無冠の王 アナザーライダー戦記 リテイク   作:カグ槌

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精霊降臨 後編

 

 

前回のあらすじ

DEM残党の士道襲撃計画を察知したハルト達魔王軍、彼等は士道の依頼により時崎狂三とのデートを陰ながら見守っていた?

 

 

「やっぱりラーメンには餃子と炒飯だな…あ、ウォズ…ラー油とって〜」

 

 

「かしこまりました我が魔王」

 

 

「いや、何で俺たちは中華料理屋で飯食べてるの!?護衛の仕事は?」

 

 

「何だよ模擬戦終わった記念に色々ご馳走してんだが?」

 

 

「感謝します!」

 

 

「じゃが、ハルト坊の麻婆豆腐の方が美味いのぉ」

 

 

「嬉しいねぇ〜けど俺の奴より旨辛な店知ってるよー」

 

 

「ほぉ、何処じゃ?」

 

 

「冬木市にある泰山って名前の中華料理屋で「アウトーーー!」えぇ!あそこの美味しいよ!?」

 

 

「いや魔王ちゃん、それアレじゃん旨辛じゃなくて極激辛だから」

 

 

「アレは人間の食べるものではない!」

 

 

「お前等、考えてみろハルト坊は既に人間ではない」

 

 

「「確かに!」」

 

 

「確かに魔王様は人間じゃないので味覚も人間辞めてるんですね」

 

 

「それだとお前達の飯も人間辞めて良いな、じゃあフィーニスには泰山の麻婆豆腐を「お慈悲をどうかお慈悲を!」よろしい」

 

 

「寧ろよく味覚が破壊されませんでしたね」

 

 

「うーん………美味しかったけどなぁ」

 

 

「ま、まさか…魔王ちゃん、その時グリードやインベス化してたんじゃ…」

 

 

まさか怪人化の弊害で味覚まで無くしたんじゃ!と心配する面々だが

 

 

「そりゃ無い無い、だって俺怪人特性無効化でその辺のデメリットないから…まぁ昔から辛味とかの耐性は高いのかもな何せ子供の頃空腹の余りに唐辛子を生で齧ったし、いやぁ辛くてひっくり返ったんだよ!」

 

 

「それ危険な奴だよハル兄!!」

 

 

「そっかな?地面掘って芋虫を生で食べるよりは人間的じゃないかな…知ってる?都市部の芋虫よりも畑のあたりで取れる芋虫の方が美味しいんだよ?あと栗の木にいるカミキリムシの幼虫とか、クリーミーでさぁ…火を通すと甘くなるんだよねぇ…もっかい食べたくなってきた」

 

 

「何故我々は中華料理屋で芋虫の味レビューを聞いてるのでしょうか?」

 

 

「いやその前に魔王ちゃんが心配だよ俺達は」

 

 

「あ、皆も食べたいなら今度採ってくるけど?」

 

 

「結構です」

 

 

「そうかぁ……美味しいんだよ…冬休み…給食とか食べるものがなかった俺にはご馳走だったんだから」

 

 

「その頃の苦しみがあるから我が魔王の料理は素晴らしいのですね…本当我等に取っては我が魔王の料理こそが至高です」

 

 

「そうか…ありがとうウォズ」

 

 

「いえ当然の事を申したまでです」

 

 

「なら明日の朝は昆虫食にするね!イナゴの佃煮とか蜂の子とかカイコの蛹とかスズメバチやトンボやコオロギの素揚げとか!美味しいよ火を通すだけで別物なんだから」

 

 

それはもう良い笑顔でハルトはピースメーカーの女性陣を地獄へ叩き落とすようなことを言うのである…何なら艦内にいた面々は戦慄しあのベルファストやテスタロッサでさえ顔面蒼白であったという、唯一トルーパーだけはそっかぁ!という顔であった

 

 

地獄への道は善意で舗装されている とは良く言ったものである

 

 

この言葉に船員達とキャロル達の心は一つになった

 

 

ーそれは辞めてくれー

 

 

 

 

「我が魔王!?」

 

 

流石にこのままでは自分が明日の朝飯をやらかした戦犯として処刑台に挙げられてしまうのでウォズは慌てて止める

 

 

「分かってる皆まで言うな、全員分の昆虫を確保出来ないって言いたいんだろ?」

 

 

「違います」

 

何勘違いしてんの?と言わんばかりに食い気味に答えるも

 

 

「安心しろ」

 

