今日のガチャ
「よっしゃ!ガチャを回すぜ!」
ガチャガチャ
「っしゃあ!新しいカプセムだな!えーと」
『プロジェクション』
「確か…分身する能力だな!」
『ちゃんと使えよ』
「当然だろ!分身とか俺にとっては標準装備だぜ!」
『前に、人格を4分割されたからな』
「だから大丈夫だよ、ちゃんと使いこなすって!」
前回のあらすじ
ウォズ達との和解し、一路 牢屋敷に向かい 遂に現れた 大魔女 月代ユキ
そしてハルトは大魔女を狙う黒幕 ゴクチョー…しかしその正体はネオタイムジャッカーの長 クジョーであったのだ
「ふっ!」
「はぉ!」
二対一の戦い そして武器の関係からビターガヴはチョコルドver のチョコドンダンガンとベイクマグナムによる援護射撃、ノクスナイトが前衛になるのは自然の流れであった
「くっ!」
カリスとの武器で鍔迫り合いするがビターガヴの射線を遮るのだが
『トランスフォーム』
「っ!」
左手に持ったトランスフォームカプセムを起動するとノクスナイトの体が某ゴム人間のように伸縮して攻撃の弾丸を回避させたのであった
「くっ!」
「命中」
「NICE 援護」
あぁ、とサムズアップしたビターガヴに合わせて カリバーモードによる近接戦に入る
「ふっ!」「やぁ!」
西洋剣型のブレイカムバスターはアナザーツインギレードと違う使い方の為 剣ではなく棍棒のように振り回す形になるがそれでも
「っしゃあ!」
受け止めたカリスは膝を曲げる程の威力であった 馬鹿力万歳である
「くっ…なら!」
カリスはバックルをアローと合体して威力を上げた矢を放つもトランスフォームカプセムの効果発動中で回避する
「くっ…!」
『Gemini』
カリスは擬似ラウズカードを使い2人に増えるも
「これで二対二だ」
「いいや二人と沢山だ」
『プロジェクション』
青いカプセムを回転させるとノクスナイトが増えた これはプロジェクションカプセム 分身の力を宿しているんだ!
しかし
「ど、どれが本物なんだ…」
「俺さ!」「いいや俺だね!」「何言ってんだ俺が本物だってんだろうがぁ!!」「俺がこそなるハルトだ!」「ふふふ、貴方の背後に這い寄るハルト!」
「「「「「…………本物は俺だ!」」」」」
増えたは良いが全員の自我が濃厚の為 ハルト同士で同士討ちを起こしたのである
「おい辞めろよ自分同士の喧嘩なんて醜いぞ!」
と止める者もいたが
「この人…以前は人格を4分割された時はあんなに仲良かったのに…何故…」
「普通この手の分身って頭数が増えるだけなんじゃ…」
流石にカリスもビターガヴも予想外とばかりに閉口するも直ぐに気を取り直し
「2人でも関係ないな両方倒せば良い」
「残念ですが貴方の武器でそれが出来るとは思えませんなぁ!!」
「俺は狙撃が苦手だからな……だから…乱れ撃つぜぇえええ!」
そして始まる遮二無二な弾幕射撃に対してカリスは防御に入る この攻撃に何故か回避が遅れたプロジェクション分身が数名被弾して消滅したが
「よーし皆!取り敢えず心を一つにしよう!」
「そうだな」
「今日の目標は…」
「うん!」
「「「「クジョーの奴をぶちのめす!!」」」」
『『『ランチャーモード』』』』
全員がブレイカムバスターをランチャーモードにすると横一列に並び同時射撃 流石に空からの雨は防げても 車が上げた水飛沫は防げず浴びるような攻撃にはカリスも耐えられなかったのである
「がっ!……ならば!」
『remote』
同時にホルダーのラウズカードを取り出しアンデットの封印を解除するが
「良い手だけど悪手だねぇ、アンデットは返して貰うよ」
するとラウズカードに取り込まれていたアンデット達は全員動きが止まり
「行け」
「「「「「「!!」」」」」」
カリスへ襲い掛かるのであった
「な、何故アンデットが!」
