ハルケギニアの小さな勇者   作:負け狐

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エピソード2的なお話。

あの時、シャルルがジョゼフへのコンプレックスを包み隠さずぶちまけていたら。
そんな妄想が捏造されています。ご注意ください。


嗤う双王、英雄譚を求む
その1


 トリステインの南方に位置する大国、ガリア。その王都リュティスにある居城にて、二人の男が対面し盤上遊戯に興じていた。

 平和だな、と呟くのは上座に座るガリアの王ジョゼフ一世。対面に座る宰相はそれに同意を示すように頷いた。

 

「だが、平和というのは暇でもある」

「ごもっとも」

 

 駒を動かしながら、ジョゼフは笑う。宰相はその一手に対する次の手を考えながら、目の前の男と同じように笑った。

 駒を動かす。その手を見たジョゼフは一瞬目を見開き、そうきたか、と笑った。これはまずいな、などと呟きつつも、特に迷うこと無く次の手を打つ。

 それを見た宰相は苦い顔を浮かべ、まったくこれだから、と肩を竦めた。人を馬鹿にするのがお好きなことで。そう呟きながら予め考えていた一手を打つ。

 そんな宰相を見てジョゼフは大声で笑う。王とあろうものがはしたない、と宰相が諌めても、お前が笑わせるのが悪いと聞く耳を持たなかった。

 

「まあ、それよりもだ。この退屈を紛らわせる何かはないものか?」

「唐突に無理難題を」

「唐突でもなければ、無理難題でもない。お前ならばそのはずだが」

 

 嘲る様子など微塵もなくそう述べたジョゼフに、宰相はやれやれと頭を振った。傍らに置いてあった紙の束を彼の前に差し出し、まずはこれに目を通して欲しいと告げる。

 

「何だこれは? 平民が好みそうな英雄譚ではないか」

 

 一瞥したジョゼフがそう述べるのを聞き、宰相はその通りと口角を上げる。これは最近人々の間で流れ始めた噂を綴ったある冒険者の英雄譚である、と彼はジョゼフに続けた。

 最近、という言葉に反応を示したジョゼフは、もう一度その中身を見る。ふむ、と頷き、そして破顔し再び大声で笑い始めた。成程、これはいい、と。

 

「分かったぞ。つまりお前はこう言いたいのだな」

 

 この英雄譚の新たな頁を作ろうではないか。二人の声が重なり、そして同時に笑い声を上げる。先程はしたない、と咎めたものと全く同じ表情を浮かべた宰相は、どうだろうかとジョゼフに問い掛けた。

 

「いいな、実にいい。さしずめおれ達は英雄に試練を与える王といったところか」

「困難を与える悪役、の方がしっくりくるんじゃないかな?」

「ははははっ! 言うな、お前も」

 

 あまりにも可笑しかったのか、そのままジョゼフは目の前のチェス盤に蹲ってしまい駒がバラバラと零れ落ちてしまう。しかし、それを気にする風もなく、彼も宰相も笑い続けた。

 そうしてひとしきり笑いが収まった後、二人はではどうするかと顔を見合わせた。英雄譚、というからには、その辺の路傍の困難では話にならない。どうせならば、特大の冒険をくれてやらなくては。

 

「あの時の『キメラドラゴン』はうってつけだった」

「ははは、確かに。あれは英雄譚の最初に語られる重要なシーンだからね。雪風の少女が、微熱のメイジとイーヴァルディに出会う素晴らしい場面さ」

 

 まさか本当に一人で、正確には三人だけで退治するとは思っても見なかった。そんなことを言いながら二人は楽しげに笑う。もしここに当の本人がいたのならば、笑い事ではないと魔法の一発でも放つであろう。

 そこでふと宰相は思い出した。そういえば、厄介な事件が一つ二つ報告されていた、と。

 

