前回のあらすじ
ハルトの祖父母がリュートに現れ 何か一狩りしようとしていたのであった
「む?ハルトよ、その2人は誰じゃ?」
「あぁ、オーディンさん…この2人は俺の祖父母です」
「ほほぉ……そうでしたか初めまして」
「爺ちゃん、婆ちゃんこの人はオーディンさん北欧神話の神様だよ」
「ほほぉ神様でしたか…ハルトは神様が友達なのかい?」
「うーん、オーディンさんとは…取引先?」
「生々しいのぉ、しかし神様か…ふむハルトや」
「何?」
「神様は刀で切れるのかのぉ?」
「何言ってんの爺ちゃん!?オーディンって一応戦いの神様だよ!?」
「一応ではなく戦いの神とは呼ばれておるがな」
「戦いの神じゃと?それは初めて切るのぉ」
「戦う気なの!ちょっと爺ちゃんストップ!」
「これは珍しい光景ですね」
「止めるの手伝え!!」
「お爺さんや、神なら昔切ったでしょ?」
「ほほぉそうじゃったそうじゃった」
「ねぇ…爺ちゃんって昔、剣八って呼ばれてたりしてない?」
「違うのよハルト、お祖父さんは昔、刀で切れるか切れないかで人を判断していたのよ」
「え?爺ちゃん…人斬りしてたの?」
「昔の話じゃよ儂も若い頃は新政府軍やら世界政府やらの軍人相手に刀でよく戦ったものじゃ」
「爺ちゃん!?」
「だからと言って軍艦を両断するのは感心しませんよ」
「え、待って!アレってマジの話なの!?」
「ほほほ」
なんか楽しそうに笑う祖父を見てハルトは昔を思い出すが
「…………俺、今まで爺ちゃんの何見てたんだろ」
あの縁側でお茶を飲みながら朗らかしていた爺ちゃんは俺の幻想だったのかな?と膝をつくハルトに
「我が魔王、お気を確かに!!」
と凹んでいたが
「あら?誰かしらこの人間?」
するとハルト祖父、動き出す
「初めまして麗しいお嬢さん、どうじゃこの後、儂と散歩でもどうですかな?」
「あらあらお爺さん、ダメじゃない私以外の女性を見たら」
「じょ、冗談じゃよー」
「そう?でも少しお話ししましょうか」
「た、助けてくれーー!」
と婆ちゃんに引き摺られる爺ちゃんを見送ると
「だ、誰だったの?」
「あれ、俺の爺ちゃんと婆ちゃん」
「あらや
「フレイヤ、言っておくけどあの2人は普通の人間……ん?」
とハルトの脳裏に過ぎるのは過去のこと
ーーーー
基軸世界で
「爺ちゃん風邪ひいたって聞いたけど大丈夫!?」
「大丈夫じゃよ、ハルト……」
「そ、そうなの…ゆっくり休んで元気になってね」
「優しいのぉ、じゃが安心せい…この風邪は……他の人間にうつして治すのじゃ!!」
「逃げろお!!師範が乱心したぁ!!」
「孫の心配をかけさせん為にお主達に風邪を移させろおおお!」
「師範落ち着いてください!」
実家兼道場の門下生に風邪を移そうと走り出そうとしたので
「爺ちゃん、そんなの治療じゃないよ!バイオハザードだよ!!てか何で落ち着きがないの!風邪ひいてるのに!!本能で生きすぎてない!?」
幼き日のハルト少年、安心しろ君にもその辺遺伝してるから
「あらあらハルト…大丈夫お爺さんは風邪なんて引いてないでしょ?」
「え?そうなの?」
「ハルト、昔から言うじゃないのバカは風邪ひかないって」
「アレは諺だよぉ!!」
「それに恋はいつでもハリケーン!とも言う」
「ごめん、何処の世界の諺!?」
「ふふふ、お爺さん大人しく寝てないと……蹴りますよ?」
「はい!布団で大人しくします!」
「うわぁ…こうなりたくないわぁ…」
幼き日のハルト少年、ドン引きしているが
「ハルトよ、儂の孫ならばお主もいずれこうなるぞ!」
