そして、新たな仲間が加入です。
クロエとカイドウの一騎打ちは仕切り直しとなり、苛烈さはさらに増した。
「〝
「〝降伏三界〟!!」
八斎戒を上空で振り回しながら叩きつけるカイドウを、クロエは覇王色を纏った飛ぶ打撃で迎撃。弾かれて仰け反ったところで〝神鳴神威〟を放つが、カイドウは見聞色の覇気で見切り〝雷鳴八卦〟で反撃を仕掛けた。
クロエは八斎戒の一振りを的確に躱すと、覇王色を纏わせた左腕で鳩尾を穿ち、カイドウを大きく吹っ飛ばした。
「〝封神八衝〟!!」
地面に倒れたところで、クロエは刀身を突き刺し、八衝拳の衝撃を地表に伝導させて追撃。
が、咄嗟にカイドウは跳び上がって回避すると、空中で八斎戒を振るってかまいたちを放った。
(火炎放射と雷撃を控えたか……直接攻撃がメインか?)
(雷は相性が
クロエはその強大な覇気を応用し、カイドウが放った雷を受け止め、刀身に纏わせて反撃した。その芸当はおそらく炎でも可能とし、強力な火炎放射や火炎弾の炎も反撃の一手となる。
とはいえ、覇気の達人でもかまいたちを纏うという芸当は難しいのだろう。それを確認したカイドウは、打撃と斬撃によるゴリ押しで勝利を狙った。
「〝金剛鏑〟!!」
八斎戒に覇気を込め、衝撃波を打ち出す。
クロエは脇に差した鞘も抜き、化血と十字に交差させて防ぐが、勢いを殺せず吹き飛ばされる。
「ガフッ……!」
岩場に叩きつけられ、吐血するクロエ。
意地で痛みを耐えると、覇王色の精度を高めて〝見聞殺し〟を発動した。
(見聞色ができねェ!?)
見聞色での先読みができなくなり、動揺するカイドウ。
その一瞬の隙を見逃さず、クロエは一気に距離を詰めて懐に迫り、化血に覇王色を纏わせ横薙ぎに一閃した。
「〝神避〟っ!!!」
ドォン!!!
「ぐおォォォ!!!」
強烈な覇王色が周囲を破壊するように駆け巡り、カイドウの全身を凄まじい衝撃波が襲う。
海賊王の御業を、クロエが繰り出したのだ。
「ゴバッ……!!」
吐血しながら吹っ飛ばされ、武器工場の岩山に叩きつけられるカイドウ。
気が遠のきそうになりながらも、どうにか意識を手繰り寄せて起き上がり、距離を詰めてクロエとぶつかる。
「冗談だろ……!? あのカイドウさんと互角以上に
「……!」
クイーンはあんぐりと口を開け、キングも驚きを隠せない。
これが元ロジャー海賊団――〝鬼の女中〟と呼ばれる女の、強さ。
海賊王の忘れ形見は、文字通りの規格外なのだと思い知らされる。
「……ここまでとは……」
「敵に回したら命がいくらあっても足りねェな……」
おでんとラカムも、死力を尽くすクロエに驚きを隠せない。
そんな中、エマはクロエの覇気が弱まるのを見聞色で感じ取っていた。
(やっぱり、さっきの一撃が……!)
ひぐらしの卑劣すぎる策略で受けてしまった、あの渾身の一振りは、やはり身体に相当なダメージを与えたらしい。
現にクロエは、段々と息が荒くなり、動きも鈍くなっている。カイドウもカイドウで、脇腹に受けた錐龍錐釘による傷が響いているようで、かなり苦しそうだが、ダメージの深さはクロエの方が上だ。
「ハァ……ハァ……」
「……クロエ」
クロエの足下に血が滴るのを見て、カイドウは悔しそうに顔を歪めた。
本来なら、もっと長く戦えたはずだ。しかし、あの黒炭家の老害共のせいでクロエは不本意な深手を負い、全力を出そうにも彼女の身体が悲鳴を上げてしまい、思うように動いてくれないのだろう。
本当に、余計なマネをしてくれたものだ。
「……すまないな、これが最後だ」
「!」
クロエはやんわりと微笑むと、両腕を含めた全身を捻った構えで溜めの姿勢を取り、覇気を全開させた。
凄まじい量の赤黒い稲妻が放出され、放たれる覇王色も今までの攻撃とは比べ物にならない。
「クロエ……!!」
重傷の身でありながらも強大な覇気を放つクロエに、カイドウは感動に震えた。
「これが私の全力だ……! お前も全力を出してみろ……!」
「ウォロロロロロォ!! ああ、わかってる!! 行くぞォォォ!!!」
カイドウは八斎戒を両手で持ち、覇王色の覇気を纏わせながら迫る。
クロエは強大な覇気をまき散らしながら、雷の如き速さで突進した。
「〝
「〝奥義
ドォン!!!