「おお、厄介事か」

「目を輝かせて言わないでおくれよ兄さん。きちんと王の務めは果たしてもらわないと」

「何を言うシャルル。お前も先程から頬が緩みっぱなしではないか」

「おっと、これはいけない。――では、どちらになさいましょうかジョゼフ一世様」

 

 宰相――オルレアン公シャルルから渡されたその嘆願書を見比べたジョゼフは、片方のそれを見てニヤリと笑った。なんだ、こんなもの最初から決まっているではないか。そんなことを言いながら、その嘆願書をシャルルに返した。

 

「イザベラに通達だ。北花壇騎士七号への任務を伝えろとな」

「仰せのままに」

 

 

 

 

ジョゼフのいる居城グラン・トロワから少し離れた場所にある小宮殿プチ・トロワ。そこの執務室にて書類を書いていた少女は、失礼しますという声に顔を上げた。どうした、とやってきた騎士に声を掛けると、その騎士はある人物がここにやってきたことを彼女に告げた。

 シャルロット様が参られました、と。

 

「通して」

 

 短くそう告げる。は、と騎士は部屋から出て行き、暫くすると再び扉が開く。その部屋の主と同じ青い髪色を持った眼鏡の少女が、ゆっくりと彼女の前に立った。臣下の礼を取ると、静かな声で言葉を紡ぐ。

 

「北花壇騎士七号、参りました。何か御用でしょうか、イザベラ王女」

「……ああ、よく来た。わざわざ済まない」

 

 淡々とそう述べる少女――タバサを見て、イザベラは顔を顰めた。ふう、と溜息を吐くと、お前に王から任務が来ていると机から書簡を取り出す。

 それを受け取りながら、タバサはちらりと彼女の机を見た。横に置いてある小瓶は、水メイジが調合したと見られる胃薬だ。ああ、きっと今日も王と宰相に色々とやらされたのか。そんなことを思い、魔法学院で仲間と過ごしている自分が酷く卑怯者に感じられた。

 

「お前は、立派よ。こうやって私は命令をするだけなのに、それに命懸けで応えてくれる」

「……違う。あの二人に毎日いびられているイザベラ姉さまの方が、ずっと大変」

「叔父上と父上の相手の方が、死なない分マシよ。今日だって、ほら」

 

 見てみろ、と先程タバサに渡した書簡を指差す。言われた通りにそれを開くと、その任務の概要が短く記されていた。ある村に潜む亜人の退治。一言で言ってしまえばそれだが。

 問題は、その相手が吸血鬼だということである。ハルケギニアにて最悪の妖魔と評されるものが、今回の相手だったのだ。

 

「二人からは、派手な英雄譚を期待しているとの言伝を貰ったわ。……必要ならば仲間を募っていいと。つまり、そういうことよ」

 

 イザベラの言いたいことを理解したタバサは短く溜息を吐いた。どうやらこの国の王と宰相、伯父と父親は、自分達に『そういうこと』を求めているらしい。

 了承しました、とタバサは一礼し立ち上がる。とりあえず調べ物と協力者の用意を始めなくては。そんなことを思いながら踵を返した。

 

「まあ……あんた達ならば案外どうにかなってしまうのかもしれないが……。無事を祈ってるよ、シャルロット」

「ありがとう、イザベラ姉さま」

 

 振り返らず、しかし優しい声でタバサはそう返した。

 

 

 

 

 

 

 トリステインの魔法学院の広場の一角。普段ルイズ達が修業と称して暴れているその場所で、一人の少年が剣を構えて目の前の相手と対峙していた。少年の名は才人、異世界に突如喚び出され使い魔の契約を結ばされたにも拘らず、元の世界に帰りたいと嘆くでもなくここでの生活を全力で楽しもうとしている豪の者である。

 対する相手はギーシュ・ド・グラモン。ひょんなことから才人と知り合って気付くと友人になっていた一人のメイジである。どうやら今は才人の修業――ルイズのやり方からすればひたすら実戦――の真っ最中であるらしい。