「いやいや俺に彼女なんていないよ」
「あかねちゃんとは違うのかい?」
「っ!ちょっ!」
「ハルト、大丈夫」
「婆ちゃん…」
「貴方も爺ちゃんと同じで尻に敷かれるタイプだから」
「何が大丈夫なのかなぁ!!」
その言葉の意味をハルトが知るのは数年後になるのは言うまでもない
ーーーー
「(以前から我が魔王は自分を常識人と思っていたが……そもそもの環境がこれならそう思っても仕方なかったぁ…)」
「……普通って何だろう?今更ながらに2人の予言が的中しててちょっと怖い」
『流石はお前の祖父母だ、お前をよく見ている』
「うん…」
「そ、そうね…普通って何かしら?」
「女神に言われてるとか爺ちゃん達元気すぎるな」
「我が魔王」
「あぁそうだった、オーディンさん達はこの後はアザゼルと会談だったな」
「そうじゃな」
「ロスヴァイセとサーシャは護衛に連れていくわよ」
「はい、気をつけてくださいね…あ、ロスヴァイセ良かったらさ…」
「分かりました、では後で!」
「うん!」
と一旦別れてハルトは祖父母を追いかけるのであった
そして追いついた先でハルトが見たものは!
「おーー!見ておるか婆さん!儂はドラゴンに乗っておるぞい!!」
「そうですねぇ」
ドラブラッカーに乗って空を飛んでいる祖父母の姿だった
「ちょ!それで良いの!?」
そして飛行を楽しんだ後は
「ほほほ、いやぁ楽しかったわ」
「そうですねぇ」
と朗らかに話す2人にハルトはやれやれと両手を挙げていると
「おいハルト、良いか?」
「どうしたのアザゼル?」
「何じゃ?」
「なぁこの2人は「俺の爺ちゃん、婆ちゃん」そ、そうか…」
アザゼルは全力で身震いしていた、どんな化け物なんだと…そしてどんな教育を施したらこんな魔王が生まれるのかを聞きたかった
「警告するけど2人に何かしようとするなら…分かってるね?」
「勿論だ。お前さん達と敵対する気なんて毛頭ねぇよ!ってかアレだ!この後はシトリーの訓練だろうが!」
「そうそう…んじゃ行くか」
「ほほぉ、ハルトよ訓練か?儂も付き合うぞ」
「爺ちゃんはやらなくて良いよ、危ないし」
「何と!!ハルトよ…偶にはお爺ちゃんにカッコつけさせてくれんか?」
「いやいやコレは遊びじゃ「お願い、儂に任せても良いかな!」…」
「良いともー!」
こう答えるしかなくなった
「よし行くぞ」
「ちょっと待て!本当にこの爺さんを連れていく気か!」
「大丈夫でしょ危なくなったら俺が止めるし、何ならさっきオーディンに喧嘩売るくらいには腕に覚えあるみたいだし」
「成る程、お前の恐れ知らずなのは血筋由来なのか」
「どう言う意味?」
「大丈夫よハルト、爺さんが暴れたら儂が止めるさね」
「婆ちゃんありがとう!」
「……一応確認だが、お前の祖父母ってどっち側?」
「母さん側だけど?」
「そ、そっか…だがどうなんだ?」
「強いんじゃない?何か京都の治安守ってたとか言ってたし」
「は?」
「んで昔、新政府軍と函館で一戦構えてたとか、その戦いの最中に炎が燃え盛ってる神の騎士団だの何だのがいる、やばい島へ転移したと思ったら海賊に襲われたとか、んでそこで一目惚れからの恋煩いした婆ちゃんを口説き落として結婚して元の世界に帰ったとか何とか言ってるけど…昔の思い出話だから盛ってると思うよ?」
『おい待て初耳なんだが!』
「今話した、んで何か婆ちゃんの家系は女の子しかいなかったから俺がいて滅茶苦茶口嬉しかったとか何とか?」
「おい待て!何だその話、本当なのか!?」
「さぁ?本当かどうかは本人に聞いてよ」
