『相棒』と共に   作:ボスドゴラ親衛隊

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 スカーレットバイオレットにもボスゴドラをください。



『相棒』と共に

 

 突然だが俺は転生者だ。

 

 いきなりそんなことを言われても意味がわからないだろうが、君のいる『世界』が俺と同じなら、輪廻転生の概念があるだろうし実際に生まれ変わる前の記憶を持つ人間の話もざらにあることだろう。

 もっとも真偽を確かめることはできないため、所詮はかもしれないでしかないのだが。

 

 だがこれが別の世界に転生するとなるとどうだろう。

 

 その世界から帰ってくる手段がなければ話しようもないだろうがいないんじゃないだろうか。

 よって今の俺は世にも珍しい地球から脱出した最初の人類ではないかとそんなことを考えたりする。

 

 そんなオンリーワンな報告をしたところで、近頃よく聞く『転生』にはどんなイメージがあるだろうか?

 みんなは『人生イージーモード』だとか『知識チート』だとか、良いことばかりを考えるかもしれない。

 

 でもそれは物語の話だけだ。

 

 現実は……

 

 ひまだな………

 

 こうやって羊水の中に入れられて身体を伸ばすこともできず暇潰しの手段もないまま放置させられるのだ。

 いや、俺の母親は無論放置しているつもりはないのだろうが、こうして何ヵ月もじっとしていることを強制されると、しりとりのレパートリーもなくなっていくものだ。

 永遠に感じる一人しりとりを終えても終えてもそれが終わることはできなかった。

 

 でもな

 

 そんな暇な日々を乗り越えてみろ。

 

 その後待っているのは、周りの子どもたちと違う価値観を持ったまま、子どもとしての振る舞いを強要される面倒な社会だ。

 

 でもな

 

 それだけならまだ良かったんだよ。

 

 「酒持ってこい酒!」

 

 この親父である。

 

 親父は炭坑夫として働いていたそうだが、『とある』事件のせいで仕事を失くし、そのまま酒を浴びるように飲む生活を続けている。

 お袋の方も新しく産まれた弟の世話に追われて、親父の相手ができなくなってたのだが、その時に白羽の矢が立ったのが俺だった。

 前世の記憶もあり手間のかからない子どもだった俺が親父の世話をさせられた。

 いつも酒を飲んでは暴力を振るう親父には吐き気がしたし、今でも思い出したくはない思い出だ。

 

 そんなある日親父が『ポケモン』を拾ってきた。

 

 そうポケモンだ。

 

 この世界がポケモンの世界だと知ったきっかけがそれで、この世界がアニメのように甘い世界じゃないと知ったきっかけでもある。

 

 「この糞やろうが!」

 

 前世でもポケモンをプレイしていたからわかるその名前。

 

 ぎゅえー

 

 『ココドラ』が殴られている。

 

 もと炭坑夫であった父にとって鉱物を食べるココドラは仕事を奪う敵であったのだろう。

 もう記憶の奥底にしかないであろう理不尽な憎しみを小さな身体にぶつける。

 

 許せなかった。

 

 自分がポケモンを始めたルビー、物語の中盤で手に入れてからボスゴトラになるまでいくつもの苦難を共に乗り越えてきた相棒である。

 今思えば冷静になればたかがゲームのキャラクターにそこまで入れ込むなんてバカのやることだと思うし、健全な精神は健全な肉体に宿るという言葉の通りこの小さな身体が子どもらしい短気な心に引っ張られていたとも思う。

 

 だから家出をした。

 

 いや正確に言えば家出の定義は家族の構成員が無断で家から離れることだ。

 俺はともかく家族の方もせいぜい都合良い召し使い程度に思っていただろう。

 

 檻に入れられて震えていたココドラを抱えて村から逃げ出したのだ。

 

 それからの日々は刺激的だった。

 

 ゲームのようにひたすら看板のある場所をたどりながら一人と一匹で歩いた。

 レンリタウンという駅の街に来た時は線路を食べようとするココドラを必死で止めたり、ポケモンセンターで食事をしたりした。

 ココドラもポケフーズを食べるものかと思っていたのだが実際に渡されたのは鉄の塊でビックリしたっけ……。

 

 それからココドラの故郷にも行った。

 

 もともと親父が働いてた炭坑があった場所らしくって、たくさんのポケモンが生息している。

 

 まあ、一番驚いたのは……

 

 「でっか……」

 

 五十メートル近いサイズのバンギラスである。

 ここまで冒険していく中で人間に育てられたポケモンと野生のポケモンは全く違うことを知っていたけれども、流石に規模が大きすぎる。

 この事を知るまでは『たかが二メートル程度のポケモンが暴れただけで地図が変わるわけないでしょ』なんて思っていた。

 でもこれなら納得だ。

 そんな大きなバンギラスから守るように俺の前に立つココドラにも驚かされたりものだけど。

 

