どうも、最近謎肉カップラーメン(カレー)を食うのに、お湯を入れすぎてもはやスープカレーに変貌させてしまったぷよでっせでございます。
はい、投稿間に合いませんでした。
前日までに本編は終わってたんで、後書きを書くだけだったのですが…
部活の練習が朝8時から17時まであるという練習2日間で完全に帰ってから倒れるように寝ました…
すみませんでした(マジ土下座)
ちなみにこれから試合なので応援(笑)お願いします←?
それではどうぞ!
あと一息
希望は現れる。
最後のHope
一人の風が起こした、奇跡。
この奇跡は、無駄にはできない。
それに近づく
黒い影
夜
「お願い!」
21時を周り、風野は絵里と希にグループ電話をかけていた。
風呂の上がったばかりで、パジャマ姿に少し薄いコートを羽織り、家の玄関先にて電話をかけている。
「…わかってたわよ」
「え?」
絵里は画面越しにうなづいており、希も「そうそう!」と苦笑いをしていた。
「…いや、ちょっ」
「かっちゃんなら、この状況を変えると思ってたんや」
「まぁ、二人ともそう思ったのはこの前風野が生徒会室を抜け出したあの時や。うちら、すぐに感じたで。かっちゃんが動くって」
「…そう、だったら……!」
「手伝い…ね」
絵里がそう言ったが、既にやることは終わりかけている。
「手伝いって言われても……あっ、なら今から講堂の使用許可頼むわね」
「は、はぁ!?今から!?」
「あのねぇ…私だってあの時から、二人に頼みたいことが色々合ったのよ!ライブするにしても曲は何がいいかとか!衣装とか!!」
「あ……なんか…ごめんなさいね………」
「じゃあ!そっちは頼むわよ!!ことりには秘密にするように伝えるのよ!」
「了解や!」
そう言い残し、二人は通話を退出して作業に移った。
「っ………終わったぁぁぁ………!」
長い一日だった。
息を抜くようにあくびをしながら体を天に伸ばした。
次の日…
UTX学院高校 A-RISEトレーニング室
「1・2・3・4・1・2・3・4」
ダンスの確認中…
翔が手拍子を取りながら3人の動きを観察していた。
そして曲が終わり、3人の最後のポーズ。
拍手をした後に曲を止めてそれぞれにコメントをするのが、今の仕事。
「あんじゅちゃんと絵玲奈ちゃんはタイミングもバッチリだったよ!ツバサちゃんは少し二人と遅れ気味だったかな?…あと、最後のポーズ、ツバサちゃんはもっと滑らかさっていうか、綺麗さを全面的に出してみてもいいかなって」
「なるほどね~助かるわ〜翔くん♡」
あんじゅは翔に抱きつき、「うわっ!!」と翔は離れようとするが、なかなか離れられない。
「…ツバサ、少し息上がってるぞ、休憩とったほうがいいんじゃないか?」
絵玲奈がツバサの様子を見て心配したが、当の本人は首を横に振り、「まだ…いけるわ!」と気合を貯めるように自身の頬を軽く叩く。
しかし、そんな様子を見た翔は「だめ!!休憩は絶対取って!水分、持ってくるから!!」
と、なにか恐怖を感じた瞳を一瞬したが、なんとかあんじゅに開放してもらって水分と冷えたタオルを取りに行く。
そして3人に水とタオルを配り、十五分間の休憩を取ることに。
「…ちょっと意外だな、案外ツバサちゃんのダンスって二人とあまり大差ないんだなって」
「?どうして??」
ツバサはなにか不思議なことを聞いた目をして翔に聞き返す。
「だって、ツバサちゃんはA-RISEのリーダー、そしてセンターでしょ?リーダーだからこそ、ダンスは二人よりも上手いのかなって最初は思ってたからさぁ」
「…翔君、正直ね、私はダンスが苦手な方よ、それにダンスならあんじゅのほうが上手いし、逆に声なら絵玲奈の方が上手だ」
「…え?じゃあツバサちゃんは」
「リーダーって言われてるけど、それは肩書みたいなだけだ。私はそんなの気にしてない。私はただこの四人で踊りたい。ただそれだけだ」
「…そうなんだ二人はどうなの?」
「私は…そうだな、スクールアイドルは昔からの夢だったんだ。あんじゅはどうなんだ?」
「翔くんがいる…私はそれだけで続ける理由よ♡」
ムギュッ♡
あんじゅが再度翔を強く抱きしめた。
リーダーってなんだろう…
少しだけ、翔にもわかった気がした。
御茶ノ水駅近郊
真姫は自身の家に帰るために、歩道を歩いていた
どこか寂しげな表情で舌をうつむいている。
キキーッ!!!
