前回のあらすじ
実家に帰ってテンションの上がったハルト達、しかしながら学園で 若獅子トーナメントなる大会が開かれる事になったとの事
「しかしタッグか」
いつもの休み時間 ナツキを除き気心知れた面々
学生問わずに二人1組のタッグマッチ……ふむ……そうだ!
「この間の竜巻に拐われた人に助力を頼むか?いやノクスさんも捨てがたい」
ノクスは公安らしいから身バレするのは嫌だろうし……いや待て、その前に
「いや……ノクスさん達レジェンドライダーが俺なんかの頼みを聞いてくれる訳がなかったぁ…ならパラドやジークに頼むかな?」
「いやライダーに変身せずに生身での参戦なんだって」
「そうか」
「生身だと不安か?」
「あぁ、いつ自分の心臓目掛けてダインスレイブが飛んでくるか分からないからな油断せずに行こう」
「やっぱりトラウマなんかい」
「なら俺とナツキで出るかチーム名、魔王と愉快なガードベントで行こう」
「俺を盾扱いするな!」
「それならダグバ、北崎、浅倉さん、カリエス…それか…カレラやウルティマに頼むか?」
「武道大会で死人出すつもり!?」
「なら」
「「……」」ワクワク
何か二人が期待しているように見えるが
「ウォズかジョウゲン達に頼むか」
うちの国では比較的手加減という概念を分かっている奴等である
「「ハルト?」」
「落ち着け二人とも武器を降ろせ…あとキャロル?メダガブリューは俺にも特攻刺さるから使うのは辞めて」
自分は怪人の強みも持っているが弱点も持っているなので…体内のコアメダルを砕きにかかる、メダガブリューはマジで怖いのだ
「けど、そんな大会に出る意味あるの?」
「そんなにやりたいなら逢魔でやれば良い」
「逢魔でやると最悪、仲間割れでどのみち乱闘だよ」
「お前もあいつらも自分勝手なバカだからな」
「バカは否定しないが、俺の大事な仲間達を嘲るとはそれ相応の報復があると忘れたか下郎」
そもそもがハルトがいないと各々が好き勝手やる連中だ、仲良しこよし出来る奴は貴重過ぎる
し悪鬼羅刹が闘技場で大乱闘するとか死人が出るのは目に見えて分かる
「そりゃ強い奴と戦えるんだから楽しみだ、それに今の生身で何処までやれるか把握しておきたいし」
変身せずとも戦えるラインは把握しておきたい
「それと、力加減覚え直さないと…普通の人間をナツキ感覚で殴ったら大変な事になる」
「「あぁ……」」
「メディーック…」
そこには殴られ顔面がめり込んでいるナツキが仰向けで倒れていた
「けど、タッグトーナメントとは読みきれなかった…そうだ!」
「「!!」」
「なぁ相棒、お前達は人間に擬態出来ないの?スウォルツとかウールとかに擬態してよ」
懐にいれたアナザーウォッチに話しかける
『そんなの出来るか』
「けっ、擬人化くらいやってみせろよ」
『テメェ!俺達にだって出来る事と出来ないことがあるんだよ!』
「あの新米怪人の不可思議だって人間に擬態出来てんだよ!先輩怪人のお前達が擬態出来なくてどうすんだ!……いや特殊メイクって事でアナザーディケイドとタッグを組めば」
『いや誤魔化せるかぁ!』
「デスヨネー…それならどうしよう……つか側から見たら変身アイテムに声かけるのどうなんだ?」
普段は精神世界から語りかけるのだが流石に人目がある所では…と思っていると
『これなら、どうだ?』
「ん?」
何という事でしょう、ハルトが首にぶら下げているウィザードがデアラ編でハルトにつけてくれた大事なエンゲージリングの宝石部分がアナザーライダーの顔に変形したではありませんか 会話する度にアナザーライダーの顔が金属を合わせたような カチカチ音を鳴らしているものの
「……………」
『これで俺達とも違和感なくコミュニケーションが取れるぞ、相棒が見ていた魔戒騎士なる者がつけていた指輪を参考にしてみた』
「…………………」
『あ、あのハルト?』
「あの晴人さんから貰った、大事な大事なエンゲージリングを勝手に改造してんのさ…相棒?」
この時のハルトはガンギマリに見開いた目で睨みつけていた、マジギレである
『ま、待て!俺達の体質を考えるとライダー由来のアイテムの方が同調し易いのだ!』
