前回のあらすじ
オーディンを撃退したハルトであったが、やはり新たな謎が謎を呼び込んでしまい辟易していたのであった
学校の保健室
「はぁ……暇ですね井坂先生」
「そうですね平和過ぎますよれ
ボヤいている相手は保険医として潜入しているウェザードーパントこと井坂先生である 当然人払いの結界は展開済み
保健室のベットで横になりながら尋ねる
「そういやぁ前に渡した強化コネクタどうだった?」
「アレは素晴らしいアイテムですよ私にも先があるというのが分かったのですから…是非、アレを私に譲って欲しい」
「そりゃ良かった…欲しいなら、あげるしウェザー用に調整しようか?」
「感謝しますよ…それと貴方が教えてくれたズーメモリですがとんでもない代物ですね、これがあれば現存種の動物系メモリは不用になります」
頬擦りしているが離れろおお!とライブモードのズーメモリが騒いていたが無視する
「だよなぁそのメモリとか先生のウェザーとか存知ると大金払ってシマウマとかライオンとか雨とか雷メモリとか買った奴らが可哀想になる」
「だからこそミュージアムでは商品として安易にばら撒けなかったのでしょうね」
「霧彦さん?」
いつの間にか侵入していた霧彦にビックリするも
「ウェザーのように汎用性が高いメモリは適合者が少ない上に対応力が高い分 使う側にも一定の技量が求められますから」
確かに万能型とかオールラウンダーとは聞こえが良いが逆に言えば使いこなす力を相手にも求める、それが無ければどれも中途半端で終わってしまう
「まぁ喧嘩慣れしてない素人に売るなら用途に特化させた方が良いまであるか」
「それに広い記憶を宿しているメモリよりも狭く密度の濃いメモリの方も私好みです」
「インビシブルとか?まぁ…そりゃ作ったメモリのデータ取りも兼ねてたミュージアムからしたら、そんな適合者を探すより単体の記憶に特化したメモリを売るわな」
そもそもウェザーだって売人ではなくシュラウドが直接 井坂に渡したものと考えれば記憶の範囲が広い汎用性の高いメモリはミュージアムとしても余り商品として流したくなかったのではないだろうか?なんて考えてしまう
「そんで井坂先生は何かメモリに繋がりそうな話を聞けたりした?」
「そうですね私も保健医として数々の生徒を診てますが、それに繋がる方ような話は特に」
「霧彦さんは?」
「私は条件に該当しそうな場所を見て回ってましたが守衛が立っていたりと軽率に侵入は無理ですね証拠を抑える為にもやはり内部に潜入しない事には始まらないかと」
「やっぱりらそうなるよなぁ」
アウトサイダーズを使って施設への殴り込みは可能だが証拠隠滅で爆破なんてされたら溜まったのもではないとなれば潜入とかになるのかな、それより
「何か面白い事ないかなぁ…」
「よぉ常葉」
「げぇ…」
「げ、とは失礼だな美少女が挨拶しているのに」
そう一子さんとの決闘以降 姉の武神こと百代が絡むようになって来たのだ
「はぁ……ダルっ」
「おい、何だよ戦おうじゃないか」
「失礼先輩、今忙しいので」
「あ、おい!」
そして離れて屋上に行くと
「ふぅ…」
『珍しいな、お前が喧嘩売って来た相手を遇らうだけとは』
「変に喧嘩して身バレするかも知れないからヤダ」
『あぁ…そういう』
「それよりどうだった?俺、ラキアさんみたいにカッコ良いクール系やれてた?」
『常葉ハルト!お前は甘い!!』
「え…アナザースペクター?」
『うわ、出たよ』
言ってやんなアナザーゴースト、確かに登場したばかりのスペクターは平成ライダー主人公屈指の聖人とも呼べる あのタケル殿からも煙たがられてたからなぁ しかし
「そんなスペクターも大好きです…けど何処が甘いんだ?」
『お前がクール系なんて出来る訳ない!』
「え、そこ?」
『ナツキの監視につけたパーカーゴーストからの伝言だ思い出したらしいぞ』
その頃 ナツキは
「そうだった……俺はあの子に…オティヌスに会ってたんだ!」
「そうか…よく思い出したな」
「死に戻り過ぎて忘れてた!」
との事だったのでヒロ達にお仕置きと尋問を頼む事にした
