無冠の王 アナザーライダー戦記 リテイク   作:カグ槌

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さて今回から折紙編 今まで何故折紙がハルトと錫音を親と呼ぶのか

色々とある謎を少しずつ回収していきたいと思いますので良かったどうぞ!




鳶一エンジェル編 序章 LOST MEMORY

 

 

ピースメーカー艦内

 

 

そこでウォズは慌てながら医務室へと駆け抜けていく慌ててドアを開ける

 

 

「我が魔王!ご無事ですか!!!」

 

 

そこにいたハルトはキョトンとした顔をして直ぐに笑顔になる

 

 

「え!ウォズ!!本物!!何でここに!!」

 

 

しかしその瞳は自分じゃない誰かを見ているような気がした

 

 

「…………は?」

 

 

「あのねウォズちゃん」

 

 

「何でしょう?」

 

 

「ハルト様は記憶喪失になられているらしい」

 

 

「アナザーライダーにも変身出来ないとの事だ」

 

 

「後、ただの人間に戻ってるみたいです」

 

 

「え?我が魔王ってそんなに繊細な脳や体をお持ちでしたか!?」

 

 

「ウォズ!今の状況では笑えん!!」

 

 

「魔王様は僕達のことも忘れているみたいでして……」

 

 

「本当じゃ、全く…おいハルト坊!お主は何も覚えていないのか?」

 

 

「は、はい…ごめんなさい……あ…あの…頑張って思い出しますからお願いします!叩かないで…殴らないでください!!」

 

 

「あ、謝らないでください!!魔王様!」

 

 

「そ、そうじゃ!だから素直に謝らないでくれ!いやその前に誰が殴るか!叩くか!」

 

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

 

まるで雨に打たれた子犬のように泣きながら怯えているハルトを見て

 

 

 

「これは緊急事態ですね…」

 

 

 

 

ー折紙エンジェルー

 

 

ピースメーカー艦内は厳戒態勢になっていた、クローントルーパー達は普段の軽口を叩く事もなく全員が臨戦態勢である、何せハルトが記憶を無くしたのだから。敵に知られた際必ず攻め込まれる片時も油断は出来ないのだ

 

 

「それで何故、あのバカは記憶喪失になったのだ?」

 

議長変わりのキャロルが真剣な面持ちで話しだす

 

 

「私から説明します」

 

と話し始めたのはハウンド

 

 

 

少し時間は遡る

 

 

「やぁ少年君、どうしたんだい?」

 

 

「はい……実は」

 

 

ハルトは士道に相談ありと言ってフラクシナスを尋ねた、何でも新たに封印した精霊 六喰の天使 封解主を使うのだがイマイチ能力を使いこなせていないらしい

 

 

「成る程な、それで俺を的にしたいの?」

 

 

「違います、万一危なかったら止めてほしくて」

 

 

「そう言う事なら任せておけ」

 

 

「はい!行きます封解主!」

 

 

「シドー!今日の夕餉は何なのだー!」

 

 

「あ、ちょっ!十香……危ない!」

 

 

 

「え?」

 

 

その時、士道が封解主を誤って使用しハルトの体に刺さってしまったのだ

 

 

そして ガコンと音が鳴ると何かが閉じるなりハルトは気絶したのである

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「と言う事らしいです」

 

 

「よし、あのガキを連れてこいさっさとハルトを元に戻してもらうぞ…そしてお礼をさせてもらう」

 

 

「そうしたいのですが…実は何故か音信不通のようでして…」

 

 

「関係ない!必ず探し出せ!!」

 

 

「「「「「はっ!!」」」」」

 

 

「てか七罪ちゃんは?彼女の天使でも治せるよね?」

 

 

「彼女は四糸乃と一緒に士道を探している」

 

 

「そっか」

 

 

「『あんな大天使の頼みを断れる訳ないじゃない!任せなさい!私が早く見つけてハルトの記憶喪失を治してあげる!』と言っておりました」

 

 