「ほぉ…それでウィザードのエンゲージリングにか?」
『そ、そうだ』
「ならオンオフ出来るようにしろ…だがまぁ英断か…俺が肌身離さず持っている大事なものに宿るのは流石相棒だな…しかし頼むから使うなら許可を取って」
『お、おう…』
「んで結局、誰とタッグを…」
「ハルト…ここに居るじゃないか二つ返事でお前とタッグマッチに参加可能な奴らがいるぞ」
「……………!!」
おお!と顔に出たが刹那
「え、誰?」
「何故ここまで来てオレ達が選択肢に出ないのだああ!!」
「ぎゃあああああ!!冗談!冗談だからぁ!!」
キャロルからパロ・スペシャルをくらい関節という関節が在らぬ方向に曲げられてしまった
そして
「だって二人の内、どっちかに頼むと片方がペア組めないじゃん、いや二人が出たいなら別だけどさ」
「私は出たくないかなぁ」
そりゃあかねは不参加でいてほしいまである
「OK、じゃあ俺はキャロルと出るよ、あかねはエマちゃん達と一緒にいてくれると助かる」
「ハルト!俺は俺は!」
「オメェは絶対参加しろ」
「強制的に!?」
「それと組めるなら松永燕と組め」
「え?何で?」
確かに逢魔の縁者で頼れる人材となれば思いつくものではあるが…
「この大会で俺が融資している成果物を見せて欲しいって言えば分かると思うぞ」
「あぁそういう」
「そっ、良い機会だろうしな」
「分かった、俺も参加するよ!」
「寧ろお前の場合は組む相手がいないと大変だろう」
「あぁ…」
という訳で
「キャロルと武闘会に出る事にした」
「我が魔王、それは良いのですかダグバ達がハルトが出るなら俺達も出せぇ!と五月蝿いのですよ」
「それは俺に任せろ!文句ある奴らは闘技場に集めろ」
闘技場
「文句ある奴はかかってこい!土日祝除いて日中相手になってやらぁ!!」
「お役所仕事かふざけんなああああ!!」
ゴオマのツッコミを合図に怪人軍団が襲いかかるのであった
そして暫く
「ただいまー!皆分かってくれたよー!」
返り血浴びながら帰って来たハルトにどんなしたんだ!と怯えるウォズがいた
「だってダグバ達は手加減出来ないじゃん、今回の俺の参加目的は人間なんかを死なせない為に手加減を覚えるだからな!」
「何でそんな前提なんですか!後、発言が上位存在過ぎますよ我が魔王!」
「だって普通の人間がオートガード無しのデフォルトな俺に傷一つ負わせるとか無理ゲーだし」
「そうですが…それですと生身の一撃で我が魔王を倒せる千冬妃は…」
「ウォズ、それ以上はいけない」
「寧ろ逢魔に普通の人間はいなかったのですか?」
「普通の人間って、それこそ真耶くらいじゃない?」
「あの方は彼の方で最近の戦闘力がおかしいですけどね」
「……今度、真耶専用のライダーシステムを用意しないとな」
「そうですね」
「ってな訳で俺は若獅子タッグトーナメントの為の特訓を開始する!」
「具体的にどうするのです?」
「キャロルとの連携を高めるのだ!」
「………既に相性抜群の夫妻である我が魔王とキャロル妃にこれ以上どんな連携力を求めて?」
「確かに!俺とキャロルの間には最早、言葉は不要なまでの信頼関係がある…どうしよう、俺としては手錠で繋がっての共同生活とか考えていたのに…」
「我が魔王、それナツキがエルフナインや咲那と休日にやってる奴です」
「前言撤回!それしたらダメな奴だ!!」
そしてキャロルと一緒にエントリーを済ませて対策を練る
「俺とキャロルの連携を高めようと思ってもカンストしてるから今更か?」
「何を言う、オレとお前に限界値などあるものか」
「俺に限界は無いの精神、流石はキャロルだぜ…なら俺の考える作戦もわかっているだろう?」
「ハルト…それが分かったらオレ達はこんなに苦労してない」
「成る程、作戦はこうだ!キャロルが糸で相手を拘束したら俺が気絶するまで相手を殴り倒す!!」
「そ、それは……やって良いのか?」
「大丈夫だよキャロル……正々堂々と卑怯に戦うのだ、使用武器はナイフにするのだ」
「嘘つけ絶対ナイフに仕込みがあるだろう」
「え、そこまでバレてる?これスペツナスナイフって事が…」
「お前が短剣で勝負するとは思えない」
「まぁ俺のメイン武器は刀か槍だし」