横でバイクが急ブレーキをして止まった。
運転手はヘルメットを外し、真姫にスペアのヘルメットを投げ渡す。
「Hey彼女!ドライブ行かない?」
「は、はぁ?何してるのよ風野…」
途中、昨日沼津に行ったからかあまりガソリンがなく、ガソリンスタンドに途中寄ってから向かった先はお台場海浜公園。
海の見えるこの場所からは建設中の学校の様子が見えており、工事のうるさい音がしながらも、海の風が優しく心を包んでいた。
「お台場ね、始めてきたわ…風野は?」
「前に希と絵里の3人で遊びに来たわ、ジョイポリスとか…あ、ダイバーシティのガンダム前とか」
真姫は「そう…」と呆気なく返すと、近くにあったベンチに座り、青空を眺める。
やはり、どこか寂しそうだ。
「…翔でしょ?」
「…ぇ、いや!ちがっ…!!」
焦って、赤面する真姫に、風野は「別にいいわよ」と流して真姫の隣に座る。
「あなたが翔のことを、狂うほど好きなのはみんな知ってるわよ。まぁ当のアイツは気づいてないけどね、だから今更ってことよ」
「…はい」
少し、沈黙が走る。その時…
コロコロ…トテッ…
真姫の足に花柄のボールが転がってきた。
「あ〜!まってーー!!」
「だめだよ〜!走ったら危ないよ〜〜!」
右の方から黒髪で、毛先が緑のツインテール姿の女の子、うさぎ柄のワンピースを着て、桃色のお団子頭の女の子二人が、風野たちの方に飛んできたボールを追いかけてきた。
小さい女の子二人、風野と真姫の眼の前で立ち止まると「すみません!ボールください!」と黒緑の女の子が手を出した。
「…!よし、ちょっとお姉さんが面白いもの、見せてあげるわ!」
風野は「ちょっと待ってね」と黒緑の子の頭をポンポンと優しく叩き、立ち上がった後に、上空にボールを蹴り上げる!
そして足に炎を纏い…!
「フ〇イアトルネード!!」
「あっ…(真姫の呆気ない声)」
合宿ぶりのフ〇イアトルネード!
炎を纏ったボールは、地面に突き刺さり、焦げ跡を残しながらシュートした。
「す、すごい…」
お団子頭の女の子が驚いた反応を見せ、黒緑の女の子は目をキラキラさせて風野を見た後、ボールを回収した。
「ありがとう、緑のお姉ちゃん!」
「えぇ、楽しむのよ!」
「うん、行こっか
歩夢」
「そうだね、侑ちゃん♡」
二人の女の子は「いいもの見たね〜!」「うん!歩夢もやってみて!!」と楽しそうに会話して去っていった。
「仲良いわね~あの子達」
「…ええ」
風野は去り行く二人をにこやかに笑って見つめていた。
しかし、真姫は寂しそうな顔をするばかり…
「無理しなくていいのよ?」
「…」
「私だって、寂しいわ。最近、翔と話す機会が何かと減っちゃったし」
「…翔が?」
風野は頷き、サイクロンメモリを取り出すと、光り輝く太陽にそれをかざした。
透明なグリーンで透け通るメモリ。
少し光り輝くのを見届けた後に、再度風野が口を開く。
「…真姫、あなたは翔の家族よ」
「!?!?!?!?えっ?かっ、風野?急にどうしたわけ!?」
真姫が咳き込みながら、どうしたものか!?と驚愕した目で風野を見ていた。
「…μ'sって、私からしたら家族なのよ。真姫と翔はどう思ってるかわからないけど…それでも、私は家族の居場所を守りたい。真姫、お願い、翔の居場所を守るた「もちろん」いや、早っ!!!」
ズルっ…足をすべらせた。
「あ、当たり前よぉ♡だって、私は翔の家族…つまりお嫁さんですよ♡」