 

「こう見えて僕も軍人の家系。そう簡単にやられるわけにはいかない」

「こっちだって、この半月ひたすらズタボロにされてきたんだ。今の俺はレベル二十は固いぜ」

「言っている意味がよく分からないが、行くぞサイト、『ワルキューレ』!」

 

 杖を一振り。それと同時に現れる青銅で出来た女性形のゴーレムを見て、才人は戦闘中なのを忘れて目を輝かせた。すげぇ、かっけー。そんな繕う部分の何もない言葉を聞いて苦笑しつつもギーシュはありがとうと返す。

 

「だが、今は戦闘中だ。容赦はしない」

「望むところだ。行くぜギーシュ!」

 

 創りだされた『ワルキューレ』は三体。正面と左右に展開した青銅の乙女は、それぞれ異なった得物を持って才人に迫り来る。左の槍を姿勢を低くして躱すと、正面からの剣が彼に振り下ろされた。

 まずい、と足に力を込めバックステップをした才人は、残った右、ロッドを構えた『ワルキューレ』に背中を打ち据えられる。バランスを崩したのを好機と見たギーシュは、左の槍兵に追撃の命令を出した。

 

「まだまだぁ!」

「何と!?」

 

 突き出された槍を剣の腹で受ける。そのまま軌道をずらした才人は、返す刀で青銅の胴を薙いだ。ぱっくりと腹が割れ、中に何も詰まっていない青銅の乙女はそのまま乾いた音を立てながら倒れ伏す。

 振り切った状態で隙を晒した才人を見て、ギーシュは剣兵を突撃させた。ロッドの兵は少し距離を取らせ、向こうの反撃に備えさせる。

 が、これは彼の失策であった。才人はその振り切った体勢を利用して体を捻り、背後にいた剣兵の首を刈り取ったのだ。さすがに彼の剣は三撃目を放てず地面に突き刺さったが、そこでカウンターを行うには首のない剣兵が邪魔になってしまった。

 剣を引き抜く前に首なしのそれを蹴り飛ばし、残った一体のバランスを崩す。後は地面の剣を取りそれを振り抜けば、勝負ありだ。

 勢い余って青銅の体に激突して頭を押さえ蹲っている才人を見ながら、ギーシュはやれやれと肩を竦める。この調子では、まだ彼女に追い付くのは無理だな、と。

 

「もう一戦だギーシュ!」

「別に構わないが……」

「ん? どうしたんだよ」

 

 向こうだ、とギーシュは指を差す。才人がそこに視線を向けると、ルイズ達三人がこちらに歩いてくるところであった。どうやら向こうの用事は済んだらしく、頑張ってるわねサイトと笑みを浮かべているのが見える。

 

「まあ、そりゃぁな」

 

 手にしていた剣に視線を向ける。練習用の木剣ではなく、才人の為にルイズが用意した彼専用の剣だ。土メイジの『固定化』も強く掛けてあり、切れ味と頑丈さを兼ね備えた自慢の一振りであった。

 この新たな剣を手に、才人はこの半月ルイズ達と共に数々の依頼をこなしてきた。トロール鬼から獰猛な魔獣まで様々なものと相対し、自分はまだまだ力不足だと実感したのだ。

 だからこその修業であり、実戦であった。

 

「よしよし。いい意気込みね」

「おうよ。ガンガン行くぜ」

 

 ばっちこい、と才人が剣を掲げるのを見て、キュルケも思わず笑ってしまう。そしてタバサはそんな彼を見て少しだけ難しい顔をした。

 ルイズ、と隣にいる悪友の名を呼ぶ。どうしたの、と顔を向けた彼女に向かい、やはり彼を連れて行くのは危険だと述べた。

 

「そうね……まあ確かにまだまだサイトは未熟者だものね」

「うーん、流石にちょっとキツいかしら」

 