「言っておくが二代鬼徹と聖槍は使うなよ」
「使わないよ…俺そこまで信用ない?」
「信用あると思うか?」
するとハルトは涙目で
「キャロルっていつもそうですよね!俺の事を何だと思ってるんですか!」
「バカ」
「鋭利な言葉の暴力!!」
その頃 ナツキは松永燕にタッグを組もうと声をかけたが彼女は既に直江大和なる男子とタッグを組んでいたのである
「困った、どうしよう…俺とペア組んで戦ってくれる奴なんているかな?」
だがまぁ色んな運や縁はあるもので
「じゃあ一緒にやろうよ」
「お前…まさか!」
そして若獅子タッグトーナメントの予選会が始まったのである
最初はどうやら乱戦での勝ち残り戦らしい一部はシードとの事だが
「ふぅ…シンプルで良い」
「おい待て、まだ殴るなゴングが鳴ってから殴れ」
「はーい!」
「それと今回はお前に任せる、オレはむさ苦しいのは嫌いだ」
「良いの!んじゃ俺1人でここに居る全員をサンドバッグにしても良いんだ!」
「いやそこまでは言ってないぞハルト」
「あはは〜合法的に人間を殴り飛ばせるなんて久しぶりだから遠慮なく楽しませてもらわないと」
「ハルト、分かっているな手加減だぞ手加減」
「分かってるよキャロル、死なない程度に加減はしてあげるから」
やはり日頃の行いか嫉妬か知らないが襲われてしまう
やっちまえー!とか言ってるが
「っと」
まずは蹴って来た奴の足を掴むと
「えい」
そのまま武器代わりにして振り回したのである
雑に叩きつけるだけでもこの威力である
「取り敢えず、これで減らすか」
と思ったが一部がキャロルへと襲い掛かろうとした、何か一部はラッキースケベを狙っているようにも見えたので
「死ね」
軽い声でキャロルへ襲いかかった奴へと人を投げつけ、避けた奴には顔面跳び膝蹴りを叩き込むのであった
「これでよし」
「相変わらず腕っぷしだけは化け物だな本当、こう言う状況では凄く頼りになる」
「そりゃ当たり前」
「気のせいだと思うが何故、ピンポイントに急所を狙える?」
「え?料理でお肉を解体していると何処の肉を殴れば動きが止まるかなんて直ぐ分かるよ」
「いやその理屈はおかしい」
「後は経験かな、俺はこの試合前の特訓で、とある世界にいる大勢の人間をサンドバッグにした結果、効率の良い人体の壊し方を体得したんだよ」
「そうか……ん?おい待て今なんて言った?」
その問いにハルトは恍惚とした顔で一言
「結論、人を殴るの凄く楽しい」
『クウガとは真反対な思想だな』
「だからこそ輝いて見えるんだ、届かないからこそ尊いんだよ…あぁ…もっと人を殴り壊したい!」
「血も涙もないのか!」
「それは心外だよキャロル、俺はただ…ムカつく奴等をただただ殴り倒したいだけなのさ」
『何というグロンギ的メンタル』
「けどそんな化け物相手に喧嘩売った人がいたね」
「あぁ…ダグバか?」
「ハハハ!いやいや貴女の事ですが?」
「記憶にないな、そんな思い出は燃やして覚えてない」
「んな訳あるか、いきなり俺に殴りかかった癖に!」
「何の事かさっぱり分からないな?」
わざとらしく笑う余りカチンと来たので
「けっ…なら、もっかい束とキスしたら思い出すか?「おっと手が滑った」っ危ねぇ!」
今度はキャロルが糸で人を縛るとそのままこっちに目掛けて投げ飛ばした、それにカウンター合わせて殴り返したが
「キャロル!テメェやっぱり覚えてんじゃねェか!」
「何を言う、これは……そうだ、思い出し激怒だ!!」
「どっかで聞いた事あるな、つか思い出したんかい!」
『思い出し激怒って、お前が定期的にやってる発作だろ』
「キャロル……俺は人に思い出されて怒られるような事を……やった事がない」
「どの口が言うか、この女誑しがぁ!」
「失礼だな純愛だよ」
「黙れポンコツ!」
「言ったな!この忘れん坊がぁ!!」
互いに遠慮なしに武器持って喧嘩を始めた、ハルトが懐から取り出したベイクマグナムをキャロルに向けて発砲、しかし弾丸は糸の壁を編み込んだ軌道に逸らされる
「久しぶりの喧嘩だぁ」
「そうだな、以前は色々あって中座したから最後までしっかりやるのは初めてだな」