「そりゃ俺の方がリモートより上の命令権だからな」
「くぅ怪人王の命令権……アルファコールか」
「いや俺は怪獣じゃないから」
てか怪人王の前に怪人けしかけるのは悪手だろう、実際 エイゲツのデバフが無ければ力を全力で使えるのだから当然の帰結である
「よし戻ってこい、お前達!」
ノクスナイトの指示に従いアンデット達はラウズカードに戻っていくと
「くっ……この!」
「決めるぞ、リンクス」
インヴォーカーからイレイスカプセムを装填しカリバーモードの鋒をカリスに向ける
「あぁ」
『BEAT YOU BEAT YOU BEAT YOU!』
『burning!』
ビターガヴはベルトのレバーを回してエネルギーを貯めながら ベイクマグナムを3回レバー操作してエネルギーチャージ
互いに必殺技の構えを取り
先ずはビターガヴ
『チョコルド…end!』
『full explosion!!』
強力な追尾弾による多方向攻撃と合わせて高威力の技を直線で放つのであった 逃げ場はないならば
『reflect』
カリスは反射能力を持つリフレクトモスのカードを使い跳ね返す防壁を展開したが
「ふっ!」
ノクスナイトが地面に手を置くとまるでテーブルクロス引きの要領で手前に引く すると地面がまるでテーブルクロスのように手前に動き、カリスの体勢を崩したのであった その隙間からエネルギー光弾がカリスに命中 更に追撃とばかりに構えをとったノクスナイトが夢操作のように気づくと肉薄していた
『ブレイカムバースト!』
「紫電一閃!」
カプセムを武器内で回転させながらエネルギーを帯させた斬撃をカリスに打ち込むのであった
「あ……がぁ……」
同時に変身解除となりクジョーはボロボロの状態で這いつくばるので
「ですが……まだ私は…」
「残念、ゲームオーバーだ」
その言葉を証明するようにクジョーの体がちょっとずつ崩壊していっているのである
「な!これは…」
「イレイスカプセムの能力とでも言うのかな…最期に言い残す事はあるか?」
「魔王、それフラグ」
「ふふふ、私程度を倒した程度でネオタイムジャッカーが滅びると思わない事ですね!「はいおしまい」!!」
ノクスナイトは言い残しきる前にブレイカムバスターをランチャーモードを発砲したのである
そして残ったのは灰化したクジョーだったものを見て
「ふぅ、よし」
『帰るか』
「えええええ!」
「ん?どうしたリンクス?」
「今の場面で何で撃ったんだ!」
「いや最期に言い残す事を聞いたから、もう良いかなって」
「捕虜にしないのか…というより敵対組織の長を倒したのに感動もないのだな!」
「コレで死ねば楽だがな…そんな事より今は大魔女を何とかしないとダメでしょ!」
「ま、まぁそうだな……けどゴクチョーはどこ行ったんだ?」
「知らね…って早く行こうぜ!」
「あぁ」
そのまま牢屋敷に戻ろうとしたが
「その前にリンクス、頼みがある」
「何だ?」
「クジョーの台詞からしてもこの島には邪神……フォーティーンに繋がるものがあると思う、それを探して欲しい」
「分かった……皆、お願い」
そう言うとリンクスは眷属であるゴチゾウ達が散開した
「それと…クジョーかゴクチョーを探せ」
「は?クジョーは倒したろ?」
「アレは偽者だジェミニで分けた奴、アルビノジョーカーを持ってる方がいるんだよ」
「それでか…」
「ハウンド」
【島の包囲を狭めて捜査に入ります】
「頼む、そのまま包囲を狭めてくれ…」
ーさて俺はどうしたものかー
現状の優先目標は大魔女の説得だが事前情報では
魔女因子持ちに特攻が入るエマの魔法を大魔女にぶつけて倒すというのがプランA
そしてネオ黎斗のリプログラミングで魔女因子を無害化するプランB である
けど何で
「大魔女は人類に復讐したいなら…何で自分で滅ぼそうとしなかったんだ?」
