無冠の王 アナザーライダー戦記 リテイク   作:カグ槌

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超えた一線

 

 

 

 

 

その夜 ハルトは1人で拠点の外に出ていた

 

「あの攻撃…」

 

思い出されるのは鎧甲冑を助けたとも思える攻撃 文字通り目にも止まらぬ速さだった

 

 

この世界の聖遺物によるものではないのは分かった…だがあり得るのか?だってアレ

 

『クロックアップだな』

 

アナザーカブトの言葉にだよなぁと返すハルトこの世界では渋谷に隕石が落ちてないのは確認しているが

 

「いや確かにワームやネイティブの方を逢魔王国に招きましたけども!」

 

まさか自分達が呼び水となり仮面ライダーを引き寄せたのだろうかと考えていたアナザーライダー達であったが

 

当の本人は

 

 

「よし天の道を行く人を探すぞ!そしてサインを貰う……街の豆腐屋を中心に探す探索隊を結成しよう!」

 

 

目を輝かせていて尚且つブレてなかった悪い意味で

 

『うぉーーい!呑気か状況を考えろ!!』

 

「っせぇ!あの人に会えるんだぞお前たち血眼で探せぇ!」

 

『公私混同って知ってるかァ!?』

 

「知ってるが?」

 

『なら堪えろ!!今はそんな事してる場合じゃねぇよ!』

 

「天の道を行く人に会うという一大事が…そんな事だと……アナザーW 許さん!!」

 

『おい!何か不思議な事が起こりそうな感じがするぞ!』

 

『最近新しいライダーが始まったからな!』

 

『ハルト!お前、日蝕に生まれた世紀王じゃないぞ!』

 

「おい!ビルゲニアに謝れ!」

 

『あー!もうこの厄介オタクめ!!』

 

「あ!言ったなテメェ!」

 

アナザーライダー達と喧嘩していたら窓がバン!と開き中から千冬が出てきた

 

「ハルト、騒ぐなら他所で騒げ!煩くてかなわん」

 

「って!!……わーった」

 

千冬の言葉と拳骨で大人しくなったハルトであった

 

「それでどうだった?」

 

「ナツキに裏切られた…あの野郎…今度会ったら…」

 

「会ったら?」

 

「ここを…こうしてやる」

 

と体を動かしながら説明しているが千冬は分からなかったようで

 

「何をしているんだ?」

 

「え?ナツキの首を折る練習」

 

『それ実質死刑宣告だよな?』

 

「恩を仇で返す奴に慈悲はいるか?」

 

「まぁ今の奴は公僕だ上には逆らえん…気持ちは分かるがな」

 

「だから責めるなってか?まったく千冬は優しいな流石だ」

 

「いや、だが察してやってほしい、王様なら従うものの意を汲むのも大事だぞ…あと頭を撫でるな!」

 

「嫌か?」

 

「ち、違う…だが2人きりの時に…」

 

「分かったよ…千冬ありがとう」

 

「気にするな、それよりお前を襲った鎧甲冑だが」

 

「あぁそれならジャックライズして調べてみたんだが…」

 

言い淀むハルトに首を傾げた千冬

 

「どうしたんだ?」

 

「なんつーか面倒な手合いってのが分かったから皆に話すよ」

 

 

ハルトは溜息をつき、仲間が集まる部屋に向かうのであった

 

 

その部屋にてハルトは仲間達に報告した

 

 

「まず、あの鎧甲冑の正体はファウストローブ…その近縁種らしい」

 

「「「っ!!」」」

 

ファウストローブ それは錬金術師が編み出したシンフォギアのようなものだ、以前サンジェルマン達が使っていたのを見ていたので知識としてはあったが錬金術師の関与が浮き彫りとなったのだ

 

「だが話ではダインスレイブではないのか?」

 

「其処なんだよ意味が理解できねぇのがさ」

 

「だよね、エルフナインがダインスレイブ持ち逃げしてるんだからさ」

 

 

アナザーW達の検索能力が間違ってるとは思えない、しかしダインスレイブが二本もあるとは思えないというよりあってたまるかあんな魔剣が

 