 

「話聞いてます?」

 

 

「逢魔で既に釣り用や食用で養殖してるのがあるから!明日にでも食べれるよ!何にしようかな〜モルス油があるから揚げ物にしよう…唐揚げ………フライ…っ!かき揚げーーー!!」

 

 

何か天啓を得たと言わんばかりに目を見開くハルト…恐らく何処かのダンジョンの魔物を料理するドワーフと会えば盟友になれるだろう、そもそも選り好みできる食生活でなかった故の弊害が出ていたのである

 

 

「我が魔王!私の話を聞いていただきたい!!」

 

 

「よーし明日の朝は気合い入れてコオロギと野菜のかき揚げそばにしよう!」

 

 

「我が魔王!私と言葉のキャッチボールをしませんか!!そのかき揚げは辞めてください!!」

 

 

 

その頃ピースメーカーではテスタロッサ、ウルティマが虫の養殖場を破壊せんと逢魔へ戻ろうとしたのを側近達が懸命に止めていた

 

 

「ち、千冬姉助けて!お願いだからハル兄を止めてえええ!」

 

 

と思わず頼れる姉に縋る一夏だが通信機から聞こえたのは

 

 

『すまない一夏、私の力では束の矯正だけで手一杯だ…ハルトまで手が回らん』

 

 

「明日の朝ごはんで虫料理で良いの!?」

 

 

『分かった任せろ』

 

 

「今俺は嫁達から見捨てられた?」

 

 

『そこの馬鹿旦那は私達全員で矯正する』

 

 

「良かった…これでハル兄に常識がつくよ」

 

 

「俺そんな非常識じゃないよ?」

 

 

「「「「嘘だ!!」」」」

 

 

「それは新手のギャグですか我が魔王?」

 

 

「そこまで言わなくても良くない!?分かったよ明日の昆虫フルコースはウォズとナツキだけにするね」

 

 

「「「「「異議無し」」」」」

 

 

「私は何か気に触るような事をしましたか我が魔王!!」

 

 

「いや、イジメか!!」

 

 

「イジメじゃないよ〜美味しいから食べてほしいの」

 

 

「やばい…ハルトの食事で地獄を見る日が来ようとは…」

 

 

「ナツキ君、死ぬ時は一緒…いや待て貴方死に戻りが出来るなら私、犬死では?」

 

 

「君のような勘の良いウォズは嫌いだよ」

 

 

「ふむ、ゲテモノ料理とか出すのもあり「「「「「それは辞めて!!」」」」」あのさ食わず嫌いは良くないよ!」

 

 

馴染みの旧四天王とナツキに

 

 

「けど確かに鈴の作る餃子が美味しいかな」

 

 

一夏とネガタロス、ゴーストイマジン因みに一夏へ憑依してもらっている牙王は留守番だ

 

 

「ほほぉ一夏、そこで鈴が出てくるか」

 

 

「へ?いやぁ2人が作ってくれてさ」

 

 

ほぉほぉ、箒ちゃんや鈴ちゃんもアプローチをかけているのか良き良きと頷いている

 

 

「因みに逢魔は重婚可だから2人とも娶って良いぞ?」

 

 

「っ!ゴホゴホ!な、何でそんな話になるんだよ!!」

 

 

「いやぁ〜老婆心だよ、早く身を固めて千冬や束を安心させてやりな四天王だから給金もあるし甲斐性は大丈夫だろ?」

 

 

ニヤニヤと笑うハルトに一夏はムッとした顔でカウンターを返す

 

 

「それなら早く千冬姉のウエディングドレスが見たいんで式挙げてよハル兄…あと箒も言ってた姉さんのウエディングドレスが見たいって」

 

 

「ほ、ほほぉ〜言うようになったじゃないか義弟よ言われずとも挙げてやるともさ…先ずは束のお義父さん達に挨拶からだな…」

 

 

「あはは…それより何なのさロードオブワイズ達は」

 

 

「滅亡迅雷もね」

 

 

「は?」

 

 

「あの人達に同じ戦法通じないし回数重ねれば重ねる程強くなるし本当なんなの!」

 

 

「いやラーニングで強くなるのはヒューマギアですし、本当に狂戦士化してて技術惜しげもなく使うし何なのアレ!」

 

 

「そう言う仕様だから」

 

 

「アレがゲームならコントローラー投げてる…って良いの?こんなのんびりしてて」

 

 

