今、超4悟空のカメハメ波で、ベビーの乗った脱出艇が、太陽に落とされようとしている。
「気が、気が、サイヤ人の気が襲ってくるうううう!」
そうして、ベビーは太陽に落とされた。かに見えた。
何者かが現れ、ベビーを救出し、遠くの星へ瞬間移動したのだ。
「間一髪だったわね」
そう言うのは、桃色長髪のモモンという少女だった。
「貴様、俺を助けたのか?」
「うーん、結果的にはそうなるかも」
モモンはそう言って、緑色の豆を取り出した。
「仙豆よ。食べれば力が回復するわ」
ベビーは仙豆を一粒食べた。
「……!?」
体力を取り戻すベビー。
「貴様、一体何者だ?」
「サイヤ人よ」
「なんだと!?」
眉間に青筋を立てるベビー。
「待って。あなたと戦うつもりはないわ。むしろ手伝いたいのよ、全宇宙ツフル化計画を」
「どういうことだ?」
「母がツフルなのよ。戦い嫌いのサイヤの父が、サイヤ人がツフル星に来襲する以前、一人ツフルに降り立った。父はそこでツフルの女性と恋仲になって、子どもができた。それが私。ところが、凶悪な同胞のために、ツフルは……!」
「お前、名は?」
「モモン」
そこへ武装した男が駆け寄ってきた。
「モモン様!」
「どうしたの、ポット?」
「モモン様が留守の間、オレンジ色の球が我が星へ漂着しまして。解析の結果、ナメック星のエネルギーを感じました」
「願い球じゃないの?」
「ドラゴンボールのことか?」
ベビーが口を挟んだ。
「モモン様、こちらは?」
「ベビーだ」
「ベビーさん? ですか。私はモモン様のシモベのポットでございます。以後、お見知りおきを」
「で? その球はどこに?」
「はい、こちらで保管しております」
モモンとベビーはポットの案内で保管庫に向かった。
「これです」
そこには、悟空たちが集めてきた究極のドラゴンボールのうちの一つがあった。
「間違いない。ドラゴンボールだ」
と、ベビーが答える。
「ドラゴンボールっていうの?」
「ああ。七つ揃うと願いが叶う」
「それは知ってる」
「モモン様、他の六つも現在、捜索させてますが」
「仕事が速くて助かるわ」
「では、私は持ち場に!」
「ご苦労様」
ポットは走り去っていく。
「モモン様と慕われていたようだが?」
「違うわよ。ツフル人の能力よ」
「ツフル人の能力?」
「生物の細胞に入り込んで支配できるのは、なにもあなただけが得意なことではないわ。ツフルの一族はみんなできるわ」
「そうなのか?」
モモンはジェル状になってみせる。
「この星の連中は全員、私の下僕よ」
「そうか」
「あ、しまった!」
「どうした?」
「ビルス様が来るんだった!」
「ビルス様?」
「ええ。この宇宙の破壊の神よ。破壊神にならないかとしつこくて。まあ、破壊神になるのは構わないんだけど」
そこに、猫型の細身の男と付き人が現れた。
「ビルス様!? これはこれは、ずいぶんとお早いお着きで。急だったもので、なにもおもてなしができておりませんでして」
「構わないよ。僕はこの星へ食事を楽しみに来ただけだから」
ビルスがベビーを見る。
「見ない顔だね」
「破壊神のビルス様よ。
「それじゃ僕は」
行くよ、ウイス——と、ビルスは付き人のウイスと共に去ってゆく。
「行こうか」
モモンとベビーは保管庫を出る。