無冠の王 アナザーライダー戦記 リテイク   作:カグ槌

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世界二位

 

 

前回のあらすじ

 

突如 空から落ちて来た宇宙人 絶対天敵と名付けられたそれは全世界のIS施設へと襲い掛かる 世界各国はそれを危機として精鋭をIS学園に派遣して戦力を整えるのであった

 

そんな中 一夏は逢魔に帰還して

 

 

「そうなんだ…」

 

 

「うん、九条先生?が言ってたバグスターウイルスを使えば一旦、私の体は消滅しちゃうけどデータ保存されるって」

 

 

「っ!それで病気の進行が止まるの?」

 

 

「うん、治療法が見つかるまでコールドスリープする感じなんだって…けど…」

 

 

「そんな…今すぐに元気になる方法はないのかな…」

 

 

「え?」

 

 

「そうだ…ハル兄に頼れば良い…それに俺だってこう見えて駆け出し錬金術師なんだ色々な事だって…」

 

 

「ありがとう」

 

 

「!!」

 

 

素直に褒められて恥ずかしそうに顔を背ける

 

 

「そうだね銀狼が好きになった人なんだもん、どんな人だと思ったら…納得だったなぁ」

 

 

「そうかなぁ?…普段は割とダメダメだけど?」

 

 

ムッとする一夏を見てホタルはクスクスと笑うのであった

 

 

「そう言えば検査が終わったら外出て良いって言われてるんだ良かったら…その…あの…」

 

 

「っ!俺で良かったら街を案内するよ!」

 

 

「っ!ありがとう」

 

 

ーーーー

 

 

その様子をコッソリ見ていた影

 

 

「っかぁー!甘酸っぱいねぇ!凄い青春してらぁ!」

 

 

「おいジョウゲン、流石にコレはマズイだろ」

 

 

「お主等何回同じ真似しておる?」

 

 

「そう言って混ざる先輩も先輩ですけどね」

 

 

「それよりウォズは?」

 

 

「ハルト様の所だ今回の情報報告らしい」

 

 

「そうですか、それで…先輩達は何かアイデアがあるんですか?」

 

 

「戯け、妾はあの小娘を完治させる方法を知っておる」

 

 

「え、マジ?」

 

 

「早い話が種族を変えれば良いという訳で早速レジェンドルガに「ストップ」何故じゃ!まさかオルフェノクが良いのか!」

 

 

「いやそう言う事じゃないから」

 

 

「種族変えるだけで済むなら逢魔式悪魔の駒を使えば済むだけでしょ」

 

 

「けどアレって確かに種族変えられるけどデメリットもあるんですよねぇ」

 

 

種族を変えた際 種族由来のデメリットが諸にくると言う点が厄介なのだが…

 

 

「それやってアイザック先輩とアカツキ先輩マジギレさせたんですよね?何で同じ事をやろうするんですか?…後、なんで当代クイーンやアイザック先輩をレジェンドルガにするなんて真似したんですか?」

 

 

「当時はファンガイアがサガの鎧作った結果、調子に乗って色んな種族に喧嘩を売ってゴブリン 族や他の種族の絶滅戦争してた時代じゃったから……なぁそれを気に入らない部下が勝手にやったな」

 

 

 

「そんな理由で!?」

 

 

「まぁ、あの時のクイーンと親友がレジェンドルガになって襲いかかられた時…あの時のキング…まぁアカツキじゃな…その絶望と悲しみから出た悲鳴は極上じゃった、アレに勝る音楽は後にも先にも聞いた事ないわ」

 

 

恍惚としているが

 

 

「アカツキ先輩はこんな危険人物を良く封印しましたね、僕なら問答無用でぶち殺してますよ…尊敬しかないです」

 

 

「まぁそれだけ妾が強かった訳じゃがな!」

 

 

「負けて封印されたのに何か言ってらぁ」

 

 

「喧嘩なら買うぞ小童共?」

 

 

「それよりもお前達はサボって何してるのかな?」

 

 

「それは四天王の恋愛模様を観察……」

 

 

全員の首が恐る恐る現実を見ると

 

 

「何してんだテメェ等?」

 

 

「はぁ…」

 

 

「げぇ!ハルト坊!!」

 

 

「ウォズもいるのか!」

 

 

「そのリアクションは辞めろ傷つく…はぁ、人が忙しくしてる時に何してんだか……」

 

 

後頭部を掻きながら話すと

 

 

