ドラゴンボールIF   作:桂ヒナギク

1 / 5
1.ベビー救出

 今、超4悟空のカメハメ波で、ベビーの乗った脱出艇が、太陽に落とされようとしている。

「気が、気が、サイヤ人の気が襲ってくるうううう!」

 そうして、ベビーは太陽に落とされた。かに見えた。

 何者かが現れ、ベビーを救出し、遠くの星へ瞬間移動したのだ。

「間一髪だったわね」

 そう言うのは、桃色長髪のモモンという少女だった。

「貴様、俺を助けたのか?」

「うーん、結果的にはそうなるかも」

 モモンはそう言って、緑色の豆を取り出した。

「仙豆よ。食べれば力が回復するわ」

 ベビーは仙豆を一粒食べた。

「……!?」

 体力を取り戻すベビー。

「貴様、一体何者だ?」

「サイヤ人よ」

「なんだと!?」

 眉間に青筋を立てるベビー。

「待って。あなたと戦うつもりはないわ。むしろ手伝いたいのよ、全宇宙ツフル化計画を」

「どういうことだ?」

「母がツフルなのよ。戦い嫌いのサイヤの父が、サイヤ人がツフル星に来襲する以前、一人ツフルに降り立った。父はそこでツフルの女性と恋仲になって、子どもができた。それが私。ところが、凶悪な同胞のために、ツフルは……!」

「お前、名は?」

「モモン」

 そこへ武装した男が駆け寄ってきた。

「モモン様!」

「どうしたの、ポット?」

「モモン様が留守の間、オレンジ色の球が我が星へ漂着しまして。解析の結果、ナメック星のエネルギーを感じました」

「願い球じゃないの?」

「ドラゴンボールのことか?」

 ベビーが口を挟んだ。

「モモン様、こちらは?」

「ベビーだ」

「ベビーさん? ですか。私はモモン様のシモベのポットでございます。以後、お見知りおきを」

「で? その球はどこに?」

「はい、こちらで保管しております」

 モモンとベビーはポットの案内で保管庫に向かった。

「これです」

 そこには、悟空たちが集めてきた究極のドラゴンボールのうちの一つがあった。

「間違いない。ドラゴンボールだ」

 と、ベビーが答える。

「ドラゴンボールっていうの?」

「ああ。七つ揃うと願いが叶う」

「それは知ってる」

「モモン様、他の六つも現在、捜索させてますが」

「仕事が速くて助かるわ」

「では、私は持ち場に!」

「ご苦労様」

 ポットは走り去っていく。

「モモン様と慕われていたようだが?」

「違うわよ。ツフル人の能力よ」

「ツフル人の能力?」

「生物の細胞に入り込んで支配できるのは、なにもあなただけが得意なことではないわ。ツフルの一族はみんなできるわ」

「そうなのか?」

 モモンはジェル状になってみせる。

「この星の連中は全員、私の下僕よ」

「そうか」

「あ、しまった!」

「どうした?」

「ビルス様が来るんだった!」

「ビルス様?」

「ええ。この宇宙の破壊の神よ。破壊神にならないかとしつこくて。まあ、破壊神になるのは構わないんだけど」

 そこに、猫型の細身の男と付き人が現れた。

「ビルス様!? これはこれは、ずいぶんとお早いお着きで。急だったもので、なにもおもてなしができておりませんでして」

「構わないよ。僕はこの星へ食事を楽しみに来ただけだから」

 ビルスがベビーを見る。

「見ない顔だね」

「破壊神のビルス様よ。粗相(そそう)のないようにね」

「それじゃ僕は」

 行くよ、ウイス——と、ビルスは付き人のウイスと共に去ってゆく。

「行こうか」

 モモンとベビーは保管庫を出る。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。