「うんうん、やっぱり時折はこうやって不満をぶつけ合うのもありかな」
「これが正しい形かは分からんがな」
そして
「「さぁ」」
ハルトは特殊警棒を取り出し、キャロルは手袋に仕込んだ糸を改めて伸ばすと笑顔で
「「少しは楽しませろぉ!!」」
何故タッグ同士で戦ってんだコイツ等はと思うが、チャンスと思い仕掛ける奴がいたが それは悪手である
キャロルが近くの参加者を糸で縛り即席の鎖分銅にして回して投げるとハルトは近くの参加者でガードベントして それを防ぐ
「な……なんで?」
「近くにいた、お前が悪い」
容赦なかったのである
「お返しじゃあ!」
ハルトは参加者で投擲するもキャロルはあやとりの要領で糸を合わせて即席の壁を作り上げた安易なラッキースケベなど認めない
完全に戦いの余波で他者を巻き込んでいた、流石は魔王覚醒したばかりの頃でも喧嘩で街が消し飛ぶとすら言われただけはある
「中々の壁だな」
「当たり前だ、さぁどうする」
「糸の壁程度で俺を防げると思うなぁ!!」
『BAKING!FULL BLAST!!』
と明らかに超次元バトルしてる横で
「待て!待つんだ!!時が来たらハルトと戦えるから落ち着けええ!」
ナツキが相方を苦労して押さえ込んでいたのである
そしてハルト、ナツキ達は順調に本戦参加を決めたのであるが
「すまんなハルト、カッとなってしまった」
「いやいや俺こそ煽って申し訳ない」
「そうだな、お前は少し反省しろ」
「こういう時はお互い様じゃない?」
キャロルを膝枕しながら仲直りでイチャイチャしていたのは言うまでもないが…周りには倒された猛者達の山が
「あかね!大変だハルトがこの世界で大量殺人を犯してしまいました!」
「人聞き悪いなナツキ、失礼な全員峰打ちで止めてるよ」
「お前の体の何処に峰がある!この人間ハルバートが!」
「まぁ俺達の本戦参加は当然だな」
「つか大半、お前達が倒したからな」
こんなのウォーミングアップである
「ナツキも生き残っているようだな」
「ナツキと組んだのは……瀬馬卓真?誰だ一体、そんな奴いたか?」
と首を傾げたのであったが、はて何処かで聞いた事があるような名前だなとボンヤリ思っていたが
「…………キャロル」
「何だ」
「ナツキと組んだのはヤバい奴かも」
「どう言う事だ?」
「勘だけどね、まぁ俺がいれば大丈夫か、思ってた以上にトーナメントは楽しめそうじゃないか」
「まぁ、やる気なのは良い事だな」
キャロルはやれやれと呆れるが
「そう言えばチーム名はどうする?」
「剛力チームで良くない?」
「筋肉バカはお前だけだぞ?」
「おいおい俺が万丈さんと同じとか褒め殺しかヨォ!」
「褒めてないが?」
「え……んじゃどうするの名前?俺のネーミングセンスは壊滅なのはご存知でしょ?」
「うむ…ならば」
チーム名は スクラップアンドビルド になった
「俺がビルド担当だな、アナザービルドだし」
「ビルドは錬金術の分野で担当はオレだが?」
「え?」「え?」
「大丈夫なのかよ」
両者が睨み合うのを見てナツキは大丈夫かなぁと思っていたが
「いや待て、確かに創造の前には破壊が必要とも言っていたな良いだろうスクラップ担当は俺に任せておけ」
「お前の場合はデストロイだがな」
「え、世界の破壊者?」
「その二つ名は恐れ多すぎるんだけど!」
まぁそんな感じで予選を突破したのだ 大会は翌日 その帰り道
「いやぁ、久しぶりのストレッチで体が解れたよ」
「お前…前より強くなってるな、もうオレでは勝てないかもしれん」
「いやいやキャロルのが強いよ〜まぁ俺が強いのも当然、何せ鍛えてますから」
シュッ!と響鬼と同じポーズを決める
「天才なキャロルや束、千冬達と比べると凡人の俺には努力して積み重ねる事しか出来ないから……後、鍛えたら何とかなるって響鬼さん言ってたし」
『お前のような凡人がいるか』
「以外といるんじゃない?」
そう答える姿には魔王としてのカケラはない、出会った頃と変わらない能天気な青年の姿だった
「はぁ…」
「んだよ」
「いいやオレはとんでもない男に惚れているなと思ってな」
「おいおい褒め殺しかよぉ!」
「調子に乗る所は変わらないがな」
「そうか?」