「ほら!俺達護衛任務をね!あのホタルって子は銀狼ちゃんの知り合いって以外の情報ない訳だしさ」

 

 

「有事に備えてました!」

 

 

「ふーん…ま、いらない心配だろうよ」

 

 

「ハルト坊は事情を知っておるのか?」

 

 

「ん?まぁその辺は銀狼から聞いたからな」

 

 

「治せるのか?」

 

 

「当たり前じゃん、その辺は俺やキャロルの領分だよ」

 

 

「ん?」

 

 

 

「そんな事より暇してるなら丁度良い、ちょっと付き合え」

 

 

「何をする気じゃ!」

 

 

「人の口に爆竹入れて爆破したらどうなるかなぁって実験」

 

 

「「「「逃げろーー!」」」」

 

 

「逃すかボケェ!!爆竹突っ込んだ頬をペチペチしてやる!」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

「………そうなんだホタルさんは銀狼と一緒に」

 

 

「うん、色んな宇宙を旅したんだ」

 

 

「そうなんですね…いやぁ羨ましいですよ俺なんかと見てる世界が広いんですから俺なんて狭い世界して見てないですよ」

 

 

『ホッパー!(いや何言ってんだオメェ?)』

 

 

「そう言えば、そのバッタ?みたいなのは?」

 

 

「コイツはケミー、錬金術から生まれた…何か不思議な俺の友達だよ」

 

 

『ホッパー!(よろしくね!)』

 

 

「うん、よろしく」

 

 

「え?ホッパー1の言葉が分かるの!?」

 

 

けどホタルは首を横に振り

 

 

「何を言ってるかは分からないけど、何が言いたいかは分かるって感じかな」

 

 

「そうなんだ」

 

 

「それより街を案内してよ!」

 

 

「あぁ…先ずはー

 

 

ーーーー

 

その様子を見守る影が二つあった

 

 

「ねぇ箒」

 

「何だ鈴?」

 

 

「アレ、手ェ握ってない?」

 

「握ってるな、しかも一夏側から強く握られているぞ」

 

 

「そっか…白昼夢でも幻覚でもなく、やっぱりそうか…」

 

「あぁ…」

 

 

「「よし殺そう!」」

 

 

 

ーーーー

 

 

と見守る影に気づかない一夏に対して

 

「ロストエントロピー症候群?」

 

 

「そう」

 

 

早い話が早い成長速度に合わせて生まれたのと体に仕込まれてる短命の病で何れ自分は何も残さずに消えてしまうと言う病らしい

 

 

「っそんなの何とかして出来るよ!」

 

 

「どうやって?君の気持ちは嬉しいけど君はお医者さんじゃないよね?」

 

 

「医療以外でも治せる!今、この場には人体を構成するのに必要な素材があって錬成する為の方法がある!これで君の体を作って何かしらの方法で魂を移植させれば君の病は…」

 

 

『ホッパー!(落ち着け一夏!)』

 

 

「けどホッパー1!考えてみろよハル兄ならこんな状況になったらどうする!俺は嫌だぞそんな簡単に諦めたりするなんて!」

 

『スチーム!(流石に生命倫理を犯すのは…)』

 

 

「そんなルール知るか!俺の義兄はそんなルールなんざ全部ぶち壊してきた!誰かを助ける為ならそんな不条理全部を壊してんだ!それなら俺だって!助けられない治らない病気なんて常識ぶち壊してやる!」

 

 

「良い覚悟だけど、だからって容易く人体錬成に走るなバカ義弟、千冬が悲しむだろうが」

 

 

「ってぇ!」

 

 

千冬ではないが拳骨してやる事にした ったく

 

 

「どうして血気盛んなのかねぇ…まぁ良いや、おい一夏、少し頭冷やせお」

 

 

「っ!ハル兄!!」

 

 

「わがはいもいるぞ」

 

 

そこにはゴスロリ姿の少女 夏目アンアンもいたのだ

 

 

「珍しくもない組み合わせだけどどうしたの?」

 

 

「何、家族サービスだよ」

 

 

「ハルトと一緒に逢魔を散歩していたのだ」

 

 

「それに俺は説教される側であってする側じゃねぇんだよ!」

 

 

『いやお前は国王!ダメな奴叱るのお前の仕事!!』

 

「諦めろアナザーライダー達よ、ハルトが聞き分け良かったら…そんなのハルトじゃない!」

 

『確かに!』

 

 

