何も言わずに出て行った事を千冬達に謝罪したハルト今 罰を受けている具体的には
「ご、ごめんなさい…」
ロープで縛られ、蓑虫のように木に吊るされていた
「独断専行の罰だ甘んじて受けろ」
「そうだよ!心配したんだからね!!流石の束さんも今回は怒ってるよ…今ハル君の首を折る練習してるんだから!」
シャドーボクシングをしている束
「束待ってくれ、その前に私の魔法で火破りにしたいかな…そうだ…ある魔法に必要な骨の彫刻があったね、成人男性の頭蓋骨が欲しいんだよねぇ」
指輪を恍惚な顔をしてみる錫音を見て思わずハルトは涙になり
「俺に出来る範囲でお願い聞くので命だけは勘弁してください!!」
「言ったな」
「はい!!喜んで!!」
「聞いたよハルト、ね束?」
「そうだね!束さんの耳と脳細胞がキチンと記憶したよぉ!」
「……あれ?どの道、俺死んだ?」
「いやぁこれは魔王ちゃんが悪いよ」
「あぁ」「反論の余地ないですよね」
「これが後の世に言う、魔王への仕置きですか…我が魔王良く耐えましたね本当」
そして制裁を終えたハルトは無事に業務に復帰、周りの手助けを受けながらだが仕事をこなしていったが
「うーん……この辺の開発はもうちょい後だな」
街の開発計画の進行を確認したハルトは書類と睨めっこしていると
「ん〜」
「どうされましたかハルト様」
俺の隣に控えてくれたカメレオンデッドマンが尋ねる、この間の影武者の功績と擬態能力を高く評価され逢魔王国の諜報部門に任命した管轄としては三人娘の部下となるが重要ポストの抜擢に異を唱える幹部はいなかった。因みに本当の顔は嫌いという事で今はリバイスの若林長官の顔を借りているとの事
「いや、最近の都市開発速度が早くてな…そう言えばこれはお前が促進してくれたんだよな」
以外にも事務仕事が得意なカメレオンデッドマンの手腕に関心しかない
「えぇ数は正義、それを集める為ならば今の投資など瑣末ですから」
「後の大きな収益に繋がるか…流石の視点だカメレオンデッドマン…部長と呼ばせて貰うけど良いか?」
「勿論ですともハルト様」
予想外の所で良い人材が仲間になってくれと感謝するしかないな
「じゃあ都市開発はこのまま進めてくれ…それと人が多いって事は乱破の類もいるだろうから引き続き警戒も頼むぞ諜報部長」
「お任せを…ではヴィオレ殿達と打ち合わせですので」
「おう気をつけてな」
部長が退室したのを確認したハルトは、ふと疑問に思ったことがある
「そういやぁ俺、ナチュラルに怪人呼べるようになったなぁ…」
前まで怪人の力を使える事が出来て嬉しかったが召喚出来る事を知ったのは最近の事だが
「頼りになる……それなのに怪人ってだけで嫌われて差別されて……それって理不尽なんだな彼等だって生きてるんだから」
『どうしたよ詩的だなオイ』
「そうかな?「ハルト様」入れ」
「はっ!失礼します!ハルト様、至急リムル様がお会いしたい事があると」
「リムルさんから?何だろう?」
珍しいなぁと思いハルトはテンペストに向かうのであった
テンペスト
「リムルさん、お久しぶりです」
「あぁよく来てくれたな」
「ははは、勿論ですよ友人の頼みを断る訳がないでしょう」
「そう言ってもらえて助かるよ」
そして議事堂に向かう途中に立ち話で内容を確認する
「へぇ…ミリムさんが」
「他の魔王に手を出すなって言うって」
「何だろう騙されそうだな」
「俺達も思ったよ…なぁハルト」
「何です?」
「ちゃんと寝てるか?クマが凄いぞ」
指摘され鏡を見ると凄いクマが出来ていた、そういやぁ最近眠れてないなぁ…寝るとキャロルの事ばかり出るからなぁ…
「え?いやぁ最近仕事が楽しくて楽しくて…あははは!」
「いや寝ろ!変なスイッチが入る前に!!あのゲルドでも無理せずに寝てるぞ!!」
「大丈夫ですよ〜お酒飲んで寝ますから」
「寝酒は体に毒だよ…」
「あはは〜知ってますかリムルさん、人間の体って簡単には壊れないんですよ〜」
「余計に怖いわ!!本当に養生しろ!」
「ポチッと」
『ジオウⅡ』
するとハルトの血色は良くなっていき
「俺、復活!」
「なんつーか便利な能力だよなぁ、それ」
「体しか治せませんがね…心は治せませんから」
「どうした本当に」
「何でもありません、それでまさか呼んだのは俺にミリムさんが去った事を伝えに来ただけではないですよね?」
「あぁ実はな」
議事堂に入って聞いた言葉に驚いた
「え?イングラシアに?」
確か人間の都市だよな何しに行くんだろ?
