いつもありがとうございます!カグ槌です…今回の話…1話にまとまり切らなかったので前後編になってます!!
ではどうぞ!
無冠の王、今回の依頼は!
紆余曲折の末にメモリ騒動調査に乗り出したハルト達 そんな中 マグマドーパントとの争いに巻き込まれてしまう 己の罪を自覚した霧彦はロストドライバーとガイアメモリで 仮面ライダーナスカへと変身を果たしたのである
新たな仮面ライダーが誕生した、よし、コレで終わりだ
「終わるな!」
『どうした?』
「あぁ、いや………何でもない、じゃないよ!」
化身解除したハルトが目を輝かせているのも無理はない何せ
「新たな仮面ライダーナスカの誕生……これって……最高じゃん!」
と大興奮していた
ナスカはドーパント時代の剣でマグマを攻撃する しかしながら
体内の高熱で刃が溶け始めているのだ
「これは…」
「マグマの熱で溶けてる……って事?」
「ははは!形成逆転か!!」
マグマは調子に乗りナスカへ攻撃を掛けようとするが
「隙だらけじゃ、調子に乗るなボケええ!」
アナザーWは容赦なく背後からトリガーマグナムからの疾風の弾丸を浴びせた後 変身解除 周りへの配慮もありフードを目深に被り隠す
「ぐぁ!……く、卑怯だぞ!!」
「卑怯もラッキョも大好物だぜ、あはははは!!!」
*何処ぞの裁判蟹ムーブしてます彼が主役です
だがピンチは変わらないので
「相棒、文句は言わせねぇ」
『はいはい』
「能力使用、錬金術!!」
するとリアクターアックスは その姿を変えていき メモリ装填機能付きの長剣へと姿を変えたのでありました
「よしナスカ!コレを使え!!」
「っ」
まるで、その刃は打ち立てと言わんばかりに仄かに赤みを帯びる
『!!!』
「これは…」
「リアクターアックスを素材にした武器…そう名前は…そだな……うーん…」
勢いで作ったから思いつかない……ナスカ……あ、ナスカの地上絵から取ろう、そうだ!
「ウィラコチャラスカだ!それを使え!」
『随分と滑舌を試される武器名つけたな!』
「名前はコンドルの地上絵から取りました!」
「へぇ…良いセンスだね!」
「ありがとうございます!!」
「何ボサっとしてんだ!」
「ふっ!」
カウンターで斬撃を浴びせるがマグマの体に明確な裂傷を与えていたのである
「な、何だよ…これ!何だよその剣は!」
「ふふーん、そりゃ当然でしょ錬金元が良いもの何だからさ」
そう笑うのも無理はない その剣は元を辿ればリアクタードーパント変身時に発生する高熱エネルギーを吸収する為の武器 リアクターアックス その武器にはハルトが今まで溜め込んでいた熱という熱が込められているのだ
「溜め込んだエネルギーを解放すれば6000℃、それは正に太陽の表面温度に等しき斬撃、マグマなんぞに耐えられるかよ」
「ぐ………ぐううう、くそっ!此処に骸骨男の仲間がいるなんて聞いてねぇぞ!!」
そう言えば風都探偵にいる二代目リアクターがいた。あの克己さん大好き過激派集団のボスもマグマを使っていた相性が良かったと言ってた辺り リアクターメモリに該当するのは
熱に対する耐性と熱を受け止められる体質
ってのが条件になるのだろうな初代は受け止められたが冷却装置が必要だった、二代目は熱を外部に放出していた……俺の場合は外付けでリアクターアックスが必要だっただけ
「この辺は異世界技術融合出来るからだよなぁ!ナスカ!取り敢えずこの辺を使ってよ!……ん、おい待て骸骨男?」
と数本のガイアメモリを投げ渡す時にマグマの言葉で気になるものがあった
「良いチョイスだ、感謝するよ!」
「よっしゃ、褒められたああああ!」
『言ってる場合か!』
『骸骨男って何だよ!』
「俺の推しセンサーに反応が…これは?」
とか考えている内に
ナスカはガイアメモリを起動させた
『オーシャン!maximum drive!!』
海洋の記憶を宿したレアメモリであるが複製してるので問題無いし霧彦さんなら その知識でカバー出来るだろう
所詮 自分が知るのは氷山の一角でしかないのだから
近くの噴水や水道管から水を呼び出しマグマへ浴びせたのである
「(何というか投げ渡したメモリ全部霧彦さんや冴子さん絡みのチョイスにしたけど大丈夫だったかなぁ…つか、ビギンズナイトで大暴れしたオーシャンメモリがW最終回で出るとかどんな運命なんだか…)」
皮肉込みではあるが何より過去を振り切るならコレくらいはして欲しい
「頑張れ!仮面ライダーナスカ!!」
そう応援していると何か気配を感じるな これは……まさか!
