迷宮決着?魔王激昂!
前回のあらすじ
自分の分身を倒して仲間と合流したハルト達だが分身に取り込まれた勇者wがハルトの地雷を踏み抜き ハルトはテラードーパントへ変身したのである
ーーーー
ある日の逢魔王国 執務室でハルトは真面目に仕事をしていたが 二亜が入ってきた
「ハルきち!久しぶりに一緒に漫画読もう……ってハルきちが真面目に仕事してるぅ!自然の摂理の崩壊か!!」
「………えっ?……っ!そう言えばご主人様が真面目に仕事をしています!」
「そんな……疲れているのですか指揮官!?」
一緒にいたベルファストと翔鶴が驚き、オイゲンは口に出してはいないが、そう言えば!と唖然としていたが
「いや俺だって真面目に仕事するよ!この国の王様だもの!確かに色々異世界でフラフラしてるの否定しないけど仕事する時はするよ!!俺のこの手に逢魔の皆の生活がかかってるんだからその責任だって自覚しているつもりだよ」
『つもりでしかないんだよなぁ』
「おい相棒、文句あるなら聞くぞ』
『なら頻繁に遠征するな、テスタロッサに仕事を任せるな、料理するのも大事だが内政外交など色々だな「大変申し訳ない」分かればよろしい』
「コレは天変地異の前触れ…いえしかし……ご主人様が真面目に仕事をしているなど…いや確かに書類読んでハンコを押すだけの簡単な仕事ですからご主人様でも出来ますが……」
「まぁ指揮官だもの分身の可能性もあるわね」
「成る程…流石オイゲンさんです!」
「ふふふ、ありがとう翔鶴」
「取り敢えずこの3人には今夜色々と話す必要がありそうだ…ベットの上で俺のこと教えてやる」
「では今夜、身なりを整えておきますね」
「楽しみにしてるよ…取り敢えず落ち着いたかな?」
「はい、申し訳ございませんでした」
「気にしないでくれ…「失礼しますわハルト様」「遊びに来たよハル」「邪魔するぞ我が君!」寧ろ俺の日頃の行いを反省する良い機会だから」
テスタロッサは入室して、その言葉を聞いた時目を見開き、持っていた書類をバサバサと地面に落とし、ウルティマは開いた口が塞がらず、カレラに至っては宇宙猫のように思考が停止していた
「あ、テスタロッサ…いらっしゃい…ってウルティマ達もどうしたの?」
「嘘でしょ…ハル……まさか…」
「わ、我が君……」
「そんな……ハルト様が日頃の行いを反省しているなんて…」
「は?」
「コレは逢魔の根幹を揺るがす大事件だよ!あのノリと勢いだけで走る暴走列車が……自分の行いを反省するなんて!!」
「何という事だ我が君!何か悪いものでも食べたのか!!まさか誰かに何をされたのか!これが我が君のいう乾巧という奴の仕業なのか!!おのれディケイド おおおお!!」
「いや皆と同じもの食べてるよ?何なら俺が作ってるよ?後ねタッくんはそんな事しないから安心してね、あとカレラも逢魔に染まってんねぇ」
『いや完全にお前の悪影響だぞ?』
「そんな……ハルト様は…反省なんて縁遠いと思ってましたのに……これは緊急事態ですわ、大至急幹部会を開かねば……」
「ボク皆を集めてくるよ!!」
「私は大至急、名医を呼んでくる!!」
慌てる三人娘を見て
「真面目に仕事してた俺は悪くないよねぇ?」
【ギリギリ悪くないハルト〜】と音楽が鳴るが
『いや、お前のせいだぞ?』
「ですよね〜」
震える彼女達を見て、己の行動を本気で振り返ろうと思った ハルトであった…
それはアナザーライダー達からの仕事中に振られた他愛のない雑談だった
「ん?何で俺がラスボス怪人の力使わないか?」
『あぁ相棒の力を持ってすればエボルトやダグバの力を引き出すのも容易だろう?』
「その辺チョイスして引き出したら俺の体乗っ取られない?」
『ダグバと笑顔で殴り合いしてるのに何言ってんだ?』
『いやそんな事ないだろう、因みにだが怪人召喚を使えばストリウス、レジエル、ズオスも呼べるぞ』
「え?マジで!?ちょっと呼んでくる!!」
その言葉に突如現れたウォズが待ったをかける
「お待ちを我が魔王!ストリウスを呼ぶのは私は反対です!」
