そして数日間は嵐の前の静けさと言わんばかりの穏やかだった
そんなある日の事
「……ん?」
解呪が完了し完全復活したハルトは自分の体の様子を確かめる異常無しのようで後遺症の類はない
「バイスありがとうな、キャロルとカリュブディスを守ってくれて」
『いやぁー褒められて俺っち嬉しい!』
「まぁ当然だろ…よし皆に挨拶しないとな」
『それより。まずは着替えろ馬鹿者』
「あ、やべ前のボロボロ衣装のままだ…アナザーウィザード」
『はいよ、ドレスアップ』
魔法を使ったハルトは新しい服に着替えたのだが
「アレ?この格好……」
黒を中心とした民族風味の衣装だ
『ストリウスの服だ気に入ってたろ?』
「あ、ありがとうアナザーディケイドにアナザーウィザード!」
『ふわぁ…疲れたから俺達は寝る』
『起こしたら締め上げる』
「ありがとうなおやすみ」
相棒達には苦労かけたからなと笑顔で部屋の中に入ったのだ
「おはよう皆!」
「は……ハルトなのか……」
「そうだよ常葉ハルト完全復活、おはようキャロル元気してますかぁ!」
「ハルト!!」
元気よく挨拶した俺に待っていたのは駆け寄る彼女の抱擁
「元気な訳あるかぁ!」
「ごふぁ!」
ではなく顔面への降下キックであった、そしてそのまま後ろに倒れた俺の上にキャロルが馬乗りになりマウントポジションで殴り始める
「貴様が!寝てる間!どれだけ心配したと!思っている!よく呑気に!そんな事言えた!ものだ!人の!気持ちを!知れ!!」
!のタイミングで殴るキャロルの拳にハルトは耐えていたが一撃一撃が予想以上に重たかった
「………………」
『おい何故起きて早々死にかけてる?』
アナザーディケイド…コレに関しては
「お、おれにしつもんするな…」
グッタリと半分気絶仕掛けているハルトの胸ぐらを掴んで揺するキャロルは怒り顔のままで
「おい起きてもう二、三発殴らせろ!!でないと腹の虫が治らん!その呑気さを修正してやる!」
流石に不味いと思ったのか止めに入った
「キャロりんストップ!ハル君起きたのにまた寝ちゃうよ!」
「安心しろ束、コイツは永遠に寝かす!」
「安心出来ないよ!」
「それでは意味がないだろうが馬鹿者!!」
「治した意味がなくなるでしょ!もうポーションはないから辞めて!ハルトが寝たままだと私達も怪我治らないんだから!」
「HA NA SE!オレはこの能天気を殴らねば気が済まん!!」
「その能天気の力が今は必要でしょ!」
「………ちっ」
キャロルはハルトを離すとそのまま偉そうに仁王立ちして
「おい何してるハルト、さっさと再生しろ」
同時にハルトの殴られた箇所が高速で再生し元通りになった
「ったく…いくら再生するからって本気で殴る奴があるか…あ、治せるのが当たり前になってるのが怖い…」
「この間殴ったお返しだ、まったく…女の顔面殴るなど酷い魔王がいたな」
「あんれぇーお前もゴリラメダルの腕で散々殴ってねぇか?」
「ほぉ…オレに反論するとは、まだ殴られたりないか?」
「その前に魔剣から体張って助けたのに礼もなしか…俺に言う事あるよなキャロル?」
「ない、オレが助けてなんていつ言った?余計なお世話だ愚か者」
「あ?」「は?」
「あ、あの2人とも?」
「止せ錫音巻き込まれるぞ」
「いやぁ実家のような安心感だね」
「お前は暫く神社に帰れ」
「辛辣だよチーちゃん!」
周りが騒いでるが
「「………………………」」
2人は目線を交わした刹那の間に
「「(貴様)表に出ろやぁ(ぉ)!」」
胸ぐら掴んで睨み合うのであった
「はぁ…この2人は…本当に…」
「いつもの感じだね、チーちゃんお願い」
「任せろ束…さっさと辞めんか馬鹿者!!」
ゴン!と互いに睨み合う2人を同時に千冬は拳骨を落として沈めたのであった
「「…………………」」
2人は示し合わせたように睨むが千冬は覇気を込め威圧する
「何だ?」
「「何もありません(ない)」」
その覇気に押された2人は、やはり似た者同士であった