「っ!推しセンサーに反応…これは強いぞ!」
そう言うとフードを被り直し声も変えて偽ると風と共に現場を離れたのである
その現場に現れたのは白い帽子とスーツが似合う男がいたのである
「……………」
男は眼下にいるナスカとドーパントを見ていたその鋭い眼光から来る視線は自分の因縁を想起するには充分過ぎたのだ
どの世界でもやるべき事は変わらないと彼は無くしたはずのメモリとドライバーを取り出そうとしたが
「こんな所で何してるんですか危ないですよ」
「っ!!」
その男は滅茶苦茶 手慣れた様子で振り返り警戒する その所作には一部の無駄がなかった…
「此処は危ない、早く安全な場所に逃げな坊や」
「坊や……ね、いや確かにこの容姿だとそう呼ばれるか」
「何?」
「まぁ俺としては何故、貴方が生きているか知りたいんですよねぇ……仮面ライダースカル、いいや名探偵 鳴海荘吉さん!」
ビシッ!!と指差したが その帽子の隙間から見える目からは警戒の度合いが跳ね上がったと感じるには充分 あの仮面ライダーWの師匠にして所長の実父
風都に現れた最初の仮面ライダースカルことハードボイルド探偵 鳴海荘吉である
「……お前は何者だ?」
この人を前に自分を偽るのはダメだなと擬態を全て解除した
「俺の名前は常葉ハルト…通りすがりの」
ハルトは一歩、また一歩と近づいていき そして間合いに入る
「貴方のファンです!サインください!!」
「………………」
目を輝かせてサインを頼むと言うハルトの余りの予想外の行動に荘吉は沈黙するのであった
取り敢えず此方に敵意がない事は理解して貰ったが、サインは断られてしまった…何でも自分は
「俺は、そんな上等なものを書くに値する男ではない」
との事である…断られてショックだが思い出したのはスパイダードーパントのナノスパイダー爆弾 アレは自他問わずに好意を持つ者が触れれば爆破する それがある事件を気に荘吉さんにはついている……が
「あの蜘蛛爆弾なら俺が除去しましょうか?俺の体質とメモリがあれば…ナノスパイダーくらい…」
「断る…これは戒めと相棒が残した俺への罰だ」
くっ、そう言われたら引くしかないじゃないか……カッケェ
「これが本物のハードボイルド……翔太郎さんが尊敬する理由が分かる…こうなりたいわ…」
「翔太郎?」
「はい!俺は色んな世界を旅してまして その中に風都もあるんですよ!……あ!興味ありますか?」
「…………」
少し表情一つ変えないでいるから困ったな
「まぁ、初対面の男にこんな事言われても信じられないよな……んじゃ証拠見せないと…どうしよう…」
と考えていたのだが 兎に角
「貴方の弟子は貴方の意志を継いで、ちゃんと帽子の似合う男になってますよ」
「……そうか」
それだけ伝えてあげたかった……けどまぁ
「電話だけでもしていきますか?今の時代ビデオ通話なんてものも…」
「いいや、その話が聞けただけで十分だ」
「この場所には何しに?」
「秘密だ」
恐らく誰かからの依頼なのだろう、それが何かは知らないが……
「カッコ良い…」
「じゃあまた会おう、坊や」
「坊や……ふふふ…あ、そう言えば貴方の娘さん結婚して子供もいますよ?」
「!!!!」
帰ろうと立ち去る中 放たれた爆弾発言に思わず振り返るハードボイルド、顔には出てないが心で滅茶苦茶驚いているのは分かる…そりゃまぁ音信不通でも愛してる娘の話だもんなぁと考えていた
そして連絡先をハルトが交換している頃
仮面ライダーナスカはマグマドーパントを追い込んでいた
「これで終わりだ」
『ナスカ!maximum drive!』
同時に背中に翼が現れると急上昇 そのままの勢いで急降下キックを叩き込んだのである
そんな一撃を受ければ当然
「ぐあああああ!!」