「頼もし過ぎるね〜まぁ四糸乃ちゃんの頼みなら仕方ないか」

 

 

あの頃のネガティブな彼女はいなかったと成長を喜ぶべきか普段のハルトの残念さが成長を促したのかは不明である、まぁ四糸乃は逢魔陣営から見ればハルトをアナザーグランドジオウにしてくれた恩人なのだ故に丁重に接していたりする

 

 

「てか二亜ちゃんに頼んで探して貰おうよ」

 

 

「「「「「それだ!!」」」」」

 

 

「それを真っ先に思いついて!!」

 

 

そう二亜の天使 囁告篇帙を使えば1発ではないか!と皆の期待を背負ってしまった

 

 

「出番ですよ!二代目検索エンジン!!」

 

 

「初代がおネムだからって私を二代目にしないでくれるかな!!ウォズさん!」

 

 

「黙れニア!見つかったらアシスタント型ヒューマギアを追加で3人貸してやる!」

 

 

「何が知りたいのですキャロル様、全知の天使 囁告篇帙でわかる事なら何でも聞いてください」

 

 

「懐柔早っ!」

 

 

 

「ハルト様よりカリスマありますね」

 

 

「本来の歴史ではたった1人で世界を戦おうとしただけの事はありますよ…ハルト様が惚れる女傑ですからね」

 

 

「えぇ…流石は正妻だな」

 

 

「あ、カゲンちゃん!それ禁句」

 

 

「む?」

 

 

「ふふん…ならばオレはハルトに会いに行こう流石にオレに会えば何か思い出すだろうお前達と違って濃い付き合いを…?」

 

 

と自信満々にハルトに会いに行こうとしたキャロルであったが

 

 

「おい…束とアンティリーネは何処だ」

 

 

「先程まで此処に…っいないぞ銀狼!あの2人は何処だ!」

 

 

「監視カメラをハッキング…あ、ハルトの所にいる」

 

 

「お、おのれ…あの兎と戦闘狂めえええ!」

 

 

『CHANGE SCORPION!』

 

「クロックアップ!」

 

『CLOCK UP』

 

 

「おっと、なら私も」

 

『テレポート…ナウ』

 

 

 

転移や高速移動で動く彼女達を見てキャロルは黒い笑顔と共に

 

 

「ふ……ふははは…アイツ等…覚悟しろ!」

 

『ライオン!トラ!チーター!!』

 

 

「貴様等に独占はさせんぞ!!」

 

 

と走りだすのであったが銀狼は端末を操作して

 

 

「させない錫音は仕方ないにしてもキャロルと千冬だけは行かせない!」

 

 

ハッキングして隔壁を展開して進路妨害していたのである

 

 

「しっかし大変な事になったね、ウォズちゃん」

 

 

「えぇ、しかし我が魔王の記憶がないといってもどのあたりから?」

 

 

「アナザーライダーと会う前までの記憶はある」

 

 

「それより後は覚えておらん、じゃからお主の事も仮面ライダージオウの臣下と思っておる」

 

 

「不愉快ですがね」

 

 

「アナザーライダー達は?」

 

 

「どうやら記憶と同じように封印されているようでして…アナザー1号が懸命にアタックしているのですが…中々破れないと」

 

 

「はぁ……ハウンド、早く五河士道と七罪嬢を見つけてください記憶の封印を解くには彼等が必要です」

 

 

「おまかせを」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

その頃 ピースメーカー艦内では記憶を無くしたハルトは混乱していた

 

 

「その……ごめんなさい、2人の事を覚えてなくて…」

 

 

「気にしないでよ!ゆっくり束さん達の事を思い出してくれたら良いからさ!あ!汗かいてるね体拭いてあげるよハルくん!」

 

 

「え!い、いや大丈夫ですよ!1人で出来ますから!!だから水をかけないで!桶で叩かないで…顔を桶に押し付けないで…っ!」

 

 

「いやそんな酷い事しないよ!!束さんそんな事する人に見えてるの!」

 

 