「…うん?」
(あれ?何か色々誤解してる?…いや、真姫の言い分も合ってるし…あっ……ごめん翔)
夜
リビング
一家団欒…というわけではないが、翔と荘吉はテレビに視線を向けており、風野も視線を向けているが、集中をしてまでは見ていない。
というより、明日のことで精一杯なのだ。
{本日午後五時、都内千代田区御茶ノ水周辺にて、通行人がドーパントに襲われているとの通報がありました。…え〜、目撃情報に夜と、真っ黒で、何度も姿を消し、現れるという行動を繰り返していたため、現在指名手配中の北沢魅声容疑者が変貌する、シャドウドーパントの可能性が浮上しています。警察は事故周辺の警備を絡める方針を出し、先日から実戦投入が開始された黒影トルーパーを配置するとのことです}
「御茶ノ水って…」
「近いな、お前らも気をつけるように、もし会ったら時間を稼いで逃げろ。あいつは幹部級の力を持ってるとの情報もある。それに、二人ならわかるだろう。あいつは、なかなか手の届かない相手だってことを」
「…うん。おやっさんは戦ったことは?」
「ないな、今日は同時刻に担当区域でも他のドーパントが現れて、そっちに向かっていた」
「へぇ〜…」
翔はリビングの時計を見る。
もうすぐ夜十時を回る時間だ。
少し眠くなってきたのか寝ようと決め、コップに入った水を飲み、台所に戻した後に自室に戻る。
「眠くなったから寝る…おやすみ」
「あっ…おやすみ」
風野が声をかけるのを尻目に、階段を登っていく。
「…コーヒーいるか」
「大丈夫、明日は早いから」
「そうか」
荘吉は立ち上がり、コーヒーを入れ始めた。
「…明日、なにか起こすんだろ」
「あれ…バレてた?」
荘吉がやかんからコーヒーを淹れ、本のソファーに座り直す。
「…明日の六曜は先負、よく考えて行動しろ」
「えぇ…」
風野も立ち上がり、一度部屋に戻った。
翔と風野の部屋
風野が部屋に戻ると、窓が空いた部屋の中で明日の教科書を出し入れしている翔が居た。
風野が入った途端に風が少しずつ強くなり始め、少し肌寒いと感じた翔は、持っていた教科書を一度机に置いて窓を締めた。
「…翔、今思ったのだけど、璃奈ちゃんの家ってどこらへんなの?」
「璃奈の家?あっ、あそこあそこ、あそこの少し大きいマンションの最上階の一番奥」
窓から翔が指させる位置にあり、風野は「なるほど…」と意味ありげに頷いて机の上にある漫画を手にとって、読みながら寝そべり始めた。
「…何読んでるの?」
「鋼の〇金術師」
「それ作者が今ハマってる作品じゃん!!」
作者「なんでヒ〇ーズさん死ぬんだよ…(泣)」
風野「というか作者はヒ〇ーズ推しだったのね…」
翔「…なぁ、以前に鋼の〇金術師、Tw〇tterで[Huluにないから見れない]と言ってたよね」
作者「…うん」
翔「ということはあのポスト、嘘だったのか…!」
風野「っ!」
作者「……君のような勘のいいガキは嫌いだよ(家族がN〇tflixに加入していたことを忘れていました)」
まぁ、そんなことはさておき…
「…あ、いい忘れてた、明日、海未が言いたいことあるから放課後、音ノ木坂の行動に来てだって」
「え!?あ、明日…!?い、いや〜…急に言われても……」
「お願い、すぐに終わるわ!明日頼んだわよ!!」
「…えぇ……って、ちょっと!?」
風野は上にジャンバーを羽織り、いつの間に外靴を履いていたのか、窓を開けて飛び降りた!