「アンアンも酷い!こうなったらユキの膝枕で甘えるもん!」

 

 

「そこのライオットトルーパー(暴徒鎮圧に特化したクローントルーパー)さーーん!」

 

 

「『おい辞めろ』」

 

 

「はい!」

 

 

「アンアンの……良い具合に魔法を制御出来てるじゃないか凄いぞ〜」

 

 

「いや魔法使わないようにしてよ」

 

 

「おう、んでホタルちゃん…だっけ?銀狼から話は聞いてる君の病だけど治す方法ならあるよ」

 

 

「無視!?って治せるの!?」

 

 

「え…」

 

 

「あぁ、君の遺伝子や体そのものに問題があるならバグスターウイルスをかけデータ化した後にダメな部分にリプログラミングをかけて復活させればOK!」

 

 

「それ…九条先生が言ってた…」

 

 

「え?ウイルス浴びてデータ化するとかコールドスリープの話?」

 

 

「そうだよ、一回データ化して体の遺伝子をリプログラミング?をすれば大丈夫なんだって…けどその時の体をどうするかって九条先生は…」

 

 

「複数のプランを並行しているぞ!」

 

 

「けどデータ化した人間を復活させるには…クロノスの力が無いとハル兄には出来ないよね?」

 

 

「ははは!一夏は忘れたのか?俺のウイルスを取り込んで仮面ライダークロノスになった男がいる事を!」

 

 

「あ!ナツキ!!」

 

 

「そう!今のナツキならクロノスの力でデータ化した人間を復活させる事が可能なのだ!」

 

 

「スゲェ!あの人……人を病ませるのとハル兄を怒らせる事以外に取り柄があったのか!」

 

 

流石のハルトも義弟の毒舌に引いていたが

 

 

「ま、まぁナツキに頼らずとも……神の力を借りれば良いんだけどね」

 

 

「いやアウトサイダーズって何でもありだな…」

 

 

「そしてプラン2、君の新しい体を作って魂を移植させる」

 

 

「ハル兄!それ俺が提案したプランと大差ないんだけど!」

 

 

「安全性が違うわ愚か者め!アナザーファイズ、アナザーフォーゼ、アナザーゴーストの力を使えば魂を安全な形で移植出来るんだよ!」

 

 

「わあ…」

 

 

「ふっ、そしてそのボディー周りは俺の嫁の専門分野だからな」

 

 

「え?」

 

 

「キャロルは自分のスペアを作って記憶を移植する事で長生きしていた…アレでいけるならこれもいけるだろう」

 

 

「え、何する気?」

 

 

「ん?適合率100%のボディーを作って移植するかネオ黎斗の最高神としての力に頼るか…」

 

 

「他にも手が?」

 

 

「ん?アナザーギーツⅨの創世の力とかアナザー鎧武・極から来る師匠由来の力とか?…あ、その応用でアナザーゼロスリーの力もあるね!」

 

 

「既にやってる事が神々の領域だよ!」

 

 

「つか多分やろうとしてる事はキャロルのインストールに近いかな」

 

 

「マジかよ…」

 

 

「実際に凄いのゼロスリーでしょ?何で神様の力を科学的に再現して死者蘇生させてるし」

 

 

「えぇ…それ俺の人体錬成と何が違うの?」

 

 

「お前が鋼のにならないようにする為だ戯け、それと銀狼からのお願いだからな」

 

 

「銀狼から?」

 

 

「銀狼の友なら俺達にとっても友である、そして逢魔の仲間が困ってるなら皆が全力で味方になり助ける それが俺の作った国のモットーだ、それに俺にとって大事な銀狼の頼みなんだそれくらいはさせて貰うよ」

 

 

「……」

 

 

「んなムスッとした顔すんなよ」

 

 

「どーせ俺はハル兄みたいになれませんよーだ」

 

 

「気になる子の前でカッコつけたい気持ちは分かるけどな」

 

 

「ばっ!違うってハル兄、そんなんじゃねぇよ!!」

 

 

「ふーん、へー!ほー!」

 

 

「何その目!分かってるよ!俺はハル兄みたいにモテないって!!」

 

 

「は?」

 

 

『おいコイツは自覚症状無しか』

 

『いや比較相手がおかしいだけでお前も大概だぞ?』

 

 

「つか俺みたいにならない方が良いぞ絶対」

 

 

「え?」

 

 

「お前はお前だ、他の誰かの代わりになる必要はない自分のハンドルを他人に握らせるな!」

 