「なら座れ、ミーティングの時間だ」
素直に従った2人を見て状況整理と皆が席に座るのだが
「んじゃ会議を始めんぞー」
「おい待て、ハルト」
「何だ千冬……あぁ、お茶だな待ってくれ直ぐ淹れるからキャロル退いてくれ」
「良いだろうオレは「熱めと砂糖だろ」分かってるじゃないか」
「そりゃな」
「さっさと淹れてこい」
とハルトの膝上から降りたキャロルを見て
「違う!お茶もだが何故、キャロルを膝上に乗せている!!」
「……………っ!いつの間に!」
「いつもの事だろ?」
「違和感ないレベルまで侵食されてたよ!」
「寧ろよく気づいたね千冬」
「お前達の目は節穴か!!」
「まぁ当然だな、彼処はオレの定位置だ誰にも座らせん」
ドヤ顔のキャロルであった束が爆弾を投下した
「けど逢魔でウルティマに座らせてたよね?」
「あ…ば!「ハルト、誰だウルティマとは?」あ、えーと…俺の国の検察庁長官、司法の番人です」
「司法の…そうか…お前の国も大分発展してるのだな」
「それとカレラとテスタロッサって2人の裁判所長官と宰相?がいるよ、本当頼りになってさぁしかも戦闘でも強いときた…今の逢魔最高戦力だよ」
「あぁ…未来の貴様が言ってた奴等か、よく仲間にしたな」
「まぁ色々とあってね」
「何があった?」
「全員ハル君が熱いものを叩き込んで仲間にしたんだよね」
「貴様…」
「大分語弊があんだよ束!!」
「正解に言えば戦闘で倒して仲間にしたんだ」
「そう!」
千冬がフォローしたが時すでに遅し
「そうかそうか…やはりまた新しい女を囲っていたか!あの時の直勘は間違ってなかったか!」
「人聞き悪い事言うなよまだ3人とはそんな関係じゃないから!あの時ってどの時だよ!」
「まだとはいつかはなる気だろう!!」
「何言ってんだ人聞き悪いな!」
「あーもう!脱線してるよ2人とも!」
「「誰のせいだ!!」」
「話が進まんからお前らは少し黙れ!」
「「「はい!!!」」」
「大丈夫かな本当に」
「知らん、いつもの馬鹿どもで安心はするがな」
「そうだねハルトもいつも通りで安心するよ」
「あの馬鹿は寝てたのだから、もう少し大人して欲しいがな」
「そう言ってかなり嬉しい癖に、知ってるよ寝てるハルトの見舞いしてたこと」
「揶揄うな錫音、平常運転に戻って面倒くさいと思っただけだ」
「やれやれ何で皆、素直じゃないんだか」
ーーーーーーーー
そして皆から俺が寝てる間の情報を教えてもらった
簡単に言えば拮抗状態という所らしいがチフォージュ・シャトーに関してはネオタイムジャッカーとノエルが根城にしておりオートスコアラーの面々は連絡が取れなくなったとのことだ
「ポータルはオレ以外には開けんから逢魔に攻め込まれる事はないだろうな」
「まぁ攻めた所で皆いるから返り討ちが関の山だよねぇ〜」
主に3人娘とウォズ達にだ
「問題は此処での解決だな」
「幸いと言うべきかSONGsとはナツキやエルフナインのホットラインに加えハルト自身が共闘を打診した…まぁ向こうからすれば断る理由は無いと思うけど」
というより協力しとく方が現状は得ではあるが
「大丈夫かな?裏切ったりとかしないかな?」
「まぁこの世界の連中ならやりかねんな」
懸念材料を話すが
「安心しな連中が裏切ったらアナザーアギトの力で世界中でパンデミック起こすから」
『っしゃ噛み付くぜぇ!』
「おう、思い切りガブっといけ」
「何というか…脅しが脅しとして機能しているのは相変わらずだな」
「まぁアナザーアギトは一回使ったしな今更感がある」
「ハル君ってワンマンアーミーだよねぇ〜」
「止せやい、それはアナザーライダーの力であって俺の力じゃねぇよ…で、SONGsとは俺が交渉に向かう事にする」
ハルトの提案に思わず千冬達は立ち上がり反対する
「ちょっと待て流石にソレは危険だ病み上がりに行かせる案件ではないぞ」
「そうだよ!ハル君はゆっくりしてて!」