とだけ言うとハルトはシトリー達との待ち合わせ場所へと向かうのであった
そして
「んじゃ暫く俺が面倒見る予定なのでよろしく!」
「あの…すみません、そこの老夫婦は…」
「あぁソーナちゃんには紹介しておこう、俺の祖父母だ」
「っ!それは失礼しました。初めまして私はソーナ・シトリー、姉がハルトさんの婚約者としてお世話になっています」
「ほほぉこの子の姉もか…ハルト、お前も隅におけんのぉ〜」
「何だよ?」
「ははは構わん構わん!モテモテじゃなぁ」
と呵々大笑する姿に遺伝を感じたソーナだが
「しかし、この方は「付き添いだ気にしないで」は、はぁ…」
「違うぞ、儂も剣ならば教えられるぞい?」
「爺ちゃんのは剣道でしょ?それじゃあ……《ズシン…》……ん?」
ハルトは目線を後ろに向けると、屋久杉レベルの大樹が綺麗に両断されたのであった
「……は?」
しかも座ったままの座合の斬撃を飛ばして木を両断したのである
「何、今の?」
「孫よ飛ぶ斬撃を知っておるか?」
「漫画でしか見たことねぇよ!!」
『お前も良く使ってるがな』
「とまぁこんな感じじゃ儂が出来るのは抜刀して斬撃を飛ばすだけじゃ」
「というか刀なんて何処から出したのさ爺ちゃん?」
「そんなの、このポケットからじゃ」
「へ?何処にそんな容量が…いや確かにポケットにはサイズ違いなものが入っていることが多い、仮面ライダーのベルトとかそんな感じだし…」
『納得するな』
と話している中
「儂の愛刀は昔、婆さんと会った時に敵から奪った妖刀 その名も初代鬼徹じゃ」
「俺と同じ鬼徹じゃん!!」
『変な所が似てやがった』
『あぁ、だから惹かれたか』
「ほほぉ」
「本当だよ、俺のはこの二代鬼徹〜」
「何とまぁ見事よの、流石は儂の孫じゃ」
「いやいや〜」
「ほほほ、それにこの刀を持つと人を切りたくてウズウズするのじゃが守るべき者を切り捨てるなんて士道不覚悟じゃからな!」
「爺ちゃんカッケェ!妖刀持ってるのにメンタル病んでねぇとかマジヤベェ!」
『お前も二代鬼徹持ってる時 あんな感じだぞ?』
『それ以前に妖刀とか怪しい奴に好かれるのって遺伝か?』
『俺達って…』
「我が魔王も大差ないと思いますよ?」
「どうじゃ?この技覚えたくはないか?」
何人かはゾクリと震わせる中
「じゃが数日だと付け焼き刃になりそうじゃな、斬撃は飛ばせてもコレでは肉体を両断出来んのぉ」
「いやいや数日の鍛錬で斬撃飛ばせるようになるんだ…んじゃ俺の力で、えーい」
『ジオウⅡ』
「よしコレで結界内の一年が外の1日になったから訓練沢山出来るね!」
「………………?」
何言ってるの?と宇宙猫になるソーナに
「か、会長!気を確かに!」
「常識の壊れる音がする…織斑の奴はとんでもない義兄がいたんだな……」
「ほほほ見たか婆さん!ハルトの奴、時間を操っておるぞ」
「そうですねぇハルトも成長したねぇ」
朗らかに笑う祖父母にアザゼルは思わず
「その一言で決着して良いのか!?お前さん達の孫はとんでもない事してるぞ!!」
「ほほほ、アザゼルさんや儂達が旅をしていた若い頃はイタリアで特殊な呼吸を習ったり、エジプトでは博物館の刀を持ったら悪霊に取り憑かれたのじゃ これくらい普通じゃろうて」
「おい待て爺さん、何だその話は?」
「その時にこの刀に取り憑く悪霊……確か幽波紋と言ったか?それといるんじゃのぉアヌビス」
『おう!』
「何か鈍に取り憑いてるぅ!!」
『相棒の取り憑かれ易さって此処からきたのか?』
とまぁそんな感じで