金棒と赤い刃が覇王色の衝突を起こし、上空を覆っていた雲を真っ二つに割った。
「うぇああああああああっ!!!」
「はあああああああああっ!!!」
両者が咆哮し、一歩さらに踏み込んだ瞬間。
ボンッ!! という轟音と共に衝撃波と赤黒い稲妻が暴発し、雲を吹き飛ばし大地を揺るがせた。
*
土煙に覆われた両者を見守りながら、エマの心臓の音が破裂しそうなくらいに高まる。
恐ろしい想像ばかりが頭をよぎり、親友の身を案じる。
(クロエ……クロエ……!)
土煙が晴れると、そこにはうつ伏せで倒れるクロエと、立ち続けるカイドウがいた。
クロエは白目を剥いて気絶しており、頭から流れた血が血溜まりを作っている。
「あ……ああ……!! あああああああ……!!」
エマの喉から引き攣った声が漏れ、おでんとラカムは言葉を失った。
「……フッ」
「ムハハ……ムハハハハハ!! ザマァねェな、カイドウさんは最強なんだよォ!!」
カイドウの勝利を確信するキングとクイーン。
その直後だった。
「……ハァ……ハァ……おい、クロエ……聞こえるか……?」
カイドウは振り返り、起き上がらないクロエに笑いかけた。
「この傷は、残るぜ……!!」
ドシュゥッ!!!
「ぬわあァァァァァァッ!!!」
「「カイドウさん!?」」
夥しい量の血を噴き出しながら倒れたカイドウに、キングとクイーンは叫んだ。
クロエとカイドウは、相打ちだったのだ。
「クロエ!!」
「ったく、無茶しすぎだ!」
「……クイーン……!」
「わかってるよ……! さすがにそこまでバカじゃねェ……!」
双方の仲間達は急いで駆け寄る。
クロエは八斎戒の渾身の打撃を二度も食らってか、身体の至る所で内出血を起こしている。
カイドウは横槍を入れられる前の一撃に加え、先程の一太刀で左胸から脇腹にかけて袈裟懸けの大きな刀傷が刻まれ、大きな十字傷となって今も出血している。
〝鬼の女中〟クロエ・D・リードと、〝百獣のカイドウ〟のワノ国を懸けた戦争は、双方の大将の痛み分けで決着をみた。
*
翌日、ワノ国の情勢は再び大きく変わった。
オロチを護っていたひぐらしとせみ丸が死に、カイドウが戦闘不能状態に陥ったことで、悪政を敷いていたオロチは丸腰となり、各郷の大名達の結託による反乱を許してしまったのだ。お庭番衆をクロエ海賊団の偵察と奇襲に向かわせてたことが仇となり、あっという間にオロチは海楼石の枷を嵌められ御用となった。
同時に地下室では、先代将軍の光月スキヤキが幽閉されているのを発見・保護する事件が発生し、先年のスキヤキ病死の訃報はオロチ側の印象操作だと判明した。おでんは病死したと思った父との再会を果たし、号泣しながら抱き合った。
一連の事件について、スキヤキは黒炭家の国盗りを許したとして将軍を改めて辞することを告げ、おでんを次期将軍として正式に認めた。同時におでんも、自分が国を飛び出したがゆえに起こった事態だと責任を感じたのか、海外への興味は変わらずとも出国を自戒するようになった。
それから三日が過ぎた頃。壮絶な死闘を繰り広げて、重傷を負ったクロエとカイドウが目を覚ました。
クロエとカイドウの戦争から、一週間が過ぎた頃。
「ウィ~……どうだ、一杯やるか?」
「……一杯だけな」
「ウォロロロロ! そう遠慮すんな」