「だが連中の戦闘能力と対応を考えたらトップの俺が出張るのが自然だろ?お前達だ最悪人質にされる可能性がある、それにノエル達が仕掛けてくるなら好都合でもある俺1人でやる皆は待機だ」
人質にされる…この一言でハルトがまだ奏者達に対し猜疑心を抱いているのは変わってないのは分かる
「確かに合理的だな」
「敵の狙いが明白な以上、こうするのが最善だろうね」
キャロルと錫音は賛成したのだ
「キャロル、錫音!」
「誤解するな戦力を考えたら当然と判断しただけだ、それにオレも同行すれば問題ないだろう」
「キャロルには説明義務があるからな」
「ま、大丈夫じゃないかなぁ〜じゃあ束さんは機械方面の対策はお任せをスーちゃんは〜」
「私は魔法方面を請け負うよ人払いや見張りは任せてくれ」
「私は2人の護衛だな」
「頼んだよ皆、んじゃ今日はゆっくり休んで明日から行動開始だ」
その一言で解散となった
ーーーーーーーーーーーー
皆が思い思いの時間を過ごす中、ハルトは
「ふわぁ……ん……」
陽の当たる椅子に腰掛け眠った病み上がりなのは本当で体力が落ちていた、勿論精神世界ではリハビリがてらの訓練は続けているが
「入るぞ、ハルト悪いが話を…何だ寝てるのか」
キャロルは寝てるのを確認すると周りをキョロキョロと事前を動かし誰もいないことを確認すると、そのまま膝上に腰掛けた
「よし…本来なら体力を回復するのに時間がかかるのに…病み上がりが無理をするなこの馬鹿者が」
キャロルは寝ていたハルトの膝上に腰掛けて寝顔を見て呆れた顔をしている
「しかし…腹が立つ位に気持ち良く寝ているな…悪戯してやろう…」
と思ったが怪我の原因は己を守ったものなので勘弁する事にした
「………………動いているな」
キャロルはハルトの胸部に耳を当て聞こえる心音に安心を覚えた、あの時は完全に止まっていたから
「まったく…本当に馬鹿な奴だお前は彼処まで突き放したのに此処まで追いかけてくるとは予想外だったぞ……まぁ…そ、それだけ思われていたと考えれば悪くないが…」
オレから見たハルトは必要か否かで動く合理的な奴だった、だからこそ最初は互いに利用し利用されの関係で満足していたのだが
ある日ふと気づいた
ー待て…コイツ何も考えてないのか?ー
実際ハルトと接してみて分かったが、オーズを見せてくれたのは純粋に布教の為だったとそこは打算や思惑などなかった、これは使えるバカと思い利用してやろうとしたが
ーこの男、オレが見てないと何するか分からんダメな奴だー
気づけば魔女狩りの被害者を助ける為に廃墟を更地にするは公的機関の人間を返り討ちにするはカ・ディンギルを破壊するはとまぁやりたい放題していた、しかも止めるべき家臣が止めずに増長させているのだから手に負えない…だが関心のある事以外無頓着な奴と解ると世話を焼く事も多くなった、チフォージュ・シャトーに住まわせたのは互いの利益もあったからだが今となっては一緒にいたかっただけなのも知れない
その頃から惹かれていたとも言えるが
ー其処からオレの苦労が始まったー
「オレのいない所であちこち女を作りおってからに…全くお前はオレだけを見ていれば良いんだ女癖の悪さは生まれつきか?」
独白するキャロルは溜息を吐くと
「だが貴様がいたからパパの命題には他に意味があるのではと思えたのだがな感謝はしている……が」
少し考えれば分かった事なのにそれが分からなかった、それだけ心に余裕がなかったと言える、大事だと思ってくれる人がこれ以上自分を庇って死ぬ姿を見たくもない
「その……ハルトが死ぬと思ったら怖かった…だからな…もうあんな真似をするな…お前は寂しいと言ったがそれは同じなのだぞバカが」
その言葉は寝ていたハルトには届いていない筈だった
精神世界では
「うおおお!キャロルがデレたああああ!」
「五月蝿い!!」
「っせぇぞハルト!こちとら三徹で寝てんだ!」
ばっちり聴こえていたのであった
またコレを見ていた面々は
「キャロりんデレデレじゃん」