そして今日も平和な学園生活は続いていく
ハルトもあかねも色んな街の噂に耳を傾けている
どんな小さなものでもメモリに繋がると信じて
そして時折
「荘吉さん…コーヒー豆の差し入れです!」
「そうか…礼だ少し飲んでいくか」
「はい……あれ?普通に美味しいですね!」
「!!」
時折 荘吉さんの淹れてくれるコーヒー片手に舌鼓を打ちながら情報交換をしたりしていると
九鬼の窓口である季から奇妙な話を聞く事になる
「無人で動く車?」
「はい、この街では最近噂になっているのです誰も乗ってないのに街を走る幽霊車がいると…」
「無人走行とか当たり前にあるのでは?」
「え?」
「だってバイクなら人工衛星から射出されたり、持ち主が来いと念じたら来るし、携帯で専用コードを入力して呼び出すだろ?」
「???」
「しまった!ライダーマシンが常識になってる弊害が!」
「ハルト」
「何、あかね?」
「世の中のバイクは無人運転しないんだよ」
「そうなのか?無人走行する乗り物なんてあるでしょう?……例えばトランスフォーマーとか!」
『いてたまるか!!』
「ま、火のない所に煙は立たないというし調べるかね」
という訳で夜
「ディスクアニマルの皆、宜しく!!」
最早 広域偵察メンバーのディスクアニマル達を解放するのに合わせてハルトも自前の目で幽霊車を探そうとしていたが
「なぁ井坂先生」
「えぇ、この事件にはメモリの気配がしますよ」
「ははは!流石はガイアメモリ界のハンニバル・レクター、邪の道は蛇だな」
「恐れ多い評価ですね」
「褒め言葉なのか?…んで先生的にはどんなメモリだと思う?俺は乗り物とか兵器系の記憶から出来たメモリだと思うんだけど…」
「そうですね私は無人走行という点から考えますと何かしらの操作系能力のメモリが有力かと」
「操作系…例えばパペティアーみたいな?」
「或いは車そのものがドーパントという可能性ですね…ダミーのような擬態かも」
「こう考えるとガイアメモリってバリエーション豊富だよなぁ」
考えてみるが…
「(幽霊車って…これバイラスじゃね?)」
バイラスドーパント その名の通り細菌の記憶を持つメモリ 弱そうな見た目に侮るなかれ 此奴はデフォルトで街一つを潰せるウイルスを散布出来る化け物 明らかにミュージアムでコレ売った奴は粛清されるよね?
という極悪性能を有しているし 有機無機問わずに取り憑いて意のままに操る能力を持っている
しかもそのメモリの持ち主は……っ!
「井坂先生」
「何でしょう?」
「早く幽霊車探すよ、俺の想像通りのメモリなら街が大変な事になる…っと」
ハルトはスマホを使い あかね達に事件解決まで一旦逢魔に戻るように伝えると
「そいやっさ!」
取り出したゾディアーツスイッチを押し姿を変える
それはさながら歪なカミキリムシのようなゾディアーツ
司る星座は羅針盤 ピクシス・ゾディアーツ
持ち前のダウジングホーンから来る探知能力を使う事で調査対象の所在地を割り出す事が出来る能力がある
「むむむ……む!彼処だぁ!!」
ダウジングホーンを向けた先に我先にとディスクアニマル達が向かうのだが
「どんな原理なのです?」
「星の力としか…けど場所を見つけたんです!井坂先生!行きましょう!」
『フォーゼ』
「えぇ勿論」
アナザーフォーゼになり井坂先生を抱えると
『ロケット・オン』
「宇宙来たあああ!!」
そのままロケットモジュールと共に空を飛ぶのであった
そして程よい上空でプロペラモジュールに切り替えホバリングしながら周囲を探すと目的の暴走車両を発見した その車は
「…………は?」
痛車であった
「見間違いかな…」
『いやピクシスのダウジングホーンはアレを指してるぞ?』
『アカネタカが確認したが間違いなく無人だ』
「それなら止めないとね!」
街への被害を考えるとランチャーやガトリングのようなモジュールは使えないとなれば
「井坂先生お願いします!」
「お任せを」
『whether』
手を離すと同時にウェザードーパントに変身した井坂は嵐の力で落下の衝撃を弱めながら車を包囲するに雲を展開し全方位から赤い雷を放つ
!!!!