「その心は?」
凄い真面目な顔でウォズが一言
「私とストリウスでは……キャラが被ります」
何言ってんだコイツとハルトは首を傾げたのはいうまでもない
「ちょっと呼んでくる」
「お待ち下さい!!」
何か全力で止められたので止めたが…その流れを見てベルファストも頷く
「はい、ですが…ご主人様を乗っ取れる存在がこの世にいるとは思えません寧ろ逆に乗っ取られるかと…いえ乗っ取ろうとしたら相手が発狂しますね」
「ハルトに取り憑く?えーと確かSAN値ピンチ!って奴かな」
「ベルファストは俺をクトゥルフか何かだと思ってる?ウルティマ、それ正解…複雑だけどな…まぁ俺自身が制御出来るかなって不安もあるけど……一番の理由はねぇ」
『理由は?』
その言葉にハルトは瞳をキラキラ輝かせながら
「やっぱり推し達の前でかつての強敵に化身する方がエモくね!!ボスラッシュとかカッコ良いじゃん!!そして過去の敵をものともせず未来を掴んで戦う仮面ライダー達……あぁ……さいっこう……」
『そんなバカな理由で力を使わないのか!!』
「冗談だよ〜、まぁアレかな呼ぶか変身するなら俺が本気で怒った時とか?」
「ご主人様が本気で怒るですか?」
「逢魔の皆には怒らないよ〜まぁ俺がマジギレするのは…
ーーーー
『本気で嫌いな奴か殺したい奴だけだから…か相棒』
『ダメだアナザーディケイド、ハルトの奴マジギレしてる』
『俺達の声は届かないぞ』
『そうだな、下がるぞ我等の王はお怒りだ』
『あの男、死んだな怪人王への敵対はライダー怪人全てが命を狙う意思表示となる』
『誰も逃れられない』
『今、アナザーカリバーいなかった?』
『はぁ、早く終わらせろハルト』
そう答えたアナザーディケイドはテラードーパント…恐怖の化身となったハルトを見ていたのである
「……………………」
無言のまま、黒い泥のようなもの 否 彼の代名詞とも言えるテラーフィールドを展開する
「っ!!お前ら下がれ!!」
ゾルダは理解していたので間合いを取りウォズ達も回避の一手を取るも
「何だコレは?」
意味もわからずに触ってしまった勇者wはこの直後にその愚行の代価を払うこととなる
「ああああああああああ!うわあああああ!!!!」
襲い掛かるのは恐怖という感情 それに支配されたのだ
そうテラーフィールドとは文字通り 相手を恐怖で支配する力 簡単に言えば藻の風呂に浸かった影響で幻覚に怯えてる橘さんみたいな状態にする力なのだ!
『いや例え』
だが、そのメモリには使用者の恐怖心を麻痺させる副作用があるのだが そもそもハルトに精神汚染は効かないし ハルト自身の恐怖心など元から麻痺している、マトモな思考回路や倫理観を持ってるならば、ノリと勢いでオーマジオウに宣戦布告など絶対にしない
「………………ふふふ」
怯える相手を無言で見つめ口に手を当て笑う姿はさながら恐怖の帝王である
「き、きさま……なにがおかしい!!」
震えながら剣を向けてくるのだが
「……………いやぁ同じ身の程知らずに歯向かってもゴオマはまだ可愛いなぁって思ってさ」
身の程知らずでも上を目指したいって野心がある……だから反逆しても粛正せずに側に置いているんだけどね、まぁアイツの場合 野心を煽れば良い動きをするからってのもあるけどな
「アイツも究極体の力を制御し始めてるからな俺とダグバのサンドバッグから遊び相手位には格上げしてやるかな…まぁ今度ゴ集団を従える時に組手させれば良いか…ジャラジは殺すがな」
ハルト自身、野心を持つタイプは嫌いではないし反骨精神を持つもの、武人気質なものは大歓迎である…ジャラジに関しては例外であるが
「何を言って…」
「あぁ関係ない奴は知らなくて良いよ、恐怖への耐性があるのかな?いや違うな精神異常性が俺と同じか…そうくれば物理的な恐怖を教えるだけだな」
意味が分からないと言った顔で考えると、あぁ!と分かったような顔をしたテラードーパントは眼を光らせると 頭部パーツが分離し現れるは 恐怖の竜 テラードラゴンである
