今回、とうとう直接対決です。
ハチノスを出航して3週間後。
〝
「……そうか、サボ達もドレスローザにいたのか」
《ドンキホーテファミリーの武器の密輸は、ドラゴンも問題視してたらしいよ。本当なら全部貰いたかったけど、私が電伝虫越しでサボ君達と交渉して折衷案で丸く収めたよ》
エマの話によると、ドレスローザから横流しにされている武器や兵器を強奪して海賊島の防衛力を強化しようと島中の海賊達に命令したが、いざ海賊達がドレスローザに着くと調査中の革命軍と遭遇したという。五皇と革命軍の武力衝突は双方にとってデメリットが大きい為、
落とし所としてはいいんじゃないかとクロエは評しながら、個人的に興味のある話に変えた。
「……ルフィとローはどうだったんだ?」
《もうすでに出航してたようだよ》
「それで〝第六の皇帝〟か? 随分と暴れてるようで何よりだ」
《声が嬉しそうだね》
「フッ……まァな」
クロエはエマと通話しながら、傍に置いてある新聞と新たに更新されたルフィの手配書に目を向ける。
新聞の見出しには「〝第六の皇帝〟現る!!」と記されており、何十年も揺らぐ事のなかったビッグ・マム海賊団とルフィは抗争となり、ルフィが大金星を挙げたという内容が載っていた。
強力な7つの海賊団を傘下につけて5千人を超える子分を持つ、関係者からの情報。
〝火拳のエース〟〝革命軍参謀総長・サボ〟と義兄弟という話題性。
〝悪の軍団〟ジェルマ
計算され尽くした作戦で女王の城を破壊した頭脳。
8億と10億を超える賞金が懸けられた最高幹部「将星」を倒す強さ。
ビッグ・マム本人を倒す事はできなかったが、海賊として名乗りを上げて2年程度でこれ程の大損害を与えた以上、抗争は〝麦わらのルフィ〟の勝利と断定しても過言ではない。――そういう論調でモルガンズ…ではなく世界経済新聞社は報じているのだ。
「そして懸賞金は15億ベリー…私の三分の一にようやく届きそうなところまで来た。フフ…順調に成長してるな」
《あー…喜んでるところ申し訳ないけど、どうしても伝えたい事があってさ……》
「ん? どうした?」
《今、くまちーがハチノスに来ててさ……》
「早く言え!!! 代われ!!!」
何と自分の本拠地に顔馴染みが来ていると聞き、クロエは思わず声を荒げた。
それに気づいたのか、ラカムとクザンもクロエの方へと歩み寄る。
「何だ何だ? ダチ公か?」
「船長、今の通信……」
《もしもし? おれだクロエ》
「くま、久しぶりだな……悪いが私は諸事情でマリージョアに殴り込みに行く。帰ってきたら酒でも飲もう」
クロエの電話相手を知り、二人は目を見開く。
世界を揺るがす革命軍の創立メンバーであり、王下七武海であるはずのバーソロミュー・くまなのだ。
《クロエ…革命軍として頼みがある。マリージョアに行くなら都合がいい》
「……また何かやらかす気か?」
《実は今…サボ達が天竜人への宣戦布告の為にマリージョアに潜入している》
「!」
くま曰く。
ドレスローザでの任務を終えた後、天竜人への宣戦布告として「シンボルである「天駆ける竜の蹄」の旗を焼く」「可能な限りの奴隷達を解放」「食糧庫を破壊して兵糧攻め」を敢行する事となり、実行部隊としてサボと各海の軍隊長達でマリージョアに向かったという。
その上で、くまは解放した奴隷達を海軍やサイファーポールの追手から守ってもらうよう、ハチノスの海賊達を護衛に脱出用の船を手配してほしいと頼んでいるのだ。
《勿論、手前勝手な事だとはわかってる…!! タダでとは言わないさ。だから――》
「残念だが、もう直前だぞ。今出航しても間に合わん」
《っ!!》
「だが政府の船を盗むという選択肢はある」
天上金の輸送船ならちょうどいいかと、クロエは物騒な言葉を呟きながらくまに返事した。
「――余裕があったら少しは助けてやる。ドレスローザの件は世話になったようだしな」