「それにしても普段の強い旦那様が気弱になっているなんて新鮮ね…けどこれは…何というか」

 

 

普段のカラカラよく笑うハルトではなく気弱で年不相応なまでにオドオドしていた何かに怯えているように

 

 

「そっか…ハルくんってアナザーライダーと会う前って皆からイジメとかネグレクトされてたんだっけ」

 

 

「あぁ…だから私達を見て怯えてるよね…大丈夫よ旦那様この船には旦那様を傷つける人はいない寧ろ守ってあげる為にいるのよ」

 

 

「本当ですか…え?あの…旦那様って俺はアンティリーネさんと交際してたんですか?何で俺なんかに…だって俺と関わると……」

 

 

「えぇそうよ、私は旦那様の「ちょっと待てーー!」ちっ…邪魔が入った」

 

 

アンティリーネは舌打ちすると乱入してきた千冬と錫音は

 

 

「貴様等と言う奴は…ハルトが記憶喪失なのを良い事に自分の都合の良い事を吹き込もうとしているな!」

 

 

「な…何の事かなぁ〜束さんはハルくんに思い出して欲しくて寄り添ってるだけだよ、ね!」

 

 

「えぇ…私はただ旦那様と子づ「アウトだアンティリーネ!!」そんな事ないわよ?」

 

 

 

「こ、こども!そんな……初対面なのに…わっ…」

 

 

ハルトが顔を赤くしてアタフタしていると千冬も

 

 

「こ、これはこれで新鮮だな」

 

 

「そうだね…こんなハルトは初めてだよ…ごめんちょっと押し倒しても良い?」

 

 

「え……まさかマウントポジションから顔面を殴るとか…」

 

 

「そんな事しないよ!!ちょっと待って!私そんな悪い人に見えてる!?」

 

 

「錫音お前…」

 

 

「スーちゃん…ハルくんの事やっぱり…」

 

 

「誤解だから!そんな事してないから2人ともそんな目で見ないで!!」

 

 

そう話しだす2人であったがハルトはキョトンとしているが

 

 

 

「あの…お二人は一体…」

 

 

「私は織斑…いや常葉千冬、貴様の妻だ」

 

 

「同じく常葉錫音だよ〜」

 

 

「ええええええ!俺結婚してたんですかぁ!!となると俺は束さんとアンティリーネさんと不倫してたの!俺最低じゃないですか…まさか…俺ヒモなんですか!」

 

 

「違う!」

 

 

「てか、まだ誰とも式を挙げてないよ!!」

 

 

「どういう……」

 

 

ハルトは頭が混乱していると

 

 

「あ、ハルト…元気〜」

 

 

「え?君は…」

 

 

「私は銀狼、ここのセキュリティ担当で……君のお嫁さん」

 

 

「え!ちょっ!!俺って何人お嫁さんいるの!」

 

 

「千冬、束、錫音、アンティリーネ、銀狼に最近加わったベルファスト…そしてオレ!キャロル・マールス・ディーンハイムだ!」

 

 

「そして新しい人ですとぉ!更に7人のお嫁さん……もう混乱してきた……誰か助けてください!」

 

 

 

「ボスの助けを呼ぶ声聞いて!」

 

 

「来たぜ大将!」

 

 

新参幹部のネガタロスとゴーストイマジンが現れると

 

 

「ね、ネガタロスにゴーストイマジン!?ほ、本物!!」

 

 

「あぁ…だが今の俺はネガタロス軍団(仮)のネガタロスじゃない逢魔王国 ライダー怪人軍団長にして悪の幹部(本物)のネガタロスだ!」

 

 

「同じく軍団長補佐ゴーストイマジン。まぁ気楽にやろうや大将」

 

 

「ほ、本物のライダー怪人だ……ってか逢魔王国って何?」

 

 

ハルトが目をキラキラさせているが首を傾げるはて?と

 

 

「お待たせしました」

 

 

ウォズ達も入ってきた

 

 

「ウォズ…やっぱり本物!?……え?」

 

と感動しているハルトに改めて臣下の礼を取るウォズに混乱している

 