「やれ」
「!!!!」
それは主の指示に従い勇者wへと襲い掛かるとそのまま勇者を捉えると口を開閉、さながら咀嚼するように鎧を砕きにかかるがテラードラゴンからしたらガムを噛むくらいの気軽さだ
「がああああああ!!」
その一撃は不死身のライダー アクセルを文字通り噛み砕いて半殺しにしたモンスターだ、スキルやアーティファクトで強化されたとは言え生身の人間に耐えられるものではなく、そして
『shoot vent』
飛び上がりテラードラゴンに乗ったゾルダがギガランチャーを構え至近距離から顔面に砲弾を浴びせたのである、耐えたのは一重に加減したか強化された勇者wが頑丈なのだろうが…テラードラゴンが路上へガムを吐き捨てるような勢いで吐き出す…まぁ威力は砲弾のようだが勇者wはボロボロになっても立ち上がるのであった
「何で無駄に起き上がるかな?」
「ふざけるな…俺は勇者なんだ……あの2人を倒して皆の洗脳を解く……そして俺が世界を救うんだ…アイツらがいるから全部おかしくなったんだ…その力を俺が正しい事の為に使う!だから俺に力を貸してくれ!!」
この辺のイかれた独善やご都合解釈が勇者wと呼ばれる彼の異常性なのだろう…まぁこれが何かの漫画とかなら新しい力が来る展開だが、そんな甘い現実起こる訳ない というより
アナザーライダーも怪人達も彼に味方する訳がない
『アホだな』『そうだね』
「従う訳ありませんよ」
「だね」
「むしろ、この状況で何故助けてもらえると思っているのだろうか?」
彼等が従うのはライダー の王 オーマジオウ、悪の組織 ショッカーすら恐れない傲岸不遜、歩く厄災とされる怪人の王 常葉ハルト ただ1人だけだ
「正義?笑わせる……そんな物のために戦うとか…俺の憧れはそんな事断じて言わないよ」
ーまぁ初期の名護さんとかなら分からなくもないけど…ー
「何だと!仮面ライダーとは正義の為に戦うヒーローではないのか!」
何勘違いしてんだ?
「違う…ある人は言ってた…仮面ライダーは正義の為に戦うんじゃない、人類の自由の為に戦ってるんだ」
「俺と同じ事だろう!」
「違う、あの人達は自分の大事なものを無くしても悲しみの涙を仮面で隠して目の前の誰かの為に拳を握りしめるんだ」
脳裏に過ぎるのは子供の頃 泣くしか出来なかった自分を…顔も名前も知らない自分を迷わずに助けてくれた 永遠の憧れ クウガの姿が
それから見た彼の物語 涙を嫌い誰かの笑顔の為に自分が嫌う暴力を使い苦しみながらも戦ったんだ、それを
「貴様と同じだと?ふざけるな……仮面ライダーの願いが覚悟が貴様と同じな訳あるかあああああああああ!!!」
怒りの感情を更に爆発させると
「貴様に一つ真理を教えてやるよ正義は勝つ?そりゃそうだよ」
テラードーパントは眼前の勇者wに非常な現実を突きつける
「勝者だけが正義、勝った奴が歴史を作れることを俺はそれを誰よりも知っている」
仮面ライダーがショッカーと戦い平和を守った歴史もあれば
ドライブ劇場版の時空改変装置で人を守っていた仮面ライダーがショッカーの手先となり人間を襲った歴史もある
アナザーライダーだってジオウに倒されなければ 仮面ライダーとして歴史に存在していたのだから
「なら俺に倒される貴様が悪だ!歴史がそう語るなら貴様も怪人やアナザーライダーとやらも全部が俺の正義により悪として消える存在だ!」
「テラードーパントの力を浴びて、まだ歯向かう姿勢は評価するけど…威勢と状況は噛み合ってないね」
テラードーパントはクスクスとバカにするように笑うと
「ふざけるな!恐怖や暴力でしか誰かを支配出来ないような奴に俺が負ける訳がない!貴様のような悪を倒すのが勇者だ!!」
「理想ってのは力ある者だけが口に出来る現実だよ弱者の理想なんて負け犬の遠吠え、良かった探しでしかない、だから俺は国を起こした、お前は無様に地面に這い蹲るしか能のない神の操り人形だ」
「ふざけるな!あんなに多くの人を洗脳や恐怖で支配する魔王め!ここで俺が貴様を倒す!」