バサッ
きれいに着地し、翔を見上げる。
「ちょっと、コンビニ行ってくるから〜!!」
「普通に玄関から言ったらどうなの!?まぁ、行ってらっしゃい!!」
風野はハードボイルダーを起動して、近いはずのコンビニ?に向かった
翌日
作戦決行日
少し曇りがかった空
翔は、ランドセルを置いた後に、家にあるママチャリに乗って音ノ木坂にやってきた。
事前に公衆電話でA-RISE3人には休むとだけ伝えておいた。
すぐ終わると、風野が言っていたが、どうせ色々あって今日行けないのはどう考えてもわかる。
「海未ちゃん…なんだろう…なにかあったのかな…」
生きづらい雰囲気で、途中、何度も自転車がゆっくりになったがなるべく早めに…と音ノ木坂の到着した。
着いた直後、校庭には少し人だかりができており、何やらガヤガヤと騒がしくなっていた。
「あっ、翔くんだ〜!」
「…あ、ども」
何処かで見たかもしれない弓道部の生徒が翔に話しかけてきた。
「久しぶりだね〜…っと、海未が、少し遅れるから先に行動で待っててだって」
「海未ちゃんが遅れるの?…わかった」
普段の海未なら遅れたりするというミスは起こさないはずだ。
若干違和感を感じたが、結局は誰だってミスはあるという結論に落ち着いて歩き出した。
「待ちなさい」
室内に入り、階段を登ろうとした途端、声をかけられた。
にこだった。
「にこちゃん…」
「着いてきなさい」
「行けないよ」
にこのお願いに拒否を出した。
「部室でしょ?…行けない、僕はもうμ'sではないんだから」
A-RISE
もう、僕には、新たな帰る場所があるんだ。
「そう…」
にこは寂しそうに呟き、翔は行動に向けてもう一度足を動かそうとしたその時、
ガシッ
にこに肩を掴まれた。
にこは、涙で翔に訴えかけた。
「あなたの、本心は…どこにあるの……?」
「え?」
本心
自分の本当の心
翔にはわからない。
今の自分はA-RISEのマネージャー。
もうμ'sとの決心はついたはず。
けどなんで…未練があるのか
わからない。
僕は、スクールアイドルのマネージャーとして、みんなを支えたい。
けど、もう、A-RISEという一員なんだ。
僕は、何をしたいんだ?
僕は
誰なんだ?
あれから、何も言えないままの時間だけが過ぎ去り、にこはどこかに消えた。
おそらく部室だ。
けど、もう僕は部室には行けない。
もう、終わった話のはず…
「よぉ」
後ろから声がした、にこ、そしてμ'sの誰の声でもない。
先生?のような人だった。
「…風野からなんとなく話は聞いてる、着いてこい」
「えぇ?いや、ちょっ!」
翔の腕をつかみ、ズルズルと引きずりながら空き教室に入る。
彼女は、山田博子。
最近、出番をもらっている先生だ。
そして空き教室に入り、翔は彼女を見ると、少しだがなんとなく彼女のことを思い出した。
「…あっ、あの日駐車場にいた…!」
「ご明答…さて、話をしよう」
何処かで聞いたことのあるセリフを話しながら山田は椅子に座る。
「…μ's、やめたらしいな」
「うん…僕はもう、μ'sじゃないから…」
「そうか、でも悲しい顔だぞ」
「…え?」
悲しい…顔?
「今にも泣きそうで、もろくなったそんな顔…我慢、してるんじゃないのか?」
「…してない、もう、つけたけじめだから」
そんな事を言った瞬間、勢いよく山田は立ち上がった。
「!」
怒らせた…!?
