原作開始前に出来る少しの事 作:不憫好き旅人
翌朝、貴方は町にいた頃の習慣で朝日が出る頃に自然と目が覚める。
朝ごはんはいつも漁師トーストと決めている、家を出てからもそのルーティンは変わらず自生している野菜を使い調理を開始した。
・・・まぁパンは焦げてしまったが概ね問題はない。
普段はよく食べる方だか朝は食が細い貴方は、トーストと牛乳で腹を満たした。
軽く身体を動かした後、何時ものように狩りの準備をしていた貴方はそれが必要ない事に気が付いた。親に連れられて狩りに向かう事が無くなったからだ。慣れとは怖い物で疑問も無く行動してしまう。
折角なので橋に集まっていた鳩を仕留めた貴方、糧となる命に対して謝罪と感謝を告げた。それにしてもここの鳩はよく肥えている様だ、近くにいい餌場でもあるのだろうか?
昼の鐘が鳴るまでまだしばらくの時間がある、さて、何をして過ごそうか。
・折角都会に出て来たんだ、女の子をナンパしよう
・折角都会に出て来たんだ、街を散策しよう←
まだ時間としては早いが、モンドには冒険者協会以外にも多くの施設がある。ソレを楽しむのも良いだろう。
整備された石橋を渡り、門番の騎士に会釈をしながらモンドへと足を踏み入れた。昨日は夕方に訪れたが、朝に来てみるとまた違った顔が姿を見せる。右を見ると市が開かれていて、朝早い時間ながら客と店主の熱い戦いが見られた。
貴方は財布と店の値札を見比べ、クソデカ溜息をつく。冒険者としてよ活動が上手くいかなければ、しばらく店の商品はお預けになるかもしれない。
暫く市冷やかした後に正門に戻れば、鉄を打つ音が聞こえた。視線を向けると汗を流しながら鍛治仕事に精を出す男達の姿が見て取れる。
「ん?なんだ?」
・ここは何の店?←
・鍛造依頼…
・聞きたいことがある。
・さようなら
「好きなものを選ぶといいよ。このワーグナーが作ったものに不良品はないから」
ギュイーン
銀の剣
600
傭兵の重剣
600
鉄尖槍
600
ポケット魔導書
600
歴戦の狩猟弓
600
悪くない、だが良くも無い。不良品は確かに無いが良い物かと言われると。並べられている武器は貴方の手持ちとそう変わりは無いみたいだ。
話を聞くと、持ち込みで武器を作る事が出来るとの事。強い武器が必要になる様な人物は、自分で素材を集めてくるという事らしい。いつか、この鍛冶師に世話になる事もあるだろう。
再び正門へと戻ってきた。日は・・・まだ上には来ていない。もう少し散策する事に決めた。先程冷やかしで通った市を抜け、更に奥へと。
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モンドは酒と自由の都、当然酒造が盛んだ。街には多くの酒場があり、貴方が足を運んだ先にもエンジェルズシェアと看板の掲げられた店が建っていた。貴方は酒が飲める年齢ではあるが、飲んだ事は無いし嗜好品にモラを使う余裕も無い。残念だが、いずれ仕事が上手くいった時に訪れよう。
「うぅ、全然売れない・・・」
そんな声を聞いてそちらに視線をやると、見慣れない服装の人物が居た。
「本場璃月のジュエリーですよ〜、安いですよ〜」
どうやら商人の様で、足元には商品らしきものがある。広げられた煌びやかな宝石達、の下により一層目を引かれるウン万からウン十万の名札達。今の貴方では到底手の出せる代物ではなかった。先程の一言が耳に残り、少し心苦しい様子の貴方、しかし自分が住所不定収入無しのプー太郎である事を忘れてはいけない。
・おや?あの商品はなんだろう←
・空の財布は見たくない、大人しく戻ろう
貴方は商品の中では比較的安い物に気が付いた。名札には・・・聖遺物?
「おや、貴方冒険者ですね?どうぞどうぞ!全部璃月からの上等品だ!お手頃で綺麗だよ!」
彼女は貴方が商品を気にしている事に気が付くと腕を取り、自分の
彼女の話を纏めると、聖遺物とは人々の想いや願いが具現化したものであるらしい。郊外や秘境で手に入るそれらは冒険の前に儀式で使用する事により自らの力を高める事が出来るようだ。
彼女の売っている聖遺物は自身の体力を増強するらしく、初心者にはうってつけの物だと熱弁する。
「うーん・・・その反応、あまりお金が無いようで・・・分かりました!本当はセットで1万モラでしたが、9000でどうですか?」
冒険の役に立ち、更に割引き・・・。それに少し前に聞いた彼女の一人言も合わさり、貴方はソレを買う事に決めた。その旨を伝えると彼女は喜び、聖遺物の使用方法を説明し始める、高価なジュエリーに比べるといささか安いものだが、この不憫な商人の力になれるのなら、と貴方は彼女の笑顔を見て軽くなった財布の事を忘れた。
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