その言葉にウォズ達も怒りの感情を見せ始める
何が恐怖だ?洗脳だ 自分達が王と慕うものが忌み嫌うものを仲間と認めたものにする訳がかいと
「は?」
「ねぇ処すウォズちゃん?魔王ちゃんが俺達を洗脳してるとか頭沸いてる事言う奴はさ…命だったものにして辺り一面に転がそうよ」
カゲンとジョウゲンに至っては完全に自分達で殺す気でいた もしフィーニスとヤクヅキがいれば静止せず殺意に任せて飛びかかっていたのは言うまでもない、捕縛したら人間楽器コースで一番過酷な打楽器に改造されてしまうのは言うまでもなかった…中村恵里と交わした約束を全力で反故にするだろう、というより反故にする
「待ちなさい」
「そうだ、知ってるだろう?オレのバカ旦那を本気で怒らせたんだ…邪魔したら逆に消されるぞ今のハルトにはオレの言葉も届かない…まぁ止めろと説得する意味もないがな」
その言葉に勇者wパーティの龍太郎や鈴は何か言いたそうだが、状況が状況なので閉口した
彼女達からすれば自分達の愛情を洗脳しただの何だので全否定しているのだ、そんなの許せる訳がない ハルトが暴れてなければ自分達がアイツを消し炭にしていただろう
「………まぁそうか」
「一番怒っているのはハルト様か」
「あらキャロル、そこはオレ達のよ」
「そうだな」
「俺を倒す?笑わせるな俺を倒して良いのは本物の仮面ライダー達だけだ…断じて貴様じゃない」
そのまま一歩、また一歩と近づくが何か思いついたのかテラーメモリを抜き新しいガイアメモリを取り出した
それは自分の手で握手している Uのメモリ
理想しか見てない勇者wを否定するのに相応しいメモリだろう ジョーカーメモリのお陰で出力も負けない筈だ
「まぁ、あの人と違って適合率は低いから直挿しするんだけどね」
ジョーカーとしてのハイドーブによりハルトはジョーカーを除く全てのメモリを8割の力になるが適合して化身出来る
しかしそれはメモリの力を完全に引き出せない事への裏返し 究極の一を持てない半端者の道化だが、それでも足りない適合率を引き上げる事は出来る エクストリームで強化 それと直挿し…メモリの毒素を浴びてしまうが…そもそもハルトには影響のない話である
ならば使おう何処までも いつかあの探偵に罪を数えろ!言われる その日まで
「俺の理想郷にお前は必要ない」
『Utopia』
ガイアウィスパーと同時にメモリが自立行動、そのままメモリが首筋のコネクタに挿入されるとハルトの周囲に爆破が起こり中から現れたのは右半分の仮面が砕けた歪な怪人が現れた
己の理想郷を求めた者 ユートピアドーパント
溢れる覇気と殺意に後退りする勇者wだが直接的に当てられていないゾルダや後ろにいるウォズ達 合流したのだろうティオやユエ、そしてあの勇者wの仲間達がいた、どうやら先程からの勇者の言葉を聞いてドン引きしているが
「どうした勇者w?まだ全然つまらない…ほら、かかってこいよ、本物の仮面ライダーなら小指の先程度で砕けるような殺意と恐怖でしかない上に迷いなく自分へ攻撃してくるぞ」
「!!!!」
「驚くなよ、その程度で驚くなら底が知れるぞ…というよりやはり偽者だな貴様程度が仮面ライダーになれる?何処まで貴様はあの人達をバカにすれば気が済む?その愚行の対価は、その命を持って贖え!!」
ユートピアドーパントは右手に持つ理想郷の杖を頭上に掲げると重力操作により勇者wを何十倍もの重力で押しつぶし地面に倒したのである
「おい立てよ勇者なんだろ?なぁ!!」
そのまま炎魔法を使い動けない勇者wを直火焼すると声なき悲鳴を上げる勇者w、まぁ呼吸したら炎を吸い込むからなぁ肺が焼かれるか
「流石の鎧も炎には弱いんだな」
「ぐああああああああ!!!」
「これで勇者?ふざけるな!俺を倒すと言った勇者…救世主ならこの程度の炎で焼かれても笑いながら俺に拳を向けるのを辞めん!!何なら同じ炎を放ち焼き返すぞ!クウガとダグバのようにな!!」
その言葉にウォズ達はナツキを見ると、彼は全力で首を横に振る