 

「改めまして無事に目覚めてお喜び申し上げます、我が魔王」

 

 

「え?我が魔王?あのさ…誰かと間違えてない?ソウゴさんだよね君の王様?」

 

 

ハルトはウォズに警戒しながら少し後退りしている

 

 

「懐かしいですねそのお言葉…いいえ我々は逢魔王国の国王である常葉ハルト様に従う家臣でございます」

 

 

「そしてオレ達はお前の嫁だ!」

 

 

「国王と嫁!?本当に誰かと勘違いしてるよ!あ、アレか!俺は王様と顔がそっくりとかそんな奴とそんな感じか!俺は鎧武外伝のバロン見て俺知ってんだぞ!」

 

 

「違いますよ、貴方が我々の王なのです」

 

 

「騙されないよ…そう俺を持ち上げて…俺を……改造人間にするつもりだな!もしくは内臓を売ってお金にする気なんだ!」

 

 

「どうしようカゲンちゃん!七罪ちゃんレベルのネガティブ思考回路だよ!今の魔王ちゃん!」

 

 

「あぁ…だから七罪の扱いも心得ていたのか…自分がそうだったなら理解するな」

 

 

「しかし改造人間など仮面ライダーを引用する辺り筋金入りのライダーオタクじゃなハルト坊」

 

 

「いやぁ〜それ程でも…」

 

 

「これで鎧武が師匠とか言ったらどうなるかな?」

 

 

「更にディケイド組やオーマジオウ、ビルド組や剣、電王組とも面識ありだからな」

 

 

 

「え?何それ…」

 

 

 

「さてどう話したものか」

 

 

 

「そうだウォズちゃん!いつもみたいに話してあげなよ」

 

 

「うむ、いつも持っている本の出番だ!」

 

 

「あぁそうじゃな、お主も働け」

 

 

「お前達はいつも面倒事は私に振りますね…はぁ」

 

 

そう言うとウォズは逢魔降臨歴・裏を開いて話し始める

 

 

 

「こほん…普通の青年 常葉ハルト…彼は未来において時の王 アナザーオーマジオウとなる運命が待っています」

 

 

「え?アナザーオーマジオウ!?何それそんなアナザーライダー がいるの!……ちょっと待って!それって俺のこと?」

 

 

「はい」

 

 

「俺がオーマジオウのアナザーに?」

 

 

「我が魔王?」

 

 

「いやいや無理でしょ!!嫌だってあの人さエボルやあのダグバをワンパンで沈めたんだよ!そんな人にアナザーなんて生まれるかぁ!作れるなら最初から作れよスウォルツ!!!」

 

 

「ま、魔王ちゃんお気を確かに!」

 

「大丈夫か!」

 

 

「う、うん…ありがとうございます…えとジョウゲンさん、カゲンさん…」

 

 

「や、辞めて魔王ちゃん!俺達に敬語使わないで!!」

 

 

「そ!そうだ!!俺達はハルト様の臣下!謙らないで頂きたい!」

 

 

「臣下なんて大袈裟な…その…記憶をなくす前の俺は皆さんの事をきっと大事な仲間…いや家族だと思ってたと思いますから俺に遠慮しないでください」

 

 

「わ、我が魔王……何と勿体無いお言葉」

 

 

「俺の家族……メイツ星人を殺した村人よりも最低最悪な人達ですから」

 

 

「それは知っています」

 

ウォズはちゃんと理解していたのでハルトの肩に優しく手を置いた

 

 

「だけど爺ちゃんや婆ちゃんは俺の味方なんだ…あと…あかねとーーーがいたんだ」

 

 

「え?」

 

 

「それでハルト、流石にこのオレのことは何か覚えて「ごめんなさい」……」

 

 

即答に思わずキャロルは膝をつくのであった

 

 

「きゃ、キャロりん!傷は浅いよしっかり!」

 

 