 

「ハル兄はもうちょい人にハンドル預けた方が良いと思う」

 

 

「それは無理だな!」

 

 

「アンアン、ハル兄にもう少し大人しくなれって魔法をかけて」

 

 

「諦めろハルトには魔法は効かない」

 

 

「ダメか…」

 

 

「というより大人しくならない」

 

 

「え?」

 

 

「わがはいの魔法は納得する所がないと機能しないからな」

 

 

「そうか…バーサーカーには精神攻撃効かないもんね」

 

 

「ほぉ一夏、言うようになったな」

 

 

と話すハルトはヘラヘラしながらも自分の仕事は正しく認識していたがホタルはボンヤリとアンアンを見て 

 

 

「(カフカと似たような事が出来る子なんだぁ)」

 

銀狼と共通の知人を思い出していたのである

 

 

 

「んじゃホタルちゃんの治療目処が立ったら声かけるからそれまで2人でごゆっくり〜」

 

 

「おいハルト、わがはいは最近出来たというカレー屋に行きたいぞ」

 

 

「良いだろう、ならその店のカレーセットを二つ頼もうアンアンは?」

 

 

「なら、わがはいも同じものを」

 

 

「いやそれだと四つ来ちゃうぜ?」

 

 

「………っ!!!」

 

 

2人楽しく歩いている光景に

 

 

「やっぱりあの人はスゲェや」

 

 

「私も自分の悩みがこんな方法で解決するなんて思わなかったよ…」

 

 

「けど良かったじゃん、治る希望が出来てさ」

 

 

「うん…少し怖い所もあるけど…」

 

 

少し体が震えている、やはり手術でも何でも怖いものは怖い 特に自分の体が消滅するのが前提にあるからな…と一夏も彼女の感情が見て取れた…ふと気づいたら

 

 

「大丈夫」

 

 

彼女の手を強く握っていたのだ

 

 

「え…」

 

 

「ハル兄は確かに敵に対して情け容赦がないし日頃から倫理観ドブカスな人だけど…味方であるなら困ってる仲間は必ず見捨てない、とても心強くて優しい人なんだよ……」

 

 

それにと続けて、一夏は困ったような顔をし

 

 

「俺もいる…いやまぁ俺みたいな奴がいた所でって話なんだけどさ…」

 

 

「………ううん」

 

 

ホタルも一夏の手を握り返し

 

 

「ありがとう」

 

 

「……!!」

 

 

そんな青春の一幕をこっそり見ていたのが

 

 

「誰が倫理観ドブカスだゴラァ!」

 

 

「落ち着いて魔王ちゃん!」

 

「今のは一夏が正しい!」

 

「右に同じくです!」

 

「やれやれ…事実を言われて激昂するなハルト坊」

 

 

「何ぉ!つか離せテメェ等どっちの味方だ!」

 

 

殴りかかろうとするハルトを抑え込むロイヤルガード達、ヤクヅキとアンアンはやれやれと肩をすくめ

 

 

「いや後半は褒めておったろ?」

 

「そうだな」

 

 

「だとしてもでしょ!」

 

 

「落ち着いてください我が魔王」

 

 

「ウォズ!けどさぁ!」

 

 

「今は一夏の色恋模様を眺めてる場合ではありません」

 

 

「まぁ確かにホタルちゃんの治療とかもあるからな」

 

 

「それと合わせて絶対天敵に関する事で千冬妃がお呼びです」

 

 

「そうか……分かった」

 

 

「流石は千冬様じゃなハルト坊が大人しくなったわい」

 

 

仕方ないじゃんとボヤくハルトはそのまま目的地に向かうのであった

 

 

そして千冬の話した内容は概ね前回話しての通りである全世界から精鋭が派遣されるとなった

 

 

んでもう一つ チームマッドサイエンティストの倫理観皆無の解剖によって奴等は 何か不思議なバリアを張っているらしく突破出来るのはISの攻撃のみらしい

 

 

「ん?」

 

 

それなら何故自分の攻撃は通るのかな?と首を傾げるが まぁアナザーディケイドの力があるからかなぁとボンヤリ思い返していた

 

 

IS学園での戦闘 人の目につくならばシェイプシフターを使わないとダメだなと考えていると千冬が目を細めて尋ねる

 

 

「それでハルト、話を聞いてたか?」

 

 

「途中までは聞いてました!」

 

 

「素直なのは良い所だが、話は聞け!」

 

 