「無理無理無理!!あの炎で焼かれたら俺はこんがり肉になるよ!!」
まぁ無理もない、何せ並の敵が受ければ秒で骨すら残らない温度の炎であるのだから
「貴様程度が勇者を語るな、これで頭を冷やせ」
重力操作で迷宮の氷塊を勇者wの頭上に落としたのである
「思い上がるな雑種が、俺の前で勇者を名乗って良いのはただ1人だけ」
「ハルト……」
「……と思ったがヤンデレ生産機が勇者なのはちょっと不快だな」
「俺の感動を返せ!!」
「黙れ!ドリンクバー往復係!!今はご機嫌斜めなんだよ」
「サラダバーが抜けてるぞ!ってマジかよ嫌いな奴殴り倒してご機嫌だと思ってたのに!」
「いつもご機嫌だと思うなよ?」
「顔、怖っ!」
「お前も似たような物だろうがぁ!!あまりふざけてると精神エネルギーを抜き取ってのっぺらぼうにしてエルフナインの所へ放り投げるぞ!!」
「ごめんなさい!!」
「許さん!ジョウゲン、カゲン!」
「「はっ!」」
「そいつを縄で縛り上げろ、後でマドカに引き渡す!」
「お任せあれ!」「はいな!」
『ありがとうハルト兄さん!さぁナツキ、箱にしまっちゃおうねぇ〜』
「や、辞めてくれぇ!箱は…あの箱だけわぁああああ!!!」
「おいおいハルトの奴、マジかよ俺の分まで残しててくれよ」
「あぁ安心しろ残してある…まぁやはり直接殴る方が気分が晴れるだろうがな」
同時に氷塊が両断、中からはボロボロになった勇者が幽鬼のような虚の目でハルト達を睨む
ゾルダがギガランチャーで勇者wを狙うが謎の障壁に阻まれた
「ハジメくん、第二ラウンドだ気張れ」
「へ?」
「てかアイツ…何処で手に入れたんだよ……」
ユートピアドーパントの声音から更なる地雷を踏んだのを理解した
「……?まさか!」
「ふざけるな……俺が正義なんだ、俺が絶対正しいんだああああああ!!」
同時に勇者wの体に見覚えのありすぎる紫の波動が溢れ出ると彼の体を包み込んで現れたのは
原典を意識したような白い装甲、ドライバーのようなものは力を読み込む為のシュレッダーの刃が剥き出しており原典のような悪辣さを感じる
割れた仮面から見える髑髏の瞳は虚に自分の妄信する信念に狂っていた
『ゼイン』
独善の仮面を被るもの アナザーゼイン
「アナザーライダー!?」
「……………っ!!」
理想郷の杖を使い火炎球をぶつけるがアナザーゼインは片手で払う
「ふははははははは!!そうだこの力だ!これが世界を救う正義の力だぁ!!!」
とアナザーゼインが取り出したのは
「アナザーウォッチ?」
「………っ!まさか!!」
その意味を理解したハルトは理想郷の杖で動きを封じようとしたがアナザーゼインはアナザーウォッチのスイッチを押したのだ
『スカル』
「止せ!!」
王の勅令の発動を狙うが僅かの差で間に合わなかったのである
『執行!ジャスティスオーダー』
アナザースカルウォッチがガラス細工のように砕け散った
「っ!!」
ユートピアドーパントは息を呑むと同時にアナザーゼインはスカルの象徴とも言える髑髏のエネルギーを前方に出現させるとアナザーゼインはあの決めポーズを取る
「さぁ、お前の罪を数えろ」
「!!!!」
『スカル マキシマムドライブ!』
「はぁ!!」
高く飛び上がると放たれたボレーキック、それに合わせて突撃する髑髏のエネルギーにユートピアの反応がワンクッション遅れてしまう直撃する近くの氷壁に煙と共に激突する
「ははははは!見たか化け物!これが正義の力!仮面ライダーのちー
ゾルダのギガランチャーが命中したのである
「っ!!南雲ぉ……」
「おいおい心中穏やかじゃねぇな……それより良いのか俺だけ見ててよ」
「何?…………っ!!」
アナザーゼイン筆頭にその一点に視線が集まる
そこはユートピアドーパントが激突した氷壁
「何故だ……何故無傷でいる!!」
「……………」
そもそも仮面ライダーゼインならまだしもアナザーライダーがハルトを害するのは難しい話であるが、それ以上に
放たれるのは純然たる怒りと殺意
その感情は迷宮を超えてトータスに住まうもの全てに死の恐怖、不安を与えた