「そうだ……しかし随分と派手に動いたな」
「そうしたら色々と目をつけに来ると思ってね」
「例えば?」
「ほら、あんな感じ」
指を刺すと待ってましたとばかりに現れたのは
「常葉ぁ」
まぁ見事にメモリの毒素にやられてやがる、端的に言おう ガンギマリしている
「さんをつけろよ、デコ助野郎」
ネタに走るのは忘れないが
「テメェがいたから…」
「あぁ、お前…さっき俺が武器にした奴か」
見覚えがあったのは先程の予選で武器にしたり投擲した男であった
「テメェの所為でえええ!」
『commander』
姿を変えたのはコマンダードーパント、強化アダプタ無しだから若干迫力に欠ける まぁ全身武装しているので脅威ではあるのだがな
そして現れたのは兵士ユニット コマンダーの由来通りの力だろう
「はぁ、ダル…」
だからどうしたでしかない確かに当たりの部類になるが…
「指揮官の頭が沸騰してたら勝てるもんも勝てんだろうに」
メモリの毒素で頭が飛んでいる奴に負ける訳ないだろう どんな武器も使い方だ優秀な指揮官とは冷静沈着でいるもの ハウンド見ててそう思う 目の前のドーパントにそんな迫力はない
「黙れええええ!!」
全身兵器のコマンダードーパント そのミサイル攻撃は簡単に払えるものだったが背後にキャロル
「っ!」
『ネズミさんになって良し!』
「ふっ!」
ミサイル着弾と同時に上がる爆炎と煙 勝利を確信した爆破を見て高笑いするコマンダーだが
その先には
『マイス・タートルフレーム』
甲羅のような盾を構えて防いだ亀がいたのである
「なったの亀じゃん」
「なんだと!」
「ナイスだよ、アナザーマイス」
『気にするな』
『ナイスでマイス!……ほぉ、新ギャグか?』
「うるさいぞアナザーゼロワン」
アナザーバイスやアナザーマイスのように契約者に直接干渉可能なアナザーライダーは貴重、咄嗟の時だと姿を変える際のタイムラグがネックになる
「さて…彼女を殺そうとしたよな?なら殺される覚悟くらいあるよね?」
「な、何だそれ…まさかお前もメモリを!」
「お前に話す必要ある?」
「だとしても関係ないな!」
「そうだね関係ないね」
「やれ!」
と兵隊に指示を出すが
「アホじゃねえの?」
『ゼロワン』
アナザーゼロワンに変身、体から黒いクラスターセルが解き放たれ兵隊をモグモグ咀嚼して倒していた
「んなぁ!」
「こんなもんよ」
「貴様ぁ!」
再度攻撃しようと武器を構えるがアナザーゼロワンの予測はそれを上回る
「たぁ!」
跳躍により顔面へと飛び蹴りを叩き込み吹き飛ばすと
『ブリージングベア!』
「たぁ!」
両手から冷気を放ち動きを止める
「そして!」
『フレイミングタイガー!』
「はぁあ!」
真逆の火炎攻撃により温度差による肉体へのダメージが入る
「かーらーーのーー!」
『ブレイキングマンモス!』
踵落としの要領で振り下ろした足のエネルギー態がコマンダーを踏みつけると呼び出したアタッシュカリバーの必殺技を発動する
『charge rise!FULL CHARGE!カバンストラッシュ!!』
赤いオーラを纏ったアタッシュカリバーを構えバッタの跳躍で肉薄
「せいやああああ!!」
すれ違い様にコマンダードーパントを両断すると断末魔を上げながら爆散したのである
「ぐ……うぅ…」
「さぁて、お仕事完了っと怪我はない?」
「ない」
「そりゃ良かったよ、もしキャロルに傷がつこうものなら……コイツには司法が慈悲に思わせる程の悪夢を味合わせるから」
『悪夢と聞いて!』
『下がってろジーク!!』
砕けたメモリを確認して、小鷹さんへとドーパント撃退したので使用者の回収を電話で依頼して変身解除、軽く一息つくと
「んじゃ帰ろう、キャロル」
「あぁ」
2人で手を繋いで家路につくのであった
霧彦さんや井坂にもメモリの調査をさせているがやはり犯人の尻尾が掴めないと来ているのでイラつく気持ちもあるが
「どうなってんだ」
ハルトは驚愕していた、届いたアタッシュケース、それは問題ないのだが中身は
「マイスドライバーにバックルだと…」
そう今代のライダー 、マイス達が使うベルトとバックルにライドエグズが2個ついていた
手紙には
「何々?