「放置するには危険なんだよな」

 

ダインスレイブ、世界に伝承される魔剣として認知度の高いものだろう

 

何より恐ろしいのはその伝承と能力だ

 

抜剣したならば相手の血を浴びるまで鞘には収まらず、その刃で切られた傷は治らない呪いをかける

 

「俺の再生能力に対して唯一の弱点だからな」

 

フェニックス・ファントムやバグスターの再生な蘇生を阻害されるなら想定以上の脅威足り得るだろうと判断する

 

 

「まぁ考えられるならダインスレイブを複製してファウストローブに改造したか…別世界のダインスレイブを持ってきたかな〜」

 

「束の考えが正解だと俺は思うけど…それができる奴は限られるんだよな……取り敢えず鎧甲冑の対策は立ててるから次こそは捕らえる」

 

アナザーサウザーから来たラーニング能力でアナザーライダー達には対策が完了している次は逃さない

 

 

「で、奏者連中のキャロル拠点の攻撃は?」

 

「予定通りだね、このまま行けば数日のうちに仕掛けるよ…その間にチフォージュシャトーに行く」

 

錫音の言葉にハルトは少し悪ガキの笑みを浮かべると

 

 

「その予定変更する、裏切り者含めて連中を先にすり潰す邪魔される事気にしてたけど邪魔するくらいなら先に潰した方が早いよなぁ俺1人で全滅させてやる…いい加減白黒はっきりさせたいし」

 

ナツキの狙いが何かは知らないが予定通りにしてやるものか連中から貰い貰った情報より先に仕掛けて向こうの戦力を削ってやる

 

その言葉に3人は驚いた

 

「え、ちょっ!ハル君1人って本気で言ってるの!?」

 

「そだよ束?」

 

「いや別にそっち狙うのは良いけどキャロりんの力を考えたら消耗するのは良くないんじゃないかなぁって」

 

「んーだけどさキャロルの狙いがアレなら必ず出てくる…自分の計画が狂うのを嫌うからなアイツ」

 

だから前回現れたのだと言うと錫音も

 

「だけどSONGs…ライダーやブロスもいるし1人なんて旗色が悪い、私達も出た方が良いよ」

 

「数ならカリュブディスもいるし何なら逢魔からウォズ達を呼べば良い…それに乱戦に持ち込むなら1人の方が良い連中にエンドオブワールド叩き込んでやる」

 

「ナツキ達を殺すのか?」

 

「まさか〜やだなぁ千冬、そんな事しないキャロルを誘き出す撒き餌だよ…それにライダーシステムのモルモットだからね利用価値のあるうちはしないよ…まぁナツキには説教とお仕置きと御礼参りも兼ねてるから徹底的に痛めつけてやるけどね」

 

流石の俺もあぁまでされたら怒り狂うしかないと笑っていたのであった、マジビンタ2回は甘いなと

 

 

「フォトンブラッドを纏った手で頬を少しずつ灰にしてやろうかなぁって」

 

両手の指先をトントンと叩き合わせながら笑うハルトを見て

 

『何か北崎の奴を思い出したぜ』

 

『奇遇だな俺は浅倉を思い出したよ』

 

 

アナザーライダー達が何か言ってるが知った事ではない

 

 

「ナツキの奴に誰、裏切ったのか教えてやる」

 

 

ハルトの瞳から色が完全に消えているほどの怒りに千冬達は溜息を吐くしかなかった

 

「あのバカ、ハルトの性格を考えればこうなるのが分かってたろうに」

 

「こりゃナツキんの自業自得だね」

 

「まぁハルトがしたいなら私達は止めないけど…危ないと思ったら加勢に入るからね」

 

 

「分かったけど出番ないかもよ?」

 

 

 

翌朝

 

 

「♪〜〜」

 

 

ハルトはキャロルの拠点から見えるような位置にあるビルの屋上 その手すりに乗りながら陽気に口ずさんでいたのはキャロルが歌っていた歌…殲琴・ダウルダブラと明らかに歌とテンションが完全にミスマッチなのだが楽しそうな様子だ