 確かに、とルイズもキュルケも少し考え込むような仕草を取る。ちらりと才人を眺め、そしてもう一度考え込むように視線を空へと向けた。

 向けられた才人は話の流れが読めず、一体何なんだとギーシュに問い掛ける。問われた彼はさあと肩を竦めたが、まあでも予想は出来るよと言葉を続けた。

 

「これからの依頼に、君は連れていけない、ということだろう」

「マジかよ!? 何で? レベルが足りないのか?」

「身も蓋もないことを言ってしまえば、そうなんだろう」

「ぐ。まあ確かにまだまだ俺は弱いけど」

 

 ガクリと肩を落とし、それでも置いてきぼりは寂しいな、とぼやいた。まあ仕方ないさ、というギーシュの慰めが、かえって彼の気持ちを沈ませた。

 そんな才人にルイズは声を掛ける。そんなしょげるものじゃない、と。

 

「でも俺留守番なんだろ? 凹まない方がおかしいっての」

「普通は平和なここでのんびりする方を好むものだと思うのだけど」

「そりゃあ、日本で高校生やってる時は厄介事に首突っ込むくらいなら部屋でゲームやってた方がいいと思ったもんだけど」

 

 せっかくの異世界なんだから、冒険をしなきゃ損だ。拳を握りそう力説する彼を見たキュルケは苦笑し、どうしたものかと残り二人を見た。

 タバサは首を横に振る。命を落とす可能性があるから、と。

 ルイズは首を縦に振る。まあ死なせなきゃいいだけでしょ、と。

 

「ルイズ」

「大丈夫よタバサ。あいつはわたしの使い魔なんだから、責任持ってわたしが守るわ」

 

 自信たっぷりに笑みを浮かべてそう述べられると、タバサとしてももう何も言うことが出来ない。これ以上何を言っても無駄だ。そんなことを思いながら、彼女は視線を落とし溜息を吐いた。

 

「じゃあ決まりね。ルイズとタバサとあたし、ついでにサイトが今回のメンバー」

「うっしゃ!」

 

 ガッツポーズを取る才人を見ながら、ギーシュは苦笑し頬を掻く。まあ無理はしないように、と声を掛けると、サンキューギーシュと返された。

 これ以上は邪魔になるかもしれない、とそのまま彼は踵を返す。そんなギーシュの背を見ていた才人であったが、その姿が見えなくなると再び三人へと視線を戻した。

 その視線の意味を察した三人は、まあとりあえず道すがら話そうと足を進める。色々と準備もあるし、とルイズが続けた。

 

「まあでも、とりあえず今回の依頼の相手が何かは先に言っておきましょうか」

「ん? 何かヤバい奴なのか?」

「まあね。今回の相手は」

 

 吸血鬼よ。そう言ってルイズは不敵に笑った。

 

 

 

 

「吸血鬼っつーと、血を吸うあれ?」

「そうよ。アンタのチキュウにもいたの?」

「いたといえばいた、かな。ドラキュラ伯爵とか」

「吸血鬼が爵位を持ってるの? 変な国なのね」

 

 言われてみれば確かにそうだな、と才人は思う。とはいえ、他にも所謂化け物が立派な地位を持っている話などいくらでもあるのを思い出し、まあそんなもんなんだろうと思い直した。

 それで、やっぱり体を霧にしたりコウモリに変身したりするのか? そう尋ねると、三人は揃って首を傾げた。

 

「そっちの吸血鬼はそんなこと出来るの?」

「え? 出来ないの?」

「んー。コウモリに変身、は先住魔法でどうにかなるのかしら。霧はちょっと無理かも」

 

 案外不便なんだなこっちの吸血鬼。自分の世界の吸血鬼のことを思い出しつつ、才人は頭の後ろで手を組む。

 そんな彼を眺めていたタバサは、じゃあ、と声を掛けた。他には何か特徴は無いのだろうか。そう才人に尋ねると、少し考え込むように顎に手を当てた。

 

