機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 火星の玉座 作:PDPT_hahahaha
これまでのあらすじ
ハシュマルを倒した鉄華団名前だったが、同盟を組んだマクギリスがギャラルホルンの掌握に失敗し、追われる身となってしまった。団長であるオルガは、鉄華団の団員達の身分を偽装し逃亡することを選択したが、その手続きの途中で襲撃に合ってしまい、凶弾の前に倒れてしまった。
オルガ・イツカは倒れた。
銃に撃たれたという物質的な理由だけでなく、追われる身になってしまったので医療機関を使用できないという社会的な理由、そして、彼を撃った組織の追手が来ることが考えられるので、他の団員たちは彼を置いて早く逃げなくてはいけないという状況的な理由。
このような要素が合わさり、他の団員たちは彼の治療をするどころか、撃たれた彼を置いて逃げなくてはいけなくなった。そうしてオルガは取り残されたのであった。
オルガ(俺はこのまま死んじまうのか…誰にも看取られずに、何も叶えられずに、ここで虫ケラみたいに…)
しかし、彼はいつの間にか撃たれた場所とは違う場所にいた。
オルガ「?どこだここは?俺はさっきまで…」
オルガ「それに、傷もいつの間にか治ってるだと?」
彼が起き上がると、そこには何もない空間が広がっていた。
オルガ「なんだ、ここは?それに…」
彼がその空間を見回すと、普通より一回り大きなMSのようなものが巨大な椅子に鎮座していた。
オルガ「なんだこいつは?」
『それ』は、彼と目があったのと同時に後ろを指差した。まるで、彼がそれまでいた場所に戻れというかの如く。
オルガ「そうか、俺は戻らなきゃないけないんだよなぁ…」
それは変わらずに同じ場所を指差している。
オルガ「だけど、俺にできることなんて、もう…」
彼がそういうと、『それ』は何もないはずの空間に突如として映像を映し出して見せた。
オルガ「なんだこれは…俺がいなくなった後の鉄華団のみんなとギャラルホルンとの戦いか?」
彼のその言葉とは関係なくその映像は流れ続けた。
オルガ「そうか、三日月もアキヒロもユージンも死んじまうのか…ん!?ちょっとまて?まじか?」
彼はその戦いの衝撃的な真実を知った。
オルガ「な、なんだと!?そう言うことだったのかよ!?そんなことありなのか!?そんなこと許されるのかよ!!!!畜生!!!!!!」
彼のその叫びとは裏腹にその映像は流れ続け…
オルガ「ふざけんな!ギャラルホルンが治安の安定に努めただと!?孤児たちの支援に踏み切っただと!?ふざけんじゃねぇ!今まで散々見捨ててきたじゃねえかよ!この畜生共が!!!!!」
彼の怒りはどこにも届かない。なぜなら、ここはどこでもないから。
オルガ「こんなことがあって良いのかよ!あんな腐った奴らが俺たちへの仕打ちを無かったようにするなんて!あんまりじゃねえか!」
彼の悲しみは誰にも届かない。なぜなら、ここには誰もいないから。
オルガ「くそが!俺には何にもできないっていうのかよ!?あんなクソ共にのさばらせたままで!俺たちは負けたままで!!」
しかし、彼のその思いは、このどこでもなく、誰もいない空間で、彼以外に唯一存在する『それ』には届いた。『それ』は彼の心に直接問いかけた。この惨状を打開し、自分の野望を叶えたいかと。
オルガ「なんだと?お前に乗れば鉄華団のみんなは助かって、しかも俺は火星の王様になれるってのか?」
『それ』は静かに頷いた。
オルガ「そんなこと信じられるわけがねえ。けど、いまはその確率の低い賭けに乗るしかねえ!!」
こうして、彼ーオルガは、そのMSに乗る事にした。
オルガ「なんだ?こいつの名前、操縦方法、能力、何から何まで全部頭に入ってきやがる…!それに、こいつの名前とこの能力は…!」
そう言うオルガの目は自信に溢れ活気に満ちていた。
オルガ「まさしく、火星の王になるこの俺にふさわしい名前と能力を持ったMSってところだな!!!行くぜ!スローンオブザマーズ(火星の玉座)!!!!!」
そう言い放ったオルガの目は何もかもが激っていた。
オルガがそう言った瞬間、何もない空間は砕け散り、鉄華団とギャラルホルンの最後の戦場となった場所にオルガと『ガンダム スローンオブザマーズ』は出現した。
三日月「あれは一体…!?」
どう言う時にも動じない三日月も、流石に動揺を隠せない。自分の乗っているMSー 『ガンダム バルバトスルプスレクス』 ーよりも一回り巨大なMSがさらに椅子のようなものに座っていきなり現れたのだから。
しかし、次の瞬間、彼はそれよりももっと驚く事になる。
オルガ「跪け」
オルガがそう言うと、その場所に居た全てのMSだけでなく、大気圏でダインスレイブを持ったギャラルホルンのグレイズ部隊も、火星のありとあらゆる場所にいたMSも、激戦の最中にいたキマリスヴィダールとバエルも、なんらかの力が働き『それ』の前にワープし、跪いたのだ。三日月は目の前の現実が受け入れられなかったが、それはここにいるオルガ以外の全員だろう。
その反応をよそに、『それ』は変わらずまるで自分が火星の王であるかのようにコックピットにオルガを乗せながらも鎮座していた。
ラスタル「こ、これはどう言うことだ!?えぇい!!そうこうしている暇はない!!退却だ!!退却!!!」
ラスタルの部下「は、はい!!」
こうして、ラスタル達は地球へと逃げた。
オルガは『それ』から降りると三日月の前に姿を現した。
オルガ「ミカ、待たせたな。」
三日月「オルガ!?死んだんじゃないの?それにそのMSに乗ってたのがオルガだなんて!!嘘だろ!!」
オルガ「まぁ、色々あったんだ。」
三日月「色々って、、、わかったよ、オルガ。」
三日月はそれ以上質問することをやめた。そもそも彼にとってはオルガの命令することが全てなのだ。なので、彼がオルガに純粋な質問を投げかけること自体があるはずがないことだ。
オルガ「ひとまずは俺らの勝ちを祝おうぜ!俺たちはこの火星を支配したんだからよ!」
三日月「そうだね、オルガ。」
オルガ「みんなも祝おうぜ!」
鉄華団達「おおー!!!」
祝勝である。
しかし、その祝勝の陰で地球ではーー
ラスタル「あんなものがこの世に存在するとは、しかし、事実は事実として受け入れなければならない。あの力に対抗できるのは、この『ソロモン』
において他にいない!待っていろ鉄華団達よ!火星を支配するのは私だけだと言うことを教えてやる!」
次回『立ちはだかるソロモン』に続く!
次の話である2話はもうちょい長くなりますが、全部で3話構成にする予定なので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
また、2話はオリジナルMSに加えてオリキャラキャラクターも出る予定ですが、尺が足りなくなったらやめときます(笑)