 

「虚無こそが安寧の楽園か……世界の全てが無から生まれただっけ」

 

ハルトが見た仮面ライダーの中で同じような事を言っていた剣士を思い出す

 

 

「愛する者を失い千年も世界を恨み滅ぼそうとした不死鳥の剣士か」

 

 

キャロルと近しさを感じるが俺は封印したい訳じゃない もう一度伝えたいのだ

 

 

「ずっと一緒に……ん?」

 

 

同時にドタバタと五月蝿い音が聞こえてきたのでハルトは口角を限界まで上げた

 

 

「姿を見せたの時間を考えると…特殊部隊か自衛隊…もしくは…」

 

 

同時にドアが大きく開くと銃火器で武装した一団が入ってきたレーザーポインターがいくつかは急所に当たっている

 

「動くな!手を上げろ!」

 

「ん?良いのかい?上げても?」

 

軽口を叩くと頬を掠めるように銃弾が通過した

 

「今の威嚇だ!次は撃つ!」

 

真面目な奴等と含み笑いしながらハルトは

 

「はいはい……っとはい手上げた」

 

手を上げたのを合図にしていたからか同時にオレンジ色の装いをした黒刃の剣が複数展開されると銃弾のように放たれ一団に襲い掛かった

 

 

「「「「「ぎゃあああああ!」」」」」」

 

 

完全な奇襲に全員が襲われ体の各部位に剣が刺さり戦闘不能となる辺りは血の池へと変わる倒れた一団を見てハルトが笑った

 

「あーあ、だから言ったのに良いの?って」

 

そして地面に刺さったオレンジ色の剣を引き抜き肩に軽く載せると

 

「しっかし、こんな事出来るんだ無銘剣は」

 

そのままウットリした顔で肩に乗せた無銘剣虚無を見るハルトは楽しげな笑顔で

 

「生身で使えるのが高得点だねツインギレードやゾンビブレイカーは変身しないとダメだから」

 

『まぁ本来、武器ってそんな感じだからな』

 

「アイテムが武器になるのってあまり無いよな」

 

サソードヤイバーやイクサナックル、後はショットライザーやセイバー系列の聖剣かな

 

『おいおいハルト!俺っちのローリングを忘れてるぜ!!』

 

「あ、だー」

 

忘れてたと笑うハルトの頭部に鉛弾が命中した

 

 

遠くのビルから文字通り狙撃されたのである

 

ビルではライフルのレバーをコッキングして構え直した狙撃手がいたので合った

 

「命中…これで対象はしたな」

 

「あぁこれで奴の力は……おい!」

 

「っ!ば、バカな!」

 

仕事を完了させた筈の狙撃手はスコープ越しにあり得ないものを見た何故なら

 

「……ってぇな」

 

頭部が炎と共に再生し、ケロッとしていたハルトが立っていたからだ近くにある弾痕を見て

 

「ライフルか…喰らうと痛いな」

 

『普通は死ぬのだがな』

 

「だよなぁ今は不死身の体に感謝するよ、やっぱり人間辞めてんなぁ俺は…さてお返しだ!」

 

無銘剣虚無を地面に強く突き刺したハルトは右手にエネルギー球を生成し狙撃手がいるだろうビルに投げつける

 

同時に起こった爆破にガッツポーズをとる

 

「っしゃおらぁ!」

 

『派手だが…逃げてるぞ』

 

「だろうな狙撃って失敗したら逃げるんだっけ?けど良いんだ騒ぎが大きくなったら来るでしょアイツ等」

 

そう不適に笑うとハルトはアナザーウィザードの力で襲撃班を拘束し

 

『ゼロワン』

 

アナザーゼロワンに変身しトラッピングスパイダーの力で全員を天井に吊るしておいた

 

「コレで良し…後は〜」

 

そう言ったアナザーゼロワンは落ちていること銃や弾丸などを拾い集める

 

「何に使えるかわからないし〜あ!そうだ!」

 

迷惑料を貰うのと少し人質に細工を施したハルトはカラカラ笑いながら拾い集めていると聞こえるエンジン音に思わず

 