疑問が残る それは復讐や怒りの炎に身を委ねたからこそ分かるもの
「復讐の経験者は語ると言う奴か?」
リンクスの言葉に苦笑するも首肯して答える
「まぁ…例えるなら爆弾の起爆装置を他人預けるようなものだぜ?本当に憎いなら全部自分でやる…俺だって仲間を傷つけられたら自分がやるさ、その決定権を他人に委ねたりは絶対にしない」
「じゃあ大魔女はあぁ言ってるが復讐するか迷ってると言いたいのか?」
「かもな、俺と違って長い人生を復讐に身を落としたから引くに引けなくなったんだろうな…」
「だから人類に復讐するかしないかを桜羽エマに任せたと、彼女みたいな人間がいるなら捨てたものじゃないとか?」
「かもな人間には色んな顔がある、あかねみたいに心優しい人もいれば俺の両親と愚妹みたいなドブカスもいる…大魔女もその二面に触れたから悩んだんじゃね?」
『すまない分かりやすく説明してくれ』
「世の中ゴルドドライブみたいなドブカスな父親もいれば、五十嵐元太さんのように素晴らしい父親もいると言う事だ」
『あぁ…うん』
「そうかもな」
「しっかし復讐してる途中で優しい人に会って心揺れるけど計画が止められない所まで来てるからとか…はは」
『キャロルと似てるな』
「まぁキャロルが会ったのは心優しいヒーローじゃなくて悪い魔王だけどな」
『それなら相棒、その道の先達として悩める子を助けてやれ』
「言われずとも!」
そしてハルトは傍聴席に戻ると
「おかえりなさい我が夫」
「大丈夫かモルガン?」
「えぇ…しかし少々厄介な事が」
「ん?」
モルガンの話をまとめるとこんな感じ
エマの持ってる魔法 魔女殺しは確かにユキにも有効だが一度発動した止められない…魔女因子を持つ人類は皆死ぬ つまり世界滅亡する
なので選択肢が
この場でユキを殺す事
エマが魔法を使って世界を滅ぼす事
エマを殺して次の魔女殺しが出来るまで時間稼ぎする事
この三択しかないとユキに言われたのである
「ならそこに4番目の選択肢を突きつけるのが俺の仕事だな、エマちゃんを殺して守る平和?何それ?少数の犠牲で成り立つ平和とかそんなの俺がぶっ壊してやる」
『出た、世界をぶっ壊すハルト…略してセカコワだ』
誰かが決めた盤面なんて従ってやるか、そんな選択肢しかないなら
「そんな世界なんて壊れてしまえ」
「貴方は何を言っているのですか?今の選択肢以外は存在しません」
「いいやあるね俺の仲間が今、魔女因子を解析しそれをリプログラミングする技術を開発しているんだ、それが完成すれば魔女因子は安全に
無力化してここに居る全員が助かる」
「リプログラミング?」
「俺も詳しいことは分からないけど体内の遺伝子情報を初期化するとか云々、まぁ早い話が体内の魔女因子を無害化する事が出来るんだよ」
「そんなもの、この世界にはありませんよ奇跡でも起きない限り魔女因子を無害化なんて出来ません」
「そうだな、この世界にはそんな魔法はねぇな…しかし奇跡ねぇ…」
「或いはご都合主義としか呼べませんよ?」
「いいや違うな」
「ん?」
「残念ながら俺は異世界から来た魔王!そしてそれを作るのは異世界の神!それ故に、この世界の常識なんて通じないのさ!」
はーはっははは!と高笑いする姿にユキは滑稽と言った顔で
「確かにメルルの言う通り頭がイカれているのですね」
「何ぉ!誰が狂人だとぉ!」
『まぁ初対面の人間がそう言えば当然のリアクションだな』
「まぁ疑うならば行動で示すべきだから少し待て!……つーか俺としては一つ聞いておきたいんだけど…アンタ、何で魔女殺しの魔法を自分で持たずにエマちゃんに預けたの?」
「「!!」」
そうだ!と気づいた2人と気づかれたと歯噛みするユキ
「……っ!」
「だって復讐したいのに、そのトリガーを人に預けるとかおかしくね?自分で引けよ」