「ハルト……すまない…以前オレはお前を傷つけまいと記憶喪失のフリをしてお前を突き離したが…実際にやられる側になると心が痛い…すまないハルト…お前もこんなに苦しかったのか…すまなかった!!」

 

 

キャロルは膝をついて項垂れているのを見て束は あーと言う声と共に

 

 

「あ〜そう言えばキャロりん前科持ちだったね」

 

「あの……キャロルさん?」

 

 

「さんなど付けないでくれ…オレはお前とずっと一緒にいるのだ覚えてなくても良いから…そんな突き離したように敬語など使わないでくれ……」

 

 

と泣きそうな顔を見てハルトの脳裏に何か見えかけた

 

 

「なんかモヤモヤする…何で?」

 

 

 

そして

 

 

「失礼します、皆様大人数でお越しいただくのは感心いたしませんよご主人様は回復しきっていないのですから」

 

 

「ベルファストまで…一体どうなってるの?」

 

 

そうベルファストの言葉で一旦中座となった

 

 

その後

 

 

「取り敢えず我が魔王の記憶喪失の原因は分かりましたが…」

 

 

「まぁ士道君達が見つかるまで慌てる必要はないよ!」

 

 

「そうだな!ハルト様がいなくても現状の問題なら我々だけで解決できる!」

 

 

「えぇそうですよ!僕達の力を見せてあげましょう!」

 

 

「うむ!ハルト不在でも逢魔は回ると見せてやろうぞ!」

 

 

「そうだな此処は新設されたライダー怪人軍団にでも任せて貰おうか」

 

 

「あぁ先輩達はのんびりしてると良い」

 

 

「え、えぇ…」

 

 

「どうしたのウォズちゃん?」

 

 

とウォズ+四天王、ネガタロス達のテンションが上がるが慌てる必要はないと振る舞う中、ベルファストがふと思い出したように

 

 

「そうなりますと…誰がこの船の炊事全般を担当します?」

 

 

 

その一言に幹部陣とキャロル達が凍りつく、そうハルトにその辺何やかんやで依存していた事を…だって一番美味しく作れる人がやるのが良くね?との事で

 

 

 

「流石に艦内全員となりますと私たちメイド隊や調理の方でも足りませんが…」

 

 

シーーーン、と沈黙が流れる

 

 

「お前等……」

 

 

「大至急我が魔王の記憶を取り戻しましょう!」

 

 

「「「「「「「おう!!」」」」」」」

 

 

彼等はハルトにガッツリと胃袋を落とされていた

 

 

普段いがみ合う事もあるが今は

 

 

「俺達の夕飯のためにぃ!」

 

 

「「「「「おおおおお!」」」」」

 

 

心は一つであった

 

 

 

「………それで良いのでしょうか?」

 

 

ベルファストのツッコミがポツリと溢れるのであった

 

 

 

病室

 

 

「その…護衛?ありがとうございます」

 

 

「陛下、我々に敬語は不用ですよ」

 

 

「わ、分かってはいるんですが…その俺なんかを守ってもらうなんて…その恐れ多いというかなんというか…」

 

 

「何を言ってるのやら…俺達からしたら陛下を守らないで何を守るってんだよ」

 

 

「だって俺なんか守ったって」

 

 

「なんかではありませんよ陛下」

 

 

「ま、陛下からしたら知らない人だらけの場所なんだ固くなるのも無理はないさ」

 

 

「あぁ…そうだ陛下良ければ艦内を散歩しませんか?少しは気が紛れるかもしれませんぜ?」

 

 

「そ、そうですね!こんな大きな船…1人だと迷子になりますから…ついてきてくれます?」

 

 

「勿論ですとも」

 

 

「けど病人服じゃ目立つか…」

 

 

「お召し物は此方に」

 

 

「あ、ありがとうござっー」

 

 

ハルトは受け取った服を見て固まった

 

 

「えと……これは?」

 

 

「陛下が普段から愛用されている『二枚目気取りの三枚目』文字Tシャツになります」

 

 

「あの貰っておいて…すみません……ダサいので変えてもらいます?」

 

 