「束が言うな、お前も大概だ」
「どうしますか?時間的に起こした方が…」
「いやもうちょい見ようよ、その方が面白いし」
「バレたら大変な気も…ちょっとスズネ押さないで!」
「え?ちょっ!フィーニス!もうちょい堪えて!!」
「「「「のわっ!!」」」」
「っ!!」
ドアが開いて倒れた4人とソレを見たキャロル
「おい…何処から見ていた」
「えーと、病み上がりなんだから無理するなの所から」
「正直に話す奴がいるか!」
「まぁベタに最初っからってね…あはは」
「申し訳ありません、僕は止めたんですが」
「ちょっとフィーニス!裏切る気かい!?」
「止めたのは本当でしょう!!」
キャロルは赤面しながら体を小刻みに震わせている
「……………」
「あ、やば」
「フィーニス!アナザー1号になって直ぐに逃げるよ!!」
「スズネは僕に命令しないでください!!」
『1号』
アナザー1号に変身したフィーニスに3人が捕まって逃げるのを見たキャロルは
「待て!!逃すかぁ!お前達の思い出を今直ぐに焼却させてやる!!!」
怒りの形相のまま追いかけて行ったのであった
「………はぁ…アイツら、壊れた物を治すの俺の仕事だと思ってる?」
流石に起きてしまったハルトはアナザージオウⅡウォッチを起動して壊れた部屋を治すとファイズフォンXに着信が入る
「電話か…もしもし」
電話の主の声を聞いてハルトの顔は不機嫌になり電話を切ると書き置きをして外に止めてあるアナザーオートバジンを走らせたのであった
ーーーーーーーーーーーーーーーー
そいつから指定された場所はノイズの影響でゴーストタウンと化していた廃墟だった、バイクを止めヘルメットを片付けたハルトは呼び出した人物の元へと向かう
「悪いな病み上がりの所来てもらって」
「そうだな本調子じゃないから迷惑極まりないし今更、何のようだナツキ」
「そう不機嫌になるなよ今は俺達、協力関係じゃないか」
親しげに話しかけるがハルトは不愉快とわかる声音で話す
「そうだな…だがその前にお前が俺を利用した事、忘れたか?落とし前はつけさせてもらうぞ」
結果論として上手く利用されたのだ殴り返さねば腹の虫が治らない
「悪かったな…けど俺も国連所属で立場ってのがあるんだ分っ!!」
余りの物言いに腹が立ったハルトは超能力でナツキの首を絞めそのまま持ち上げた
「言葉は選べよ自称タイムリーパー、お前には利用価値があるから生かしてるだけだ…でなければお前みたいな蝙蝠野郎直ぐに殺してやるよ」
「あ…ま、まて……」
「そもそもお前がキャロルに余計な未来を吹き込まなければここまで酷い事態にはならなかったかも知れないんだよ!!」
少なくともメダル絡みで揉める可能性はあったが、ノエルとネオタイムジャッカーが接触を図るタイミングは潰せたかも知れないのだから、こいつの罪は重い
「あ…がっ……」
両手が首を抑えてもがくナツキを超能力で壁に叩きつけると拘束が解けたので何度か咳き込む
「す……すまなかった……ハルト…」
謝罪を受けたのでハルトは近くのテーブルに腰掛け不適に笑う
「それで何で呼び出したつまらん用事なら分かってるだろうな」
『おい今日のハルトは不機嫌だな』
『あぁ、魔王みたいだ』
『ウォズの奴がいたら喜んでるぜ』
「不機嫌にもなる、折角穏やかな日常が帰って来ようって時に呼び出されたんだからな具体的には病み上がりを叩き起こした上にキャロルや皆との時間を奪った罪は重い」
「い、いやまぁそれは悪いと思うけど…」
「ん?もう一回いっとく?」
「何でもありません!」
俺もそう思うし、またこの馬鹿には明確な上下関係を叩き込んで置かないとまた利用してやろうなんて思うだろうから
「こ、今回はSONGsとの共闘関係についての話だ…」
「それなら話ししただろ現場単位で協力はしてやる、だがなお前達の傘下には入らんぞ」
一個の独立勢力として力は散々見せているがそれでも自分達が上と頭が花畑なら相応に力を見せないといけないな…具体的には更地を作ったりかな