「良いんですか?テンペストの総統が単独で人間の国に行くなんて」
「我が魔王?」
「悪かったってウォズ」
この男、つい先日まで仲間に黙って影武者を立て異世界に一人行っていた口で言うなとはウォズの口から言えなかった
「あぁシズさん……俺の恩人の心残りがあってな、それを果たしてあげたいんだ」
「そうですね心残りは果たすのが筋ですよね…俺も行きたいなぁ〜…」チラリ
「ん?一緒に行くか?」
「我が魔王?」
が今は機でないな!
「いや何でもない…んで俺はぁリムルさん不在時のテンペスト防衛協力と言った所ですかな?」
「頼めるか?」
「えぇテンペストの方にはお世話になってますからね、うちの兵士を好きに使って下さい」
「いいのか?そっちも国防で軍備がいるんじゃ」
「大丈夫ですよ、実は特訓の成果で異世界からライダー怪人を呼び事に成功しましてね」
「っ!…それ大丈夫なのか?世界の敵みたいな奴だろ」
「ははは!リムルさん、それを言ったら俺もですよアナザーライダーは世界の敵だったんですから、それに反応的な子には少し従順になるよう教育するので大丈夫ですよ人間は餌やゲームの的ではないってね」
最近、入ってきた偉そうなお洒落コウモリ野郎には軽くだが地獄を見てもらった、ダグバの破片で強くなった気でいるんじゃないと身の程を教えた断じてキャロルに振られた悲しみを拳にぶつけたかったからではないと言っておく、そう断じて違うのだ!!
「成る程な、そりゃテンペストの協力も即答出来るわけだ」
「それだけじゃないですよリムルさんだから協力するんです、それに俺がやりたい事ですから」
つーかライダー怪人が往来歩いてたら士さん達危ない…この思考に行き着いたと同時にハルトは
「取り敢えずあの人たちには俺から言っておこう…そうだよキバの世界ではファンガイアと人間は共存共栄出来てたじゃん、アレこそが俺の目指す世界なんだよ……うん…」
「あ、ありがとなハルト助かるよ」
「いやいやそんな事ありません…あの…良ければテンペストで一番綺麗な場所をお借り出来ませんか?」
「ん?別にいいけど何に使うんだ?」
「いや最近ですねぇ彼女達を怒らせたので、そのお詫びをと思って」
「怒らせたって千冬さん達をか?お前何したんだよ」
「お願いしますリムルさん!何も言わずに貸してください!料金は払います!でないと俺の首が折れるんです!!物理的に!!こう…コキって!」
まさか束が首を折る練習をしてるなんて思わなかったんだよ!!試しに見せてと言ったらお試し用のマネキンの首が綺麗にへし折れたのだ、アレが未来の自分になるのではと頭を抱えていると
「いや本当に何があった!!」
「俺は草加さんみたいに覚悟決めてないんですよ!!」
「決めろよ覚悟、ハーレムを形成した男ならな」
「いや俺に死ねと!?つかリムルさんもハーレム云々は人のこと言えませんよね!!」
「何だと!俺がいつ形成したんだ!」
「シオンさんとシュナさんを前にさっきと同じセリフ言えますか!?」
「何で二人の名前が出てくるんだよ!」
「嘘でしょ!!気づいてないの!?」
と言い合いしていた姿は日常的なので皆微笑ましく見ていた、一部の面々は赤面していたがな
数日後にリムルさんがイングラシアに向かったのでハルトは話し相手を失ったが約束通り協力の兵士達を送ったのであった…まぁ平和だろうから観光や技術を学べと言ってあるので問題ないだろう…ただ千冬がノリノリでハクロウさんの所に行ったのを俺は見逃さなかったのである
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最近ウォズ達が慌ただしく動いているが何かあるのだろうか?まぁ俺に報告しない辺り大した用事ではないのだろうな、聞いても後でと言われるし
最近ブルムンド王国やユーラザニアと正式な国交樹立に伴い色々と大変である。内政や外交の人手も足りないので色んな奴を呼んでみたのだが
「内政は別として俺の身内で外交出来そうな奴が少なすぎる」
元々組織運営を得意としていた面々をスカウトすれば内政面は楽になるのだが外交はそうもいかない
外交とは国の窓口、その大使となれば王の言葉に等しいのだ生半可なものには任せられない…故に人選も悩ましい所、怪人達の場合は一部例外を望き他種族は滅ぼすのがデフォルトなので平和的解決など夢のまた夢だ
となると頼れる人材は限られる最初に浮かんだのがウォズ、ジョウゲン、カゲン、フィーニスの古参組だが
イメージ
『我が魔王のご意向に逆らうのですか?」