「へぶ!」

 

 

結論 千冬の拳骨を喰らうのであった…

 

 

そして翌日 ハルトは空港で千冬と一緒に とある人物を待っていたのである

 

 

 

「何で俺なんだよ」

 

 

「仕方ないだろう向こうが私たちを指名しているからだ」

 

 

ハルトは兎も角 千冬を呼び出した人物には頭を抱える

 

 

その相手は逢魔に行く前の千冬相手に戦いが成立していた数少ない人間だった…世界大会での顔見知りというのもあるのだが

 

 

「俺、あの人苦手なんだよなぁ」

 

 

「ほぉ珍しいな貴様は女だと分かれば見境なしだと思ったが?」

 

 

「千冬さん?俺はそんな節操なしじゃないよ?」

 

 

「ほほぉ?おかしな事を言うのはこの口か!」

 

 

「千冬待って!人前でアイアンクローは辞めてええ!」

 

 

そうして戯れあっていると

 

 

「おー!相変わらず仲良しな2人なのサ!」

 

 

眼帯と隻腕、赤いツインテールに刀の鍔を眼帯にしている着崩した着物とピンヒールを履いている美人である

 

 

「久しぶりだな、ジョセスターフ」

 

 

「久しぶりなのサ千冬!」

 

 

アリーシャ・ジョセスターフ、連続世界大会2位 人造人間である千冬に迫る才能を持っている怪物でもある

 

 

それと

 

 

「久しぶりなのサ、ハルト!」

 

 

「あ、はい……そうですね」

 

 

ハルトが明確に苦手意識を持つ相手でもある

 

 

「相変わらずハルトは淡白で釣れないのサ」

 

 

「そりゃ初対面でいきなり押し倒されて、イタリアに来いとか勧誘されればなぁ」

 

 

「その前に言った言葉が抜けてるのさ!」

 

 

「何て言ったけ?」

 

 

「ほ「おーとその辺の話は後にしろ」ちょっと待つのサ!千冬!」

 

 

第一回モンドグロッソ時に試合開始前に挨拶をしようと千冬と束に同行したハルトであったがその時

 

 

気づくと俺は押し倒され、そして何故かイタリアに来いとか何とか勧誘された…

 

当然千冬と束はNO!と断り そして何故か試合に勝ったらハルトを貰うと景品扱い

 

今思い出すとあの時の千冬の戦いは割と情け容赦なかったような気もする…

 

そうボンヤリ思い出していると

 

 

 

「しかしイタリアも思い切ったものだな最高戦力の一角を手放すとは」

 

 

「全世界でIS学園以外のIS関連企業は絶対天敵の事案解決まで休止とかなれば技術者は兎も角パイロットは暇を持て余すに決まってるのサ」

 

 

それはつまりIS学園に戦力を集めた前線基地で敵の狙いを定める場所にしたと言う事だろう

 

 

 

「っ…」

 

 

とアリーシャがハルトに近づくも過去のトラウマから震えているが千冬が前に立ち

 

 

「ハルトが欲しくば私を倒してからにしろ!」

 

 

「やはりそう来たか…なら勝負するのサ、千冬!」

 

 

「束、暮桜を用意しろ!」

 

 

突然、そんな事を言われたら

 

【………は?】

 

 

「でないとハルトに悪い虫が付くぞ」

 

 

【40秒頂戴!やっちゃえ、ちーちゃん!」

 

 

って訳で

 

 

「さぁ始まりました!世界大会1位と2位の頂上決戦!この世紀の一戦を見逃すなぁ!」

 

 

事態を聞いた楯無会長が絶対天敵の襲来で不安になっている生徒達からすれば世界最強の2人がIS学園で激突するというニュースは直ぐに広まったのであった

 

 

アリーナの関係者席ではハルトと一夏が思わず

 

 

「どうしてこうなった?」

 

 

「いやそれハル兄が言う?」

 

 

「なら他になんて言えば良いんだよ…あれか?辞めて!俺の為に争わないで!とか?」

 

 

「ハル兄がそう言うの似合わねー」

 

 

「はっ倒すぞ」

 

 

試合会場は今か今かと世紀の一戦を待ち望んでいる 何せ一般のマスコミが大挙したり全世界同時中継してると来たものだ

 

現役引退したけど世界大会連覇した最強とかつての現役を続けるライバルの激突 そんなの熱くならない訳がない 三度目の正直なるか!とかな

 

非公式戦のエキシビジョンマッチだけども

 