「あ!来た来た!」

 

笑顔が溢れたが来た人物の顔を見てすぐにつまらないと言った顔になる

 

「やはりお前か常葉ハルト!!」

 

「風鳴翼か……ハズレだなお前に用はない」

 

右手で首を傾け鳴らしながら退屈そうな声音に変わる

 

「何だと!!」

 

「せめてナツキか三人娘でも呼んでこい、お前じゃ退屈凌ぎにもならねぇよ」

 

「後悔するでないぞ見せてやる防人の歌を!」

 

「まぁ待てよ翼、そうカッカすんなって」

 

「奏!」

 

「天羽奏…プロトバースの使い心地はどうかな?」

 

「やっぱりナツキの話した通りか」

 

「なーんだやっぱりナツキの奴全部話してたか…メダルの出所までは話したみたいだな」

 

 

「あぁ…それとキャロルとの事もな」

 

 

「そうか…なら分かるだろ?俺と彼女の問題だ余計な手出しは無用、あと今回は交渉を望んでる、要求は一つ今回は静観しろ奏者ども」

 

聴くとは思えないが提案だけしておこう最低限の義理を果たす為に

 

「ならば人質を解放しろ!そうすれば「何さ?」……」

 

「まさかこの後に及んで命は助けてやるとか言う気か?笑わせるよなぁカリュブディス」

 

「えぇハルト様の言う通りですね」

 

ハルトはそう言い後ろを見るとカリュブディスがゆっくりと歩きながら現れたのであった

 

「お前は!」

 

「人質を解放しろか……良いだろう解放してやろう…カリュブディス」

 

「はっ!」

 

そう言うとカリュブディスは体にある大口を大きく開いた それを見て翼達は驚きながら止めに入る

 

「や、やめろー!!」

 

「待て、なぁ…しろって言ったり辞めろだったりどっちなんだよ、カリュブディスよく噛んで食べろよ」

 

『お母さんかお前は』

 

「人質を無傷で解放してくれ!!頼むから!」

 

「わかったよ、だってさカリュブディス………噛まずに丸呑みしろってさ!」

 

「はっ!」

 

それだけ言うとカリュブディスはロープで縛られた人質を大口で飲み込み取り込んだのであった

 

その際に聞こえた断末魔が彼女達の耳にこびりついてしまった

 

「ご馳走様でした」

 

「おー!偉いぞカリュブディス!ご馳走様言えたな!良い子だー!よしよしよし!」

 

と頭を撫でて喜ぶハルトであった奏者2人は戦慄している顔で睨みつけていた

 

「な、何故だ!お前達は目的が違っていても目指す場所は一緒だと思っていた…なのに何故!」

 

「え〜人質を解放したじゃん苦痛から囚われるくらいなら死を選ぶような人かなぁって」

 

「なるほど…その苦しみから解放させてあげたのですねハルト様はお優しい」

 

「そう言うこと、カリュブディスはやっぱり賢いなぁ〜流石は俺が作った自慢のメギドだ!」

 

 

笑顔で仲間の成長を褒めるハルトであるが翼はあり得ないと思いながらも問いかける

 

 

「お前に人の心はないのか!!」

 

 

 

「あるけど?連中に銃突きつけられて狙撃されてんだよ俺、可哀想に無抵抗な人間が撃たれたのさ〜」

 

『心にもない事を言う』

 

ーうるせぇー

 

 

「何が言いたい」

 

 

「殺そうとしたんだから殺されて当然寧ろ今までの対応に誠意すら感じてほしいけどなぁ〜いつでもこうしようと思えばできたって事だよ」

 

 

悪に満ちた顔で告げたハルトは無銘剣虚無を構えて2人の戦姫に告げた

 

 

「こいよ武闘派アイドル、俺達との因縁を清算しようじゃないか」

 

 

「良いだろう!行くよ奏!」

 

「あぁ!変身!!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

SONGs基地にある画面の向こうで見ていたエルフナインは悲しみに満ちた顔をしていた

 

 

 