 次にたどり着いたのは雪の街『エイセツシティ』だった。

 ここについては語ることもない。

 こおりタイプのポケモンがたくさんいて、はがねタイプのココドラと戦いやすいポケモンがたくさんいたことだけだ。

 ただこっそり覗いた森の奥に怪しく光る瞳が見えただけだった。

 

 その次はチャンピオンロード。

 

 いずれ自分達もこの場所の先を通ることになるんじゃないかと期待に胸を膨らませる。

 

 その期待はあっさり叶ったのだが……。

 

 その日もいつものように二人で毛布にくるまって眠っていた。

 ひんやりとしたココドラの身体は旅で火照った身体を冷やしてくれて、こいつと二人で旅に出たことを改めて嬉しく思う。

 眠気で薄れていく意識の中、ガチャンガチャンという音が聞こえた気がした。

 

 次に目を覚ました時にはベッドの上にいた。

 警戒心の強いココドラがいつものように俺の腹の上で寝ているのを見るに悪意のある行動ではないようだと胸を撫で下ろす。

 するとじゃらじゃらという音と共に一匹のポケモンが現れた。

 

 鍵のついた輪っかのような姿をしたポケモンは起きろと言っているのだろうか、身体をじゃらじゃらと揺らして音を発てる。

 

 その時だったかな。

 

 「おおっ!、目は覚めたか少年!」

 

 俺が本当の『父さん』と出会ったのは。

 

 

 「うっ!、本当に行ってしまうのか息子よ!」

 

 「暑苦しいんだよ父さん!、二ヶ月前にもこのやり取りしたぞ」

 

 間はすっ飛ばして二十年後。

 国際警察になった俺が仕事に行くのを毎朝騒がしく見送ってくれるこの人は俺の師匠であり血の繋がらない父でもある『ガンピ』さんだ。

 一年中鎧を来ているおもしろおじさんなのだが、これでも四天王の一人で強さもチャンピオンに迫るほど強い。

 ちなみにここ『カロス地方』の四天王はいろいろと濃い人ばかりなので、こんな人が常識人になっていたりする。

 

 そんな騒がしい父さんに手を振りながら『オンバーン』に乗って空港を目指す。

 国際警察となって早三年、上司である『リラ』さんに振り回されながら、今日も仕事である。

 なにやら『ウルトラビースト』という不思議生命体を捕獲するために遙々アローラの地まで足を運んでいる。

 

 「ありがとなオンバーン」

 

 ここまで運んできてくれた友人を労いながら時間ギリギリの飛行機まで走り始めるのだった。

 

 

 「良く来てくれましたね」

 

 わざわざ空港で出迎えてくれた上司をあしらいながら仕事の話を始める。

 どうやら『ツンデツンデ』と呼ばれるウルトラビーストの捕獲が今日の仕事らしい。

 

 眠い目を擦りながら探索を始めると

 

 「     」

 

 それらしき生き物がいた。

 

 「頼むぞブロスター」

 

 明らかにいわタイプですといった風貌をしたそいつに、みずタイプのブロスターをぶつける。

 牽制で放つ『みずのはどう』を避けようともしないその怪物はブロック状の身体を球体に変化させ、こちらのブロスターを押し潰したのだ。

 

 「はっ!?」

 

 自慢のポケモンを一撃で倒された衝撃に少し焦るものの、冷静に次のポケモンを繰り出そうとする。

 しかし、球体となった怪物は凄まじい速度でこちらへ『とっしん』してくる。

 手持ちのポケモンは、いわタイプに不利な『シャンデラ』、おそらく受け止めることができない『クレッフィ』、ならば。

 

 「いくぞ!『ボスゴドラ』」

 

 通常二メートル以上の大きさを誇るボスゴドラだが彼のそれは一メートル半程度、本来の大きさよりも少し小さい。

 

 しかし

 

 「進化を越えろ!」

 

 父からもらったネックレスとボスゴドラの胸にある石が反応する。

 

 その瞬間

 

 鎧を纏った騎士がいた。

 

 黒い肌を露出している所も鎧のように白い金属に覆われ、片方だけ肥大化した腕はまるで剣のように鋭く尖っている。

 鎧を着ているからだろうか、その大きさは先程と違い、通常のボスゴトラよりも大きくなっている。

 

 メガシンカとはポケモンとトレーナーの絆の力によって起こる更なる進化の形だ。

 トレーナーとの絆も様々な形があり、メガシンカの形はそれぞれによって異なる。

 様々な冒険を乗り越えて、主を守るためにボスゴトラは騎士のような進化を遂げたのだ。

 