「んじゃそろそろ仕事に戻るかね」

 

 

「我が魔王、ここは私が「悪いな、もう払ったよ」っ!ご馳走様です」

 

 

「「「ご馳走様です!」」」

 

 

「ありがとうハル兄」

 

 

「気にするな…さーてお前達、仕事の時間だ」

 

 

ハルトはそれはもう良い笑みで返したのである

 

 

 

さて狂三と士道がデートする影でハルト達はと言うと

 

 

「さてと、これから野田夏樹の弾劾裁判を始める」

 

 

河川敷でナツキの裁判を始めていた

 

 

「いや何故に!」

 

 

本当にゴザを引いた上に正座させられているナツキである

 

 

「罪状は俺の可愛い義妹達をヤンデレにさせた罪だ!これは国家転覆より重罪だ…ナツキよ俺の可愛い義妹を返せ!!」

 

 

「それに関しては誠に遺憾である!弁護士を、弁護士を呼んでくれ!!」

 

 

「では弁護士を呼びましょう……北岡先生宜しくお願いします」

 

 

「初めまして弁護士の北岡です」

 

 

「………………えええええ!!何で北岡さんがぁ!?」

 

 

「何か色紙にサインと多額の報酬に加えて病気治してくれるなら、茶番に付き合っても良いかなぁって」

 

 

「貴方はこんな場面で出る人じゃないですよね!?」

 

 

「先生が弁護するんです、落ち着いて」

 

「吾郎さん!?」

 

 

「因みに吾郎さんにもサインを頼みました」

 

 

「裁判長の息がかかった弁護士とか悪意しか感じないんだが!?」

 

 

「え?俺は起訴した人だよ?裁判長はカレラだ」

 

 

「うむ!ナツキは有罪、死刑に処す!」

 

 

「最初からクライマックスだとぉ!!」

 

 

「裁判しようよ裁判長!!即死刑!?」

 

 

「異議あり!」

 

 

「北岡君」「国会中継!?」

 

 

「まずーー

 

 

と河川敷でカレラと北岡が法律について凄い論争を繰り広げている姿に

 

 

「流石先生だ」「ですね北岡さんスゲェな」

 

 

「それより本当に先生の病気が治るんですか?」

 

 

「勿論!俺の国では色んな並行世界の医療があるんだよ、この世界では不治の病でも他の世界で治療法が確立してたんだ〜だから治せる!!俺を信じて!」

 

 

「……先生をお願いします」

 

 

「勿論、何せ俺はファンですから!!なので北岡さんには是非俺の女性問題でも弁護を」

 

 

「先生は刑事事件専門なので女性問題は取り扱っておりません」

 

 

「そんな!!」

 

 

 

結果としてナツキは無期懲役となったが執行猶予がついたのであった…飛んだ茶番である

 

 

「じゃあ楽しみにしてるよ」

 

 

「勿論です北岡さん!あ、この薬飲めば治りますよー」

 

 

「………用意が良いね」

 

 

「まぁ当然ですね!………ん?そう言えば北岡さんって浅倉って人弁護した事「あるよ」っ!」

 

 

「わ、我が魔王?」

 

 

「よし浅倉さんに会いに行こう」

 

 

「辞めてください我が魔王!!」

 

 

「落ち着いて魔王ちゃん!!」

 

 

そんな茶番を見て北岡と吾郎は帰ったのであった

 

 

 

「いやぁナツキは無期懲役で良し!」

 

 

「じゃねぇよ!執行猶予ついたけどふざけんな!」

 

 

「大丈夫大丈夫!カレラから働けば減刑も考慮するって言質取ったんだ!」

 

 

「ふざけんな!!」

 

 

と話していると全員が何かの気配に気づいた

 

「どうしたの皆?」

 

ナツキを除いて

 

 

「我が魔王」

 

 

「あぁ…派手にやって正解だったな」

 

 

「見つけましたよ魔王、貴方の持つ本を頂きます」

 

 

現れたのはエレンとアルテミシア…そして

 

 

「ニベルコル…」

 

鞠奈に似た黒髪の人造精霊 ニベルコルか

 

 

「あぁそう言えば失敗作の司令塔が其方にいたのでしたね」

 

 

「鞠奈が……テメェ余程愉快な死体になりたいと見える」

 

ニヤリと笑うエレンであるがハルト達はと言うと

 

 

「あれが魔王ちゃんと二亜ちゃんの娘達…」

 