「も、勿論…その辺は司令も理解してくれてる…というより理解しないと危ないからな」
「それくらいは分かってるか」
「ち、因みにさ俺達に従えと言ったら?」
「逢魔にいる軍勢が本格的に動くだろうな……多分世界の主要都市が跡形もなく消し飛ぶ、ノエルが動く前に世界滅亡だな、お望みなら悪魔門を開いてやろうか?」
俺にしか従わない連中もいるからなと被りを振る、この世界くらい更に簡単に滅ぼすことが出来そうな最高戦力の出番かなとヘラヘラ笑うハルトであったがナツキは冷や汗が止まらなかった
「え、英断だった…流石司令…」
しかしこれは嘘である、逢魔に繋がるポータルはチフォージュ・シャトーで管理されているがノエルの拠点と化している以上は大軍を動員できないのだ
「その司令も特殊部隊を投入したがな」
言葉の裏には針千本ってね、と心の中でほくそ笑むのであった
「アレは一部の暴走だったんだ、司令の意思じゃない」
「そーかい、都合が悪けりゃ他人のせいは何処も同じだな」
「そんなこ「どーだってしても俺が襲われた事実は変わらん」…はぁ…何か戻ったなお前」
「戻った?何がだよ?」
「翼さんと決闘して何も感じなかったのか?」
・・・・・・・・
「決闘なんてしたか?」
「は?」「あ?」
どうも話が噛み合わないなぁ…そういやぁ前にもこんな事があったような気がするけど良いか別に物忘れが酷いって事だろうな…まだ寝ぼけてるのかな?
『ハルト…さてはボケたナ』
ーお前達、アナザーWをジープで引き回せー
『罰が前回よりエスカレートしてる!!』
『本当に残念だなぁアナザーWよ』
『だからなんだお前らそんなに嬉しそうなんだよ!!』
『正解は出番が多いからだ、お前は!』
『メタ的にキレんじゃねぇヨ!アナザークイズ!』
『さぁ覚悟!』
『捕まってたまるかああああああ!!』
『逃すな!アナザーWをアナザートライドロンで引き回すぞ!』
『俺、お前達に何かしたか!?』
取り敢えず笑った奴の仕置きは完了…だがアナザーW嫌われすぎ問題に頭を悩ませるハルトだがナツキを睨むも溜息を吐く
「しゃあない、んでお前等側の要求は何だ?」
「あ、あぁ…それが…っ!」
2人は何かを感じて動くといた場所に攻撃が着弾したのであった
「やぁ魔王、生きてるとは驚いたよ」
「ノエル!!」
「アレが…本当にエルフナインそっくりだな」
「やぁナツキ君、妹がお世話になってるね」
「あぁスンゲェ世話になってる…それと最近何故か知らないが手料理をご馳走になった」
「それは多分オリジナルの記憶から再現したんだろう、あぁ見えて以外と料理上手いですからね」
「何っ!俺はキャロルに手料理作ってもらった事ないぞ!」
『何処に劣等感を覚えている、お前』
『お前の場合、炊事周りが仕事だろうが』
なんて事だ!料理スキル故に人の手料理を食べられなかったのか!とショックを受けていると
「残念だったね魔王」
「はは…残念だったなハルト!…のわぁ!」
「行け、シュートベント(ナツキ)!」
煽ってきたのがムカついたので超能力でナツキを現れたノエルと黒騎士目掛けて投げつけたが
「無駄ですよ」
「けっ…役立たずが」
「おい!いきなり投げる奴があるか!「いらないので返します」うわああああ!」
ノエルは冷静に錬金術で防御、反射の力もあったのか俺目掛けて戻ってきたので取り敢えず顔面に蹴りを入れて止めておいた
「そんなんいるか」
「ふぎゃ!……ってて…アレが黒騎士か…」
「普通に会話再開出来る耐久性だけは褒めてやる、そうだあの鎧は見た目以上に厄介だから気をつけろよ特にダインスレイフにはな」
「あぁ…何せあのハルトが死にかけたからな」
「一言余計なんだよ、やっぱりノエルの前にお前から始末してやろうか?」
「怖えよ…ったくハルト?」
・
「はぁ…貸さなきゃいけんだろう?俺は約束は守るからな」
「言葉の節々に毒を感じるが…仕方ない…行くぞハルト!」