そんなことが脳裏に浮かんだ。
次の瞬間、山田は勢いよく手を振り下ろして…
「っ!」
痛みを我慢しようと強く目をつぶり、歯を食いしばるように力を入れる…
だが
トンッ
頭にマシュマロが乗ったような感触でかる〜くチョップされただけだった。
「痛っ…くない……え?」
「肉体は痛くない、けど翔、あなたの心は泣いてるのよ…」
「…泣いてる」
「見てられないんだ…誰かが泣く姿を」
「で、でも…!」
「今はまだわからないかもしれない…けど頼む!みんなが待ってる…講堂に行ってこい」
「うん、わかった、先せ…いや
お姉ちゃん」
翔は少し、悪戯しさを出しながら笑った。
その反応に、風野はフッ…と少しニヤけた後に、某ル◯ン三世のように顔の変装道具を剥いだ。
「…あっちゃ〜バレてたか」
「そりゃバレるよ、というか最初からバレバレだったよ、気配とか」
翔は正体を明かした風野に背中を向け、教室を出た。
「…さて、次は私はもう関われない。最大の賭け……頼むわよ…神様」
風野は窓から映る太陽を見上げた。
「よし」
行動の前にたどり着いた。
まずは深い深呼吸。
海未はまだいないだろうか
そう思いながら、ゆっくりとドアを開けた。
ギギィッ…
「失礼しm…あっ」
「あっ」
中にいたのは海未ではなく「穂乃果」だった。
「…もしかして、そっちも海未ちゃんに呼ばれた筋かな?」
「まぁね…」
穂乃果は行動のステージに座っており、翔もその横に座る。
少し距離を取って…
「…」
そして、当たり前のように、翔の口は開かない。
いや、何を話せばいいのかわからないのだ。
2分もの間、静寂の時間が続く。
「今日、だよね」
最初に口を開いたのは穂乃果。
「…ことりちゃん」
ことりが今日、フランスに旅立つ。
しかし、二人は何もできない。
翔は自身の無力感を感じながらも穂乃果と話すために、口を開く。
「…穂乃果ちゃんは、ことりちゃんに…言えた…?お別れ」
「…ううん」
悲しそうに、首を横に振っている。
「…翔くんはさ、この2週間で、何かあった?」
「何か…まぁ、いろいろと」
A-RISEのことは詳しく言えないので、一応隠すことにして、言葉の範囲を大きくして誤魔化した。
「…私ね、気づいたんだ。やっぱりスクールアイドルやりたいって」
「…え!?」
「大体二日前…かな、ヒフミちゃんたち、わかる?」
「ヒフミちゃんって、あぁ、あのときのね」
「…放課後、遊んだんだ。四人で」
「その時、感じたんだ。ゲームセンターで、ビートダンサーズってダンスゲームをしている時に、私、踊ることが好きなんだなって…!」
「だからね…続けたい!みんなからはなんて言われるかわからない、私はみんなの夢を潰した張本人だから…けど、みんなが許されるなら…もう一度、踊りたい、でも、どうしても、許せないことがあるの」
「…?」
「こんな私が、リーダーなんて、やってていいのかなって」
「…リーダー……か、僕は、穂乃果ちゃんがリーダーの器だと思うけどね」
「ちがうよ、もし私がリーダーなんてしたら、きっと自分勝手なことで、また夢が壊れちゃうかもしれない、だから…!翔くんは…どう思う…?」
翔は穂乃果横に近づき、そっと優しく手を重ねた
「…そっか……でも、そんなの僕にも、誰にもわかんないよ。けどさ、そんな事考えてたら、リーダーじゃなくても失敗しちゃうよ、それに、今の穂乃果ちゃんは僕の知ってる穂乃果ちゃんじゃない気がするんだよね。前の穂乃果ちゃんなら当たって砕けろ!!そう言うんじゃないかな」
「当たって砕けろ…そうだよね、私、リーダーなのに…」
穂乃果は自身に呆れたような顔をしたが、そんな穂乃果に翔が一言。
「リーダーってなんだろうね」
「え?」
そう問われた穂乃果は、急だったこともあったのかキョトンとした顔を浮かべている。
…少し、考えるよう。
そして、ステージの上に翔は仰向けになって、ゆっくりとした口調で話した。
「時々思うんだ、リーダーって結局何なのか。みんなから頼られる存在であって、心の大黒柱的な存在、そして明るくてみんなを引っ張っていくリーダーシップ。だけど、そんなのただのアドバンテージでしかないんだ。だから思うんだ。リーダーなんて、ただの飾りで、実際はそんなたいしたことないんじゃないかって。みんなをまとめたりするのって苦労するよ。だけどさ、無理にまとめようとするからだめなんじゃないかって。みんな、やりたいことをやって、夢中になるのが一番じゃないのかなって、この期間でわかったんだ…!」
翔は自信満々にそう答えた。