マグマドーパントは爆砕し、残ったのは制服を着た学生と壊れたメモリだけである
「やはり、この世界でもガイアメモリが」
「こりゃ驚きだ、まさかあの骸骨男だけじゃなくて君みたいな奴がこの街にいるなんてね」
突然現れた人物に長剣 ウィラコチャラスカを向けるナスカだが向けられている本人は おちゃらけた声音で
「おっと辞めてくれ、僕は敵じゃない…ましてや味方でもない」
そう答えるのだが
「なら俺の敵だ、ボケェ!!」
ハルトはオーロラカーテンから出るなり下手人へ勢い任せのドロップキックを叩き込んだのである
「ん?何だ…今の蹴り心地は…」
何か既知感を感じる蹴り心地であったが今はそんな事より
「くっ!成る程、貴方が糸を引いてましたか…魔王!」
「魔王ね…俺をそう呼ぶって事はアンタ、この世界の外から来たな」
「えぇ、そうですとも」
「らなテメェがこの街にメモリをばら撒いてる犯人か」
「そうだと言ったら?」
「あの人達に変わって俺が潰す」
「おやおや仮面ライダーと相対する魔王の言葉とは思えませんね」
「ある意味で俺が原因みたいなものだからな、その尻拭いはするさ……つかアンタの声、何処か聞いた事があるような……」
「気のせいでしょう、では何れまた」
「逃すか!」
しかし煙に巻かれてしまった
警戒でアナザーウォッチを構えたが響くサイレン、そしてメモリの毒素に苦しむ学生…はぁ
「あぁ!もうしゃあない!!おら、そこ動くなよ!」
『フォーゼ』
ハルトはアナザーフォーゼに変身しメディカルスイッチを起動 自分の体内にあるメモリの毒素を解析 メモリの毒素を安全に分解する解毒薬を生成したのである
「つー訳で口を開けろ、答えは聞かないけど!」
そう言い無理矢理 口を開かせてメディカルスイッチで作成した解毒薬を飲ませたのである
そしてメモリの残骸を回収して使用者は此処に放置、ハルトはナスカと共にオーロラカーテンで離脱したのであった
帰還したハルトは気づいた
「このメディカルスイッチで作った解毒薬…ガイアメモリの副作用に苦しむ人の役に立つんじゃね?」
『え…今更?』
「アナザーフォーゼ凄ええええ!!この解毒薬をメモリの副作用で苦しんでる風都民に渡しに行こうぜ!!」
『このバカが珍しく良い事しようとしてる!?』
「……けどメモリの副作用に苦しむ位なら一思いに殺した方が良く無い?」
『あの探偵も言ってるよ!自分の犯した罪を数えさせようよ!』
「そうだなごめん、最近闇落ちてるけど……アイツがメモリをばら撒いてるなら絶対に許せねぇ!」
『珍しいな』
「当たり前だ!仮面ライダーいない世界でメモリをばら撒いた奴がいてこの街を泣かせている!仮面ライダーが現れたのもそれが原因なんだぞ!」
義憤に駆られるハルトにアナザーライダー達は珍しいと思っていたが
「この理不尽に行き倒れが隠しきれねぇぜ!!」
「何を言っている?」
『あぁ、これは憤りの事だな』
「そうそれ!」
「成る程…それで君はこのメモリの残骸から何か手がかりを調べられるのか?」
「任せてくださいよ」
霧彦にそういうハルトであった
さて
「(霧彦さんの情報通りに進んだって事はメモリ売買は組織だってやってる可能性がある、となれば)」
打てる手は打つべきであると手を叩いてミラーモンスター達に街を巡回しろと指示を出す 対価とばかりに幸せを抜き取ったヒトプレスを箱単位でミラーワールドに投げ入れたのである
「お願いね!」
よっしゃ任せてとけええ!と答えるミラーモンスター いや頼りになるな〜と考えていると
「後は…メモリの工場に合致する土地を探すか」
それを出来るのは此方の強みであるので行動を起こす事にしたが その前に
「あの蹴り心地を何処かで俺は何回も体験しているんだ」
あの謎の男の正体が気になった……ので
