった料理をそこら辺にいた妖精メイド達と一緒に運び、配膳した。

 

「本日のお昼は豚味噌定食ですよー」

 

 そう、作ったのは白米と味噌汁、ほうれん草の胡麻和え、豚味噌のシンプルな定食である。

 

 

「お姉様!これすっごい美味しそう!」

 

「えぇ、そうね。とても美味しそうだわ」

 

「ふふっ、どうぞ召し上がれ〜」

 

 

 

 さーて、私も食べるとしますか。いただきまーす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うん、我ながらとてもいい出来だ。みんなも凄く美味しそうに食べてくれている。クールな印象の咲夜も目を輝かせていた。そんなに美味しかったのかな?

 あ、レミリアの頬っぺにお米が...。まぁ、自分で気づくだろうから放置でいいかな?

 

 

 

 

 そんなこんなでみんなが食べ終え、皿洗いをしているとフランがこちらへやってくる。

 

 

「霊華ごちそうさま!とっても美味しかった!」

 

「よかった。喜んでくれて嬉しいよ」

 

「ねぇ、霊華....。私も霊華みたいに料理とかマッサージができるようになればみんな喜んでくれるかな?」

 

 フランは少し恥ずかしそうに聞いてくる。

 

 

「そうね....きっと喜んでくれるんじゃないかしら?私だったら嬉しいかな。レミリア目線で言えば妹が料理を作ってくれて嬉しいだろうし、咲夜やパチュリー目線で言えば、マッサージをして体を癒してくれるし。

 まぁ、料理に関しては出来る方が何かと便利だからね。1人で留守番することになった時に好きな物作れるし」

 

 その言葉を聞くとフランは決心したような顔をする。

 

 

「そっか.....うん、決めた。霊華、私にマッサージと料理を教えてほしいの!」

 

「うん、いいよ。私は厳しいわよ?ついてこられる?」

 

「ふふっ、絶対についていくわ!」

 

 

 

 その後、レミリア達に事情とフランの覚悟を説明すると速攻でOKが出されることになった。フランが住み込みで修行をしたいと申し出ると、妹の急成長にレミリアは感涙していた。でも、離れるのは寂しいらしく週に一回は帰ってきてほしいとのお願いをされた。私も、パチュリーから太陽光による影響を無効化する日焼け止めクリームを預かった。

 ちなみにフランは長くなりそうだからと、パチュリーの許可を貰い魔導書を約100冊くらい咲夜印の中身を弄った魔改造リュックに詰め込んでいた。まだ改良が足りないらしく重さが半分くらい残ってしまうそう。流石に吸血鬼とはいえ、割と重そうな物持たせるのは気が引けたので私が持つことになった。

 割とこのリュック欲しいと思ったのは内緒。

 

 

 まぁ、そのような事がありフランは家で住み込みで修行をするようになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 人里に来て私と生活するようになってからは、お店にやってくるおじいちゃんおばあちゃん達や商店の通りの皆さまから孫のような扱いを受けてており、私の仕事マッサージのお手伝いもしているので今やうちのマッサージ屋の看板娘にもなっている。

 

 マッサージの腕前だが、技術や知識をスポンジのように吸収し、1週間であまりにも酷い状態の凝り具合のお客さんや、予測とズレた症例を抱えたお客さん以外であれば慌てずにマッサージをこなす事ができており、常連の人相手なら大体問題がないくらいのレベルにまで成長した。料理の腕前は和食であれば一通り作れるようになった。流石にもっとかかると思ったけど成長速度が凄い。これからも修行を頑張ってほしい。

 

 

 これはおまけではあるが、私の修行もとい腕を落とさない為の組手を行う為に友人の元へ訪れたのだが、その友人からも気に入られている。花を純粋な眼差しと心で褒められたのが嬉しかったのだろう。

 だけど、私達の組手を見てちょっと引かれたのは地味に心に来た。仕方ないじゃん、ほどほどに気合い入れてやらなきゃ鈍っちゃうんだもの。お互いに明らかに首がやっちゃいけない方向に一瞬ゴキッといったり、脇腹がゴッソリ持ってかれただけなのに....。まぁ、フランがいるからウォーミングアップ程度の組手で済ませてたけどね。

 後日、フランの要望で護身術の手解きをして、それを活かしてフランがひったくりを捕まえる大捕物をするのは別の話。

 

 

 

 

 

 まぁ、そこはさておき。先程からフランが作っているのは宴会用の料理である。そう、今日は宴会の日である。

 実は先日、紫から明日の夜に博麗神社で宴会が行われるとの通達がされたのだ。

 

 フランはその事を聞くと、成長した自身の腕を紅魔館のみんなに見せたいということで、現在宴会に持っていくための料理を作っているのだ。

 まぁ、私も隣で宴会用の料理作ってたりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時間は進み、ついに宴会の時間となった。

 博麗神社の前に到着すると既に集まっていたのか、霊夢と魔理沙、紅魔館組、その他の妖怪達が集まっており、私達が最後の到着だったようだ。というか既に飲んでるし。

 

 

「あらら、一足遅かったかな?」

 

 遅かったかと思っていると、咲夜が隣にやってきた。

 

 

「大丈夫ですよ霊華さん。さっき始まったばかりですから」

 

「よかったよかった...」

 

「咲夜ー!紅魔館のみんなはどこに座ってるの?」

 

 フランは自分で作った料理が入った鍋を、咲夜に見せる。それを見た咲夜は察したのか、『あちらです』とフランを案内していった。

 さて、フランを預かってたわけだし私もついて行こうかな。

 

 

 

「お姉様!早速これ食べて!」

 

 フランはレミリア達の前に料理の入った鍋を置く。蓋を開けると湯気が立ち上っている。実はこの保温された鍋はフランの発案である。

 持ってきてた魔導書に載っていた魔法を応用して保温機能をエンチャントしたとの事。ちなみに安全性はしっかり保証済みである。

 

 

 

「美味しい....とても美味しいわ、フラン」

 

「えへへ、ありがとう!でも、もっと上手くなるから待っててね!」

 

「えぇ、楽しみにしてるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お嬢様も妹様も、とてもいい笑顔ですね」

 

「そうだねぇ....やっぱり姉妹ってのは仲良くないとね。さぁて、後は姉妹水入らずってことで私達も飲みましょうか、咲夜」

 

「そうですね霊華さん」

 

「「乾杯」」

 

 

 ほほえましい光景を咲夜と共に眺めながら、私はお酒を飲むことにした。

 うん、美味し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後、酒を飲み続け私はそのまま境内で寝てしまっていた。

 翌日の境内で起きた時にいつの間にか隣で寝てた咲夜とフランがこっちを見て頬を染めていたのは何故でしょうか。誰か教えてください。

 

 

 




家庭的なフランちゃんの需要はとてもあると思います。
ご飯シーンでレミリアの頬っぺについたお米は食べ終わるギリギリまで気づかず、咲夜が指摘するまで本人は気づかなかったそうです。




というわけで平和な幕間でした。
妖々夢編マジでどうしよう。とりあえず霊華をぶつける相手は1人は確定してます。後はノリと勢いで....いけるかなぁ?
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