【新しいベルト送ります頑張ってね
DX良い仕事した火野カグ槌 より
p.s 君が変身できるとは言ってない】
「何がDXだ!変形玩具がゴラァ!!あと変身出来ないの確定演出してくんなぁ!!まぉ俺が使っても変身出来ないけどぉ!」
知ってたぁ!とばかりに目線を逸らした後
「ふーんだ!!世界は俺が大嫌いなんだ!変身出来ないのにこんな素晴らしい贈り物をするなんて…」
涙目でソファーでの不貞寝を決め込むのであったが
「何で変身ベルトとアイテム一式送ってくるんだよ!俺がなれないの知ってんだろうがあああああ!」
ひとしきり叫び終えると
「はぁ…取り敢えず、試すだけ試してみるか」
溜め息吐きながら取り敢えず胸にマイスドライバーをつけてライドエグズを装填し構えを取る
「変身!」
やはり何も起こらない
「知ってたよーー!マイスはお嬢様の許可ないと変身出来ないって!!」
涙目でベルトを外してアタッシュケースに戻すと
「わ、わぁ…」
『泣いちゃった!』
ハルトは涙を流すのであった、取り敢えず貰ったものなので使い道くらいは考えないとならない…取り敢えず
チームマッドサイエンティストに渡してリバースエンジニアリング(一度分解、構造解析からの再生産、分かりやすく言えば科学版の投影魔術)を頼む事にしたのだが
「うぅ…」
『はぁ、そろそろ諦めろ』
「俺が諦めるのを諦めろ!」
『それならジクウドライバーを使えば良いじゃないか前に試したろ?』
「そうだけど…」
そう以前、試しにとジクウドライバーでアナザーウォッチを使った事がある…しかし
「………」
『なら我慢しなさい』
「お前達は俺の保護者か?」
『違うのか?それで……今回の参加目的は手加減を覚えるのだけが目的か?』
「んや、別にある」
『そうか…なら俺達からは何も言わない……が』
「が?何だよ?」
『ゴルドドライブ、言ってやれ』
『黒川あかねがチームマッドサイエンティストのラボにあるマイスドライバーを使おうとしているぞ?』
「あかねさーーーん!!アンタ何してはんの!!!」
思わず関西弁になる程に慌てたハルトは大至急本国に戻るのであった
そして帰った先では、あかねに近づいた狂人達が自分達の発明したベルトを布教するという、マッドサイエンティスト達のプレゼン大会が始まっていたのである
「まず見てください、この近未来を思わせる流線型のボディー!」
「いや何してんだテメェ等!!」
「あ、魔王」
「あ、ハルト」
「あかねさん!貴女何してはるの!マイスドライバーは制御バックル無いと危ない代物でっせ!!」
「だから辞めて別のベルトを見ようかなと」
「だからと言って、どうしてマッドサイエンティスト達に頼むの!いや確かに逢魔一の技術屋連中だけども!」
「落ち着け魔王…彼女は自衛の力が欲しいと言ったのだ我々はその力になりたいのだよ」
「それ殊勝な心掛けだが……メカ凌馬、その手にあるのは?」
「これはゲネシスドライバーと新作のザクロエナジーロックシードだよ」
「テメェ、あかねで新作ロックシードの人体実験しようものなら締め上げんぞゴラァ!つかザクロをエナジーにするとか正気か!!」
「だ、だがドライバー単体での安全性では私の発明が一番の筈だ」
「そ、それは確かにそう!」
元が異世界で人類が生き残る為の装備品だからというのは納得するが
「では我々、スマートブレイン製のベルトはどうかな?」
「戦極ドライバーを超えられる安全性と性能は確保されてるかな?カイザとか灰化するしデルタは精神病むしファイズは…」
「無論、安全装置は完璧だ資格なしならベルトが自動で外れる」
「おい違うだろアークオルフェノク…オメェの安全装置ではベルトが人を弾き飛ばすが正解だろうが!」
「確かに…ならばネクストシリーズはどうだ!」
「ネクストって人間も使えるの?」
「………ミューズの変身者は人間だぞ?」
「確かに!!じゃあ滅茶苦茶有力候補だ!」
「では。デザイアドライバーはどうだ!」
「あかねは既に上位モデルのヴィジョンドライバー持ってんだよ!」