「取り敢えず俺が今まで蹴って来た奴等を片っ端から蹴って行こうと思うから、お前たちはそこに並べえ!」
「ふざけるなぁ!!」
「そんなフワッとした理由で蹴られてたまるか!!」
捲し立てるゴオマとウヴァに対して ハルトはニッコリ微笑むと顔面へ容赦ない回転蹴りを叩き込むのであった
「ふむ、2人ではないな…もうちょい柔らかさがあった」
「ゴオマー!」「ウヴァ…哀れな」
「次はお前だ」
「その前にローラー作戦するにしても他に方法がある筈ですよ!!」
「んじゃナツキ、行くぞー」
「俺、そんな理由で自由になったの!」
「俺がオブリビオンの力で忘れてる可能性もあるけど取り敢えず」
「思い出してよ!お願いだから!!」
「どうして反撃しようとか考えないの?力への渇望が足りないんじゃないかなあ?」
「なら、はー
言い切る前にナツキの頬へハルトの踵が凄い勢いで減り込んでいき 数秒後 華麗にナツキが吹き飛んだのであった
「ナツキーーーー!?」
思わず吹き飛びにハウンドは唖然としていたがハルトは親友に笑顔で答える
「どうよハウンド!俺、皆から手加減覚えてって言われたから頑張ってさ」
軽く体を捻り回転蹴りハウンドの後ろにいた、戦闘員へ当てたのである
「へ?」
「皆の為に寸止め!覚えたんだ!」
『ハルト、成長したな…』
「いや何一つ寸止めできてませんよ!完全に顔面へ減り込んでますよ!!」
「これは違うよ〜俺の蹴りが音を置き去りにした影響で出た衝撃波がナツキを蹴っただけだよ!」
「直撃させずにこの威力!?」
「婆ちゃんの話だと嵐脚とか何とか言ってたけ?」
とぼんやり考えていたが やはり
「あぁ!!もう!!なんか俺、物凄く戦いたい!!」
「いやその前に蹴り心地はどうでしたか!?」
「ナツキのが一番近いんだけど、もうちょい…なんつーのかな…肌の潤いとハリがない感じ」
「人1人蹴り飛ばしておいて、そんな化粧品みたいな感想が出るとは…」
「しかし…こんなに戦いが多いなら……カレラやアウトサイダーズ連れてくれば良かった絶対喜ぶのに」
「辞めてください!!この平和な世界にあの悪鬼羅刹が絶望する戦闘狂軍団を出してはなりません!」
「落ち着きなさいハウンド、ガイアメモリが蔓延る世界が平和と定義して良いかは悩むわ」
その隣に現れたのはハウンドの伴侶でありロイヤルメイド隊のシェフィールドである
「しかしシェフィ、考えてみてくれハルト様とアウトサイダーズ…この組み合わせの意味を!」
「そんなのラーメン、炒飯、餃子セットのような頼もしいラインナップだろう」
『油マシマシ次郎系ラーメン、ガーリックオイルで作った炒飯に揚げ餃子のセットだな』
「そんなの胃もたれ待ったなしじゃねぇか!!」
「成る程、確かにハイカロリーね」
「そこまでか!」
「それよりもハウンド、貴方…私に内緒でそんなの食べたのかしら?」
「モノの例えだよ兄弟が美味しそうに食べてるのを遠巻きで見たんだ」
「そう……なら良いわ」
「俺の胃袋はシェフィに掴まれているからな」
「…………」
頬を赤らめて逸らすシェフィールドとハウンドのやり取りを見て微笑ましい気持ちになる
「ふっ」
何処か なんかちいさくてかわいい奴みたいな顔で見ていたが
「……っ!貴方はご自身と連れてる戦力を把握してください!それなら以前、銀河帝国がちょっかいをかけた時の防衛戦を思い出してください!」
その時のアウトサイダーズ達は 守るぞ!ではなく 【獲物がノコノコ現れてきたな】って感じですあった 結論なんて言うまでもない帝国のストームトルーパーとやらは誰1人生き残る事はなかったのである やはり時代はクローントルーパーよ…つか逃げるストームトルーパーを執拗に追いかけてたのはクローントルーパーが多かったような……やはり恨みは恐ろしいぜ!