「俺に命令するな」
ナツキはバースドライバーをハルトはアナザーウォッチを構える
「良いですね、なら僕も新しい力を見せる必要がありそうだ」
とノエルが取り出したのはオーズドライバーだった
「は!?何でアレが!」
ナツキは驚いているがハルトは大体察していた
「多分、研究用のスペアドライバーだろうなぁ」
「オーズドライバーにスペアあるの!?」
「そりゃあるだろう…けどコアメダルと使える器がないとオーズにはなれないぜ?」
ノエルを指差して挑発したハルトだったが突如。ノエルの体から3枚のコアメダルが現れたのであった
「オリジナルの研究室にあったコアメダルです…それと同じホムンクルスである僕に変身出来ないと思いますか?」
「出来るだろうが映司さんや800年前の王レベルではないなら恐るに足りんな」
「念には念を入れた正解でしたね、オリジナルが製作したコアメダルなら何枚かくすねてますので…コンボで行きましょうか?」
ノエルの手にはメダルホルダーがあったのを見て
「メダルは返してもらおうか、それは俺の大事な人が作ったものだ」
「お断りしますよ、これは僕のものでもありますから…まったく貴方があの時、オリジナルを庇わなければコアメダルを総取り出来ましたのに…あわよくば彼女をそのままメダルの器に出来ましたからね」
「俺を恨むなら好きにしろ…恨まれる事をした自覚もある、だがな俺の大切に手を出すならキャロルのホムンクルスだろうがエルフナインの兄貴分だろうが俺の敵だ!」
対戦カードは決まったと言わんばかりにナツキは黒騎士と相対する
「んじゃ俺の相手は黒騎士だな」
「精々時間を稼げ、終わったら手伝ってやる」
「はいはい…仕事の時間だ……変身」
『ドリルアーム』『キャタピラレッグ』
「はあああああああ!」
ナツキはバースに変身し武装を展開すると黒騎士に体当たりをしたのであった
「お前の相手は俺だ」
「良いでしょう…パパの願いを叶える為にお前を排除する!」
ノエルは体から取り出したコアメダルを3枚ドライバーに装填しオースキャナーを構える
「キャロルや皆と過ごす幸せのためにお前を倒す!」
ハルトはアナザーウォッチに宿る力を解放させる
「滅びの歌を奏でましょう」
方や父の遺志に従い世界を滅ぼす為に
「歴史は俺が変える」
方や己の意志に従い大事な人達を守る為に
その力を使う
「変身」
『シカ!ガゼル!ウシ!』
それは本来は未来で生まれたコアメダル
異例の存在であり例外、偶蹄類の力を内包した俊敏さと突進力を持つ
『シーカーゼシー!シーカーゼシー!シィーカーゼシー!』
オーラングに刻まられるは最強の突破力を秘めたコンボ
仮面ライダーオーズ・シカゼシコンボ
対し周りは以前の同じようにアルシノテリウムとコーカサスオオカブトのロストモデル達が徘徊し装甲となる
『サウザー…』
ハルトが選んだのはアナザーサウザー
前回と同じようにアナザーサウザンドジャッカーは右腕にガントレット型として収まっているがドードーマギア・改の増加装備は外されている、軽量化と解析に特化させる為にというより病み上がりなので アナザーWサイクロンジョーカーエクストリームやアナザーゼロツーなどの解析能力も含めた最強フォームに変身が出来ないのが現状だ
「アナザーサウザー、俺達の強さは桁外れだ」
「見せてもらいましょうか、その力を……ふっ!」
オーズシカゼシは偶蹄類由来の瞬発力でアナザーサウザーの周囲を高速移動する、パターンやスピードをアナザーサウザーは残された複眼から分析
(成る程、このコンボは俊敏さが売りのようだな)
そもそもハルトが今までライダーや擬似ライダー相手に優勢だったのは、これまで見てしたライダーの知識から…つまり相手の事前情報有りで戦っていた、しかし知識がない相手に正面切って戦うのは危険、それ故にアナザーサウザーを使ったのだ
「バトルレイダー展開」
『RAID RISE』
バトルレイダーを2体召喚して死角をカバーするようにしたが