「イクサはどうですか!」
「それが過去編の奴じゃないなら良いけどな!」
と話していたら
「取り敢えず戦極ドライバーとネクストシリーズは採用な…あかねはどのライダーが良いの?」
「えーと…」
すると何処から共なく
「闇黒剣!如何して此処に!?」
だが、あかねは
「もうダメだよ、ずっとハルトに内緒にしてたのに来たら」
「あかねさん!?貴女、それ持ってない言ってたよね!!出てきたら俺に話してって言ったよね!隠し事されて俺はショックだよ!」
「ごめんねハルト……けど……この子が私を選んだの、もう使ってカリバーになっても良いよね?」
何か使う方向にゴールしそうだったので
「あかん!使ったらアカン!!闇黒剣はアカン!ちょっと下がってて!その魔剣はへし折ってやる!!」
「無銘剣に選ばれた人に言われても…それに大丈夫だよ持ったけど私は悪い未来見てないから!」
「本当?」
「持ったばかりの頃はハルトが死ぬ悪い未来とか色々見えたけど最近は見えてないから!」
「やっぱり悪い未来が見えてたんたかい!」
「私が見た未来だと、ハルトが心臓を魔剣で貫かれて死んでた未来が見えたりしたの」
『あ、あぁ……アレか』
凄い身に覚えのある展開に
「やっぱりあの時の俺って結構ピンチだったんだ」
ダインスレイブ刺さったのって結構なピンチになったのだなと冷や汗をかいていた
「えーと……ハルト」
「何?」
「私、ジャオウドラゴンが欲しいな…お願い作って?」
そんなお願いにハルトは
「まぁそれなら…ってジャオウドラゴンも危ないんだよ!変身者が簡単に使ってるように見えてても危ないの!」
「ハルト……お願い…」
涙目上目遣いで迫られたのだから
「もう仕方ないなぁ!!直ぐに作ってあげるから待っててね!」
『チョロ』
『おい』
と取り出したのは 壁からガーゴイル、ドリルマンドリル、うそつきウルフのアルターブックと ニードルヘッジホッグ、天空のペガサス、ジャアクドラゴンのライドブックを取り出したのである
「こんなに…どうやって集めたの?」
「そりゃ王様ですから!因みにニードルヘッジホッグはベアトリスから借りました!」
「そ、そうなんだ…」
「すぅ……何とか…何とかなれえええ!!」
不思議な事が起こった!ライド、アルターブック達が共鳴して一つの本へと変わるのである
その名は
『ジャオウドラゴン』
ライドブックを取り あかねに渡す
「完成!だけど…聖剣とこの本は本当に危ない時だけ使ってね!これだけは約束して」
「うん、ありがとうハルト!」
「本当にだよ!!けど水上運動会の事もあるから念入りに行こう、聞こえるかデュデュオンシュ!!」
そう呼びかけるとクラックからオーバーロードインベスの1人が現れた
「此処に!」
魔蛇が蘇らせたオーバーロードの1人 デュデュオンシュが恭しく現れるとハルトはあかねを指差し
「武闘会に俺が出ている間、彼女達を影ながら守れ」
「御心のまま」
「頼むぞ」
そう頼むとデュデュオンシュがヘルヘイムに戻ったのを確認したのを一息つき
「よし…チームマッドサイエンティストよ、俺のライダー変身計画について何か分かった事があるか?」
すると唯一が代表して一言
「それについては……何の成果も得られませんでしたぁ!」
「嘘だろオイ!」
やはり仮面ライダーへの道は遠いのであったが
「変わりにマイスドライバーは量産可能です」
「え、仕事早い」
「酸賀さんが、製作者だろう十二支同盟のサル担当とコネクションがあったとか」
「酸賀さん?その話詳しく!!十二支同盟と渡りをつけたとは初耳だよ!」
「いやぁ…このベルト、堅実に見えて凄くトリッキーな発明だ…」
「そ、そうなのか…って誤魔化すなぁ!」
100年前の技術力ながら恐ろしいとの事らしい
その頃 あかねは闇黒剣を持ち
「これで良しと…………大丈夫だからねハルト…あんな未来に絶対させないから」
とジャオウドラゴンライドブック片手に呟くのであった
予告
ついに始まった本戦 最初の相手とは!そしてこの大会の裏の意味とは!