「人類への執行猶予ですよ、エマを通して人間を知った末での判決です…やはり人間は身勝手で傲慢…故に滅ぼすのです」
「人間は愚かで身勝手で傲慢ってのは賛成する部分はあるけど、なんか…つまんねぇの」
「何ですって?」
「復讐したいなら自分の手で下せば良いじゃん、憎いなら全て自分で殺せば?」
「貴方に何が分かるのです!私に復讐は無意味と語りますか!!そんな偽善を私に説きますか!」
「復讐は無意味と語る権利は俺にはないな」
ケタケタと笑うハルトにアナザーディケイド も頷く
『お前が言ったらどの口が!と叱ってやるよ』
その通りだ、そもそも俺の旅の大半は復讐や怒りに満ちている事が多かった 楽しい事もあったがそれ以上に
「だって俺は異世界で仲間やられた仕返しに報復で虐殺の限りを尽くしたよ」
大事なものを奪おうとする愚か者へ下した罰の方が多い
かつてジョウゲンとカゲン達が重傷を負った事に端を発した 悪魔勢力への報復行動やトータスでのガーランド侵攻は否定しようがない悪虐だろう
「っ!」
その悪びれない態度に唖然とするものもいるがハルトは体験込みで説明する
「その時は仲間をやられた怒りで周りが見えなくなってさ後先考えず、手勢引き連れて敵の本陣に殴り込みをかけたよ、んで…関係ない奴も関係ある奴も見境なく沢山…戦った奴、逃げた奴、死にたくない、頼むから子供だけは見逃してと命乞いした奴も皆等しく自分は殺したよ」
「我が魔王…」
それを知るもの故に言葉に詰まるが
「怒りの炎に身を委ねて暴れた、スカッとしたけどそれは俺の仲間が死んでないから言える事なんだろうね…死んでた場合、終わってたらどう思ってたかなんて分からない」
誰も死んでないから止まれた、誰が死んでいたらなんて もう考えたくもない
「………」
「これは体験談だけど…復讐の炎を燃やし続けてるとね復讐の目的を果たしただけじゃ止まらなくなるんだ、枯れ草だらけの野原に火を放つように一瞬で広がって目に映るもの全てが憎くて壊さないと気が済まなくなるんだよ」
過去何度かそう言えばなって暴れた記憶がある…俺もいつまでこの正気モードが続くか分からないから言える事は言っておこう
「………」
「誰も止めなかったら、そのまま因果が巡って自分を殺すまで止まらない…ま、今でも俺はムカついた奴は誰だろうとぶちのめすと決めてるけどね!ムカつく奴は思い切り殴るとスカッとするよ!」
「途中まで良かったのに…」
『戻ったか』
「なら貴方を止めたのは何ですか?」
「んー、それは君も分かってんじゃないの?」
「…………」
「あの時の俺を止めたのも今の君を止めようとしてるのも同じものだと思うけどね」
それは、その道へ進もうとするのを止めようとする誰かの手や言葉である
昔の自分は復讐に燃える錬金術師を止めた、そしてあの自分を止めたのは逢魔にいる皆であった
ユキを止める手は今、この場所にある
「もう辞めようよユキちゃん!これ以上ボク達が憎しみ合うなんて間違ってるよ!」
「そうだ確かに人間は君の大事なものを奪ったかも知れない、君が私達と会ったのも偶然かも知れない…ただ君とエマといた日々は嘘じゃない筈だ!」
「………」
2人の説得 そして
「あ、あの大魔女様…わ、私は貴女の決断を尊重します…人間を皆殺すというなら…私はそれに殉じます…だから悔いなき選択をしてください」
「…………っ!」
大魔女は ハッとした顔になる
最初は実験台として拾った子 だが確かに過ごした時間はあったのだ…と そして自分は知らぬ間に愛着を持ってしまったのだと…
「め、メルル…貴女は例外です…」
「メルルちゃん…スゲェ忠誠心だな」
「何故、私を見ながら言うのですか我が魔王」
「何か?」
少し前まで内通していた事が分かった裏切り者なのだが?と首を傾げていると
