緋凰一家のドタバタ珍道中   作:レティウス

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雨期様のチー済まとのコラボとなります。

雨期様の所の要君の息子の光君と、私のところの紅莉の娘の藍紗の結婚となります。


コラボ編 結婚式 Side:B

 結婚。

 

 それは、基本一組の他人であった男女が絆を結び、家庭を持つことを報告するための儀式である。

 

 口さがないというよりも、妬むものはそれを人生の墓場だとかもいうが、隙あった者同士が一緒になるのである、どこが墓場なのだろうか?

 

 そして、今教会風の建物の中で、誓いを行っている男女がいたのであった。

 

「汝、一条光は、健やかなる時も、病める時も、一緒にいることを誓いますか?」

 

「誓います」

 

 金髪のイケメンが神父の服風をまとい、進行を進めていた。

 

 そんな中、テーブルについていた紅莉が要に話しかける。

 

「なんでかしらねぇけど、あの人だけには任せちゃいけない気がするんだよなぁ」

 

「まぁ、言いたいことは何となくわかる」

 

 今回の結婚式は、緋凰家の次女である藍紗と、一条家の長男である光との結婚式であった。

 

 次元どころか世界を超えた結婚ということで、友人たちを招待するというのはいささか難しかったために、家族のみで行うこととなった。

 

 そんな結婚式の神父役には、要の神様が買って出たのである。

 

 神様から直接祝福を受けるということで、二人どこか、妻たちも大いに賛成したのだが、なぜか当日にその姿を見たら、とたんに胡散臭くなったのであった。

 

「あー、ひどいなぁ。これでも僕は誰よりも愛を知っているんだよ!」

 

 紅莉たちの話が聞こえていたのか、誓いの言葉を途中でやめて文句を言う、要の神様。せっかくの雰囲気がぶち壊しだが、ぶっちゃけ、知り合いだけであるために、文句を言うものはいなかった。

 

「うぅ、よかった。よかったよ~。藍紗、あの藍紗が~」

 

「よしよし」

 

 そんな中、紅莉の妻であるフェイトは始まった時から泣きっぱなしであった。

 

「ぐへ、ぐへへへ……」

 

 そして、もう一人。始まった時から怪しい笑いをしている女性がいたのである。

 

「そういや、要。そこでもの凄く変態笑いしている子は誰だ?」

 

 式に来ているのは家族だけの筈だったのだがな、と疑問に思って紅莉が要に尋ねると、尋ねられた本人ではなく、疑問に思われた女性が勢いよく立ちあがった。

 

「初めまして、お義父さん!私、一条フランソワーズです!今日は私の妻のための結婚式を開いてくださりありがとうございます!私のことはどうぞ、フランと呼んでください!」

 

「あー、うん。君が要の言っていた子か」

 

「すまねぇな。光と結婚して落ち着くどころか、抑制されちまって酷くなったらしい」

 

 そのテンションに若干引きつつ、納得していると、要からのフォローと言えないフォローが入る。

 

「まぁ、恋愛は人それぞれだと思うしいいんじゃないか?なのフェイも昔は怪しかったし」

 

「私は紅莉一筋だったよ!?」

 

「「ああ、わかるわかる」」

 

 紅莉の爆弾発言にフェイトが突っ込みを入れるも、要も、要の妻であるすずかも納得してしまったのであった。

 

「とりあえず、君の妻じゃなくて光君の妻だよ」

 

「関係ありません!私は光から奪ってでも妻を手に入れて、ゆくゆくは……ぐへへ……」

 

 涎を垂らす姿はまさにHENTAIであった。なまじ美人だからたちが悪い。

 

「まぁ、実力でどうこうできるならいいんじゃないか?最近パワーアップ顕著だけど」

 

 そういって、主役の二人に視線を移す紅莉。

 

 そこには、つやつやと血色のいい藍紗と、若干血色が悪い光が今もなお、誓いの言葉を綴っていた。

 

 目の前のフランは純粋な人間ではなく、サキュバスであるのだが、藍紗も負けず劣らず似たようなことができる人間(?)であった。

 