「ハルト様!二亜様と励み過ぎでは!?」

 

「これは王位継承権が大変な事になるのぉ」

 

「よくよく考えるとクロエ様や折紙様と違い名実共に魔王様の血を引いているのですよね」

 

「となるとやはり弱点は…」

 

 

「「「「「頭か」」」」」

 

 

「んな事言ってる場合か!!知ってるだろ!あの子達は俺と二亜の娘だけど微妙にその辺違うって!!あと俺が馬鹿だと笑うのは構わないが!娘達まで馬鹿扱いしてやるなよ!二亜に似て賢くて絵心あるかも知れないじゃないか!」

 

 

「いやぁ二亜さんもハル兄と同類だからなぁ…」

 

 

「一夏それどう言う意味?」

 

 

 

「お前達ふざけているのか!!」

 

 

「だって奇襲してドヤ!!って感じだけど寧ろ多勢に無勢だぜ、やるぞお前達!!」

 

 

全員が変身アイテムを構えると向こうも受けて立つとばかりに構える

 

 

『アナザージオウ…トリニティ』

 

『1号』

 

『仮面ライダーゾンジス/ザモナス!』

 

『ヘンシン!』

 

 

アナザージオウトリニティ、アナザー1号、ゾンジス、ザモナス、レイと全員変身となったが

 

 

「あれ一夏?何で変身してないの?」

 

 

「いや……ゴーストイマジンとネガタロスが俺が戦うって喧嘩してて」

 

 

「なら体から出て戦え!!」

 

 

「そうだったな!」「流石は大将!」

 

 

「あ、出てきた…よし行くぞ!」

 

『ホッパー1!スチームライナー!』

 

「「「変身!!」」」

 

『スチームホッパー!』

 

『NEGA FORM』

 

『SKULL FORM』

 

 

全員変身完了とポーズを取ると同時に武神鎧武とブラックバロンに黒影トルーパーへ変身

 

 

 

「さぁ覚悟なさい」

 

 

「は?行くぞ野郎ども叩き潰せぇ!!」

 

 

戦闘を開始したのであった

 

 

その頃 士道と狂三のデートは良い感じに来ている後は彼女の口から事実を聞き出すだけ…なのだが

 

 

「やぁ久しぶりだね時崎狂三」

 

 

まさかのファントムの介入である

 

 

「あらあらお久しぶりですわね」

 

 

「まったくこの間は酷い目に遭ったよ」

 

 

「当然の結果では?」

 

 

「さてシン、早く彼女の霊力を封印するんだ」

 

 

「え……いまシンって」

 

 

そう自分を呼ぶのは彼女だけである、まさかそんな!

 

 

「刻々帝 七の弾(ザイン)!」

 

 

狂三の分身体が死角から弾丸を放ち動きを止めると影から現れた分身体が一斉砲火を浴びせるのである

 

 

「狂三!待ってくれ!」

 

 

「待ちませんわ、漸くこの時が来たんですの…逃しませんわ!!」

 

 

そして弾丸の時間が切れたと同時にダメージが通り始めて行き、今までファントムを守っていたモヤがはれたのである

 

 

その中から現れたのは

 

 

「令音さん……」

 

 

「やぁシン」

 

 

ラタトスクの管制官 村雨令音であった

 

 

 

「何でですか、どうして!!」

 

 

「そんなの知るかよ!」

 

『アナザー…オールトゥエンティタイムブレイク!!』

 

 

「これで終わりだ!滅びろ!!」

 

突如転移したアナザーグランドジオウは高く飛び上がると必殺技を発動して諸悪の根源を倒すべく技を発動させた

 

 

「辞めろ……ヤメロォ!」

 

『聖刃抜刀!!クロスセイバー!!』

 

 

クロスセイバーは彼女の代わりに攻撃を受け止め、転がりながら変身解除となった

 

 

「ガアアアアア!…」

 

 

「テメェ、本当に何してんだ!!」

 

 

「令音さんに攻撃なんてさせません!」

 

 

「バカかよお前!そいつはファントムだ!俺達の国に空間震を起こした犯人で敵なんだよ!!」

 

 

「けど!!」

 

 

「良いんだシン、さて魔王…君の本を貰うよ」

 

 

「そう言われて素直に渡すバカが何処にいんだよ」

 

 

 

「そう……なら君を倒して貰うことにするよ」

 

 

「その前に一つ腑に落ちねえ事がある」

 

 