「訓練するかな、んじゃ先ずは前提としてお前達が総出でグレモリー眷属に挑んでも勝率2割あれば良い方だ」
「そこまでですか?」
「そこまでだよ、ルール無用の殺し合いならな」
「…………ん?」
「今回はレーティングゲームだ、って事は?」
「王だけを狙えば良い」
「それもあるし」
「何かしらルールが設けられる可能性があると」
「そう言う事だよソーナちゃん、それによっては勝ちの目が出てくる」
「成る程…」
「んじゃソーナちゃんに問題!君達にあってグレモリーにないものとは何か?」
ハルトのクイズにソーナは真面目に考えてみる
「単純に頭数でしょうか?逆に私達は実戦経験が乏しいなど思いつきますが…」
「それともう一つ加えるなら、司令塔のスタイルが違う」
アザゼルの言葉に全員の目線が動く
「スタイル?」
「そうだな」
とアザゼルが話を続ける
「この手のゲームにおける司令塔は主に二つのスタイルに分かれる、一つは自分が最前線に出て暴れる本能、将軍タイプ、もう一つが戦場を俯瞰して戦う理性、司令官タイプって所か?」
「ふむふむ…つまり俺は両方熟せるタイプだな」
「………………?」
「ウォズよ何言ってるのか分からないみたいな顔をしたのは何でか教えて貰おうか?」
「我が魔王は本能、将軍タイプでは?」
「俺はいつでも心は司令官タイプだよ!!」
『寝言は寝て言え』
『最前線に突撃して暴れてるだろ?この常習犯め』
「お前は根っからの本能、将軍タイプ、その典型例だなお前さんの同類で言うならリアスやサイラオーグも該当する……ったく本来なら王ってのは後ろで待機して駒を動かすのが仕事なのに…」
「え?戦場の一番槍は武人の誉れって爺ちゃんが言ってた」
『その誉れは浜で死んでて欲しかった…』
『爺さん、頼むからこの男にブレーキをかけてくれ』
「ほほほ、その通りじゃよハルト…一番槍は気持ちが良いのじゃ、何処を見ても目の前には敵しかいないから遠慮なく刀が振るえるからのぉ、じゃから儂は若い頃 戦うのが楽しいと言う理由だけで死番という鉄砲玉みたいな事を進んでやっておった!」
「な?」
「おぉ!んじゃこれからも俺は最前線で戦うぜ!」
「それでこそ儂の孫じゃ!」
『誰が全力でアクセル吹かせって頼んだ!!』
「懐かしいのぉ、士道不覚悟で切腹した仲間を介錯したりしたが…何故、局中法度に喧嘩上等!とは言っておったかは謎じゃった…」
「いいねそれ!ちょっと逢魔王国にも喧嘩上等!って法律作るよ!」
「お前の国には既に売られた喧嘩は100倍返しとあるだろう?」
「喧嘩売った相手は根絶やしともありますよね?」
「あったな…」
「銃が栄えても関係ない仲間が敵の司令塔を狙撃した後に敵に切り込んで白兵戦をしておったわ」
「爺ちゃんスゲェ!!」
「まぁ将軍タイプは前線で戦う事で部下の指揮を上げたり、前線単位で細かい指示を出す事が出来る訳だ」
「えっへん!」
「だがハルトの場合はそもそも作戦練らずに暴れるタイプで、後方には別の司令塔がいるから例外とする ハルトがレーティングゲームに出ると仮定したら チームの頭が二つあるって構造だな」
「それは良い事なのでは?」
「そうとも言えない前線と後方での司令塔で意見の相違があれば指揮系統が乱れるからな、信頼関係が大前提になってくる…まぁ良くも悪くもハルトはよく考えないタイプだから成立する構造でもある」
後にアザゼルはハルトに対して合戦の玄人、帥の素人と評している
「何言ってんのさ!細かい作戦なんて力で押し潰してしまえば良いんだよ!!」