「え、いやウチにちょっかいかける奴なら問答無用で排除しないとダメじゃないか!」
「それなら……カレラ様が1日に一回シンフォギア のある世界に核撃魔法を打ち込んでいるのをご存知ですか?」
「あ、それ俺が許した奴だ魔王レオンの領地の代わりにあの世界なら遠慮なく打ち込んで良いから!って言った……カレラは悪くないよ…そうこれは……俺のせいだ!あははは!!」
『メカ凌馬ばりの開き直りだな』
「貴方が犯人でしたか!?人の心とかないのですか!!」
「いや落ち着いて聞いてくれハウンド、俺には……人の心はある」
『んな訳ねぇだろ!!』
「相棒?いやいや俺も人間なんだよ」
『んじゃ最近思った事を言ってみ?』
「どうやったら世界が平和になるか」
「嘘つけ!!」
「そこまで言うかマイベストフレンド!!」
「ウォズがいない今、貴方を部下として友としても止められるのは自分だけですからね!」
『ハウンド…お前と言う奴は!!良かったなハルト!お前、良い友達が出来たな!!』
『本当ならその役目を果たすべき奴は今現在、そこで顔面寸止めキック喰らって気絶してるけどね』
『果たして寸止めとは?』
「そうだな俺は良い友を持った……けど考えてみろよハウンド、人の心があるからこそ何をすれば相手が一番絶望して苦しむかが的確に分かるんだよ」
『しまった!悪意を持っている故に人の心があると分かってしまった!』
「何て歪んだ読解力なんですか!」
「勿論、俺は友情努力勝利という人間讃歌も大好きだけど、それ以上に嫌いな連中が自分のした事が無駄な足掻きと理解して絶望し苦しむ姿も大好きなのさ」
と恍惚とするハルトに思わず
『このモンスターは俺達が育ててしまいました!!』
「そしてヒューマンアンデットの力を使って人間の心を学んだ今、分かったんだよ」
「何がです?」
「世界中の人に愛と平和とは何かを教える為にはどうしたら良いかと」
『流石はあの破滅の化身とも呼べるジョーカーアンデットに人としての感情や理性を植え付けた存在』
『バトルファイトの勝者というのは伊達ではないな』
『ハルトの中にいる怪人で一番優しくもある』
「それは仮面ライダービルドの命題とも言えますね」
「そうだろうそうだろう、まず最初の一歩として」
「はい」
その時 ハルトはそれはもう良い笑顔で
「平和ボケしたら奴等へ逢魔の恐怖と絶望を徹底的に植え付けてやろうじゃあないか、人間は一生記憶に残る恐怖と絶望を体験してこそ愛と平和な世界を一人一人が胸に抱ける世界になるんだよ!!これこそ最適解だ!!」
『ヒューマンアンデットは何教えてんだ!』
「どうしましたか陛下!何か嫌な事でもありましたか!?」
『た、大変だぁ!オブリビオンがハルトの倫理観ブレーキを忘却の力で消してしまった!!』
『違うんだ!皆とジェンガで遊んでて…負けた記憶を消そうとしたらハルトの倫理観ブレーキを忘却させただけなんだ!!』
『テメェ、何やってんだゴラァ!!』