ラカム達に絶対安静を言い渡されたカイドウとクロエは、なぜか九里ヶ浜で酒を酌み交わしていた。
つい一週間前までは一国の命運を懸けて命のやり取りをしたというのに、すっかり顔馴染みと居酒屋で再会したような雰囲気。ラカムから監視するよう頼まれたエマは「殺し合いから友情でも芽生えたの……?」と困惑した。
「……明日、屋敷がある島を貰う代わりに、ワノ国を出ていくそうだな」
「ウォロロロロ……お前の強さに免じてな。〝
「領地取られてるって自覚あんのかな……?」
「いいんじゃないか? 海賊が政治に首を突っ込む義理はない」
ワノ国はあくまでもおでんが統治するのが筋だと、クロエはカイドウから譲った酒を呷る。
すると、酒壺を飲み干して二個目の壺の栓を抜いたところで、カイドウがエマに話を振った。
「そういえば、おめェ〝王直〟の奴の娘だろ?」
「! ……やっぱり、お師匠と同じ一味の人だったんだ」
「ウォロロロロ……リンリンが引き取りたがって、下らねェ小競り合いをしてたな」
「ビッグ・マムが?」
カイドウの口から出た一言に、クロエは驚いた。
ビッグ・マムと王直がエマを取り合ってたというのは初耳だ。単に可愛かったのか、それとも素質を見込まれたのか……いずれにしろ、大海賊すら気に入る何かがあったのだろう。今はどうか不明だが。
「ロジャーとロックスの系譜を引く一味……本当なら部下にしてェぐれェだ」
「残念だが、私が頭を垂れるのは後にも先にもロジャー一人だ」
「ウォロロロロ! 惚れた男に一筋か?」
「うるさい」
クロエは覇王色を放ってカイドウを威嚇するが、当の本人は笑い上戸でグビグビと酒を飲むばかりだ。
その時、クロエは背後から小さな気配を感じ取った。
「……そこにいるのは子供か?」
「「!」」
「出てきなさい」
クロエは静かに告げると、物陰から一人の子供が現れた。
両胸に紋所が施された白い着物と赤い袴、
毛先がエメラルド色の白髪と、頭の二本の赤い角。
どことなくだが、カイドウと似たようなモノを感じ取れる。
不思議な女の子の登場に、クロエとエマは首を傾げたが……。
「ヤマト!! なぜここにいる!?」
「と、父さんに話したいことがあって……!」
「へあっ!?」
「貴様、娘がいたのか!?」
女の子――ヤマトの衝撃的な発言に、エマは素っ頓狂な声を上げ、クロエは驚愕と困惑に満ちた表情でカイドウを見た。
二人の視線が痛いのか、カイドウは目を逸らした。
「……でも、すっごい可愛い!! お母さんに似たのかな?」
「うぷっ!?」
母性を擽られたのか、エマはヤマトの顔を抱き寄せ、頭を撫で始めた。
それなりにナイスバディである彼女の胸に顔が埋まったヤマトは、耳まで真っ赤になって硬直した。
「……で、カイドウに話があって来たんじゃないのか?」
「あ、そうだった!」
クロエに本題を切り出され、ハッとなったヤマトはエマから離れた。
そして、カイドウと面と向かって直談判した。
「父さん、僕は光月おでんになりたいんだ!!」
「「「いきなりどうした!?」」」
ヤマトの二発目の爆弾投下に、三人は声を揃えた。
本当に何を言ってるのだろうか、理解が追いつかない。
「父さんが寝てる間に、光月おでんから聞いたんだ!! ワノ国の外がどうなっているか……!!」
ヤマト曰く。