「その通りじゃ!眼前の敵など切り捨てていけばいずれ敵はいなくなるのじゃからな!」
戦術項羽みたいなものが成立する事など…
「それを出来る奴が例外なんだよ!…こほん、とまぁ例外を除くとレーティングゲームでは将軍タイプは討ち取られたらゲームオーバーってデメリットもあるな」
「司令塔タイプは逆ですね」
「そうだな安全ではあるが現場での臨機応変さに欠ける」
「まぁグレモリーの場合は頭数とかの理由で前に出ないといけないのもあるけどね、それとグレモリー眷属が厄介なのはチームでの連携が得意な事かな」
「でしたら此方は分散させて各個撃破を狙えば」
「そう言う事、グレモリー眷属は頭数が少ないから取れる戦術が少ない…というより戦術の大半が仲間との連携が前提な部分が多い」
とハルトが話す姿にアザゼルは
「(やっぱりコイツ、バカじゃないな戦い周りについての直感は優れてる)」
彼なりの分析力には感心の一言である
「フェニックス戦でも感じたけど仲間内を犠牲にする戦術を取らない…まぁ取れないが正しいかな俺もだけど戦場で俯瞰した駒を駒じゃなくて人として見るタイプだな」
「犠牲を使えばその分、取れる戦術が少なくなりますからね」
「取り敢えずはグレモリー眷属の勝ち筋は?」
「私が思うに分散しての各個撃破、それが出来ずとも眷属を合流させない リアスを私達の陣地深くまでおびき寄せて数的優位を生かして戦うでしょうか、普通の戦争なら大将を倒しただけでは終わりませんがレーティングゲームなら終わりますので」
「そうだな、俺は神器側の強化をハルトはフィジカルや魔力側の強化って分担だな」
「それが一番良いな」
と結論になり
「んじゃ、前衛組は俺と一緒にグルメ界訓練ツアーに参加しようかぁ」
その言葉にアザゼルは顔面蒼白となる
「おい待て!お前…彼奴らをあそこに連れて行くのか!」
「え?彼処一番良い修行場所だよ?色んな自然環境の体験が出来てかつ出てくる奴も強いから鍛錬にもなる」
「お前基準の強い奴は俺達にとってはオーフィスやグレードレッド並の厄災なんだよ!」
「アザゼル言い過ぎだぞグルメ界では俺だって弱者だ!!」
「嘘つけ!!」
「本当なんだがな」
と凹んでいるが
「んじゃ…俺のマブダチの所に行く?」
「おい待て何か不穏な単語が聞こえたんだが」
「ハルトさん…そのマブダチってどんな人なんですか?」
「ん?あぁそいつは世界最強の生物って二つ名を持っている男でな、その棍棒から放たれる一撃は俺の全身の骨を粉砕する程の威力があるんだ」
「あぁカイドウさんですね、確かに我が魔王の全身の骨を一撃で砕いてましたな」
「ほほぉ」
「あの…アザゼル先生!!俺達はこの訓練で死ぬかも知れません!!」
「その前にお前の骨を粉砕できる化け物なんて存在するのか!!てかどうやって回復した!」
「え?気合い」
「あぁそれで治してましたね」
「そんな訳あるかぁ!」
「それに向こうのタフさは折り紙付きだからねぇ」
「それ以前にお前と殴り合いが成立する怪物と生徒を引き合わせるな!」
「ん?えぇカイドウもダメなの?それなら覇気覚えられないじゃん」
「そう言えば覇気って何だ?」
「大雑把に言えば誰もが持ってるオーラみたいなものだよ覇気を覚えればオーラを鎧のようにコーティング出来て防御力アップとかいける」
と話すと女性陣は目を輝かせた。恐らく一誠の洋服破壊への対策になると思っているのだろう
「んで自然現象に変異する奴を普通に殴れ……待てよ」
『どうした相棒?』
「覇気を覚えれば、あの最強ライダーの一角であるバイオライダーも殴れると言う事なのか!」