「大変申し訳ございません」
「アイツ等に感謝しておけよ、でないと処断してたからな」
それだけ答えるとハルトはユキを見て理解した
本当に彼女と似ている
「復讐する以外の生き方も考えられると思うが?」
「え…」
「復讐以上にやりたい事があるなら…自分に課せられた命題の解をその人と一緒に探せば良いって俺の嫁さんなら言うかな」
『だな』
「ほぉ貴方の伴侶とは、どんな人なのですか?」
「大事な人が目の前で死んでね、その怒りの炎に焼かれた世界に復讐してやろうとした俺にとっては最高の錬金術師だよ」
『改めて文字にするとお前の嫁もエゲツない事してるよな』
『夫婦揃って変な所が似たもんだ』
「そうか?まあま普段はツン!ってしてるけど時たま俺にデレてくれる時の破壊力と来たら!…もう最高…本当さ俺には勿体ない位しっかりしててるんだぁ〜」
「我が魔王、惚気ないでください桜羽嬢が闇堕ちしそうです」
「………」
目線の先には何故かカタカタと震えるエマちゃんがいた その覇気に思わずユキとヒロも声を揃えた
「「エマ!?」」
そして
「我が夫?」
「ハルト?」
「ごめんなさい、自重しますので許してください」
怒れる2人に土下座するしかなかったが
『あのハルトが自重しただと!』
『そんなバカな!ハルトの辞書には自重なんて言葉は存在しないのではなかったのか!』
『やっぱりアナザーオーマジオウに覚醒したから…ハルト…頭が…っ!』
『ちくしょう!それならもっと早く覚醒させておけば…ハルトがあの頃の真人間のままでいられたのに!』
『俺達の今までの苦労って何だったんだよ!!』
「テメェ等はちと黙れ」
別の場所では別の理由で慌てていた
だがユキもその言葉に思う事はあったようだ言葉が止まり閉口した
「そうですか…」
「ユキちゃん!また一緒にいようよ遊ぼうよ!そうだ!校舎の屋上で花火大会を見ようって約束したよね!一緒に行こうよ!」
「………私は…」
凄い一生懸命な説得にハルトはエマとユキに感情移入していた
「うぅ……なんてええ子や…エマちゃん…本当に凄いでぇ…ユキちゃんも助けてくれなかった事に怒らずに話をちゃんと聞いて考えるなんてええ子やぁ…分かった皆は必ず俺達が助けよう約束するでぇ…」
「我が魔王が珍しく殊勝な事を言いますね」
「俺はエマちゃんとヒロちゃんとユキちゃんの友情に感動しただけだ」
「友情ですか」
「そう…俺にも友達が沢山いるからこそ3人のように互いを思い合い、自分の罪を数え認め償い判り合おうとする心はとても素晴らしく尊いものと思う……そう友情とは断じて」
「大半が拳で語り合ってるような気もしますけどね」
「だとしてもだ、ぶつかる事で深く結びつく友情もある」
『カリバーモード』
「え?」
「ハルト!今どんな状況「そしてそれは我が身可愛さで俺を見捨てるだけに飽き足らず国への裏切り三昧、あまつさえ俺の庇護がなければ此処での問題解決も出来ず永遠にヤンデレ相手に死に戻り続ける根性無しには持ち得ないものだぁ!」がふぅ!」
ブレイカムバスターをバットの要領で部屋に入ってきたナツキの顔面に全力フルスイングをがしたのである
「な……なぜええ…」
「いや本当に」
そしてハルトはナツキの胸ぐら掴んで持ち上げる
「思い出し激怒だ!テメェ良くもウォズと内通しただけに飽き足らず俺が王になると分かるなり擦り寄り媚びへつらったな!その姿勢に反吐が出る!更には思い出したかのように反乱し何より手術中というタイミングで裏切り、我が友であるクローントルーパー達を無駄死にさせたな!弔い合戦だ、おいコラ立てええ!」
『あ……ハルトの頭のネジが…』
『おい待てアナザーエグゼイド…それまさか!』
『ハルトの頭のネジが…壊れちゃった』
『何してんだ『
『あぁコレが日常だよ』
「思い出したら腹が立ってきた!!」