「「「!!!!」」」

 

 

その言葉と当時にトルーパーの1人が警報のボタンをガラスごと叩き割り鳴らすと艦内に特大警報が響く

 

 

「な、何ですか!ま、まさか何か俺しちゃいましたか!ごめんなさい!ちゃんと着ますから!文句言ってごめんなさい!!だから殴らないで!!」

 

 

『どうしたスティング!陛下に何かあったのか!!』

 

コムリンクでハウンドが血相変えた声で会話する

 

 

「き、緊急事態ですコマンダー!!陛下が自分の文字Tシャツをダサいと……ご自身のコーディネートを否定しました!!」

 

 

その言葉に通信してハウンドや他の親衛隊は動揺を隠しきれなかった

 

『な、何だと!』

 

『じ、重症じゃないか…』

 

『野郎ども!コードレッド発令!世界中の名医を集めろ!陛下の私服センスがマトモになってしまったぞ!一刻も早く陛下を逢魔の国立病院に連れて行くんだ!!』

 

同時に艦内で 何だってーーー!と声が揃ったのであったが

 

 

『それは喜ぶ場面では?』

 

 

「あの…俺そんな玄徳さんみたいな私服センスだったんです?」

 

 

『え、えぇ…』

 

 

「そっかぁ……そんなにダサかったのか俺のセンス…」

 

 

「へ、陛下お気を確かに!!」

 

 

「大丈夫ですよ…あはは……服のセンスから心配されてる俺って…」

 

 

と悲観しているところに扉が開きキャロル達が現れた

 

 

「大丈夫かハルト!お前が文字Tを拒むだと!」

 

 

「これは天変地異の前触れだよチーちゃん!」

 

 

「あ…慌てるな!お前達!こ…こんな時こそ冷静に……だな…だがハルトが…そんな……いやいやいやいや…」

 

 

「千冬…体が震えているわよ?」

 

 

彼女達の様子を見て確信した、記憶を無くす前の自分はとんでもない奴であったと!

 

 

「もう嫌!何も思い出したくない!毎日記憶喪失になりたい!!」

 

 

「そんな津上翔一みたいな事言わないでよハルくん!!」

 

 

「あれ?…束さんはアギト見てるの?」

 

 

「へ?うん束さんはG3が好きだよ?」

 

 

「俺も好きなんだ…その…カッコ良いよね!」

 

 

ハルトは同志を見つけたと顔を赤らめながら少しずつ心を開いていくのだが

 

 

「は、ハルくん…あのさ束さんの部屋で仮面ライダー見ない?」

 

 

「良いの!?」

 

 

「「「「「!!!」」」」」

 

 

こいつやりやがった!ハルト篭絡の禁じ手を使ったな!という目で見ていた

 

 

「あるよ!ハルくんが好きなクウガからジオウ!その先のゼロワンまで!」

 

 

「ぜ、ゼロワンまで!ジオウより後の仮面ライダー……本当に見て良いの!?」

 

 

「勿論!じゃあ一緒に観に行こう!」

 

 

「おーーー!」

 

 

「ま、待てハルト!ならオレの部屋にこい…2022年の仮面ライダー知りたくないか?」

 

 

「え…」

 

 

「あ!キャロル狡いよ!」

 

 

「黙れ!先に手を出したのはお前だろう!」

 

 

「仮面ライダーシノビじゃないの?」

 

 

「それもあるが見せてやろう、さぁオレと来い!」

 

 

「待てハルト!それなら私だって考えがある見ろ!」

 

 

「さ、サタンサーベルにサソードヤイバー!!」

 

 

「あ!ズルいよ千冬!なら私も!」

 

 

「ウィザードリングだぁ!」

 

 

「あらあら皆、はしゃいじゃって」

 

 

「イクサナックルだ…凄い!!」

 

 

ハルトは大興奮で彼女達のライダーアイテムを見ていると

 

 

「あの…束さん」

 

 

「束で良いよ!どうしたのハルくん!」

 

 