 

「改めてこう見ると…千冬姉って凄いんだな」

 

一夏からすれば大事な姉の偉大さを改めて理解した日常生活がズボラ過ぎる故に思う所はあるが…

 

 

「そりゃ…この世界最強だからな」

 

 

「だねハル兄の暴走を生身で抑え込めるけどハル兄いないと生活出来ないし…共存してるよね」

 

 

「その基準どうなの?」

 

 

「けど勝負になるかなぁ」

 

 

「どうだろうな」

 

 

現に千冬は逢魔にいる影響で数多の強者と立ち合い化け物みたいな強さを得ている 何せ現時点での戦闘能力はハルトのオートガード展開よりも早い拳骨を放てるの

 

弟がアレなのだから姉はもっとヤバい…何せ伴侶に選んだのが世界単位で災厄招く大魔王なのだから

 

 

「おい何か不穏な単語が聞こえたぞ…久しぶりにポニテにする千冬を見た気がするぜ」

 

 

「現役時代の千冬姉は決まってあの髪型だよね」

 

 

「あぁ、いつもの凛とした雰囲気が更に増して良いよな…つか本気だわ」

 

 

と穏やかに話しているがふと一夏は訪ねてみる

 

 

「そう言えばどうしてアリーシャさんが苦手なの?」

 

 

「え…」

 

 

「だってハル兄って女性なら見境なしじゃん、キャロルさんみたいな年上から七罪とかアンアンみたいな年下まで」

 

 

「取り敢えずその認識を改めろ愚弟、つか姉弟揃ってその認識なのは泣けるんだけど」

 

 

「理由あるんでしょ?」

 

 

「それには深い理由があるんだ…」

 

 

「へぇ」

 

 

「あの頃の俺はまだ女性に免疫というものが無かったんだ」

 

 

「は?いやいや無い無い、ハル兄の女癖の悪さは逢魔国民の悪い見本って認知なんだよ?」

 

 

「思い出せ昔の俺は割と人付き合いは最低限だった筈だぞ……え?その話後で詳しく教えて」

 

 

「え?……言われてみれば…」

 

 

「あの頃は王様になるなんて考えてなかったからなぁ」

 

 

そもそも国作ろうとしたのだってシンフォギア世界の連中が自分の名前で好き勝手したのに腹立てたのがキッカケだったしなとボヤく

 

 

思い返せば幼少期から健全な人付き合いなんて祖父母を除き あかね位しかいなかったハルトに取ってキャロル達との出会いは刺激的だった

 

そもそもが自分のいた世界に帰る為の旅だったので人付き合いもそれなりで良かった…

 

しかし第一回モンドグロッソ 世界大会決勝戦で…

 

 

「あんな露出過多な着物を着た女性に押し倒されればな」

 

 

「今は?ティオさんとかあんな感じじゃん」

 

 

「あの頃は若かった…ってだけだ今は…ドキドキはするけど…」

 

 

「今は?」

 

 

「まぁ有りです」

 

 

「千冬姉ー!」

 

 

「おい辞めろ」

 

 

『まぁ、あの頃はまだ人間だったしハーレム思想なんてなかったからな』

 

 

「あぁ……免疫ないのにガンガン来られたんだ」

 

 

「それにあの頃は押し倒されるなんて文化、俺には無かったし」

 

 

「そんな文化あってたまるか」

 

 

「お前…忘れたか?逢魔の男は肉食動物となった女性陣に押し倒されるのが運命だぞ?」

 

 

「考えたくないんだけど!」

 

 

「……そろそろ始まるな」

 

 

「聞けよ!」

 

 

ーーーー

 

 

アリーナでは

 

 

「やっとこの時が来たのサ!」

 

 

「馬鹿者、何故何度も挑むのやら…」

 

 

「惚れた男を振り向かせる為なのサ!その為にお前を倒すのサ!」

 

 

「なら尚更負けてやる訳にはいかないな(これ以上増やしてなるものか)」

 

 

そんなキャットファイトの台詞は歓声に掻き消されていたのは幸いである

 

 

そして始まるは戦乙女の第三回戦

 

 

後に

 

 

 

【戦闘レベルが高過ぎて教育に使えない映像資料】

 

 

と揶揄されるエキシビジョンマッチが始まったのである

 

 

その頃 ハルトは束と一緒に絶対天敵の侵入経路を分析していると結果

 

 

「奴等、隕石に擬装したポットで地球に来たみたいだね」

 