「何だい?」

 

 

「グリモワールに目覚める前から俺達はこの世界にやってきた…何故俺達の国に空間震を落としたグリモワールに目覚めた後でも呼び寄せるのは良かった筈だ」

 

 

 

「あぁ、それはね…ある人が教えてくれたんだよその世界にはあらゆる異形の力を宿した万能な魔王がいると」

 

 

「それは一体誰なんだ…万能とか俺を持ち上げて……ちょっと良いやつだなソイツ!」

 

『褒めてんじゃネェよ!そのバカのせいでこんな状況になってんだろうが!!』

 

 

「眉唾でも掛けて見た、精霊が現界する際の空間震の座標を私の力で変更して逢魔に落とし続けたんだ君を呼び出す為に」

 

 

「それならそうと最初から言え!!んな回りくどい事しなくても素直に助けてと言えば助けたわ!!」

 

 

いや本当その通りである結果としてファントムは話を拗れさせてしまっただけであった

 

 

「…………………」

 

 

 

「んで俺にして欲しい事って何だよ」

 

 

 

「……ある人を生き返らせたい」

 

 

「成る程死者蘇生か…任せろ!」

 

 

『即答するな!!』

 

 

「大丈夫大丈夫、四賢人達を蘇生させた俺なら実績充分『その賢人も賢さを捨てた狂戦士になってる件については?』………本当に出来たの蘇生だけだな」

 

 

「可能なのか…それなら良かったよ」

 

 

「そもそも死者蘇生なんて誰を?」

 

 

「シンだ」

 

 

「成る程シン(仮面ライダー)か…え?あの人死んだの!?なら全力で蘇生…して良いのかなぁ?」

 

 

また絶妙な勘違いをしているバカが1人

 

 

「何てなシンって確か士道の事だよな…コイツまさか…幽霊なのか!!」

 

 

「いや違うぞ」

 

 

「そっか……ん?どう言う事だ?」

 

 

「では少し昔話をするとしようー

 

 

 

そこから語られた内容は驚愕の一言であった

 

 

それは士道が真士なる人物を模した存在である事、そして精霊の力を受け止める為に作り出された存在である事、そして一連の事件は全部自分が彼を蘇らせてずっと一緒にいる為の計画なのだと

 

 

 

それを聞いて茫然自失の士道、そりゃ自分の本当の親の記憶がないのも当たり前だし自称妹の真那が自らを兄と間違えたのにも納得がいった

 

 

だがアナザーグランドジオウは一言

 

 

「へぇー士道、お前人間じゃないってさ」

 

 

それだけとばかりのリアクションだった

 

 

「いや何でそんなに普通にしてられるんだい」

 

 

「そりゃ俺も人間じゃないからね…成る程成る程士道に抱いたのは親近感だったのか」

 

 

かつてナツキが士道を評したハルトと似ている点 それは力の受け皿のような存在 この一点だ

 

 

自分は天然物、士道は作られた物 差異はあれども同じ存在なのだから笑うしかない

 

 

「よーするに士道は精霊の力を溜め込む為の器でしかなかったと?」

 

 

「まぁそうだね」

 

 

「そしてその力で蘇らせたいのは彼の前世?みたいな人と」

 

 

「あぁ」

 

 

「その時、士道はどうなる」

 

 

「消えるね自我も記憶も跡形もなく、約束する蘇生させてくれるなら君の世界に二度と干渉はしない」

 

 

「そっか……」

 

 

国を思えば国の未来と1人の人間の命など天秤にかける意味もない

 

 

だが

 

 

 

「断る!それなら彼を助けて君の大事な人を助ける片方だけなんて選ばないさ!」

 

 

2択以外にも道はあると教えてやろう

 

 

「無理だよ」

 

 

「無理だと?笑わせるな、それを決めるのは俺だ」

 

 

そして変身を解いたハルトは両手を広げて宣言する

 

 

「民のためならこの世の理さえも超越する存在が王、目の前の小さな命一つ、世界の不条理一つ変えられないんじゃ王なんざなれねぇんだよ!