「ちょ……落ち着いて…」
「落ち着いてられるかぁ!このままテメェの関節という関節をへし折ってやる!」
「ちょっ!」
「そしてそのまま…お前をこの牢屋敷に置いてってやる!」
その言葉に パァ!と花咲く笑顔になる魔法少女達 ふむ…良い事だ
「俺には良くないぞ!」
「ところでナツキ、ドネルケバブとマフィアの拷問焼きと北京ダックのどれが好きかな?」
「い、いやだ!どれも嫌だ!どんな末路が容易に想像出来る!た、助けてええ!」
「やだ」
と話していると
「はーはっははははは!」
突然 裁判所に響く笑い声 その声に
「ははは、神の降臨だね」
そこにはコンティニューと書かれた土管が現れ中から現れたのは ネオ黎斗である
「ヴェハハハハハハハハ!!待たせたな魔王!遂に完成したぞ!」
堂々と見せたのは白色のガシャットである
「おおおおおお!これが魔女因子をリプログラミングするガシャットですかぁ!すげえええ!この短期間で仕上げてくるなんて!流石は神様やぁ!」
「人地を超越する、それこそが神の才能ダァ!…おい待て何故アイツが此処にいるぅ!!」
「え?あぁ……そういやぁネオ黎斗は剣崎さんとゴライダーで絡みがあったな…」
「まぁ今は良い…それよりも魔王、これを使いたまえ」
「合点!行くぜアナザーエグゼイド !」
「待ちなさい…貴方は……貴方は何者なのですか!」
「さっきも名乗ったが俺は常葉ハルト!最強の怪人にして、あらゆる世界の悪を束ねる魔王である!」
「魔王なのか」
「そう!何かノリと勢いで走り抜けたら魔王になってた!」
「魔王…?」
「約束しよう月代ユキ、このガシャット実験が失敗しても皆の安全は保証する……」
そしてハルトは治った筈の頭をネジを再びぶち壊し狂気を露出する
「アンタ以上の恐怖がこの世界に生まれた事を知らしめてやろう、そうすれば魔女因子なんて瑣末な問題だ世界もアンタ以上の恐怖を前に団結するだろうよ、もしかしたら大事な人と一緒に日常を過ごせるかも知れないじゃん」
人間は共通の敵がいないと協力したり分かり合えない 他者の排撃なんてものは人間の魂に刻まれた原罪ならばこそ団結する為に この世界に最凶の恐怖と悪を与えよう 魔王は地獄から生まれた軍団の進撃を始めようとしていた
「君達が笑いあう為なら俺は究極の闇になる」
『既になってんだよなぁ…』
その言葉を証明するかのようにミラーワールドから鳴き声をあげて王の召集に応じたミラーモンスター達であった
「そんな……貴方に何の得があって…世界に悪名を背負うなんてどうかしています」
「損得で言うなら俺が悪という事に箔がつく、俺はとある推しとの戦いに当たって最強の悪、最強の怪人であり続けねばならない、あの人と正面きって喧嘩するなら俺は常に魔王でなきゃいけない」
けどと前置きした
「誰かの犠牲で成り立つ世界なんて滅べば良い」
「どうして初対面の私にそこまで…」
「一つはエマちゃんの為、一つはメルルちゃんの為、んで最後は自分の為にかな」
「………」
「俺の嫁さんもだけど、何か君は放っておけないタイプだからかな?何というか、こう…目を離すと何するか分からないじゃん」
「お前が言うな」
「我が魔王、ブーメランって知ってます?」
あっけらかんと言うハルトに
「それに大丈夫!俺がそんな悪逆非道を重ねたら間違いなく止めてくれる最高のヒーロー達もいるから安心してくれ!」
それは自分の信じる者への揺るがぬ信頼がある
「…………私は道を踏み外しました」
「大丈夫、もっと踏み外してる奴が目の前にいるから」
「自分の目的の為に沢山の人を傷つけました」
「それなら自分の罪を数えて、その償い方を探せば良い、もし君が変わりたいと一歩踏み出したいならこの手で良かったら貸してあげる…」
「私は……幸せになって良いのですか?」