父親のカイドウがクロエとの死闘の末に重傷を負ったため、慌てて駆けつけたところでおでんと鉢合わせたとのことで、彼から
まだ見ぬ世界に興味を持ち、冒険に出たかったのだろう。
「ヤマト、目を覚ませ! 何でよりにもよってあのバカ殿なんだ!!」
「そうだよ! 憧れや目標はちゃんと選んで!」
カイドウだけでなく、なぜかエマもヤマトを説得する。
しかし残念なことに、良くも悪くも自由で破天荒なおでんにゾッコンになってしまったのか、ヤマトは頑なに折れなかった。
それを見かねたクロエが、酒を飲み干してからヤマトに告げた。
「同じロジャー海賊団に属した間柄として言うが、おでんだけは絶対に憧れちゃダメな奴だぞ」
「何で!? 僕はおでんが好きなんだ!!」
「6歳で遊郭に入り浸り、10歳で賭場を出禁にされた腹いせで火事起こした奴を好きになれるか?」
「…………」
クロエはロジャー海賊団時代に聞いたおでんの昔話を、ありのまま話した。
言葉を紡げば紡ぐ程、ヤマトの顔が青ざめていく。どうやらおでんは、自分の過去についてはヤマトにあまり語らなかったようだ。
それが功を奏したのか、ヤマトは酷く落ち込んだ。
「……僕、憧れる人を間違えたのかな……?」
「そういうことだ」
「
「やだよ!! 光月おでんになるのは諦めるけど、海には出たいよ!!」
ヤマトはなおも反発し、聞かん坊な態度にカイドウは顔中に青筋を浮かべた。
ただ、おでんの件はちゃんと諦めると宣言しているあたり、真面目さは父親譲りのようだ。
すると、エマがカイドウにある提案を持ち掛けた。
「カイドウ、私達がヤマトちゃんを預かろうか?」
「何?」
「えっ!?」
「ヤマトちゃんがリスクを考えた上で冒険したいなら、クロエ海賊団の
エマの提案にヤマトは目を輝かせるが、親であるカイドウはやはりと言うべきか、顔を顰めて難色を示した。
「……正気か〝魔弾〟」
「クロエは面倒見がいいから、すぐ強くなれるよ。そりゃあ色々問題はあるだろうけど、何事も経験は積んでおくべきだし、ヤマトちゃんが私達の一味に飽きた時は
カイドウは目を細めると、今度はクロエが口を開いた。
「カイドウ……これは私の個人的な意見だ。聞き流しても構わない」
「……」
「たとえ貴様の教育が全て正しいとしても、どんな親であろうと子を完璧に支配することはできない。世界の不条理を知り、残酷な現実を目の当たりにしても、危険を冒して解放と自由を求める時が来る。それが、ヤマトには早く来てしまっただけに過ぎないんだ」
好敵手の言葉に、カイドウは神妙な面持ちで押し黙った。
その一方で、クロエは抑えめに覇気を纏いながらヤマトに尋ねた。
「ヤマト、一つ確認しておきたい。海賊船に乗って冒険する楽しさに目がいっているようだが……この海は戦場の一面もある、死と隣り合わせの世界だ。カイドウの娘という事実は、海賊の風上にも置けない痴れ者共の恰好の餌だ。そういう意味では、むしろカイドウと共にいる方が安全だと私は考えてる」
『…………』
「お前が私の仲間になるなら、私も船長として全力でお前を守る。だが手の届かないところで自由を奪われ、死んでしまう可能性もゼロとは言い切れない。……その上で訊くぞ、ヤマト」
――弱肉強食の海賊の世界で生き抜く覚悟が、お前にあるのか?