「ハルトさん……どうして……」

 

 

長い付き合い故に彼の凶行を見てられないと目を背けてしまう

 

「あの馬鹿野郎!!」

 

 

「ナツキさん!!」

 

ナツキが基地から外に出たのであった

 

 

 

その頃、キャロルは同じように遠目から見張っていた拡大していたモニタの映像にエルフナインと同じように動揺している

 

「あのバカ…何をしている、そんな真似をしたら…」

 

あの能天気でヘラヘラしたお人好しが本気で世界と戦うつもりなのか…

 

「やめろ…そんな事…お前がしなくて良いんだ!お前はいつもみたいにバカみたいに笑っていれば…」

 

「それくらいハルトは本気って事だよキャロル」

 

「アイツは大事な人の為なら悪鬼羅刹に身を堕とすような奴だからな」

 

錫音達が前に立つとキャロルは怒りに顔を歪ませ

 

「お前達…何をしていた!!ハルトがあんな真似に走ったのに何故止めない!!止められると信じたからオレはハルトを任せられると思ったんだ!」

 

 

「あんな真似?一体何の話だ?」

 

 

「見てなかったのか…人質を目の前で手にかけたのだぞ!そんな真似アイツは絶対にしなかった!」

 

 

「え〜人質なんていたかな?」

 

「………何?」

 

睨みつけるキャロルであったが束はどこ吹く風で

 

「プププ〜キャロりんさハル君と一番長く一緒にいたのに何したのか分からなかったんだ〜」

 

「ほぉハルトの言葉ではないがキャロル…さてはボケたな」

 

「仕方ないよチーちゃん、束さん達と違ってキャロりんは独りぼっちだったもんね〜!」

 

「まったくだ、ははは!」

 

「何だと!貴様等…表に出ろ!消し炭にしてくれる!!」

 

「いいだろうこの間の件のお礼と行こうか!」

 

 

一触即発の空気になりそうだったので錫音はため息を吐くと嗜めるように

 

「はいはい2人とも煽らない、キャロルもだでないとあの時の頼みは履行しないよ」

 

「はーい」

 

「だが私は謝らないがな」

 

「ふん!…まぁ良いだろう、それで人質がいないとはどういう意味だ」

 

 

「タカメダルで生命探知してみたら?」

 

「ん?……これは!!」

 

「それが答えだ…あのバカが無策であんな事すると思うか?」

 

「だよねー…って束さん達が内緒でキャロりんといる事ハル君にバレたら束さん達も危ないんじゃ…お説教コースは嫌だよ…」

 

「だ、大丈夫だろう…事情を話せばハルトなら分かってくれるさ!」

 

「でもお仕置きならベットの上で…キャッ!ちょっ!チーちゃん!!何で束さんの頭を鷲掴むのかな!!」

 

「何、大した事ではない三月兎を締め上げるだけだ」

 

「ちょちょ!まさかこの間の件を根に持ってるの!!」

 

「持たないと思ったか?あの日は私の番だったのだ!」

 

「なん……だって!チーちゃんずるい!」

 

「貴様が抜け駆けしたせいで日が伸びたのだぞバカ兎が!!」

 

「いたたたたたたたたた!!してもらってるじゃん!!」

 

千冬が束をアイアンクローしている光景に思わずキャロルは問いを投げた

 

 

「おい待てベットだと?お前達ハルトに何をした?」

 

「え〜何ってナニだよ?」

 

「っ!!!なん……だと……!」

 

「そう言うことだよ、私達は一足先にハルトとしたわけだ」

 

「ははは、残念だなキャロル」

 

「ほぉ……すまないがオレは席を外すあのバカに用事ができた」

 

 

「あぁいってらっしゃい」

 

「ふん!」

 

キャロルは転移結晶を砕いてハルトのいる場所まで転移したので合った後

 

「ねぇねぇハル君とキャロりんどっちが勝つかなぁ〜」

 

「さぁね…けど上手くいけば良いかな」

 

「黒幕が釣れると助かる…か」

 

「もすもすひねもす〜!?…うんうん…わかった!ねぇねぇ、チーちゃん」

 