 

「やっぱりアイツらの思考回路、ワームじゃん」

 

 

攻撃的ぇ仲良く出来ないと言う事、しかしそんな連中も

 

 

「けど知性のなさそうな奴等を締め上げてもなぁ…」

 

ワームは人並みの知性があるからと言い調子乗ってた個体を暴力で締め上げた後、カリスマに物言わせて従えたが…絶対天敵は難しいだろう

 

 

「あのさ気のせいだと思うけど、ジョセスターフが今、俺の事で惚れたとな何とか「気のせいじゃないかなぁ!!」そ、そうですか…」

 

 

「(危なかったぁ、ちーちゃん!やっちゃえ!)」

 

 

そして始まるIS最強同士の戦いに湧き立つ会場 しかし

 

 

「……束、少し席外すね」

 

 

「はいはーい気をつけてねー!」

 

 

そう言って席を外すとハルトは遠くを見る

 

 

「生憎だけど2人の邪魔はさせないよ?」

 

 

ハルトはそう笑ってアナザーウォッチを取り出しアナザージオウへ化身すると そのまま空へ飛び立つ その先には雲霞の如く飛来する絶対天敵の群れであるが恐るるに足りないと不敵に笑う

 

 

「!!!」

 

 

「何言ってるか分かんねーし興味もねぇんだけどさ……」

 

 

大事な人の夢を邪魔するってんなら何処の誰が相手だろうが叩き潰すと威嚇するも やはりベースが虫のようだから感情が欠落しているのか…まぁ分からないが取り敢えず近くにいた個体の頭部に踵落としを叩き込んで黙らせると

 

 

 

「っせぇ…束の夢にこんな真似しやがって、テメェ等全員覚悟しろ」

 

 

「!!!」

 

 

 

それを合図に襲い掛かる絶対天敵の大群にアナザージオウは迎撃に入るのであった最初は小手調べとばかりに

 

 

『ギーツ……Magnum』

 

マグナムシューター40Xを召喚して両手に装着された銃でも対抗するが やはり数が多すぎるなガンカタでチマチマ削るのも拉致が開かない ならば!

 

 

『スナイプ……シミュレーション』

 

 

アナザースナイプ シミュレーションゲーマーレベル50に化身し全身に取り付けられた艦砲から精密射撃を浴びせ続ける これには一定の効果が確認された やはり

 

 

「盟友 魔理沙よ!やはり弾幕はパワーだぜ!」

 

 

呵呵大笑しながら乱射するアナザースナイプの攻撃するはシェイプシフターによるIS属性付与により絶対天敵にダメージを通せるようになっていた…が

 

 

 

「やっぱりこの数は多いな……」

 

 

だが派手に一撃かませば、試合を見ている人達も気づいてパニックになってしまうとなれば必然に広範囲技は乱発出来ない

 

 

ピンチなのだが

 

 

「マーベラス!!良いぞお前達!もっと俺を追い詰めてくれ!!」

 

『何でお前はピンチを楽しんでるんだよ』

 

 

 

どう乗り越えるかと考えていると突然 絶対天敵達が謎の発火現象に巻き込まれ

 

 

『black hole finish!CIAO!』

 

 

宇宙由来の一撃を叩き込まれたり

 

 

『GOD maximum!critical…pressing!!』

 

 

神の一撃を叩き込まれたりして爆散した

 

 

「え……えぇ…」

 

 

流石の展開にドン引きしていると

 

 

「おい魔王」

 

「エボルト、ダグバ、ネオ黎斗!?」

 

 

「僕達に内緒で何楽しんでるのさ?」

 

 

「関心しないな魔王、この宇宙にコミットした私を差し置いて宇宙の敵と戦うとはな!」

 

 

 

「いやいやコレは俺の喧嘩だからな!」

 

 

「いつもは良く巻き込んでる癖に…」

 

 

「そうだよ!いつものハルトならついて来い!って言うじゃないか!」

 

 

「全くだ全宇宙に神の才能を知らしめる機会を奪うの重罪だぞ魔王!」

 

 

「そうだけども敵は宇宙から来た奴だぞ!」

 

 

「そうだな俺も宇宙から来たぞ」

 

 

「お黙り!エボルト!!」

 

 

「まぁ考えてみろよ、こんな祭りを知ったら…お前の知り合いは何する?」

 

 

「そりゃ参戦するわな」

 

 

「後ろを見ろ」

 

 