「翔くん…でも、なんでそんな答えが……」
「え?…あ〜、しょうがない、この話は秘密だよ!」
「実はね、綺羅ツバサに会ったんだ」
「きら…つばさ?」
話を捏造して、この前出会ったということにして話を進める。
そんな翔に対し、「え、誰?」と疑問を向けた表情を指し、翔は仰向けにしていた体を起こして答える。
「A-RISEのセンター兼、リーダー。そういえばわかるかな?」
「A-RISE…え?チョッ、ちょっと待って!?A-RISEって、あのA-RISE!!??」
「そのA-RISE」
穂乃果は目をぎょっとして驚いたが、なぜかすぐに落ち着いた様子を見せている。
「あれ?もう少し驚かれると思ったんだけどな〜」
「…いや、翔くんは翔くんだなって、また知らない女の人と親しくなったんでしょ?」
「し、知らない人じゃないよ!!…」
翔は少し怒ったような期限だが、穂乃果は笑っている。
悩みも吹っ切れたようだ。
「…ツバサちゃんに聞いたんだ。そしたらツバサちゃん、こう言ったんだ。{私はダンスもボイスも、あんじゅと絵玲奈より得意じゃないし、二人のほうが上手い。だからこそ、リーダーって肩書だけでそれ以下でしかないって。だから、私はこのA-RISEで踊りたい}そう言ってた」
「そうなんだ…リーダーは肩書…よし!」
穂乃果は立ち上がった。
ガチャッ
その瞬間、講堂のドアが開いた。
「…二人とも、いますね」
出てきたのは海未だった。
「海未ちゃん…」
「雪ちゃん…」
「海未です、久しぶりですね、そうやって呼ばれるのも」
海未はステージに近づいていき、穂乃果の横に立った。
「…懐かしいね、ここでファーストライブをして」
「最初はわたしと穂乃果とことり、そして翔と」
「……じつはあの時ね、花陽ちゃんと凛ちゃん以外にもお姉ちゃんや絵里ちゃんに希ちゃん、にこちゃんや真姫ちゃんもいたんだよ」
「「そうだったの(ですか)!?」」
二人は驚きを全面に出しており、穂乃果は、次に笑い始めた。
「…なんだ、みんな、あの時から出会ってたんだね…」
すると、穂乃果は腰を伸ばして、講堂のドアを見つめながら話し始めた。
「私ね、ここで初めて三人…いや、翔くんも入れて四人でファーストライブをやって、もっと歌いたいって、スクールアイドルやってみたいって思ってた」
「あのとき辞めるって言ったけど、気持ちは変わらなかった。ヒフミちゃんたちと居て気付いたの。学校のためじゃなく、ラブライブのためとかじゃなくて…私、歌うのが好きなんだって」
「…穂乃果」
「これからきっと迷惑をまた二人にかけちゃう。誰かが悩んでいるのに気づかなかったり空回りだってあると思う。私、不器用なんだもん…でも!!私!また!!海未ちゃんとことりちゃん、そしてみんなと!μ'sとしてまたスクールアイドルしたい!!」
穂乃果の一生懸命な言葉。
海未の方を向き直し、真剣な、真っ直ぐな目で見つめる。
その瞳はもう、諦めない、ただひたすらに…と感じさせる目であった。
そんな穂乃果を見て、海未は
「…フフッ笑」
何かがおかしかったのか、優しく笑った。
「ゆ、雪ちゃん!?」
「なんで笑うの!?」
「海未です!…昔から穂乃果には、迷惑かけられてました。ことりだって同じです。穂乃果といると、いろんな災難やトラブルに巻き込まれること。けど、それを含めて穂乃果なんです!誰にも持っていない勇気があること、夢中になったら手がつけないほどの集中力!穂乃果はそんな人なんです」
「海未ちゃん…」
穂乃果の目が少しずつ涙ぐんでいく。
そして、気がついた瞬間には水滴が一雫。目から溢れた。
「なんで私があのとき起こったか、わかりますか?ことりじゃなく、穂乃果自身の心に嘘をついていたからですよ…!」
「…そっか、そうなんだね…私……どこまでも海未ちゃんに迷惑かけて…!」
「迷惑なんかじゃありません…!穂乃果は穂乃果、トラブルありで穂乃果なんですよ!!」
海未は、さらに涙を流し始めた穂乃果を優しく抱きしめ、頭をポンポンとあやすように優しく叩く。
「…っと、穂乃果、あなたにはもう一つ、やるべきことがあります」
「……うん…!」
穂乃果自身、感じていたのか、何をするのか、最後まで聞くまでには、既に講堂を出ていた。
「…ことりがもうすぐ日本を出ます、行ってください!ことりに自分の本心をぶつけに!!」
ガチャッ!
穂乃果は走って講堂を出た。
すると視界に映ったのは…
「穂乃果!!」
風野だった。
「あんまり時間はないわ!!急いで!!」
そう言って、穂乃果をお姫様抱っこして窓からジャンプ!!!