『このバカに倫理観ブレーキが無いと大変な事になるぞ!』
『おかしいな…勢い余ってハルトの中にある仮面ライダーへの愛も忘却させた筈なんだけど…』
しかしながら
「あぁ……そんな大悪を成そうとする俺の前に立ち塞がる仮面ライダー達!!あぁ!!なんて素晴らしい光景なんだあああ!!」
『何で忘却しきれてないのさ』
『あの力を持ってしても忘却出来んか』
「残念だったな!俺に宿る仮面ライダーへの愛はオブリビオンの忘却程度で消せるものだと思うなよ!」
『何せ、その辺の制御装置つけたクローンまで仮面ライダーへの思いは制御出来てなかったからな』
『え、何それ怖い』
そして街の散策でメモリ被害を受けた場所を中心に調査をしようと動いた時
「へぇ〜人間の関節や骨を曲げる人間テトリス…テンション上がるなぁ」
『まずい!やばい遊びを見てしまったぁ!』
殴られた人間がテトリスのように器用に折り畳まれていたのを見て
「これは俺にも応用出来ないかな?」
「やるな……これはドーパントの犯行か?」
大人モードのキャロルが首を傾げるも
「違うな、これは人の所業だよ」
冷静に判断していた取り敢えず写真を撮ってる間、その辺のチンピラがキャロルをナンパしていたので取り敢えず
「ふぅ…これでよし」
ナンパ野郎を追い払う為に物理的に殴り飛ばす川にドボン!と落下した奴等を見下ろしながら
「人の女にナンパするとは良い度胸してたな……ん?」
するとナンパ野郎共は川に引き摺り込まれると突然 川が赤くなった……これは血の色?
「何かいる?」
と身を乗り出すと ハルトを食べようと襲いかかったのは
「あ…アノマロカリスぅ!?」
巨大なアノマロカリスが川に投げ込んだナンパ野郎共をボリボリ食べていたのである
それを見て悲鳴を逃げ惑う人々
ぱっと見 モンスターパニック系のワンシーンだが これは
「アノマロカリスドーパントが暴走して巨大化したな…」
そしてドボン!と着水したのを見て一言
「…………よし帰ろ」
「いや見て見ぬふりするな」
と回れ右して帰ろうとしたハルトの首根っこをキャロルが掴んで止める
「離してよキャロル!お家に帰ろうよ!危ないよあの川にはアノマロカリスがいるよ!ワニよりもタチが悪い奴がいるよぉ!」
「アノマロカリスドーパントの間違いだ!アレはお前の専門だろうが!!」
「それよりも俺はキャロルの安全を守りたいんだよ!」
「ハルト…その気持ちは嬉しいが…」
「だから退却しよう、川の戦いならスカルキャリーとかナスカにオーシャンメモリ預けるからそっちに任せよう…その方がいい」
その必死の対応でまさかと思い尋ねる
「お前……まさか泳げないから戦いたくないとか言わないよな」
「そ、そんな事ありしぇん!!(しっかりバレてるぅ!)」
「なら対処出来るだろ?さっさと行けぇ!」
背中を蹴られながら送り出されてしまった
かと言って泳ぐのは嫌なので どうしようかと考えた時 天啓が走る!