仲間の為なら惚れた女を救う為なら躊躇わず三千世界の一木一草悉く滅する!誰の為とかじゃねぇ!テメェが決めた事を全力で貫き通すのが王としてやるべき事だ」

 

 

「傲慢だな」

 

 

「傲慢結構!意地も通せぬ繁栄や王ならこっちから願い下げだ。生憎様、こっちは色んな経験をしてんだよお嬢さん」

 

 

数多の旅を繰り広げて絆を紡ぎ、国を起こした魔王は宣言する

 

 

「テメェの小さな物差し一つで測れるほど、この常葉ハルトは小さき王ではないわ!!」

 

 

『おぉ!ハルトが何かカッコ良い事を!』

 

『成長したな…ホントに』

 

 

「お前たちは俺の保護者か?」

 

しまらねぇとボヤくも

 

 

「その通りですとも我が魔王!」

 

 

「ウォズ、どうして此処に?」

 

 

「彼奴らは新旧四天王に任せてきました」

 

 

「ハルト!って令音さんが…ファントムなのかよ」

 

 

「あぁそうだ詳しい話は後だ……士道」

 

 

「………」

 

 

「別に今更テメェの生まれだ何だは正直興味がねぇ、まぁ俺も人様に褒められるような存在じゃないからな」

 

 

「……………」

 

 

「それによ誰かの代用品だったとしてもテメェが助けてきた人は代用品じゃない五河士道って男を好いてんだよ、今までの全部が嘘に思えるか?五河士道は五河士道で歩いた歴史があるんだよ、そこで諦めたら全部がおしまいだぜ」

 

 

「……………」

 

 

「だからちゃちゃっと立てや、同じ聖剣に選ばれた男は迷うことはあっても絶対に諦めはしなかった…そして奇跡を起こしたんだよ」

 

 

「俺はそんなに強くないですよ……ハルトさんには分からないんですよ!!弱い人の気持ちなんて「オラァ!」ごふっ」

 

 

「士道さん!?」

 

 

「弱い人の気持ちがわからないだぁ?モッぺん言ってみろ士道、顔面殴るぞゴラァ!」

 

 

「殴ってから言うなよ!?」

 

 

ナツキの高速ツッコミが入ると

 

 

「俺は弱い!何せ仲間が洗脳されている時に洗脳を瞬時に解けなかったからな!」

 

 

「あの我が魔王、我々はいつまであの失態を弄られれば良いのでしょうか?」

 

 

「黙れウォズ!良いか士道、俺は弱い!!俺程度を小指のデコピンで倒せる本物の魔王(オーマジオウ)が存在する世界だ!」

 

 

「比較対象がおかしいんですよ!!」

 

 

「おかしくて当たり前だ!仲間や愛する者達を守る為に強さに限界などあってはならないんだ!」

 

 

「……………」

 

 

「俺は弱いから強くなれる、その強さの果てを俺は知らない!知りたくない!!仲間を…愛する人達を守る為の力や強さは果てなどあってはならない!!その為ならば俺は何処までも強くなろう!!」

 

 

「だから士道、俺の見せかけの強さを見て強いと思ったらダメだ…俺の本当の強さは泣けるで!」

 

『ふざけてる場合か!』

 

 

自らの弱さを知る故に果てなき強さを追い求めるのだから

 

 

「よし行くぞお供たちよ、御神輿大変身だ」

 

『御神輿大変身!?どんな変身なんだ!!』

 

『コイツ…俺達が寝てる間に特訓していたのか!?』

 

 

「説明しよう!御神輿大変身とはドンブラ風に御神輿に乗ってアナザーライダー に変身する変身なのだ!!」

 

『ただの変身じゃね?』

 

『おいやっぱりコイツにドンブラ見せたの失敗じゃないか?』

 

 

とぉ!とハルトは何処から共なく現れた御神輿に担がれながら笑いだす

 

 

「はーっはははは!笑え士道よ!そうすれば嫌な事など吹き飛ぶわぁ!俺がもっとも憧れるヒーローの最高の武器は笑顔なのだからな!!」

 

 

「笑うだけで解決などする訳がない」

 

 

「は?お前、俺の英雄を侮辱したな死ぬ覚悟は出来てるだろうな?」

 

『どんな情緒してるんだお前は…』

 

 

殺すとばかりに憤怒の形相を見せられて

 

 

「君の沸点はよくわからないよ」

 

 

「安心しろ俺にもよくわからないから」

 

 

「どうでも良いよ私は負ける訳にはいかないのだ!」

 

 

「知るかよ!」

 

 





次回予告

ついに始まる最終決戦 ぶつかる魔王と令音の全力に世界が震えるそんな中 遂に馬脚を現す ウエストコット その野心の果てとは


次回 士道の決断 お楽しみに!
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