「その…G3のスーツとか此処にはないですよね?」

 

 

「あるよー!」

 

 

「あるんですか……え、ええええ!」

 

 

「見たい?」

 

 

「是非!!」

 

 

「じゃあ束さんのラボへGO!!」

 

 

「おー!」

 

 

「あ、取り敢えずハルくんは着替えようか病人服じゃ心配だし」

 

 

「え……あのダサいTシャツにですか?ちょっとやだ…」

 

 

「うん!やっぱりハルくんの記憶は早く取り戻そう!」

 

 

「「「「「「異議なし!」」」」」」

 

 

「そして発端である彼奴には制裁を」

 

 

「「「「「「異議なし!」」」」」」

 

 

「新たに重桜五航戦かプリンツオイゲン様を花嫁に迎える事には?」

 

 

「「「「「「異議あり!!」」」」」」

 

 

「ちょっと待てベルファスト!まさかまだいるのか!!」

 

 

「いいえしかし候補かと」

 

 

「な、なんて奴だ…おい待てハルトがいないぞ!」

 

 

「あ、陛下なら束様と一緒にラボにと」

 

 

「馬鹿者!それは止めないと…急ぐぞお前たち!ハルトの貞操が危ない!」

 

 

「いやもう捕食されてますよね?皆様に?」

 

 

トルーパーのツッコミも冴えていたが

 

 

「あの記憶を無くし不安のあまり小動物のようなハルトなど、猛獣の前に出された餌のようなものだ!それをあの天災兎に任せられるかぁ!」

 

 

「そうだな以前、アイツは同じように弱ったハルトを押し倒した前科がある…束ならやりかねん」

 

 

「よし銀狼!錫音!」

 

 

「分かった…前から束とハッキング勝負してみたかったから」

 

 

「じゃあ私はハルトの保護だね」

 

 

「そしてベルファスト」

 

 

「はい」

 

 

「暫くハルトの面倒を任せるジャンヌ・オルタも付けるから頼む、恐らくオレ達よりお前の方が現状信頼されている…複雑ではあるがな」

 

 

「承りましたキャロル様」

 

「じゃあさっさと行くわよ、マスターが弱ってるなんて最高に揶揄い甲斐があるじゃない」

 

 

「不安になってきたぞ」

 

 

「私にお任せ下さい」

 

 

「頼んだぞベルファスト…さて、お前達…兎狩りだぁ!」

 

 

まさかの艦内で不毛な争いが始まるとは思ってもなかった

 

 

 

「どうハルくん!本物のG3ユニットだよ!」

 

 

「す、凄い!これを作れるなんて束さんは本当に天才なんだね!!」

 

「そうなんだよ!束さんは天災だから!」

 

 

そう楽しそうに話しているとハルトはふと気になったものがあった

 

 

「束さん、アレは?」

 

 

「あぁアレ、アレはねG1ユニット」

 

 

「それってまさか…っ!」

 

 

「そ、ハルくんの知っての通りG3のご先祖様だよ」

 

 

それは一言で言えば 機械仕掛けのクウガ

 

 

しかしそのモデルとなった存在はハルトにとって幼い頃に怪人から己を助けてくれた永遠のヒーローなのである

 

 

「本物のG1ユニット……仮面ライダークウガ…五代さん……」

 

 

 

 

それを見て感慨深くG1ユニットに見惚れていたが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺が青空に行ったら…いつか貴方と会えますか?」

 

 

 

その時の瞳からは光が消えていたという

 

 

それは本来 アナザーライダーと出会わなかったハルトが辿っていた最悪の未来とも言えた

 

 

「ハルくん?」

 

 

「何でもないです束さん」

 

 

「因みのこの間、電王の人達と写真撮ってたよ」

 

 

「その写真見せてください!」

 

 

 

 

余談だがそもそもの原因の士道はその頃

 

 

精霊を倒すと吹っ切れた折紙に拉致られ椅子に拘束され放置されるという学生にして中々高度なプレイを受けていた

 

 

「違うから!!早く助けて!!」

 