鋭い眼差しに射抜かれ、生唾を飲み込むヤマト。
しかし、何の迷いもなく彼女は「ある!」と快活に答えた。
「海は敵だらけだってことも、強くならないと生きていけないってことも、全部わかってる。足を引っ張ることが多いかもしれない。――それでも、僕は冒険をしたい!! 自由を感じたいんだ!! どんなに弱いって言われても、足でまといって言われ続けてもいい!! 絶対に強くなるからっ!!!」
ヤマトが大きな声で叫んだ時、ビリビリと空気が震えた。
同時に、三人は目を見開いた。この感覚を知っているからだ。
「ウソでしょ……!?」
「蛙の子は蛙だな、カイドウ」
「フンッ……!」
カイドウはガブガブと酒を飲み干すと、その場で酒壺を握り割った。
「親の言うことは聞いておくもんだってのによォ……おれがどんなに言っても無駄なら、もうどうしようもねェな、このバカ娘は!!」
ぶっきらぼうにカイドウは言い放つと、そのまま龍に変身して舞い上がった。
「クロエ、おれァ
「心配するな、私もお前との再戦はしたい。次会った時は横槍無しで
「約束だぞ……!!!」
「ああ、二言はない」
クロエは不敵に笑いながら再戦を約束すると、含み笑いを浮かべながらカイドウは拠点の島へと戻っていった。
〝鬼の女中〟の
「さて……明日から忙しくなるぞ、ヤマト。クロエ海賊団へようこそ」
「ホント!? やった~~~!!」
「歓迎するよ、ヤマトちゃん!」
クロエの入団許可に、無邪気に笑いながら抱き合うヤマトとエマだった。
その一方でカイドウは、屋敷へ戻る最中に巨大なプテラノドンと鉢合わせしていた。
「……カイドウさん、よろしかったので?」
プテラノドンの正体は、おでんと斬り結んだカイドウの右腕・キングだった。
彼は〝リュウリュウの実〟の能力者で、翼竜プテラノドンに変身できるのだ。
「ウォロロロロ……!! 構わねェさ。バカ娘一人の〝家出〟と引き換えに、クロエとの再戦を約束できたんだからな。ウォロロロロ!!」
カイドウの一言に、キングは「……そうですか」と静かに返した。
彼が不服としなければ、それ以上の質問や追及は野暮だからだ。
「キング、〝次〟は正々堂々と戦うぞ。あれは「最強」の戦いじゃねェ」
「……勿論」
「ウォロロロロ!!!」
大笑いするカイドウに、キングも釣られるように笑みを浮かべた。
〝鬼の女中〟と〝百獣のカイドウ〟。
二人の大海賊は、その後も好敵手として激闘を繰り広げる間柄となり、大海賊時代における「永遠のライバル」として語り継がれることになる。
カイドウさんの十字傷は、クロエとの最初の死闘で刻まれた痕ってことになりました。
本作のカイドウさんは、クロエが横槍を耐えきって引き分けたので、クロエとの真っ向勝負にこだわるようになります。勝ち負け関係なく、単純にクロエと命のやり取りがしたいだけです。酒癖の悪い弱肉強食主義者なのは変わりませんが、原作のような自殺癖や破滅願望がなく、真面目さが強調される人物像になります。
ヤマトとの関係は、おでんが絡んでないので原作よりは険悪ではなく、普通の親子関係と考えて下さい。まあ、再会したら「どれぐらい強くなったか見せろ」としつこいかもしれませんが。
ある意味、彼もクロエに救済されたのかもしれません。
クロエ海賊団に加入することになった五歳のヤマトは、おでんになるのを諦めました。(笑)
まあ、おでんならさすがに幼い女子に自分の過去は聞かせないと思い、今回のような展開にしましたけど……。
そしてクロエが駆使した〝神避〟。彼女の得意技である〝神威〟や〝神鳴神威〟は飛ぶ斬撃で、〝神避〟は衝撃波攻撃として扱います。平たく言えば、斬るか吹っ飛ばすかの違いです。ただ破壊力と覇気の消費量は〝神避〟の方が上で、〝神避〟を使う時は相手が死力を尽くさないと勝てない猛者だと確信した時です。初めては後の最強生物がもらいました。
その後に繰り出した〝奥義 絶刀・建御雷神〟は、武装色と覇王色を全開にして纏い、未来視も見聞殺しも発動した状態で斬りかかる必中の絶技です。クロエ最強の技ですが、全ての覇気を全開させるので、規格外の威力と引き換えに三つ全ての覇気を消耗しきるので、丸一日は一切覇気を使えなくなるという代償が付きます。クロエとしては覇気が使えなくなるのは致命傷同然なので、本当に奥の手です。
ちなみに溜めの構えは、炎の呼吸の奥義のイメージです。
それと余談ですが、クロエのイメージイラストが完成したんですけど、瞳の色は金色より琥珀の方が似合ってしまったので、「クロエの金眼=琥珀色」の認識でお願いします。
イラストは後日お見せします。
次回はワノ国を出航し、色々やります。
そろそろバスターコールでもプレゼントしようかな……。オハラ近海でサカズキとクザンとの再戦もいいなぁ。