『おーい戻って来い!』
「それにだ覇気を覚えれば相手の動きが読めたりも出来る、グレモリー眷属は広範囲、高火力の技を覚えている奴が多いから回避率が上がるのはありがたいだろ?」
「凄い…そんな技、俺達も覚えられるんですか?」
「疑わない事、それが強さだ努力すれば必ず報われる」
「おぉ…」
「という訳で船で行くぞワノ国へ!」
「ハルトさん、ここに船なんて無いですけど?」
「ふふふ、あるのさ来い!フライングダッチマン号!!」
ハルトは帯剣していた風を操る トリトンの剣を構えると近くの湖からコーティング処理をされた、ハルトが所有する海賊船 フライングダッチマン号が現れたのである
「ふはははは!!!」
「ほぉ、ハルトも海賊船を持っていたか」
「懐かしいねぇ」
「婆ちゃん?」
「私も若い頃は海賊船に乗って大海原で暴れたものさ」
「え、婆ちゃん!?海賊やってたの!!」
『蛮族の血は生まれついてのものか』
「何か言った?」
「あぁこう見えて、海賊船の船長をしていたのさ」
「マジかよ!全然見えなかった…てか爺ちゃんも婆ちゃんも昔話してた内容マジだったんだ…」
「ははは!婆さんは昔は名のある海賊だったらしいぞ!」
「ある島での戦いの時に爺さんに一目惚れしてからずっとさね」
「確かワノ国なんて場所もあったような…」.
「マジかよ、カイドウに会ったら聞いて見るか」
「カイドウか懐かしいねぇ、リンリンの後ろをついて行ってた見習いが今では皇帝か」
「見習い!?ちょっと待って婆ちゃん、カイドウを知ってるの!?」
「あぁ昔乗ってた船にいたのさ、行くならちょっくら挨拶にでもするかね」
「マジかよ!」
「舐めた真似を取ったら全力で蹴り上げてやるさね」
「おぉ!」
「……ハルトがこうなった理由がわかった気がする」
「どう言う意味だよアザゼル?……まぁ、んじゃ行くぞワノ国へ!」
「我が魔王、流石にワノ国に彼らを送るのは早いかと」
「けど覇気を覚えるなら「それなら覇気なら私が教えよう」え?婆ちゃん?」
「こう見えて爺さんにも覇気を教えた事があるからねぇ」
「だ、大丈夫なの婆ちゃん?」
ハルトが心配気味に尋ねるも祖母は笑顔で
「任せなさいな」
と答えるのであった
取り敢えず鍛錬を任せる形にしたハルトだったが
「爺ちゃん達強かったんだなぁ」
呆然とした様子で見ていると結界内に侵入者を確認、警戒をするがすぐに解く
「ハルトさん、遅くなってごめんなさい」
「丁度良いタイミングだよロスヴァイセ」
魔法の先生の到着だ
そして体術周りの訓練はお休みとなり ロスヴァイセの魔法教室が始まったのである
アザゼルはイッセーに助言を終えた後、戻ってきたのだが
「何でロスヴァイセなんだ?お前の所の魔法使いなら強い奴なら沢山いるだろ?」
「ロスヴァイセより強い奴は沢山いるけど、人に教えるならロスヴァイセが適任なんだよ」
それ以前に基本的に魔法使い組は全員天才肌なので教えるのに向いていないというより下手したら魔法の実験台にしそうなのが数人いる。
『誰の事だろうね?』
『そうだな分からんな我が君よ』
ーお前達だよ?ウルティマ、カレラ!ー
そうなると適任はアイリーンやテスタロッサだが彼女達に先生を頼むのと憚られるというより
「異世界の魔法を教えても体得出来るかは個人の素質だからな」
姫嶋朱乃はクヴァールからゾルトラークを学んで体得したが
「異世界の魔法を覚えて変な癖をつけるのは良くないだろう?それに基本的にうちの魔法使い連中は自己流で改造してるし何なら専門分野に特化してるからな」