その時 車は普通に爆砕したのだ
「あれ?」
アナザーフォーゼも着地して現場に戻る
「っかしいなぁ」
バイラスならば車を再生させるくらい造作もない筈だが…
「妙ですね、この車…普通のものですよ」
「何?ゼロワン!」
工業系ならとばかりにアナザーゼロワンに解析を依頼する
『あぁ間違いないな、こいつは見た目だけ派手なだけの車だ』
「OK」
『ジオウⅡ』
「何を?」
「良いから見てろって」
すると車は爆散する前まで戻るのであった、そのタイミングで再度走り出そうとする車だが
「させませんよ」
ウェザードーパントが道路を凍らせて身動きを封じたのだ
「さっすが」
「これくらいは当然ですよ」
「さてと、後は手品のタネをバラすだ……っ!ウェザー!」
「っ!」
同時に地面が揺れると拘束が解けて幽霊車は逃げ出してしまった
「ちっ、原因は……あ」
見上げると浮かんでいるのは
「オーディン!」
「我の邪魔をしないで」
「アレはお前の差金か!」
「だとしたら?」
「この町でバイラスメモリ使うとか正気か!?」
「バイラス?」
「惚けるなガイアメモリを使ったんだろうが!」
「さぁ?何の事か…」
小首を傾げてる所悪いが
「しらばっくれるとは良い度胸だな」
別のアナザーウォッチを取り出すが
「待ちなさい魔王」
「ウェザー?」
「彼方を…警察です」
遠くから聞こえるサイレンの音が響く
「ちっ、引き上げるぞ」
「返り討ちにしないのですか?」
「しても良いが今じゃないだけ」
普段なら皆殺しにしてやる所だが、この世界ではド派手に暴れないように心掛けている何故か? そりゃ推しと戦うのは勘弁だからな!
『ステルス、スモーク・オン!』
煙幕を展開し光学迷彩を使って現場から離脱したのであった
そして ネゴシエーターが停泊している九鬼の私有地に戻ると会議室で井坂と情報交換をする
まずアレは間違いなくメモリの影響を受けた物
そしてダミーのような擬態ではない事
は分かったが
「何でオーディンはあの場に…ナツキを拐うのに俺を誘き出すのが目的なら顔を出す理由もない」
「案外偶々通りすがっただけかも知れませんよ?」
「ははは!井坂さんは冗談が上手いな、そんな事ないんじゃね?行動にも理由がある…無意味と邪推するのも早いさ」
「成る程」
「後はアレのメモリが何なのかだな車は普通のもの…なのに無人走行してたと」
回転椅子で回りながら普段使わない頭を回転させて ふと思い回転を止める
「そもそもアレの噂って何処由来?」
アレが無人で爆走してるだけなら問題ない、バイラスのように人をウイルスで殺しているなら大問題だが
季の話では 無人走行してるだけだという
「何処まで本当か嘘かな」
となったので
エマ達に幽霊車の噂をさりげなく調べて貰うように頼んだ
噂の出所は不明 しかし時期としてはここ最近の事
車は基本的には無害だが、特定の運転をした人間を問答無用で跳ね飛ばしているらしい
と
「(基本的にはWのバイラスと同じだけど…跳ね飛ばすだけ?)」
『みたいだな警察のデータベースをハッキングしたが車に撥ねられただけでウイルスに感染して死んだとかではないらしい』
「そうか」
「なぁ俺出てきても大丈夫なのか?」
「あぁ安心しろ」
ナツキも普通に学校に登校して…オーディンを呼び寄せる罠…こほん、餌になって貰う事にしよう
「餌と言ったなハルト」
「HAHAHA!!なんの事かさっぱり……はぁ、ベルファストやヴェイロンの淹れた紅茶が恋しい」
ミッドナイトシャドウの変身音ばりに笑いながら屋上で市販の紅茶を飲むハルトは味覚がグルメになった事に、ため息を吐いていると
「おい誤魔化すなよ!」
「っせぇ黙れ…けどオーディンは流石に動かないか」
「こんな罠に乗っかる奴はそういないって、つか、こんな感じで良いの!?ほら!折角学園に来たのにいつもメンバーとかさ!ここは新メンバーとかいるべきじゃないの!」
「全く新メンバーね……井坂さん、霧彦さん…後はコウガネにメラとか?」
「あ、相変わらず物騒なメンバーを…」
「それにマイケルにボブ、ヤスの叔父貴に梁兄弟」
「いや誰!?本当に初見さんなんですけど!?」
「その辺のチンピラだな、あかね狙ってナンパした奴等、今頃…鏡の世界でディスパイダーのオヤツだろうな」