「風野さっ……!?えぇええ!!?」
着地した先で、他の生徒に驚愕や衝撃、そして叫ばれるなどのことになったが、一目散に走り出す。
校庭を抜け、学校の駐車場からハードボイルダーに乗車して、二人乗りでエンジンを入れる。
穂乃果にヘルメットを私、両者ともにヘルメットを装着した後にアクセル全開!!
「っ!!おい!学校でバイク乗るな!!」
偶然、山田先生が通りかかった。
しかし、風野は「ごめん!今構ってる暇なんてないのぉぉぉぉ!!!」
と叫びながら法定速度無視で空港へと向かった!
「風野…ったく、明日、反省文10枚だからなーーー!!」
山田先生はそう叫んで、笑顔で二人を見送った。
「…行きましたね」
風野と穂乃果が飛び降りた窓からは翔と海未がそんな風野と穂乃果の姿を窓越しから見ていた。
〜〜回想〜〜
「あの……」
「…え!?なんであなたがここに!?」
以前の原宿。
原宿駅の壁にもたれかかって話をしていた四人に話しかけたのは…
海未だった。
「私も手伝わせてくれませんか?…お願いします!」
図書室にいた風野に、声をかけようとした時、ヒフミトリオを見て動いたことになにか察したのか、こっそり後をつけていたのだった。
「海未…わかったわ、じゃあ遠慮なく使わせてもらうわ!」
〜〜回想終了〜〜
「……本心って、なんだろうね」
「…自分の心です、でも、自分で本心に気づくのって、相当難しいことなんですよ。でも、穂乃果はそれに気づきました。翔…あなたの本心は?」
「僕の本心…」
翔は考えるように少しうつむいた後、空を見上げて自身の心と対話しようとした。
その時、目に映ったのは風野が壊した窓ガラス。
それを見た瞬間、悟った。
なんで、僕が音ノ木坂に来たのか。
もし、僕の本心がそう考えていなかったら、呼ばれていても、ここにはもう来なかったはずだ。
気づいたときには、海未をお姫様抱っこしながら壊れた窓ガラスから飛び降りていた。
「翔ぅぅぅぅ!!!危ない!」
パサッ
「僕…!もう一度!マネージャーをしたい!他でもない!μ'sのみんなの!!」
風で聞き取りづらいはずだが、海未はそれが聞こえたのか、口元を緩めて笑った。
しかし、着地のときに体重をかけすぎたのか足に痛みが…!
足が痺れたように、「いったぁ〜っ!」と独り言のように発し、数秒間止まった後に、再度自転車のある方に走り出した。
「僕たちも行くよ!!ことりちゃんがいる羽田まで!!」
「…わかりました!」
急いで駐車場に向かって、停めていた自転車のロックを解除する。
キキーッ!
その時、一台の車が二人の目の前で止まった。
「…乗れ、風野と穂乃果を追うんだろ?自転車は後ろに積め!」
山田先生だ。
「…!ありがとうございます!羽田空港まで!!」
「羽田空港!?…まぁいい!飛ばすぞ!!」
二人はママチャリを積んですぐに車に乗り、山田は勢いよくアクセルを切った。
その様子を、さらに同じ窓から見ているものが…
真姫「海未…ズルい」
にこ「ズルいって!?どこがよ!!さすがに、ここから飛び降りたくないわ!!」
希「でも翔くんにお姫様抱っこか…憧れるなぁ…」
凛「まず希ちゃんのことは持てるかにゃ…?」
希「あ゛?゛」
花陽「凛ちゃん!言っちゃいけないことがあるよ!」
絵里「まぁまぁ落ち着きなさい!」
希「イライラしてきたな〜…あっそうだ」チラッ
にこ「えっ?」
ガッシャーン!
なんと、イライラした希がにこを投げた!