《ありがとう…!! 恩に着る……作戦は会議の期間、始まって3・4日後に決行する予定だってドラゴンから聞いてる》
「わかった。ジニーとボニーにもよろしく言っておいてくれ」
それだけ言い残して通話を切る。
静寂が訪れる甲板で、クロエは二人に顔を向けた。
「聞いた通りだ。会議が始まって3・4日後、上がドンパチ賑やかになったら私らも行く。私は直接〝
「……海賊見習いにしちゃあ、荷が重すぎねェか?」
「おれだって入団してちょっと経ったら海賊王の遺体強奪に付き合わされたんだ、文句言うな」
――プルプルプル
『!』
突如、所有している電伝虫が再び鳴った。
一番近くにいたラカムが受話器を取って応答する。
「もしもし」
《…あァ? ラカムか? てめェに用はねェんだが》
「カ、カイドウ!!?」
先程以上の衝撃が走る。
今度は何と、クロエの永遠のライバル――五皇〝百獣のカイドウ〟が電話をかけてきたのだ。
すかさず交代し、クロエが応対する。
「悪いが殺し合いはまた今度にしてくれ。ちょっと予定が入ってる」
《ウォロロロ……! つれねェこと言うな、クロエ。一つ訊きてェ事があるだけだ》
カイドウが自分に尋ねたい事がある。
それを聞き、クロエは目を細めた。
「何だ」
《お前……〝麦わらのルフィ〟を随分と気に入ってるようじゃねェか》
「……それの何が問題だ」
《〝麦わら〟と〝トラファルガー〟が、おれのナワバリに入った。ウォロロロ…あいつらは心をへし折りゃいい戦力になる!!》
その一報に、クロエは一瞬眉をひそめる。
海賊界屈指の武闘派であるカイドウは、スカウトに余念がない事でも有名。目をつけた人材は様々なやり方で心を折り服従させ、自分にとって不利益な者であったり歯向かってきた者であっても見込みがあれば傘下に加えて戦力強化を図るのだ。
実際、彼は信頼関係があった元七武海の〝トカゲの王〟ハナフダの忘れ形見の姉弟を部下として大切に育て、二人は〝真打ち〟と呼ばれる幹部格に出世・億越えの賞金首に成長している。
「……ルフィはいつか私を倒しに来る。私のお楽しみを取るな、カイドウ」
《あんなぽっと出のガキが、お前を超える事ができるってのか? リップサービスが過ぎるぞ、クロエ。……それとも、ロジャーの面影をあんな小僧に見てるのか?》
「…………随分と饒舌じゃないか、〝百獣のカイドウ〟」
パリパリと静かに覇王色の覇気を発し、ドスの利いた声でクロエは言った。
殺気立つ好敵手の様子を感じ取ったか、カイドウは楽しそうに笑う。
《ウォロロロロ…!! まァそれはいい。別に殺しやしねェ。むしろお前がそれ程までに気に入ってるなら、戦力として期待できる……!!》
「フン……せいぜい頑張れ。あの子はお前の想像を超える事をやるぞ」
ぶっきらぼうにクロエは通話を切った。
受話器を置いた後、盛大に溜め息をつく。
「ハァ……何でこういう時に限って……」
「あ~……まさかあいつ、今度はカイドウと?」
「運がいいのか
クザンとラカムが憐れみを込めた目で遠くを見つめる中、クロエは両腕を組んで考え込む。
いくら伸び代があるとはいえ、自身を含めた皇帝達とルフィとでは実力差が大きすぎる。悪魔の実の能力を覚醒させ、武装色と覇王色の練度を飛躍的に高めなければ、自分はおろかシャンクスにすら傷一つつけられない。
ましてや、タイマンでは
(覇気は認識してコントロールできてこその〝力〟……覇王色を纏った攻撃が「私達のステージ」のボーダーラインだぞ、ルフィ)
ある意味で最も自由な男に〝第六の皇帝〟と持ち上げられた若者に、クロエは心の内で更なる高みに到達できるよう祈った。
一方、「新世界」鬼ヶ島では……。
「何の用だ、リンリン」
《マ~マママ…!! 〝麦わら〟の事さ》
クロエとの会話を終えて上機嫌だったカイドウに、今度はリンリンが電伝虫で通信してきた。