「なって良い、後は君次第だ望むなら手を伸ばせ傍観するだけじゃ願いは叶わない」
「貴方は変な人ですね……私と同じように深い闇を見てきた筈なのにまだ人を信じようとするなんて」
「大丈夫、人の病みなら間近で見てるから」
「何で俺を見ながら言うんだよ!」
ナツキがそう言うもハルトはスルーして
ハルトが笑いかけるとユキはその手を伸ばそうとした しかしその時
「!!」
突如 現れたラウズカードにユキが封印されたのであった
「ご苦労でしたね魔王と愉快な仲間達、お陰様で大魔女を封印する事が出来ましたよ」
「ゴクチョー!?」
そこに現れたのは口にラウズカードを咥える梟もどきに全員の視線が集まる
「テメェ!」
「よろしいのですか?ラウズカードも燃えてしまいますよ?」
「くっ…」
アリサは閉口するもハルトは冷静にリモートのカードを取り出そうとしたが
「待ちなさい魔王、今この場で貴方の私兵を動かすならばラウズカードは焼きステますよ?」
「………」
全員を大人しくさせるのを確認し
「では、さようなら」
パタパタとゴクチョーはユキの封印されたラウズカードを持って裁判室から出ると同時に通信機を取り出し
「ハウンド!今牢屋敷から飛び出たフクロウ擬きを必ず撃ち落とすか居場所を割り出せ!いいな必ずだ!」
ハルトも我慢ならんと指示を出すと牢屋敷の外からハウンド達 クローントルーパーのブラスターライフルの発砲音が響くがゴクチョーはのらりくらりと交わして現場から離脱したのであった
「あの鳥畜生!!逃してなるものか!直ぐに追撃に出る!!」
「我が魔王!」
「フィーニスは此処に残って皆を頼む、ついでにナツキとウォズも見張れ!そいつ今何するか分からないから不安しかない!」
「私もですか!」
「任せてください!ナツキとウォズ先輩が何かやらかしましたら、アナザー1号の前輪で踏み潰してやります!」
「その意気だフィーニス!」
「それは辞めて頂きたい」
「んじゃ…三馬鹿とヤクヅキは此処の守りとウォズの見張りは任せた!」
「任せておけ!」
「「「って誰が三馬鹿ですか!」」」
「お前達以外に誰がいる」
その言葉に反応したジョウゲン、カゲン、フィーニスの3人であったが取り敢えず指示は聞く
「そして攻撃チームはアウトサイダーズ全員で行くぞ!」
「お待ちを我が魔王!梟もどき一匹相手に我が魔王とルール無用の殺戮集団とは暴力の度合いが過剰すぎませんか!」
「おいおいゴクチョーを集団リンチする絵面とか動物愛護団体が黙ってねぇぞ!」
「そんなの知るか俺達を舐めた奴には地獄を味合わせてやる…何より…俺は約束を反故にする気はない!俺が助けると決めた、だから行くのみ動物愛護団体など知った事かぁ!」
「落ち着いてください、この場にはディケイドにブレイド達もいるのです他にも良い考えが!」
「推しでもこれは聞けない相談だ、そう!これは俺の喧嘩だ!」
『違うぜ相棒、俺たちの喧嘩だ!』
「よし行くぞテメェ等!あの鳥畜生に誰敵に回したかあの小さな鳥頭に刻み込んでやろうぜぇ!」
「では私が運転してやろう九条貴利矢あああ!早くレーザーになるのだぁ!」
「やなこった」
「何故!」
「だってお前、俺が気絶してる時にシミュレーターで俺が動けないのを良い事に必殺技を使っただろう」
「そんな昔の事、覚えちゃいない」
「あ、あったわ変身講座の…うわぁ懐かしい…」
「おい魔王!告げ口は止せぇ!」
と話している中 牢屋敷近くに逢魔のガンシップLAATが接近すると
「遅かったね魔王、早く乗りたまえ」
「やっと来たか」
「ねぇねぇ!今度は鬼ごっこ?かくれんぼ?」
「で、次は何処で遊ぶのかな?」
「しかしアウトサイダーズ全員で殴り込むとは物騒だねぇ」
「それだけの強敵という訳か」
「やれやれ…む!此処の守りは俺に任せてくれないか魔王!完璧に熟せる自信しかないぞ!」