 つつがなく式は進行していき、やがて披露宴となり、ケーキが運び込まれる。

 

 全長2メートルはあるのではないかと思われるほどのケーキに対し、紅莉はなぜか胸を張る。

 

「張り切ったかいがあったってもんだ。作るのに2日も貫徹したし」

 

「作ったのは、お前か。意外な趣味があったもんだな」

 

「これでも、洋菓子店の息子だからな。ガキの頃から手伝っていて、気が付けば俺も作るようになっていたよ。最終的には桃かーさん直伝のシュークリームもお墨付きもらえたし」

 

「何!?お前、確か高町家に世話になっていたんだよな?つまり、翠屋のシュークリームも……」

 

「当然。むしろ、あの味を超えようと日々、子供たちに振舞いつつ努力しているよ」

 

 驚く要とドヤ顔の紅莉を横目にしつつ、子供たちは盛り上がっていた。

 

「ちゅう姉さまきれー!」

 

「驚きです。あの藍紗ねーさまがまともでやがります」

 

「はん。普段からあれぐらおとなしければこっちの苦労も減るってもんだ」

 

「あんた、苦労しているの?むしろ、私たちのほうがしているんだけど」

 

「ふむ。あの問題児がな」

 

 緋凰家の兄弟たちも藍紗の姿を見てどこかほっとしていた。

 

「う~ん。光ちゃんがハーレムか。予想できていたなぁ」

 

「そうですわね。お兄様はあれでおモテになりますし、押しに弱いところがありましたから」

 

 一条家の姉妹もまた、光の姿を見て納得していた。

 

「それにしても、ノワール君には悪いことをしたかな?先に光の結婚式を開いてしまって」

 

「気になさるな、義父殿。順番はあまり関係ないですよ」

 

 宴も進み、各家族の交流を目的として席替えを行っており、要の近くにノワールが座ったことにより、娘のすみれと婚約したノワールに気になっていることについて詫びをいれたのであった。

 

「そうですわ、お父様。それに、私たちが先にやってしまったら、お義姉さまとお兄様の姿が霞んでしまいますもの」

 

 自信たっぷりに、ノワールの言葉を付け足すすみれに、要も苦笑いが浮かぶ。

 

 だがしかし、それだけで終わる両家ではなかった。

 

「へぇ、面白いこと言うわね」

 

「あら、お義姉さま、聞こえてらしたのですね」

 

 いつの間にか後ろにいて睨みつける藍紗に、女神の微笑みを向けるすみれ。両者の間に火花が散る。

 

「よさねぇか」

 

「はしたないぞ、すみれ殿」

 

 そんな両者を止めたのは、他でもない旦那だった。

 

「だって、こいつが!」

 

「あら、はしたなかったですわね」

 

 光に泣きつく藍紗と、自分の行動を思い返して赤らむすみれ。揃ってため息を吐く旦那であった。

 

 そんなこんなで無事に結婚式も終わり、ブーケトスの戦争も紫遠が勝ち取ったことにより終わりを告げた。

 

 あとは、新郎新婦を二人っきりにしようと解散する間近になったころ、紅莉がノワールを引き連れて光の前に立った。

 

「どうした、紅莉父上」

 

「なに、余計なお世話かもしれないがちょっとだけね」

 

 どことなく空気が張りつめた気配を感じつつも、紅莉に尋ねるが、答えが返ってこなかった。

 

 紅莉は二人を引き連れて、誰もいない場所まで連れて行く、改めて二人に向き直る。

 

「光君、ノワール」

 

「どうした、親父殿?」

 

「なんだってんだ」

 

 紅莉の言葉に緊張感が含まれており、二人も体が反応する。

 

「君たち二人はこれから守るものができた。いや、光君にはもういるか」

 

 何を当たり前なことをと言いそうになったが、言葉が出なかった。

 

 理由は紅莉から溢れ出す殺気のせである。

 

「兎に角だ。二人とも守るものがあるっていうのは、ことのほか大変だというのは理解しているかな?」

 