その場に居合わせていた大看板の3人が顔を強張らせ、下っ端達もビクビクする中、カイドウは不機嫌な表情のまま毅然とした態度で応じる。
《お前の
「それがどうした?」
《いいかい? 手ェ出すんじゃないよ》
「あァ?」
リンリンがカイドウに連絡をした理由は、自分の顔を潰したルフィの首を取りに行く為。
当然カイドウは断るが、あくまでも〝麦わら〟が標的であってカイドウと百獣海賊団に用があるわけではないと付け加え、リンリンはさらに詰めた。
《お前、おれにデカい〝借り〟があるよね? 忘れたとは言わせないよ》
「昔の話だ!」
《いや、一生の恩さ…!!》
その言葉に、カイドウは思わず唸った。
というのも、二人はロックス海賊団の元メンバーで、カイドウが〝ウオウオの実〟の能力者になったのはリンリンのおかげなのだ。
ただ、厳密に言えばゴッドバレー事件においてカイドウが不意打ちでリンリンを襲ってウオウオの実を奪い、それを「一生の恩」にする事で彼女が許したというのが真相である。なお、カイドウ自身は「争奪戦に負けただけ」と言ってのけている。
「あの小僧はおれの戦力にする!! 邪魔するなら殺すぞ、リンリン」
《やってみな。これは相談じゃねェ、一報入れてやったのさ》
「……!!」
《いいね? 〝麦わら〟の首はおれが取る…!! 仲良くいこうぜ、昔みたいに…!!!》
*
さらに10日後。
海の皇帝達が動き出し、海軍が慌ただしくなる中、ついに〝
先に潜入していた革命軍が動き出して騒がしくなったのを察したクロエが、自身の覇王色の威圧で〝
「ラカムはパンゲア城でコル寿郎を捜索するらしいな」
「〝神々の地〟にいるとも限らねェ。天竜人は好きにこの門を出入りするからな」
神々の地とパンゲア城を結ぶ「
五皇とその仲間となった元海軍大将が聖地を襲撃したとなれば、大混乱は必至。モルガンズは狂喜する事だろう。
「……強い気配がぶつかり合ってるな。私達も交ぜてもらおう」
クロエは愛刀を抜くと武装色の覇気を纏って黒刀状態にし、両手持ちで豪快に振るった。
彼女の剣技は、対象に刀傷を刻んでから衝撃で薙ぎ飛ばす二段構え。その破壊力は凄まじく、たった一撃で天竜門は木っ端微塵となった。
これで覇王色の覇気を纏ってないのだから、まさに規格外の怪物と言っても過言ではない。
「行くぞ、クザン」
「じゃあ、ガープさん来る前に見つけてトンズラしようや」
「考えておこう」
クロエはそう言い残すと、一気に天竜人の居住区を突っ切っていった。
その奔放さを前に、副船長のエマのスゴさを改めて思い知りながら、クザンも侵入した。
パンゲア城内。
自身の見聞色の覇気で探知を継続しつつ、気配を殺しながらラカムは忍び込んでいた。
(やっぱり、城内にあいつの覇気を感じないな。となると、やっぱり〝神々の地〟か?)
無駄骨だったかと踵を返したが、ふと表が騒がしくなっているのに気づく。
ラカムはそれが「社交の広場」で行われていると知り、様子を確認しに行くと、巨大な人魚が鎖で四人の――体格的に巨人族と思われる――奴隷によってぐるぐる巻きにされていた。その周りには各国の王族が震え上がっており、広場の中央では忌々しい存在が愉快そうに喜んでいる。
どうやら、天竜人のチャルロス聖が200年ぶりに〝
「すまん!! 目を離したしらほし!! さァ帰るぞ!! こんな場所二度と来ない!!!」
「お兄様達っ!!!」
そこへ、しらほし姫の兄達であるフカボシ・リュウボシ・マンボシが駆けつける。
チャルロス聖は助けに来た三人を殺すよう奴隷達に命じ、魚人族と奴隷の武力衝突となってしまった。
「ちっ…見ちまった以上は仕方ねェな…!」
懐からタバコを一本取り出し、咥えて火を点け燻らせる。
死んだらそれまでの奴らだと割り切り、ラカムは衝角に強力な武装色の覇気を纏わせ、地面を蹴った。
「〝
ガガガガン!!