「………………………おいハジメ」
「分かった、お前に任せる」
ハジメさえ今のハルトの怒りを邪魔する道を選ばなかった変身解除してユエたちの所へと戻る
「悪いな礼は別にするよ……アレだけは俺が殺す」
少なくとも普通なら同胞には向けられない程のものだ
煙の中から現れたのは無傷だが変身解除している魔王、その人だが、その瞳には一切の光や生気は感じられない まるで淡々とした機械のようであった
「ハルト……なのか……」
愛するものの変貌にキャロルでさえ言葉を失う
それ程に普段の彼とは違うのだ
『アナザーゼイン、そして勇者よ貴様等は選択を間違えた』
『今からのは戦いじゃない、蹂躙ダ』
アナザーライダー達は知っている、ハルトが遊びを入れなければ早く戦いは終わっていた事をそして彼等は知っている魔王の逆鱗に触れた者の末路を
ー不思議だ。今までとっ散らかってた思考回路が煙が晴れたみたいに考えられる……そう言えば泊進ノ介さんも言ってたなー
本気で怒ると一周して頭が冷静に冴えるってさ
「怪人王……能力行使…ヒューマギア…篠ノ之製作所のアークとデータリンク確立、怪人王保有のライダー 、怪人知識より魔王の意思に添える最適解を検索…完了 スキルにより能力複製……ジョーカーメモリ、ハイドーブ適合率を80%から95%に変更…」
今までハルト自身の思考は無意識に分割思考をしていたが、それを辞めたハルトの脳は怪人のスキルを加えた結果 現状の最適解を今までよりも最速で弾き出した淡々とした声は感情が消えて機械的に能力を行使する
「アナザーゼロツー、構築開始」
『了解』
だが、どちらかと言うと能力が一人歩きしてハルトを操作している一種の暴走状態かも知れない
自動戦闘形態{オートバトルモード}とでも言うべきものか完全に戦闘へ最適化された異能は
ハルトの体内エネルギーからガイアメモリが生成され始めた右手と肩に収まった
一つは犬型のライブ形態を持つ、動物園の記憶を内包した ズーメモリ
「!!」
そしてもう一つは雷と共に現れた 丸で神の降臨を示すように
それは様々な名で呼ばれた、この名は有名である
ギリシャ神話の主神 オリンポス12神 筆頭
雷神
『ゼウス』
雷がZの形に刻まれたドーパントメモリをハルトは右手に挿入すると黒雷が落ちると共に
黒い鎧を纏う怪物 ゼウスドーパントが現れたのである
「何だよアレ!!」
「アレはゼウスドーパント…仮面ライダーのゲームに登場するドーパントです」
「ゲームで、そんなメモリまであるのか……」
「ナツキちゃん、仮面ライダーにもオーディンやポセイドン、クロノスとかいるんだから怪人にも神の名前を冠した奴くらいいるよ」
「うむ!……しかし驚いたハルト様なら変身と同時に『私は神ダァ!!』と叫ぶと思ったが」
「流石の我が魔王でも空気を読みますよ」
「なぁウォズ、因みにゼウスメモリって何が出来るんだよ神様の名前持ちのメモリなら弱い事ないと思うが」
「勿論です……あのメモリの能力は「静電気」っ!」
バチっと鳴ると同時に絨毯爆撃を思わせるような落雷がアナザーゼインに落ちたのである
「雷を操ります」
「見りゃわかるよ!!何アレ!ウェザーが可愛く見えるんだけど!絶対静電気じゃねぇよ!!」
「天気じゃなくて文字通り神の力ですからなぁ」
「まさに神の雷…それともう一つ あらゆる攻撃の無効化です」
「攻撃の無力化?え…嘘だよね?」
「本当です、それ故に」
「我、神成り」
「神だと……ふざけるなぁ!!」
『タイラント』
『執行!ジャスティスオ「返せ」』
ゼウスドーパントは右手を前に突き出すだけでアナザータイラントウォッチを回収した
「何でた、俺の……正義の力が……」
「貴様の正義?そんな矮小な野心の為にアナザーゼインとなり俺の半身を弄び、道具として力を引き出したら用済みとばかり殺したというのか?」
雷神の怒りのボルテージが跳ね上がる右手を挙げると同時に集うは雷雲
「雑魚が身の程を知れ、どうする?受け、攻め、回避、どれを選ぶ?」