付与魔法に特化したアイリーンなど最たる例であろう
「成る程な、因みにだがお前の仲間で誰が一番強い魔法使いだ?」
「相性や専門分野の違いがあるから一概には言えないけど分野で良い?威力で言うならカレラ、魔力の精密操作ならテスタロッサ、汎用性ならアイリーン、属性ならウルティマ、知識はクヴァールやマーリン、射程距離はモルガンとか?」
「リュートにいる嬢ちゃんはどうだい?」
「アリエルは魔法職とは言えないね、まぁ覚えてる魔法は極悪だけど」
深淵魔法なんて不死身特攻な魔法持ってるからなぁと内心で呟きながらもハルトは ふと思いついた事を言ってみる
「ロスヴァイセを先生として送り込むのもありか?」
現状、一夏、秋羅、クトリと派遣しているが今後の展開を考えると即応可能な戦力が学園内にもう1人欲しいと思っていた所である、彼女なら能力や性格も加味しても適任だろう
「魔法分野の対策も考えないといけないな」
と話していたのだが克己さんから通信が入る
「どうしましたか?」
【奴等の根城を見つけた】
本当に報連相の出来る克己さん…嫌いじゃないわ!!と感動するが
「分かった、俺も向かおう」
「待つのじゃハルト」
「何?」
「儂も同行しよう」
「ダメに決まってるでしょ!これは俺の喧嘩なの!!」
「違うぞハルト、俺達の喧嘩じゃ!」
「俺は2人を巻き込む気なんてサラサラないの!!」
「良いではないか後ろから見るだけでも」
「まぁそれなら『ダメだ』アナザーディケイド?」
『お前は肝心な事を忘れている、コイツはお前の祖父だ…つまり人の言う事なんて聞く訳ないだろう!』
「あ?」
『どうせ着くなり先陣切って暴れるだろうさ』
「テメェ等、俺はともかく爺ちゃんを侮辱のは許さねぇぞ!!」
『んじゃ連れて行ってみろ、俺達の言った通りになるから』
「あぁ証明してみようじゃねぇか!爺ちゃんはそんな事しないって事をなぁ!!」
と祖父を連れて転移して数十分後
「敵襲!!」
「久しぶりの戦場じゃ、懐かしいのぉ…この空気堪らんわ今宵の虎徹は血に飢えておる」
『旦那ぁ!虎徹じゃなくてアヌビスですぜ!』
「そうじゃったそうじゃった…では行くかな」
ハルト祖父が敵の不意を撃った事に高揚したまま初代鬼徹片手に斬獲して行っていた
到着して数分後にハルト祖父は目にも止まらぬ速度で入り口に立つなり
「昔を思い出すわい…御用改めである!!ちゃちゃっと武装解除して跪けえ!」
「何だコイツ等!!」(悪魔の現地言葉)
「お主…何を言っておるか分からんのぉ!これは薩摩訛りか?薩摩訛りなんじゃな!よろしい…薩長は敵じゃあああ!!」
「ぎゃああああ!!」
初代鬼徹を抜刀し相手をガードした武器ごと両断したのである
「お主等風ならば ちぇすと じゃろ?」
という訳だ
「爺ちゃんェ……」
『ほら言わんこっちゃない』
『やはりアレは血筋から来るものか?』
ハルトは全力で凹んでいたが
「何で大人しくしてくれないの!!」
「我が魔王よ分かりましたか?今我が魔王が抱いている気持ちが普段我々が貴方に抱いていた感情です」
「骨身に染みて理解しました…」
克己は唖然とした顔で一言
「あれが魔王の…強いな」
「俺もビックリしております」
ハルトは手で顔を隠し空を見上げたのであった
予告
祖父の大立ち回りにドン引きしたハルトであるが殴り込んだ基地の中からとある悪魔が内通している証拠を確保する しかしそれは使い方を間違えれば天使陣営との関係に亀裂が入りかねない程の厄ネタであった!
次回 裏切り者の正体 お楽しみに!!