 

暫くそのままでお待ちください

 

 

「えええ!」

 

 

ーーーー

 

 

食堂 そこでウォズと四天王がおやつを食べながら話し合っていた 話題に困ったジョウゲンが何気なく言った一言が

 

 

「そう言えばウォズちゃん、さっき何か考えてたみたいだけど?」

 

 

「何かあったか?」

 

 

「いやそのですね先程我が魔王が過去に己の味方をしてくれた人がいたという話をした際に」

 

 

「あぁ、黒川あかねちゃんだよね?」

 

 

「ハルト様の幼馴染だと聞いているが」

 

 

「それともう1人いたようなのです」

 

 

「え?」「何と?」

 

 

「妾もこっそり聞いていたが本当なのかウォズ」

 

 

「俄かには信じられませんよ…仮にそうでしたら何故我が魔王が今まであんな態度で接していたか分からなくなりますから」

 

 

「え?ちょっと待って、その幼馴染って俺達も知ってる人?」

 

 

「えぇ」

 

 

「今まであんな態度で接して……まさか!」

 

 

「えぇ」

 

 

『だけど爺ちゃんや婆ちゃんは俺の味方なんだ…あと…あかねと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナツキがいたんだ』

 

 

 

「覚えてます?彼が我が魔王と錫音嬢の戦いを止めた際に出た言葉」

 

 

「あ……」

 

 

【俺の事忘れたのかよ!】

 

 

「ちょっとコレ…どういう事?じゃあ何で魔王ちゃんは覚えてないの?」

 

 

「あぁ有り得ぬ事よ、ハルト坊は味方や身内には甘い…それも過酷な時の苦楽を共にした者の事を忘れるなど絶対にない」

 

 

「本人に聞けば早い!!アイツは今どこにいる!!」

 

 

「訓練室ですかね…取り敢えずこれに関しては確認せねば」

 

 

「ではハルト坊の護衛は妾に任せておけ」

 

 

「頼みますヤクヅキ!」

 

 

「気をつけてな」

 

 

慌てて走り出すウォズ達を見送るとヤクヅキは少し考えてみる

 

 

「しかし彼奴がそんな大事な友人を忘れている?そもそもナツキの奴は死に戻ると言っていたな…アナザークイズで記憶を除いた時に記憶を見るのを邪魔されたとも、死に戻りで何故過去に戻る?そもそも死の記憶が本人だけじゃなく関係者まで断片的に覚えているとも…何故?」

 

 

しかし

 

「あーもう分からん!何故妾がハルト坊の事で悩まんとならんのだ!!」

 

 

頭を掻きながら叫ぶ彼女であったが

 

 

【俺と来い最高の音楽(悲鳴)を聴かせてやるよ何せ鉄風雷火の三千世界で奏でる予定だからな】

 

 

「確実に知ってる奴に聞くかの、それが一番早い」

 

 

自分の知る歴史の彼ならば何か知っているだろう 

 

 

「仕方あるまい、そこのトルーパー」

 

 

「はっ!」

 

 

「お主はハルト坊を護衛せよ、妾は別件で動く必要が生まれたのでな」

 

 

「イエッサー!」

 

 

「頼んだ」

 

 

そう言うとヤクヅキは船の格納庫にある自分専用のタイムマジーンに乗り老ハルトのいる未来へ飛んだのであった

 

 

 

 

 

 






次回予告


ナツキが語る真実とヤクヅキが未来で老ハルトから聞く真実とは何か


そこにあるのは…


記憶を無くして呆然としているハルトに襲い掛かる敵怪人 アナザーライダー所か怪人にもなれないハルト…しかし


「俺も戦うよ!だって…俺の為に戦ってくれる人が泣いてる顔なんてみたくない…俺の居場所が此処にあるなら…俺が守る!!」


その心に応え 現れた力 アナザーライダーの器でない彼が唯一宿す力とは



「変身!!」



次回 折紙エンジェル編 目覚めよ!その魂!!



「ネタバレ!?」

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