「ん?」

 

エボルトに言われて目線を逸らすと何処からか現れたアウトサイダーズ達が絶対天敵を蹂躙しているではないか

 

 

「そもそもお前達、どーやって来たの?」

 

 

「お前が前に出した魔王城の門から出入りできる」

 

 

「は?魔王城?」

 

 

「アレ」

 

 

「ん?」

 

 

アナザースナイプがセンサーを使い見たのは

 

 

以前 京都で聖槍を獲得した際に出した…魔王城 その門が開いていたのである

 

 

「何で出てんの?俺使ってねぇぞ!」

 

『俺達が鍵を使って出した』

 

 

 

「何勝手にしてんのさ?」

 

『言ってる場合か、でないと大変な事になる所だったんだぞ』

 

 

「何で?」

 

『魂の廻廊を使ってテスタロッサ、カレラ、ウルティマ達が出陣しようとした』

 

 

「それくらいなら『その門をジークが使おうとしたから3人が絞めてた』ありがとう3人、それとジークの奴、門開いて何しようとしてたんだ?」

 

『多分、別世界に行こうとしたんだろうな』

 

 

「良く止めたな、お前達」

 

 

英断過ぎると感心していたが

 

 

「けど何で攻撃通ってんの?」

 

ISの力ないとダメと聞いたけど

 

 

『あの魔王城はな…お前が仲間と認めた奴限定だが魂の廻廊を擬似的に接続出来る能力がある』

 

 

「わかりやすくお願いします!」

 

 

『早い話が仲間と能力を共有出来る』

 

 

「あぁ、前にウルティマがオートガードを使ってたな」

 

 

それで全員の能力にIS属性が付与されたという事だな…

 

 

「ふぅ……なーんか考えるのもバカバカしくなった…そもそも底の知れない奴等に何手を出し惜しむような真似してんだよ俺…いつでも全全全力全壊が俺のモットーだろうが」

 

 

『随分と物騒なモットーだな』

 

 

「テンション爆上げだな!」

 

『お前のテンションはいつも爆上げてんだろ』

 

 

「よーし、エボル!ブラックホールで敵を一ヶ所に集めて!そしたら全員の必殺技を叩き込め!」

 

 

「おし来た!」

 

 

必殺技の発動と破壊力は流石のアウトサイダーズである……が

 

 

「やっぱり生け取りには向かないよなぁ」

 

 

「まったくだ貴重なサンプルを良くも!」

 

 

「やれやれ…皆…その…ありがとう!」

 

 

「お礼は良いから戦おうよ!」

 

 

「ジークと遊んでおいで」

 

 

「はーい!」

 

 

と踵を返す面々に本当に喧嘩好きな連中だなと笑うも

 

 

「次の喧嘩には真っ先に呼んでやるから楽しみにしてろ」

 

 

「その言葉、忘れるなよ」

 

 

「当たり前じゃん」

 

 

一旦城に戻ったので能力は解除されたのだが

 

 

「さてと…やっちまったな…」

 

 

これだけ暴れたら……そうだ

 

 

「クロスセイバーの力で、えーい!」

 

『無かった事にしようとするなぁ!』

 

 

 

 

そしてその痕跡は不思議パワーで無かった事にされ試合は熱狂的な興奮に包まれて終わった

 

 

千冬の勝ちだったのは言うまでもない

 

 

 





予告

この試合を始まりとして各世界の代表候補達がIS学園に派遣される中 

「は、初めましてホタルですよろしくね」


「!!」

IS学園では更なるバトルが幕開けようとしていた!

そして転入生との交友を深める為のタッグマッチが提案されると


「よし俺は分身して2人分になる」


「教師は参加出来ないぞ」


「そんなぁ!」

次回 集う者 お楽しみに!

オマケ短編

瑣末な事


「あ…」


「どうした伯爵?」


「いえ帝国への反乱軍に対して挨拶のメッセージを送ったのですが…お疲れ様DEATHと送ってしまいまして…」


「ははは!伯爵にしては珍しい…それは大変だ………なああああああ!!」


「落ち着いてください国王陛下!!その鈍器で何をするつもりですか!」


「そいつ等全員を亡き者にして伯爵のミスを無かった事にしようと…思ったんですヨォ!」


「人の命の方が大事ですので粛正とか辞めてください!!」


「お前……マジでシスなの?」


「そいつ等には利用価値があるので皆殺しは辞めてください」


「お前やっぱりシスだわ…」

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