初使用のメモリ故にハルトの体内エネルギー60%を使用する大技、溜めも必要で実戦向きではないロマン砲だ
しかしそれは本来なら対城宝具とも言えるような一撃をただ一個人に放つ
「まぁ逃す訳ないがな」
それ程までにハルトは怒り狂う
「っ!まだまだ!!」
だが勇者は残像を残すような機動で反撃に転じようとするが
「そんな寝惚けた分身が通用すると思ったのか?」
『オーズ…ガタキリバ』
「分身はこうやるんだああああああ!!」
と勇者wが何処にいようと問答無用で囲んでボコボコにする大量発生したアナザーオーズ・ガタキリバコンボがいたというハイパー無慈悲だったのは言うまでもない
『liar』
使うは言霊の力 放つ言葉は
「『動くな』」
「!!」
逆鱗に触れた魔王から誰も逃げられない、それは怪人王が咄嗟に思いついたオリジナル技
〈神の雷霆(ライトニング)〉
人差し指を曲げる、ただそれだけでアナザーゼインに世界最大の雷が直撃した ハルトのエネルギーの6割を持って行った威力は文字通り雷速誰も逃げる事は出来ない上に一部はゾーンメモリで勇者wの体内に転送、体内外から雷撃による熱、電気エネルギーによる技を受けた
余談だがコレを受ければオーマジオウとて静電気でバチと来たくらいのダメージは通せるのである
「!!!!!」
その直撃はアナザーゼインを声が上がらない程の一撃 喉や肺をこんがり焼く、変身解除となった勇者wはボロボロなって地面に倒れ伏すが
アナザーゼインウォッチをゼウスドーパントは念動力で回収した
『相棒。除染中だが』
『ふざけるな!俺は正義の為にしたのだ!悪たる貴様を許容出来ない!!』
「独善も行き過ぎると問題だな…アイツの精神汚染かは知らないが暫く動けないようにしておけ貴様だけは別に俺が罰を下す」
『了解だ、流石だな相棒』
「けど、アナザースカルが…」
『俺なら心配はいらない』
「ん?」
『俺は死んでるようなものだが、素直に感謝するぜ坊や』
「誰が坊やだよ」
『帽子の似合わないのは、まだ一人前の男じゃないってだけだ』
「似合うように頑張るよ……さて」
変身解除したハルトの眼下にはこんがり焼けた勇者wがいた
「加減してないのに何で生きてんだ?」
『恐らく』
「あぁ誰かが回復してたのか」
目線の先には白崎香織がいた遠隔で回復魔法を使って耐えさせていた
「テメェ……」
「っ!」
怒りに任せて再びゼウスメモリを取り出すが
ゴリ…
「おい待て」
ハルトの後頭部にマグナバイザーを押し付けるゾルダがいた
「邪魔するなよハジメ、俺は敵を排除するだけだ」
「別に天之河が死のうがどうでも良いが香織に手を出すならお前が敵だ」
「へぇ……俺とやる気か?」
「お前が香織に手を出すならな」
「敵なら倒すぞ、お前でもなァ…」
一触即発、全員がライダーシステムや魔法、武器を取り出す中 迷宮の空から あるものが未来人の作りしゲートを超えて現れた
「「っ!!」」
其の手にはかつてからはレジェンドが追撃を依頼していた バランサーを片腕に抱えていた
「ん?何だ取り込み中か?」
その姿はアナザーファイナリーを彷彿とさせる天体の意匠……間違いない
宇宙からやってきた異邦人
仮面ライダーギンガ
「ギンガ!?」
「嘘だろ!」
ウォズとナツキはギンガ登場に身構えるがハルトは背中に目を離せなかった
「っ!!!」
ハルトの目は見開き怒りが明後日の方向へと飛んでいった、その背中にいたのは樹海の迷宮 泡沫の夢で再会を果たした 大切な彼女に他ならないからだ
「ハルト!!」
「あ……あかね…」
「っ!アイツが!」
「黒川あかね…」
キャロルやアンティリーネも唖然とするなかハルトは混乱の極みに達していた
彼の脳裏に過ぎるのは彼女として辛くも楽しい記憶の数々…見間違いなんてある訳ない
「え……なんで………本物……けど…あかねは元の世界にいて樹海のアレは夢で……え?…」
『相棒!しっかりしろ!!』
ワームやロイミュードの擬態なんかじゃない…どういう事だ…と混乱するが…