束はファイズフォンXを仕舞うと千冬に話しかけた

 

「何だ?」

 

「逢魔王国にチーちゃん宛の届け物だって」

 

「逢魔に…ハクロウ師匠からか?」

 

「いや違うみたいだけどフィーニスが届けてくれるって」

 

「そうか」

 

そう話しているとオーロラカーテンからフィーニスが現れた

 

「お久しぶりです妃様方」

 

「あぁそれで箱とは?」

 

「はい、実は宛先がなくて…先輩達も調べましたが爆発的な物でもないのは確認済みなので千冬様にと」

 

「ほぉ誰からなのだろうな?……ん?箱に書いてあるな…さたんさーべる?」

 

「何だろうねハル君に聞けば分かるのかな?」

 

 

「では僕はこの辺で「待ったフィーニス」何でしょう錫音様」

 

「ハルトから君に贈り物があるらしいから見守っていきなよ」

 

「魔王様から私に?」

 

ならば断る理由はないとフィーニスは屋上にある椅子に腰掛けたのであった

 

ーーーーーーーーーーーー

 

場面は変わりハルト側に戻る

 

「ははは!へい!!」

 

無銘剣虚無を携えて向かってきた翼の刀を受け止めると刀身を滑らせるようにして空いた隙に肘鉄を食らわせた

 

「がっ!」

 

「翼!このっ!」

 

プロトバースはバースバスターで射撃をするがメダル型のエネルギー弾を刃で受け止めるとエネルギー弾が吸収されるように消えていった

 

「な、なんだ…今の…」

 

「おぉ…」

 

これぞ聖剣 無銘剣虚無の力である

 

それはあらゆる属性攻撃の無効化、地水火風は勿論 光や闇なども相殺する優れもの、しかも複数に分裂するときた

 

恐らく存在を知ればキャロルが間違いなく欲する滅びの力だろうが

 

「手に馴染むな…」

 

ライダーウエポンはアナザーライダーに変身した時にも持つことはあるので慣れていると思っていたが、何故か無銘剣虚無はその前から馴染むのを感じたが気持ち悪いくらい手にジャストフィットしているので思わず

 

「何つーか…他の世界線の俺が使ってたのかなぁ〜」

 

今はどうでも良いけどなと不適に笑ったハルトは翼とプロトバースに目線を合わせた

 

 

「おいおい変身してないのにバテバテだぜ?」

 

 

「くっ…!」

 

「こんなんじゃミカどころかファラやレイアにも及ばねぇなぁ…弱すぎだ」

 

「っ!」

 

「だから引っ込めよ、キャロル達にメダルの技術渡した落とし前と責任は俺達が取る」

 

 

これに関しては完全に俺の落ち度である、ライダー技術を流出させたのだから責任は取らねばならないと思うし彼女達にも一応の罪悪感があるからな

 

 

「そうはいかない…お前達に任せるなど…防人の名が廃る!」

 

だけど何で諦めてくれないのかなぁ?と首を傾げる

 

「殴ってもダメ、言葉で言ってもダメときたら……はぁ…面倒くさっ」

 

すると空いた左手に現れた新しい無銘剣虚無が、あるアナザーウォッチへと姿を変わる

 

 

スイッチを押すと同時にウォッチは消えると無銘剣虚無に唯一宿す事の出来る流転を断つ炎 永久の灯が灯ると炎はハルトの全身を包み込むと背中から燃え盛る翼が生え体を包むように閉じた

 

 

 

そして周囲に羽が舞うのは、とある剣士

 

 

その体は全身は炎で焼け爛れたような鳥のような外見をした剣士、顔が炎で焼かれた苦痛に歪ませているような有機的な姿と手に収まる無銘剣虚無という歪な姿を持っている

 

 

1000年の虚無感に苛まれる 破滅の不死鳥

 

『ファルシオン』

 

アナザーファルシオン

 

 

「来いよ無知な戦士達」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





邪竜の滅竜魔導師さん、ありがとうございます!アナザーファルシオン爆誕!
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