「既に故人!?」
「それにナツキさ灰色の学園生活が嫌だと言うなら俺と言う存在が学園生活に彩りを加えているだろう!」
「誰も油マシマシ二郎系な学園生活はお望みじゃねぇんだよ」
「は?」
「俺は普通の学園生活を送りたいの!お前もだろ?」
「俺にとっての普通の学園生活とは校舎裏に呼ばれたと思ったら暴力振るわれ、教師も見捨ててクラス総出のイジメの現場だ、勉強所ではなかった挙句、自称友達は俺を見捨てて保身に走るわ、最後まで隣にいてくれた初恋の幼馴染もいなくなるわで孤独だったんですが?」
「…………」
ナツキ絶句 そしてハルトは闇へと堕ちていく
「いやマジであの頃に今の力あったら人類滅ぼしてる……あ、何か今、ユキが人類滅ぼそうとした気持ちがわかった……」
「いやマジでごめん」
「ハルト、その気持ちよく分かります…私もエマとヒロがそんな感じでしたから」
「「ねぇ〜」」
ハルトとユキはそんな事もあったなぁ と思い出していたが
「「「ごふっ!」」」
『相棒、ユキよその辺にしておけ』
『あかね、エマ、ヒロの3名がダメージ負ってるぞ』
「あ、やべ…」
「あらあら」
「因みにその当時のクラスメイトって」
「うん!あかねを除く全員とその一族郎党、例外なく捕まえて未来永劫終わる事のない拷問をプレゼントしたよ!」
『それって…』
「無限地獄の刑(全身の神経細胞から脳へ死ぬ程の激痛を与え続ける、何なら庶民が好きなタイミングで対象へ激痛を叩き込める、その体は回復魔法で治され続けて絶対に死ぬ事を許されない逢魔王国最悪の処刑方法)だよ」
明るい笑顔で物騒な事を言う奴であった
「………は、はは」
とある周回でそれを体験したナツキは引き笑いをするしかなかった
「えーと、何だっけ…俺には口はない、それでも俺は叫ぶ的な感じに拷問し続けてるよ!死にたいのに死ねないのって辛いよね?ナツキもそうは思わないかい?」
「ま、まぁ…」
「この死に戻り野郎、テメェの死に戻りタイミングを俺が弄れるならリスキル出来るように調整してやりテェよ」
「ひぃ!」
『ま、因果応報だよな』
『イジメてた連中も相手が魔王になって報復してくるとか思わなかったな』
「あかねの両親以外であの世界の人間なんているべきじゃない時が来れば、森で飲み込んでやる」
「ハルト?」
「と、クソジジイなら考えてたって話だ」
「私もそれくらいすべきでしたか?」
「ユキちゃん!?ダメだよ復讐なんて…」
「そうだ……って前にもこの流れがあったような…」
「あの時の俺は自称友達と初恋幼馴染が離れた時に気づいたよ……孤独は人を狂気へと誘うって」
『それが年単位で熟成されてこうなったと?』
「俺がこの悲しきモンスターを生み出してしまったのか!」
「烏滸がMAXだな貴様程度が見捨てただけで闇落ちするか」
「ハルト、深呼吸しよう」
「うん………すぅ……ふぅ……落ち着いたよ」
「流石は、あかねさん!!」
「それで噂はどうだった?」
えーと、とハルトは情報をあかねに話すと
「つまり……」
あかねはハイライトの消えた目でブツブツと呟きながら自分の世界に入っていった
「あ、あのハルトさん、これって…」
「あぁ、エマは初めて見るんだったなアレはあかねの集中モードだ」
「集中モード?」
「あかねは役者で役を徹底的に分析する憑依型ってされる役者なんだよ…それに元々 あかねって頭良いから心理学とかから思考トレースとかやるんだよねぇ…ほら偶に言うだろ?ハルトの考えそうな事だからって」
『お前をトレースして思考パターン読んだと?』
「そうそう」
『あかねは大丈夫なのか?』
「何で?」
『いや相棒の滅茶苦茶な思考回路を分析してトレースするなんて大丈夫なのかと…』
「ん?」
『ほらトレースしたら逆に取り込まれてしまうのではないかなと…』
『深淵を覗くと深淵もお前を覗いてる的な』
「本来の用途で使うと精神汚染ぶちかまして乗っ取ろうとしてくる奴等が人の心配するとか何言ってんだ」
『やべぇ…ぐうの音も出ないや』
そして思考の海から あかねは浮上した結果
「もう少し情報が欲しいな…」
「それならアナザーWとゼロワンが集めてるのとディスクアニマル、カンドロイドを解き放って情報集めてるよ」