『!!?』
ラカムは大きく振りかぶった衝角で、奴隷達とロズワード聖をまとめて殴りつけた。
その破壊力たるや、まるで砲弾を至近距離で撃ち込まれたかの如く。刹那の瞬間にノックアウトされてしまった。
突然の五皇大幹部の襲来に、野次馬の王族達は悲鳴を上げる事すら忘れ、驚愕と恐怖で固まってしまう。
「あ、あなた様は……!」
「ラカム!? なぜここに!?」
「久しぶりだな。オトヒメ王妃は元気か?」
驚くしらほし達に、ラカムは不敵に笑う。
一方、奴隷だけでなく実父をも殴り飛ばされた事にチャルロス聖は激昂した。
「お父上様~~~!!! おのれ
チャルロス聖は拳銃を取り出し、次々と発砲。
しかしその全てが怒涛の速さで叩き落とされたかと思えば、眼前にラカムが一瞬で移動していた。
「なっ…!!?」
「ゴミに構ってる暇はねェんだよ!!!」
グシャッ!!
「ふぎょ~~!!!」
衝角が振り下ろされ、チャルロス聖は脳天に強烈な一撃を受け、ペシャンコに潰されてしまった!
「おわああああ~!!!」
「死んだぞこれは!! 殺人事件だ!!」
「海軍大将が来るぞ~!!!」
広場は混沌と化す。
天竜人の由緒ある一族の親子が侵入した海賊に叩きのめされた上、チャルロス聖に至っては蛇腹に縮こまった無惨な姿になった為、各国の王族達は自分達の身を案じて逃げ惑った。
「ったく、とんだ貧乏くじを引いちまったぜ……まァいい、別に死んで惜しまれるような野郎じゃねェ」
ラカムは意識不明の重体であるチャルロス聖にそう吐き捨て、月歩で宙を駆けてパンゲア城を脱出した。
そして同時刻、〝神々の地〟では……。
「これはどういうマネだ!!? 話が違うぞ!!!」
「そいつは先程ゴミを庇い、チャルロスに手を上げた。……理由として十分だろう」
イスに腰掛け足を組むガーリング聖に、コル寿郎は怒りをぶつけた。
牢から出されて海楼石の手錠を外されたかと思えば、目の前で実兄・ミョスガルド聖が十字架に磔にされているのだから、怒るなという方が無理な話だ。
「ゲホ……!! すまない…コル寿郎……」
「兄上……!! 余の兄を解放しろ、ガーリング聖!!!」
「お前が〝神の騎士団〟に入り、御大と契約を結んだらの話だ」
冷徹に言い放つガーリング聖に、コル寿郎は苦虫を噛み潰したように舌打ちをする。
そう、これは取引なのだ。コル寿郎のこの世でただ一人の肉親が犯した罪を帳消しにする代わり、神の騎士団のメンバーとして
当然そんな要求を呑めるはずもなく、コル寿郎は愛刀・秋霜を抜刀して切っ先をガーリング聖に向けた。
「卿という人間は……!!!」
「止せ……コル寿郎……!!!」
かつてない怒りを露わにしてガーリング聖に斬りかかろうとするコル寿郎を、磔にされたミョスガルド聖は血を吐きながら声を上げた。
「これは私の責任……!! お前が背負うものではない……!!」
「その通り……そして別の選択肢もある。――ヌシアがこの場でミョスガルドを処刑しろ、コル寿郎」
「!!?」
突如、聞き馴染みのある二人称が聞こえ、コル寿郎は目を見開く。
声のした方向を見れば、なぜか長髪となった軍子がコウモリのような翼と矢印型の尖った尻尾を生やし、三又の槍を手にしていた。
何より、軍子の目はオッドアイのはずなのに、三重の同心円の赤い瞳になっている。という事は、目の前の軍子は……。
「御大……!!!」
「ヌシアが実兄を処刑するのならば、望み通り下界に降りるのを許可する。金輪際誘わぬ事も誓おう」
「御大、そこまで……!?」
それ程までに、ドンキホーテ・R・コル寿郎という男の価値が高いという事なのだろう。
「選べ……兄を殺して罪を償い、真の自由を得るか。それともムーと契約し、ムーに忠誠を誓って兄を救うか」
「っ……!!」
究極の選択を迫られ、コル寿郎は葛藤する。
どちらを選んでも、必ず悔いが残る選択。しかし、どちらかを選ばなければならない。
世界の王からは逃げられない――元天竜人としての残酷な運命を悟り、クロエ海賊団への帰還を諦めかけた、その時だった。
ドカァン!!