「お前は女の子と仲良くしたいだけだろネガ音也?さて俺達はどうしたら良い?」
「しかし魔女因子かインベスやオルフェノクとも異なる因子を持つ者かじっくり調べたいものだ」
名だたるダークライダーとラスボス怪人達を前にしてハルトは呆れながらも
「本当に平常運転だな、よーし「待ってハルトさん!」ん?」
慌てて駆け寄ってきたエマが心配そうな顔をする
「お願い!ユキちゃんを助けて!!」
「おう!任せろ!!」
同時に浮遊するガンシップの中で
「あんな約束して良かったのか魔王?」
「当然ですよ克己さん。約束したから必ず助けます」
「そんなヒーローみたいな事言って良いのか?」
「知ってるだろうエボルト、あんな事言われたら必ず助けに動き出す人達の事」
「ははは、そうだな…どれ今度顔見せに行くか」
「それは辞めろ、キルバスとか連れてきたらまず締め上げるからな」
「安心しろ、それだけは絶対にない…同じ人間に取り憑くとかしなければ一緒になる事とかないからな」
「ま、それもそうだな!そんなヤバい奴いるなら顔見てみてぇな!…っし!ガンシップ発進!」
その言葉にハルトはサムズアップをするとアウトサイダーズを乗せたガンシップが敵の居場所へと飛び立つのであった
それを見送ったヒロはポツリと
「あの人達だけで大丈夫なのか?」
その言葉にウォズとエイゲツは答えた
「寧ろゴクチョーが大丈夫ではすみませんよ」
「え?」
「アウトサイダーズは、あの人と同じかそれ以上の化け物達ですから問題ありません、寧ろこの島の方が心配ですね…早く避難したい所ですが…あの魔王は邪神に勝算があるのでしょうか?」
「大丈夫ですよ我が魔王の事ですから何か考えが……」
「「「「…………」」」」
あると言えない、それくらいハルトはノリと勢いで生きているのだから
それを見送る中にいた士はやれやれと肩をすくめながら
「アイツ、また変な奴ら仲間にしてるのか」
ドン引きしていたがヤクヅキは同じように
「聞けば今はグリオン、神崎士郎、ストリウスをスカウトしようとしているらしい」
「アイツの欲望は底なしか…ん?おいアイツはどこ行った?」
「それ聞きます?」
「あぁ…聞くだけ無駄だな」
士が言っていたアイツは現在
「此処にお宝の気配がするね」
一足先にネオタイムジャッカーの寝倉を見つけていたが 空を飛ぶガンシップを見て 少し待ってから投入するかと決めたのである
予告
封印されたユキを助ける為にハルトとアウトサイダーズは全員でゴクチョーを追いかける その先にいたネオタイムジャッカーと幹部達
そして追いついた時 戦いという表現では止まらない蹂躙が始まる
次回 十四審 お楽しみに!
オマケ短編 嘘発見器
「ほぉ、これが嘘発見器ですか」
「唯一が作ったもんでな嘘をつくと、このサイレンが鳴るんだと」
「では妾からやるぞ…こほん、妾はハルト坊を賢い王様と思っている!」
ビービービー!
「おぉ正確じゃ!流石は唯一!」
「おい」
「では次は私が…我が魔王の私服は凄くおしゃれだ!」
ビービービー!!
「本物のようですね」
「じゃあ魔王ちゃんは頼りになる!」
ビービービー!!
「ハルト様には王としての威厳がある!」
ビービービー!
「流石は唯一製品じゃ、全て真実じゃよ」
「え、イジメ!!まさかこれってそういうイジメなの!」
「まぁまぁ魔王ちゃんもやってみようよ」
「ハルト様も是非」
「ったく俺は頭を使って色々と考えてます!【ビービービー!!】……何だ故障か?」
「こほん…俺は思慮深い常識人です【ビービービー!!】…どっちで反応したんだ…」
『両方だろ』
「「「「「…………」」」」」プルプル
「おい」
そのサイレンと意味を理解した古参組は腹を抱えて爆笑したので全員はこの後 地獄の鬼ごっこに巻き込まれるのであった