にこ「ぬわんでよぉぉぉ!!!」
希「大丈夫!!ギャグ漫画補正で絶対生きてるから!!!」
銃数分後に、グラウンドに突き刺さった状態で見つかるにこだった(無傷)
一方の風野達はかなり進んでおり、羽田まであと12分ほどの距離。
「風野ちゃん!もっと飛ばせないの!?」
「これでも法定速度、バチバチに破ってるのよ!!…だったら、しっかり捕まってなさい!」
風野は車と車の間を起用にすり抜けて行く。
常人は恐怖しか感じないはずだが、二人は使命感が強く出ているためか、全く感じなかった。
その光景に、通行人は、開いた口が塞がらないような状態でハードボイルダーを見ていた。
「…へぇ〜……み〜つけた」
そんな中、一人笑う、黒い
そして、風野らが空港に到着するまであと数分の地点。
「…事前に理事長から聞いたけど、ことりがいるのは第3ターミナル。止めたらすぐに直行するわ」
「わかった」
穂乃果は更に強く、風野を握りしめた。
ガシャンッ!!!!!
何処かで、何かが壊れる音がした。
それは、眼の前で……
「!!??」
二人は目を疑った。
黒い怪物が人の入っている車を両手で持ち上げている。
「!!今なの!?」
「なんで!!なんで今なの!?」
二人とも、それは誰なのかすぐにわかった。
「…仮面ライダーサイクロン、あなたをここで始末する」
シャドウドーパント
有人の車を風野たちに投げつけた。
「穂乃果!運転変わって!」
「え、えぇええ!!??」
風野は穂乃果の腕を振り解き、不安定な足場でジャンプをしながら、ロストドライバーにサイクロンメモリを先につけて装着。
そして起動した。
Cyclone
「変身!」
アーマーが構築されながら車を空中で受け止め、アーマーが完成される頃には、何とか車を平行に持ち上げ、優しく地面に戻した。
「大丈夫ですか!?」
「は、はいぃぃぃぃ!!!救いはないのですかァァァァァ!!」
唐突の、車が怪人の襲われたため焦ったのか、運転手の人は青ざめた顔をしながら車で逃げていった。
いつの間にか、周りの車も急いで引き返しており、気づけばサイクロンとシャドウ、二人だけの
数分後…
「…おいおい……渋滞かよ」
山田の車は、空港まで残りわずかという距離で渋滞に巻き込まれてしまった。
そう、それはシャドウドーパントの仕業で、通行止めになっていたのである。
「そんな…」
海未は悔しそうにうつむき、握り拳を掴んだ。
一人の警察官が山田先生の車に近寄った。
「失礼します」
窓越しにそう聞こえた後に、山田は窓を開けた。
「この先、何かあったんですか!?急いでるんです!」
「通行止めです!折り返しお願いします!飛行機も一時全便止まりました!」
「飛行機が止まった!?何が!?」
海未は顔を乗り出して、青ざめながら話を聞いた。
「ドーパントです!指名手配中のドーパントが出現したんです!!」
「「指名手配!!??」」
翔と海未は互いに顔を見合わせた。
両者とも、想像する人は同じのようだ。
「…山田先生、ありがとう!ここから走る!」
「ダメだ!引き返す!リスキーすぎる!」
山田先生は車のギアに手を掛けた。
「しょうがない…!」
もう構ってられない翔は、覚悟を示したのか、ポケットから変身アイテムとメモリを取り出した!
「…!?翔……!?おまっそれ…!」
「わかってくれた!?僕も仮面ライダーなの!海未ちゃん行くよ!」
「待て」
山田は呼び止めた。
やはり、それでも止めたいのだろう。
いや、それは違った。
「海未、身バレ防止だ!これ貸してやる!」
海未は山田先生が着用していたジャケットと、どこからか、よく100円ショップに売っているパーティー用の仮面を投げた。
「仮面は飲み会で使ったやつだ!多少安心だろ?」
「…ありがとうございます!翔!」
「うん!」
Joker
「変身!」
翔は車内で変身した後、海未と共に降り、後ろの物置から自転車を取り出して2人乗りでこぎだした!
「…頼むぞ…仮面ライダー……二人」
第九十一話でした!
今回はかなり長い回となりました。
それではあまり時間がないのでこちら!
ゼロな二人小ネタ集
風野から見た穂乃果
•アホの子
•μ'sの太陽
•リーダーとしての成長中の器
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ビートダンサーズという名前は、仮面ライダー鎧武の出てくる、ビートライダーズをオマージュして名付けました。
もしかしたらまどマギキャラがμ'sメンバー誰かと入れ替わる?的な小ネタを作るかもしれないけど、その時誰にするか 最終版
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鹿目まどか
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暁美ほむら