「やっぱり仮面ライダーはいつでも俺を助けてくれるな」
『オーズ』
落下しながらアナザーオーズに化身すると体に3枚のコアメダルを取り込んで姿を変える
同時にアナザーオーズはポチャっと落下すると
ポコポコと気泡が上がるのを見たキャロルはサングラスをして見守ると数秒後
川の中から現れたのは 使い手次第では湖を干上がらせる事が可能なコンボ
『ラトラータ』
「よっしゃあ!!」
アナザーオーズ・ラトラータコンボの頭部が発光して熱量を帯びて川を蒸発させたのである
その熱量に対して無言でキャロルはお菓子の袋を出すと ポンポン!と愉快な音と共にポップコーンが出来上がっていた、それを開けて、つまみながら夫の戦いを見守る事にしたのである
「しゃあ!!」
その時 川は蒸発し中にいた生き物は茹でるかこんがり焼けていた その頃 巨大アノマロカリスドーパントも同じように熱でのたうち回る
「こう見えると巨大なセミエビみたいだぁ…」
『絶対に不味そうだけど』
流石の巨体故に水場がないとダメという事である
「やっぱり水棲生物にはラトラータだね!」
メダルの相性とは格も素晴らしい
「そしてダメ押しにこう!」
アナザーオーズが地面に手を突っ込み抜けると現れたのはメダル粉砕機の異名を持つ メダガブリューである
「(いや、マジで抜けるんかい)」
この武器 どの世界の地面からでも抜けるので頼りになる
『抜いた本人が驚いてどうする?』
「そして巨大な奴には…ダメ押しにこう!!」
『ゴックン!ラトラータ!!』
アナザーオーズは自分の体からセルメダルを取り出してメダガブリューに飲み込ませ、一撃のエネルギーを貯めると
『スキャニングチャージ!』
チーターレッグで加速し そのまま跳躍し、落下に合わせてメダガブリューを振り下ろした
「せいやあああああああ!」
「!!!!!」
するとまぁお約束の爆破と同時に残るのはブレイクされたメモリと
熱で赤くなった川エビである……まさか
「え……まさか川エビがドーパントに?」
『だろうな』
「まぁネコとか野鳥もドーパントになるから珍しい事ではあるけど有り得ない話ではないな」
しかし何処で川エビがメモリを…ふむ
取り敢えず川から離れよう
そしてタトバコンボに戻ると……今まで蒸発した川の水はちゃんと流れるようになった
ふむ良かったが
キャロルと合流してドーパントの正体を話す
「川エビがドーパント?いや有りえるのか…」
「可能性としては川に落ちた起動状態のメモリを川エビが触れた事でドーパントになった」
「或いはT2仕様になっているなら適合率が高い奴の所に来たか?」
「まぉ有り得ない話ではないね」
T1というか通常 ドーパントのメモリを使うには生体コネクタの手術を受けないと使えない
しかしT2なら生体コネクタ無しでもドーパントになれるしドライバーがあれば仮面ライダーにもなれるのだから…
「いや川エビに負ける程、この街の人間ってメモリへの適合率低いの」
『T2仕様ならお前の体質を利用すれば大半のメモリが飛んでくるぞ』
そうハルトはジョーカーメモリのハイドーブである その力は切り札ではなく鬼札としてのジョーカー
ジョーカー以外の有りとあらゆるガイアメモリ全てに適合し8割以上のスペックを発揮できるのだ
つまり自分のハイドーブを使えばメモリが飛んでくる可能性があるのだが
「そうなると俺以上のメモリ適合者しか残らないね」
『ある意味で選別か』
「克己さんや翔太郎さんばりの猛者がいたら…いやあの2人が手を組んで戦う敵とかやばいな」
『あの2人が共闘とか世界滅亡位のピンチがないとないだろうよ』
『しかも克己は味方だし』
「そうとも、けどアレくらいメモリに愛されて……ん?」
気づくとキャロルに片腕掴まれていた
「い、今はプライベートだぞ…仕事の話は…」
おっと、いけない仕事モードになっていたか
「んじゃ買い物して帰るか」
「あぁ」
そう2人は手を繋いで買い物に行く、久しぶりの2人きりの時間に頬が緩むキャロルであったが
何処からか殴り飛ばされた不良が2人目掛けて飛んできたので
「っと」
キャロルを抱きしめながら投げ飛ばされた不良を別方向に逸らしたが
「危ないな普通ならぶつかって大怪我した所だったぞ」
「というよりこの街では普通に人間が吹き飛ぶのか」