 「死なない程度に吹き飛ばせ!」

 

 主を気遣うように後ろを向く相棒に指示を出す。

 

 身構えるボスゴトラに知ったことか飛び込んでくる怪物に正確無比な剣撃が襲う。

 ひとつだけ露出していた瞳を貫いたのだ。

 

 そのままふらふらと倒れる怪物に『ウルトラボール』を投げる。

 

 カチッ

 

 どうやら今日の仕事は終わりのようだ。

 

 「おつかれさん相棒」

 

 まだまだ余裕そうなボスゴドラに笑いながら声をかける。

 どうやらこのアローラ地方にはたくさんのトレーナーが腕試しをするバトルツリーがあるようじゃないか。

 

 仕事を終えた二人はポニ島にあるというバトルツリーへ歩を進めるのだった。

 





 主人公 名前無し

 連載する時に名前が付くと思われる本作主人公。

 ルビサファ世代としてココドラを愛している。

 転生者としてわりと辛い環境にいたことで家出、一ヶ月ほど旅をする中で、カロス地方の四天王である『ガンピ』に拾われた。
 はじめは脱走しようとしていたが、暑苦しくも優しい彼に絆されて大人しくしていることに決めた。
 彼の子どもとして過ごしている中、相棒のココドラと共に修行をつけてもらってる。
 手持ちのポケモンはそれぞれ四天王たちから貰った『たまご』から産まれたポケモンたちで旅に出る前から苦楽を共にしてきた。


 XY本編では明らかに服装の違うフレア団に話しかけると、変装を解いて会話ができる。
 フラダリの計画を止めるため主人公に協力、ここは俺に任せての王道死亡フラグを建築していたが、本編終了後チャンピオンロードにしれっといる。
 殿堂入りしたあと再度話しかけるとバトルをすることができる。
 四天王よりも明らかに強いのでなぜ殿堂入り後にしかバトルできないのかは察してほしい。
 勝利するとボスゴドラナイトをもらえるのだが、次に同じ場所に来るとココドラのたまごが落ちている。

 手持ちポケモン

 クレッフィ (Lv.62)

 ブロスター (Lv.62)

 シャンデラ (Lv.64)

 オンバーン (Lv.64)

 ボスゴドラ (Lv.67)


 四天王が使用していたポケモンたちを使用する。
 明らかに四天王よりも強いのになぜ四天王でないのかは、エンドコンテンツとして割りきってしまおう。
 これといって通りの良い技があるわけでもなく、様々なタイプのポケモンを使用してくるのでかなり厄介。

 初手のクレッフィはガンピのように『まきびし』を打ってくる対戦で使われる『いばる』『イカサマ』は使ってこないが、『ひかりのかべ』を使ってくるので厄介。
 耐久が高いわけでもないので『かえんほうしゃ』などで焼き払おう。

 その次のブロスターは『みずのはどう』と『あくのはどう』に『アクアジェット』など怯み、混乱狙いの技に加えミリ残しを刈る先制技などかなり面倒、電気タイプの技で早めに片付けておこう。

 シャンデラは高い特攻に注意すればそこまで危険ではないが一致『オーバーヒート』や『シャドーボール』は生半可なポケモンを瞬殺するので『ゲッコウガ』などで早めに始末するべき。

 オンバーンは圧倒的な速さから『ばくおんぱ』や一致『りゅうせいぐん』などを打ってくる脳筋型、耐久はそこまでなので『きあいのタスキ』や『がんじょう』で耐えて返しの技で仕留めるとよい。


 最後に現れるボスゴドラはメガ個体であり、タイプがはがね ドラゴンに変化することもあり、弱点をつける特殊技(きあいだま)などがないと突破することは難しくこのゲームの最難関のひとつとして君臨している。


 サンムーンではウルトラビースト捜索の時にリラの部下として登場、真面目なようで直感で動くリラに振り回されている描写が多く、不憫な男という評価を受けている。
 こちらではバトルツリーにてバトルが可能、仕事終わりの腕試しとしてツリーを登っていたらしい。
 リラと同じ十戦ごとの節目に登場する。
 シングル限定キャラ


 手持ちポケモン

 1.クレッフィ 持ち物 『ひかりのねんど』

  ブロスター     『しんぴのしずく』

 2.シャンデラ     『きあいのタスキ』

  オンバーン     『ひこうZ』

 3.ボスゴドラ     『ボスゴドラナイト』

 基本的にはXYと同じだがレベルが同じであったりそれぞれに持ち物があったりとかなり厄介、クレッフィを出さない乱数を祈ることが勝利の鍵。

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