次回 若獅子タッグトーナメント2 お楽しみに!
オマケ短編
メフィスとフェレスが加入した直後 ハルトは馴染みあるメンバーを紹介した
「えーと」
「うむ」
ウォズ→好き
ヤクヅキ→嫌い
ジョウゲン、カゲン、フィーニス→好き
「「以上!」」
「喧嘩売ってるなら買うぞクソガキ共がああああ!!」
「落ち着いてくださいマイロード!!」
「離せアイザック!此奴等には礼儀を叩き込んでやる!」
「ダメですよ!それなら双子以前に若様に礼儀叩き込まないと大変なことになりますよ!」
「それもそうじゃ!」
「何でそんな事言うの?」
挨拶
「国王陛下、この会議室にいるのは各星系や銀河でも名うてのインフラ事業を担当している企業連合の者達です」
「へぇー全く知らないメンバーだな!!!スゲェ!全員エイリアンみてぇな面してやがる!」
『失礼!』
「こ、こほん…国王陛下、皆に挨拶を」
「うん、おはよう!」
「あかん」
『あのドゥークー伯爵が関西弁に!!』
散歩では
「ふぅ…朝から見えるものが違うのは良い気分や野良犬虐めてたチンピラ締め上げて、ナツキを蹴飛ばして気分良いな!」
『犬蹴飛ばすより悪い事してるのに良い事したと思ってる相棒……尊敬しかないぜ』
「そしてアナザートライドロンを前に【轢けるものなら轢いてみろや!】って煽り運転する自転車がいたから全力で跳ね飛ばしてきたよ」
「その前にアナザートライドロンを見て煽り運転した自転車乗りが危なくない?」
ある時
「ウォズ、俺とクソジジイ、どっちが良い上司だ?」
「え?答えて良いのですか?」
「答えわかってしまったぁ…」
子供心?
「おい待てよ!そんな金属バットで殴ったら怪我しちまうぞ!」
「良いよこんな奴、それに俺も怪我しても良い、俺…喧嘩好きだから」
リーゼントの先生とは変わってるなと当時小学生男子のハルトは思っていた
「そんな事ねぇだろ、えーと…ハルトか…お前さん何でそんなイラついてんだ?」
「名前で呼ばないで……なんか心の中がいつもグチャグチャで…とても……イライラするんですよ、だからこうやって人を殴ったり殴られたりしてると気分が晴れるんですよ」
「そうか…なら!俺に話を聞かせてくれよ!」
「何なんですか?子供扱いしないでくれます?俺はアンタみたいに口先だけの正義しか語らない先生って人種が一番嫌いなんだよ」
「まぁそう言うなって」
「………アンタも俺にある何かが欲しいの?」
「あ?」
「ほら、彼処で見てる奴みたいに色んな奴が自分を見てんの…だからアンタもそうなんでしょ?」
そう言うと現れた男はよく分からないスイッチを押してバケモノになった
「っ!おい下がってろ」
とリーゼントの先生が取り出したのはバックルをつけて構える
「え?」
3
2
1
「変身!!」
そして姿を変えて現れたのは
「仮面……ライダー!」
ハルトは目をキラキラと輝かせると
「宇宙来たああああああ!!!仮面ライダーフォーゼ!タイマン張らせて貰うぜ!」
その姿に
「仮面ライダー……フォーゼ!そんな仮面ライダーがいるんだ!俺…知らない…それよりも…本当に仮面ライダーっているんだ…!!」
と目を輝かせていたが誰かに肩を捕まれ指輪をつけられ
「え?」
「ほい」
『スリープ』
バックルを触るとハルトは眠りについた
「え?………zzz」
目を覚ますとリーゼントの先生も誰もいない夜の公園だった
「何か……夢でも見てたのかな?……けど、あのリーゼントの先生に酷い事言ったかも…次会ったら謝ろう」
ーーーー
「って事があったような」
「「………」」
「まぁ無いよな!俺のいる世界には仮面ライダーいないし、小学生の頃にはフォーゼなんて放送されてなかったし!きっと子供の頃の夢なんだろうけどな」
「なぁ、他にどんな夢があったの?」
「えーと……イマジンに襲われた所を電王やゼロノスに助けて貰う夢とかかな?」
「…………」
「どした?」
「知らぬが仏ですよ」
「そ、そう?」