『おい!しっかりしろ馬鹿ハルト!!』
「っ!取り敢えずあかねから離れろや!!」
『コネクト』
それは盾というには小さ過ぎた、小さく、鉄製でそしてマンホール過ぎた
『それマンホールだぞ?』
『まさか』
「くらえ!必殺マンホールフリスビー!!」
ハルトは迷いなくマンホールを取り出すとフリスビーの要領でギンガに投げつけたのであるが威力が気円斬並の回転で襲い掛かるが
「っと、まったく…白スーツの奴め俺の事を何も伝えていないのか」
ギンガの力なのかマンホールを一刀両断したのである
「白スーツだぁ?アイツ……っ取り敢えずテメェ……取り敢えずあかねから離れろ!!」
『グランドジオウ』
「変「待ってハルト!」あかね待ってて!直ぐに助け「落ち着いて」……」
ギンガが着地すると あかねは一歩一歩近づくとハルトと距離が近くなる
「あの人は白スーツさんに頼まれて私を助けてくれたんだよ」
「え…何であかねが白スーツの事を……」
「後で話すよ………本当…やっと会えたよ……ハルト……」
ハルトに抱きつく あかね…その体温が心音が全てが本物と言っている……
「そ、そのひ、久しぶり……でもないかな…ハルト……元気?心臓が凄いなってるし顔も赤いけど?」
ーあ、あかね、あんな事あっても…こんな俺にまだ優しいなんてま……しゅき……けっこんしたいー
キュンキュンするハルトにアナザーライダー 達はドン引きした
『相棒、チョロ』
『こんな相棒見たくなかったぁ…』
『うわぁ……脳が溶けてるよ』
『元から蕩けてるがなぁ』
「っ!ウォズ!」
「はっ!此方に」
「これは夢か!幻覚なのか!!」
「ご安心ください我が魔王、これは現実です」
「そうか!俺の頭がおかしい訳じゃないんだな……」
「クスクス…元から頭がおかしいものがおかしくなってもねぇ…んご!」
「ジョウゲーーーン!!しっかりしろ傷は浅いぞ!」
「やれやれハルトの頭がおかしいのは元からー
「ナツキーーー!!お前は別に良いな、ジョウゲーーーン!!」
「んごご!(心配してよ)」
「おい誰の頭がおかしいって?」
何か言ったジョウゲンとナツキにはノーカットロールケーキ(いちご味)を投擲して黙らせたが
「ダメだよハルト、そんな酷い事したら!めっ!」
「ごめんなさい」
「「「っ!!!!!」」」
「あ、あの旦那様が…素直に謝罪した……」
「そんな…こ、これが本物の黒川あかね……」
「昔からハルトはあかねに頭上がらないからなぁ…」
「あ、ナツキ生きてたんだ」
「気づくの遅くないか!!じゃない…あかね!ハルトを止めてくれ!!」
「うん?ハルト何かしたの?」
「まぁね…けど、今は…あかね…会いたかった……っ!!」
「私もだよ」
「離さないから今度はもう絶対に離さない…ずーっと一緒だよ……ごめんなさい…俺のせいで辛い思いさせてごめんなさい、俺の家族のせいでごめんなさい…俺が弱かったせいで…ごめんなさい!!」
「うん……うん…大丈夫だよ、ね?」
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
「辞めてよハルト、悪い事をしてない人は謝らなくて良いんだよ…それよりも…」
「……ありがとう、こんな俺を信じてくれて…ありがとう……待っててくれて……ありがとう…」
お互いに泣く2人の感動の再会、それに喜ぶ家臣団と想いを知る故に喜ぶキャロル達であった
「いや誤魔化したな」
「う……うぅ……っ!あ、あ…いつぅ……また…」
勇者wのうめき声と共に剣をハルトへ目掛けて投げようとしたのだが
「テメェは寝てろ」
とハジメがゴム弾丸を額に撃ち込んで気絶させたのであった
「ふぅ……一件落着か?」
次回
あかねとバランサーを連れてきた ギンガ 果たして何者なのか!
そして完全攻略を果たしたハジメ達、ピースメーカーに帰還したハルトを待ち受けていたのは
「く、黒川あかねです初めまして」
「「「「「「「「「ほぉ」」」」」」」」」」
新たな修羅場
次回 迷宮超えて帰還して お楽しみに!