「凄いよね」
「本当、俺は皆に支えられてるよ…」
『どうした相棒!急にお前がそんな事言うなんて!』
『こいつ偽者だああああ!』
『違う!おいオブリビオン!貴様ぁ…ハルトから何の記憶を奪った!』
『何も消してないってばよ!』
『だったらどうしてこんな事を言ってんだ!見てみろハルトが素直だ!何か異変があったに違いない!』
『畜生!どうして俺達は側にいながら相棒の異変に気づかなかったんだ!』
「ん?」
久しぶりに感謝の意を伝えたら、これはおかしいだろう?と圧をかけると全員が
『ってアナザーWが言ってました!』
避雷針を発動したのである
『俺かヨ!!』
「はぁ……けど俺だって1人で全部出来ないと……でないと自立した1人の人間になれないんだよ…」
「あ…」
あかねは思い出したのである、その言葉は以前 ハルトに言った言葉であり自立した人が互いに支え合える どちらかに依存し過ぎない とも
「俺は皆に頼ってばかりで何も……俺にもっと力があれば!」
「これ以上まだ化け物になるつもりか?」
「皆の笑顔を守る為だったら…俺は究極の闇にもなる」
『もうなってんだろ』
『落ち着け相棒、お前の師匠も言ってたろ?全部1人で解決するのが君のなりたい王様なのか?と』
『それでは周りにいる人がいる意味がなくなるともな』
「し…師匠……っ!」
滂沱の涙で答えるハルトは確かにそうだったと思い出す
「やはり貴方は俺にとっての師匠です…なのにどうして俺はあんな事おぉ…」
もう俺は師匠じゃないぞ〜 と遠くの星から言っているような気もするが気のせいだ!
「………うぅ…よし頑張るぞい………ん?何かさっきからグラウンドが騒がしいな」
「アレだよ松永燕ちゃん、あの子が転入早々武神の百代先輩に勝負しかけたって」
「そう」
目線はその勝負に向かう
徒手空拳に始まり、剣、槍、弓矢、トンファーなど多種多様な武器を使い熟しているのと
「アレ、手を抜いてるな」
見れば分かるとばかりに言い放つ
「そうなの?」
「様子見、最小の手札で相手の手札を出せるだけ出そうって感じ」
『重要な一戦に勝つ為に他の勝負は負けても良いって奴の思考だな』
『殺し合いじゃないからこそ出来る思考だな』
「生温いけどな」
「え?何か違うの?」
「その質問に質問で答えるけど…お前達から見て、あの子はどう見える?」
「うーん、色んな武器使えて器用だなぁとは思うよ?」
「あぁ…もしかして武器の熟練度的な話?」
「そっ」
自分も手札の数で勝負するから良くわかる
「あの手のは色んな事が出来る分、中途半端になるから本当に極めた奴に勝つのは難しい…通じるのはその程度の奴ってだけ、武器縛りとかしたら分が悪いよ…何せ決め手がないから」
「そう言う事か」
「それとあの子は俺と近いね秘密兵器を使う前提で自分の戦い方を組み立ててるな」
だからこそ初手は降参して敗北、自分の売名も兼ねているが武神当人は不満というような感じだろうな
そして幽霊車を探す事にしたが
「オーディンの妨害あったとしても何で逃したのさ!」
「はぁ…俺が何の備えもなしに修復して逃げられたとか思ってんの?」
「へ?」
「アイツを治す途中に俺の力を使ったんだぞ?」
「うん」
「それなら奴の居場所を追跡するなんて朝飯前」
「おぉ…」
そして仲間を率いて幽霊車を探す為に手勢を率いて場所に向かうと狙いの車と
「…………」
やはりと言うべきかオーディンがいるではないか
「オーディン…やっぱりテメェが犯人か!」
「何の事?」
「まだ言い逃れするか…もういいや今度は逃がさねぇ!」
「我もお前の邪魔に辟易してた所」
『ADVENT』
同時にミラーワールドからガルドサンダー等ゴルドフェニックスの眷属達が現れた
「へぇ……お前達…俺と戯れ合うの?つかガルドサンダーまで何してんの?」
威圧しても引かない…ほぉ、義理立てるなら
「良いぜ相手になってやる」
自分に宿るオーバーロードの力でクラックを開いてインベス達を呼び出す オーディンまでの露払いを頼むつもりだったのだが
「お呼びと聞き」
「参りましたぞ」
特徴だったのが2人のインベス まるでクジャクのような姿をした者と 白い牛のような者
明らかに威圧感が違う てか待て!