「あ、ああ」

 

「もちろん」

 

「例えばだ。俺や要のような人外どころの話ではないやつとも今後、対面する可能性も否定できない」

 

 だんだんと威圧感を増す紅莉に二人は下がりそうになるのを必死で食い止める。

 

「今までは俺が守ってきた。だが、今度からは二人が守られなばらない」

 

 紅莉の言葉を噛みしめるように確りと頷く二人に紅莉も一つ頷く。

 

「構えろ二人とも殺すつもり(・・・・・)でいくぞ」

 

「「!?」」

 

 紅莉の言葉を受け、即座に臨戦態勢に移れたのは普段の修行の賜物だろう。

 

 だがしかし、本能で動けたのはいいが、理性がついてこれなかった。

 

「極技【天双飯綱】」

 

「ぐわっ」

 

 そんな中、光に放たれたのは、先日改良した技を藍紗に繰り出したオリジナルであった。

 

 しかし、受けたその技は、コピーした時に受けたものと天と地の差があった。

 

 具体的に言えば、コピーできなかったのである。

 

 それどころか、技の発動はわかったが、どういった技かの理解が一切できなかったのである。

 

「君が改良したと聞いたときは驚いたけどね、けど、この技は改良できるものではないよ。剣技を鍛え、己を鍛え、たどり着いた答えだ、そこに改良というものは存在しない」

 

「ぐぁ……だ、だが……」

 

「君が言いたいことは分かるつもりだよ。だったら、なんでということだろ?必殺技というのは、必ず殺すからそうなりえるものだ。君に最初に放った時は必殺の意思を込めてなかったからね、だからできたのさ」

 

 劣化したものをコピーしたのだと言外に告げられて怒りが込み上げてくる光であったが、いかんせんくらった技の威力がひどくて回復が追い付かず体が動かなかった。

 

「剣の頂。才能や能力の外にある場所だよ」

 

 そう光に告げてから、紅莉はノワールに向き直る。

 

「お前には俺が知りうる技術、業は教えたつもりだが、一つだけ教えてないものがある」

 

「それは一体……」

 

「水樹さんの【天双飯綱】、母さんの【瞬華終刀】はともに二人が導き出した答えだ。俺も使い勝手が良くてよく使うが、おかしいと思わなかったか?」

 

「まさか……」

 

「そう、その通りだ。俺自身の答えをお前には教えていない」

 

「それは、【閃刃】では……」

 

「あれは兄さんの答えだ。先に使いこそすれ、あれこそは兄さんがたどり着いた答えだよ」

 

 そういって、紅莉が一気に近づいてくる。とっさに刀を構えたノワールだったが、見失ってしまう。

 

「極技【森羅万象】」

 

 ノワールの刀を真っ二つに切り裂き、目の前数ミリの場所でぴったりと刀を止めた紅莉がいたのが、ノワールが認識した瞬間だった。

 

「この技は、あらゆる剣士が求める答えだ。ただ斬るだけ、それだけだが、な」

 

 そういって、刀を収める紅莉だったが、ノワールは紅莉の技をそれだけではないと感じていた。

 

「それじゃ、俺は戻る。光君、藍紗を頼むよ」

 

 二人に背を向けて紅莉は元の場所に戻って行ってしまった。

 

 残された二人はというと、地面に座り込んでいた。

 

「そっちの父親も半端ないな」

 

「ああ。私も再度認識したよ。あれを越えねばならんとは、いやはや」

 

 残された二人は超えるべき背中というものを多少は理解したのであった。

 

「守って見せるさ必ず。だから、義兄殿、藍紗を頼む」

 

「ああ、約束する。そっちもすみれを頼む」

 

「任された」

 

 そして、託されたものを守ると誓った二人であった。




というわけで、結婚の話になったのかなぁ?

ギャグ路線で行きたかったけど、結婚式なんてここ数年行ってないから流れなんて忘れちゃったよ。だから、序盤のギャグだけで勘弁してください。
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