「無駄ですよ!!」
とシカゼシはそのまま全速力で走り出しバトルレイダーの一体を捉え壁まで体当たりで吹き飛ばし爆散させた
「必殺技でない状態でこの威力か」
量産型ながら耐久性に長けているバトルレイダーが受けたダメージから来る情報は瞬時に共有されるが必殺技に匹敵する突進力と算出された
同時にアナザーサウザーも反撃に出る
『ネオヒ』『ビカリア』
大量に生えた触手をビカリアの力で先端を硬化させ威力を上げると鞭のように多方向から攻撃した
次いでに黒騎士相手に何発か鞭打ちしておいた
「ありがとうハルト!これで!」
『セルバースト!』
バースバスターの必殺技で一撃をお見舞いし黒騎士にダメージを与えている
「しっかし」
マギアの重ね技でも捉えられない…なら次のプランに移るかと判断したと同時に
「今です!」
『スキャニングチャージ』
シカゼシは半人半馬となり持ち前の機動力が更に上がった しかもこれはアナザーサウザーの予測を超えていた速度であった
「せやぁ!」
まず最初の体当たりでバトルレイダーが爆散し反転した一撃でアナザーサウザーを粉砕せんと両前脚を高く上げたが
「そこだぁ!」
アナザーサウザーは右腕のアナザーサウザンドジャッカーに以前から仕込んでいたとある力をシカゼシ目掛けて解放した
「この間の借り…のしつけて…返すぜぇ!」
『ジャッキングブレイク!』
「吹っ飛べええええ!」
以前は解析の為に採取した力を武器転用する放たれたダインスレイフの黒い衝撃波はシカゼシコンボを文字通り吹き飛ばした
「がっ!!」
流石にデータの攻撃故に不治の呪いはないがそれでも大ダメージだろう
「ま、まさかカウンター待ちだったとは…」
変身解除されたノエルは怒りの眼でアナザーサウザーを睨みつけるが
「生憎病み上がりだから、体を激しく動かせないからね」
『王蛇』
アナザー王蛇に変わると右手にメタルホーンを装備したと同時に背後からメタルゲラスが現れた
「!!!」
「これでゲームセットだ!」
そのままジャンプしてメタルゲラスの肩に乗っかると加速し始め一直線にシカゼシコンボに襲い掛かるが
「舐めるなぁ!」
『スキャニングチャージ!』
先程と同じように超加速に伴う前蹴りで迎え撃った
「せやぁ!」「おらぁ!」
シガゼシストンプとヘビープレッシャーの激突は周囲の地面に大きな亀裂を起こし
両者はそのまま相殺された技の威力の反動で転がることとなる
「き、今日の所は引いてあげるとしましょう黒騎士!」
「ハルト!!そっち行った!」
「っ!」
ノエルの命令で走り出した黒騎士がすれ違い様にアナザーサウザーを切り裂くとそのまま転移結晶でノエルは撤退したのであった
「ちっ……待てやー!…うっ…」
変身解除したハルトはそのまま倒れて気絶したのであったバースが慌てて駆け寄る
「ハルト!おい……気絶してる…どうしよう」
本来なら保護して医務室に連れていくのだろうが起きた時に何が起こるかわからないし最悪、暴れるかもしれない何よりお尋ね者である以上保護するのも色々不味い下手したら身柄で一悶着ある
「けど無視でもしたら…」
それこそキャロル達が本気でこの世界に敵対行動を取るだろう最悪ノエルと共謀なんてなったらいよいよ世界の終わりだ
「そうだ!」
とバースが走り出した先にあったのはハルトが乗ってきたバイク アナザーオートバジンである
「これを使えば…えーと…」
きっと何かしてくれると思い適当に触っていたら
『BATLLE MODE』
くぐもった音声と共に変形したアナザーオートバジンは数度視線を泳がせ、倒れているハルトを見つけると
「頼む、ハルトをキャロルさん達の所に連れてってくれないか!俺が助けて連れてったら多分…ハルトが拘束具で縛られる可能性がある!」
それだけ聴くとアナザーオートバジンは首肯してハルトを俵担ぎすると思い出したかのようにアナザーオートバジンはデコピンでバースを吹き飛ばしたのであった