『え〜そんな話聞けないなぁ〜』
『知らんやれ』
『へぇ〜では戦争ですね!』
「れ、連中に交渉は無理だなぁ…と言うよりライダー組は外交を任せられないんだけど」
ではジョーヌやヴィオレならどうだろうも思ったが無理だ、送った国で核撃魔法の雨が降る
ネオタイムジャッカーの脅威がある以上はアナザー、仮面ライダー組は国内に残って欲しいのだが背に腹は変えられないな
「やっぱりブラン頼める?」
「はいお任せ下さい」
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そんな感じで日は進み
「賑やかだなぁ」
篠ノ之製作所の大工ヒューマギア、最強匠親方もハイオークの面々に混ざってるし
弁護士ビンゴはヴィオレやジョーヌ相手に犯罪者の量刑を軽くするよう動いたり無罪を勝ち取ったりしてる
腹筋崩壊太郎も街で人々を笑顔にしているときた、まるで
「ヒューマギアの実験都市だな」
飛電或斗さんの夢だけど、叶うと嬉しいなぁ
「我が魔王」
「わーってるよデイブレイクタウンの二の舞はない様にする……後はヒューマギアの皆がシンギュラってくれると嬉しいなぁ」
いつかは彼等は彼等ヒューマギアとしてキチンと種族として認知できるようにしたい…誰もが差別や偏見なく居られる国の実現のため各種族や仲間達の意識改革は当座の課題だ
「その為にも頑張らないとな!」
「はい……その…あの…我が魔王ですよねカメレオン殿ではなく…」
「そうだよ!何なら手料理作ってやろうか!そうだな満漢全席だ!」
「それでこそ我が魔王です!今日は宴会と行きましょう!」
「俺に何人前作らせる気だぁ!」
取り敢えず前回の影武者を上手くやりすぎだ部長!!と笑うもウォズがいない所では
「もっともっと強くならないと…仲間も沢山集めて大きくしないと……よし!」
『ハルト?』
「なぁ相棒、頼みたい事がある」
そして
「ありがとうアナザーセイバー」
『良いって、けど中身は空だぞ?』
ハルトの手には大型手帳のような白い本がある題名はないが
「大丈夫、ネフィリムの捕食能力を入力して…そうだこの間戦ったあの化け物のデータも書き記しておこう」
そして本…アルターライドブックに物語を記し始める
また、ある世界では
『ねぇ君、ダグバの整理で消されたくない?』
『何だお前?リントが何故、俺達の言葉話せる?というより何故ダグバの名を?』
『未来を教えてやるよ、見込まなしと判断したダグバに粛清されて消える全員だ…お前が持つお守りの力を取り込んでもだ』
『何だと…』
『それが嫌なら俺と来い、新しい世界でダグバに怯えずにリントを狩れるけど?まぁ一定場所のリントは狩るのはダメだけど』
『ほぉ…まぁ良いだろう、俺は使い走りのままじゃ終われないからな』
『交渉成立、さて…他に賛同者は?』
『『『賛成だーーー!!!』』』
『良いだろう俺について来い!』
「ってな訳で王国に住む予定のズ、ベ、ヌ集団のグロンギ達だ皆仲良くしてくれ」
「ちょっとお待ちを!?何殺人ゲームに興じる危険種族を受け入れてるんですか!」
「大丈夫だよ、俺の国と友好関係にいるリントは襲わないって新しい掟にしてもらってるから」
「え……えぇ……」
「ヌ集団にはウチの国の技術部で働いてもらいたい、ベ集団は警邏を頼む、ズ集団は俺の直属部隊として働いてくれ!」
『『『うおおお!!!ハルト様万歳!!』』』
「何で協調性のない戦闘民族の心を掴めてるのですか我が魔王!」
「それは…俺が王様だから?」
「答えになってませんよ」
「まぁダグバに粛清されかけたのを助けたんだから感謝はされるだろ」
「あぁ……なるほど」
「それとユウスケさんには一声掛けておこう絶対に…この町でクウガ対グロンギは見たい気もするけどダメだな」
「因みにメやゴは?」
「声は掛けたけど連中はゲゲルが優先みたいだね今はダグバの粛清対象外だからかな?」
ガドル閣下は仲間に欲しいなぁと思っているのは内緒だけど
「ラ集団も仲間に欲しいなぁ〜」
とほんわかしているハルトであるが
「いやいや、そんなノリで仲間増やされても…」
「そう言えば…この力を使えば心変わり前の木場さんやチェイスにも会えるんじゃ…いやいや」
1ファンとしては会えたら嬉しいが身勝手に巻き込むのは自分が許せない…しかし
「サインをもらいに行くくらいは「ダメですよ」ちっ…さて…やるか」
グロンギの面々を紹介した時、ユウスケさんや士さん達は身構えたが彼等はボスに弱いからという理由で殺されかけたので保護したのだから攻撃しないでとお願いすることとなる