『うぎゃああ~~~~~!!!』
凄まじい衝撃が襲い、大量の瓦礫と共に海兵や衛兵、サイファーポールの諜報員達が吹き飛ばされてきた。
直後、立ち込める土煙の中から一人の女が走り出てきた。
「ハァ…ハァ…!! 流石に大将は手古摺ったな、あれが〝緑牛〟か…!!!」
「クロエ!!?」
まさかの登場に、コル寿郎は驚愕する。
――本当に聖地まで殴り込み、自分を奪還に来るとは。
彼女の意外な仲間愛に、思わず涙が滲みそうになるのを堪えた。
「アンディ・リード……!!!」
一方、軍子に憑依したイムは、クロエの姿を目視すると槍を構えた。
「ムーの世界にヌシアはいてはならぬのだ!!!」
「長髪赤目の軍子!? シャムロックと同じパターンか!?」
高速で迫って来るイムに、正体を知らないクロエは困惑しながらも化血を抜き、武装色と覇王色を纏わせて迎え撃つ。
ドォン!!!
『!!?』
世界の王と海賊の女王の覇王色が、互いの得物が触れずに衝突する。
その瞬間、稲妻のように全方位に覇気が迸り、巨大な衝撃波が発生して周囲の建造物を粉砕しながら直径5キロメートルの人影を消し去った。
コル寿郎は能力で結界を張ってミョスガルド聖ごと囲み、全開の覇気を帯びさせた為に難を逃れたが、二人の衝突はその結界もヒビだらけになる程の威力だった。
ちなみに神の騎士団の面々は、木っ端微塵に吹き飛んだがすぐさま再生を始めている。ただし、クロエの覇気は相当な威力だったのか修復がかなり遅いようだ。
「ぐあっ!?」
「っ……」
覇王色による触れない鍔迫り合いの後、同時に弾かれる。
イムは翼を用いて静止し、クロエは空中で受け身を取って着地する。
「……この私の覇気と同等以上とはな」
「またムーの前に立つか…アンディ・リード……」
「クク…!! おいおい、そんなに私のご先祖様が怖かったのか?
「――!!」
クロエの発言に、イムは目を鋭く細めた。
その言い回しは、大昔に覚えがあったからだ。
――生き汚い臆病者め、よくそれでデービーやジョイボーイに勝てたな!! さては「まぐれ」か?
かつて聖地に侵攻した女の面影を強く残す侵入者に、イムは強い敵意を見せた。
「……だからヌシアは歴史から消えるべきなのだ!!!」
「何だ、意外と性格はガキだな。それとも本当にガキのままなのか? ご先祖様の敵討ちなどこれっぽっちも興味ないが……200年前の続きを始めようか、ネロナ・イム!!!」
世界政府の真の頂点と、海賊界の現在の頂点。
正真正銘の頂上対決が、聖地で勃発したのだった。
せっかくなので小ネタ紹介。
本作は修正力が働きますので、ルフィ達はホールケーキアイランド編までは原作通りです。ただ、錦えもん達とは出会わない形で進めてます。
ルフィ達はゾウで知ったロード
そして世界会議では、チャルロスはラカムが父親ごと成敗。
久々の新技〝
さらに神々の地でクロエとイムが激突。
ちゃっかりクロエがアラマキを撃破してますけど、彼は奴隷解放をする革命軍の手助けをする藤虎との大喧嘩中に不意打ちで〝神避〟を食らったせいで一時的にノックダウンしてます。生きてますけど、復帰にはかなり時間が掛かりそう……。
そしてイムとの直接対決。ロジャーと白ひげのような「触れない衝突」を起こしてますが、やはり地力はイムの方が上のようです。
次回は来年となりますので、よいお年を。
作者はお正月休みに突入させていただきます。(笑)