「え、何でグリンシャとデュデュオンシュがいるの?」
オーバーロードインベスの2人 クジャクのようなオーバーロードにしてミッチーがガードベントにしたデュデュオンシュ、そして見せ場も割とあったグリンシャだったのだ 鎧武とバロンと戦い死んでいる筈と困惑するのだが
「何故とは奇妙な事を我々が魔王様の参集に応じるのは当然ではありませんか」
「その通りですとも我が友よ!」
デュデュオンシュのテンションの高さに
「我が友かぁ…そういやぁコイツは師匠がレデュエの幻覚見てた時にも似たような事言ってたな」
レディエの記憶でそうだったと言う事はコイツ、割と仲間思いだったんだなぁとか思っているも
『それよりも何だこの好感度の高さは…』
「俺の中には確かにロシュオもレディエもデェムシュもいるけど…これは違うな魔蛇の奴か…けどナイスタイミング、早速で悪いけど2人には目の前の連中を頼みたい」
「お任せください」
「……」
「どうした、グリンシャ?」
「彼処の猿はどうしますか?」
「私も気になってましたが猿は駆除ですか!」
「よし、やれぇ!」
その言葉に2人は自前の武器 骨のような外観の大剣 アアシェイムの鋒が、それに合わせてデュデュオンシュの杖に見える曲剣デェンゴシェイムも………ナツキに向けられていた
「って俺ぇ!」
「冗談はさておき、お前達!今は目の前の奴等だ!!」
「「はっ!」」
「井坂さんと霧彦さんは幽霊車の方をお願い俺はオーディンを倒す」
「お任せを、さぁその力を見せてください」
井坂は待ってましたとばかりにウェザーメモリに強化アダプタを取り付ける
『whether!upgrade!!』
「了解した」
『ナスカ』
霧彦はロストドライバーで仮面ライダーナスカに変身し井坂は強化アダプタをつけた事で背中に丸で雷神の太鼓のようなアイテムを纏う新たな姿を見せる
ウェザードーパント・強化体
これで数も質も此方が勝っている、戦力も十分
それはほぼ同時である
「行って」
突貫するガルド達に合わせて
「行くぞゴラァ!!」
『ジオウ』
おおお!とばかりにインベス達が走り出したのである
もはや構図は怪人の内部抗争である
「ふはははは!」
ウェザーは背後に現れた太鼓をドン!と叩くと流れ込むは氷点下の力 放たれた冷気は周囲の熱を奪いながら幽霊車の動きを封じ、ナスカは背中にエネルギーの翼を展開しての高速移動で動けないように牽制している
そしてアナザージオウはオーディンへと向かうがさせるか!とガルドサンダーが立ち塞がるが
「ここは我らにお任せを!」
「あぁ、任せた!」
デュデュオンシュとグリンシャに任せてオーディン目掛けてアナザーサイキョーギレードを振り下ろすもゴルドバイザーに止められてしまった
「計画の修正が必要か」
「安心しろ、そんな必要はねぇ…テメェはここで終わりだからな!」
アナザーサイキョーギレードを操作して力を貯める
『yeah!龍騎!』
「せい!」
『龍騎!アナザーデュアルタイムブレイク!』
炎を帯びた斬撃を放つも
『sword vent』
ゴルドセイバーを召喚 交差する形で防がれてしまう、関係ない鍔迫り合い合えば
『yeah!ブレイド…アナザーデュアルタイムブレイク!!』
ブレイドの力で電撃を浴びせてやれば良い感電して震えているが手応えがない
「!!」
するとオーディンはバリン!とガラスのように割れたのである
「トリックベント…まぁ持ってるよな」
「「「ふふふ」」」
しかし増えたな
「知らないの?そう言うの、こっちにもあるんだけど?」