「うちでも割と日常だよ?」
「確かに…ん?」
何か見るとドーパントとステゴロで殴り合ってる女性がいるではないか
「あれ…バイオレンスか?」
「何故ドーパントと殴り合える…ほぉアレが武神と噂の川神百代か」
「あぁ九鬼帝の話にあった、この世界最強の…よし」
『程々にしておけよ』
「バイオレンス相手なら問題なくね?キャロルは先に帰って……え?」
「あのドーパントのせいでオレはハルトとの時間が…」
何故か怒りに体が震えていると来た
「あ、あのキャロルさん?怖い…何か怖いよぉ…」
「任せろハルト、すぐに終わらせる」
と言ってキャロルが取り出したのは
「え……戦極ドライバー!?」
予想外のチョイスに困惑する中、キャロルはとあるロックシードを起動したのである
『ブラッドオレンジ』
「いや待て何処から取ったの!?」
魔蛇からはそのロックシードが取れたとは聞いてないのだけどと驚いていると
「錠前はサガラから結婚式の引き出物で貰った」
「え、マジで?俺知らない…」
「下がってろ」
『ロック・オン!』
高らかに鳴り響くギター音に任せてレバーを倒す
「変身」
『!!!ブラッドオレンジアームズ!邪の道!オンステージ!!』
現れたのは一言で言えば赤い鎧武 しかし中身は違う
天下無双を目指した荒武者
仮面ライダー武神鎧武 現る そして
「生憎だけど、2人でやる方が早く終わるよね」
『鎧武』
ハルトもアナザー鎧武へと変身、大剣を肩に担ぐと
「行こうキャロル」
「コホン……あぁでは参ろう」
ボイスチェンジャーで声を変えているが
「そういやぁ中の人がオーマジオウとパラドックスと一緒だったぁ…」
「何を凹んでいる行くぞ」
「おう!此処からは俺達のステージだ!!」
そして2人はバイオレンスドーパントへと襲いかかるのであった
予告
バイオレンスドーパントを退ける2人であるが、獲物を横取りされた武神の怒りを買う そんな中 謎の男の思惑が動き出す
次回 武神 後編 お楽しみに!
オマケ短編
逢魔本国
「あ、ハルト様!」
「おー!皆おはよー」
朝の散歩がてら街を往来する国民達と屈託ない挨拶を交わす
「(ウォズ達は威厳がないとか言うけど、威厳があるとこういう風な事も出来ないんだよなぁ)」
と改めて自分の作り上げたものへの重さと熱量を感じていると
「あ!ハルトさまー!」
「おはよう〜」
トタトタと近づく子供達 うむ、良い事だな
次世代の為にも頑張らないとと改めて気合いが入るってものだ
「あ、これ…ハルトさまへのお礼です!」
「え……俺に?」
「はい!いつも王様として守ってくれてありがとう!」
「(う、嬉しすぎる…っ!)」
頑張った甲斐があった、とうっすらと涙を浮かべながら 子供達が渡してくれた包み紙を受け取ると
ズシッ
「(あれ?重いな…なんだろ……っ!)」
それな見事な……メリケンサックだった
「そのアクセサリー…どうですか?」
「う…うん!ありがとう、大事に使わせて貰うね」
「は、はい!!」
「(メリケンサックがアクセサリー…これは子供の無垢から来る勘違いなのか、この国の人が持ってる俺へのイメージなのかちょっと考えないと…!けど!それはそれで)」
議事堂
「凄く俺の手にナイスフィットするなぁ」
今日も元気にオイタをした奴らを締め上げてます…拳で
「………」
「そろそろ誰に情報流したか吐けよー?おーい起きろー」
気絶してる奴の顔面にもう数発メリケンサックによる打撃を叩き込んでいると
「一体誰ですか!!魔王様にメリケンサックなんて危険物渡した奴は!!」
「これは国民からのプレゼントだ」
「えぇ……」
後日談
「おーいハルト〜…あれ?カバンから何か……あ」
ナツキがハルトの持っていたカバンから何か出ているのが見えたので目線を落とすと それは
「…………見たな」
ナツキが見せたのは返り血のついてメリケンサック…それを握りしめながら
「お前、危ない奴だったのかぁ!」
「いやこの状況的に危ない奴、お前な」
「はっ!」
「それに本当に危ない奴はこう言うものを持っているものなんだよ?」
『テラー』
「はははは!」
「ひいいいいい!!!」
「はははは!!一体何処へ行こうと言うのだね?」
と逃げるナツキをテラードラゴンに乗って追いかけるのであった