『ディケイド』
アナザーディケイドに変身し、その身に宿るディケイドの力を使う
『イリュージョン』
3人に増えたアナザーディケイドはそのまま必殺技の構えを取ると その昔 オリジナルがV3、スーパー1、BLACKを倒したイリュージョンからのディメンションキックを放ったが全員が偽物である
「偽者だけ…なら!」
『FINAL VENT』
「!!!」
オーディンはゴルドフェニックスを背に纏い燃え盛る我が身と共にする体当たり
それは龍騎世界 最強のAPを誇る必殺技 エターナルカオス 流石に直撃したらタダでは済まない……が
「っ!」
かつてアナザーディケイドが仮面ライダーアクアのライダーキックを回避したオーロラカーテンによる転移機能を応用した 擦り抜けにより完全に回避する事に成功 そして
「っ!」
カウンターとばかりにカウンターのアナザーディメンションキックを放つ
『ガードベント』
盾で守るが蹴りの衝撃までは消せない、更に力を込めた一撃で盾を貫き倒そうとしたが ナスカの声で我に帰る
「魔王!幽霊車が複数台走り街で暴れているぞ!」
「っ!!」
予告
突如 複数台 現れた 幽霊車が駆け抜ける市街地 果たして黒幕の目的は……
次回 後編 お楽しみに!
オマケ短編
当たり前のことを明言ぽく
「なぁ皆」
「どうしましたか魔王様!」
「思い切り走ったら……早く移動出来るんだよ」
「…………はい?」
「どうしたハルト坊?頭でも打ったか?」
「なぁ皆」
「は、はい…」
「重力のせいで…物は地面に落ちるんだよ」
「この人、滅茶苦茶キメ顔で普通のこと言ってるだけですよ!」
「本当どうされましたハルト様!?」
「ちょ、何が怖いんだけど!!どうしたの魔王ちゃん!!」
「インベスゲームやっててロックシードを落とすと…インベスが実体化して危ないんだよ」
『さも明言ぽく言うなよ!』
「我が魔王ならロックシード介さずインベス呼べますよね?」
「バッキャロウ!!だからこそ敢えてロックシードで呼ぶのが良いんだろうが!!」
「因みに何をしたのですか?」
「うん!皆がヒマワリとかマツボックリで遊んでる中でゴールデン・ロックシードでコウガネ呼んでボコボコにした!!」
「大人気ない!!」「容赦ない!」
「コウガネはポケ○ンではありませんよ!!」
『人の心とか無いんか!』
「無いっさー!」
『バレー部の掛け声みたいに言うな!!』
街角インタビュー!
「という訳で街の皆にも話を聞こうと思います!まずは彼処の女の子から聞こうかな、ねぇ少しお話し良いかな?お嬢さん?」
そうアナウンサーはマイクを向けたのは子供モードのキャロルであった
「何だ?」
「えーと、君が気になる男の子に贈り物を贈るとしたらどんなのが良いと思う?」
「は?」
そんなインタビューの光景を遠くで見て呟く
「おい見ろよ相棒、あのアナウンサーさんは恐らく無邪気で純粋な子供の意見を聞きたかったんだろうがよりにもよって人生経験豊富過ぎる不純物100%の見た目だけ幼女のキャロルに声かけてんよ」
『あのビジュアルに騙されてる段階であのアナウンサーの方が純粋なんだよ』
「あ、なるほど!」
その問いにキャロルは即答で
「プレゼント?それなら仮面ライダーシリーズのBlu-rayコンプリートBOXかCSMベルトでも買えば喜ぶぞあのバカは単純だからな」
「流石はキャロル、俺の好みを的確に抑えてる」
「それと……おい聞こえているぞ!」
「ちょっ!キャロル!ダメだ暴力はいけない!」
「うるさい!今日という今日はキチンと教えてやる!」