「えっと、鏡に映らない」

「そんなことはないわね」

「心臓に杭を打ち込まれると死ぬ」

「普通の生物なら死ぬわ」

「ニンニクが苦手」

「人の食べる食物は基本的に全部苦手よ。好み的な意味で」

「早い流れの水を渡れない」

「普通に渡ってたわね、確か」

 

 指折り数えていくが、ルイズはそれらにことごとく反応する。どうやら地球の吸血鬼の知識は役に立ちそうにないことを察した才人は、何かごめんなさいと頭を下げた。

 まあしょうがないわよ、というキュルケの言葉を聞きながら、才人はもう一つ思い出したと手を叩く。吸血鬼のお約束はこれだと言わんばかりに三人に向き直る。

 

「美形だ!」

「……は?」

「いやだから、男の吸血鬼だったらイケメン、女の吸血鬼は美人でボインボイン、みたいな」

「……」

「……」

 

 キュルケとタバサの視線が突き刺さる。そのあまりにも冷たい視線に、才人は無条件で土下座して謝ってしまいそうな衝動に駆られた。別に彼の中では間違ったことを言ってはいなかったのだが、いかんせんここは地球ではなくハルケギニア。彼の中の常識はこちらでは機能しないのだ。

 が、そこで一人だけ何かを考え込むような仕草を取っていた人物がいた。才人の主であるルイズである。そういえば確かにそうかもしれない、と呟きながら、視線を土下座しかけている使い魔に向けた。

 

「ねえサイト。さっきのは本当?」

「え? 美形だってやつ?」

「そうそれ。女の吸血鬼は美人でスタイルがいいの?」

「あー、うん。俺のとこではそうだった、はず」

「……それはこちらでも適用出来そうね」

 

 探し出すヒントになるわよ、とルイズはキュルケとタバサに述べる。胡散臭げな顔を浮かべていた二人であったが、あまりにも彼女が自信満々だったので仕方がないと言わんばかりに肩を竦めた。

 そうこうしているうちに寮へと辿り着く。一旦部屋で必要な物を用意して再びここに集合、というルイズの言葉に三人は頷き、それぞれの部屋へと戻っていった。才人はルイズの使い魔なので彼女と共に部屋に向かう。

 部屋へと戻り、適当に服や道具を詰め込んでいるルイズを見ながら、才人はちょっと気になったんだけど、と声を掛けた。

 

「何? というかアンタも手伝いなさい」

「あ、ごめん。で、聞きたいことなんだけど」

「何よ」

 

 吸血鬼に知り合い居るの? その才人の言葉に、ルイズはピタリと動きを止めた。錆びた蝶番のような動きで彼に向き直ると、オホホホと乾いた笑いを上げる。

 

「な、ななな、何のことかしら? わ、わたしにはささささっぱりよ」

「あ、いるんだ、知り合い」

「そんなはずないでしょ! 公爵家に仕えるメイドのダルシニとアミアスが吸血鬼なわけないじゃない!」

「……あ、うん。そうっすね」

 

 隠しているつもりなのだろう。そのことを理解した才人は空気を読んでそれ以上何も言わなかった。

 そして同時に、ふとした疑問が浮かんだ。

 

「なあルイズ」

「何よ」

「ひょっとして、吸血鬼を殺したくないって思ってたりするのか?」

 

 知り合いに吸血鬼がいるのならば、尚更。口には出さずにそう続け、才人は彼女の答えを待った。

 が、返ってきた言葉は彼の予想に反したものであった。別にそんなことはない、と彼女ははっきり言い切った。

 

「人にも悪人はいる、死ななきゃどうしようもない奴がいる。吸血鬼も一緒よ。今回のは多分、そういう相手」

「……そっか」

 

 よし、と才人は気合を入れる。後必要な物は何がある? とルイズに尋ね、それを掴んで袋に入れた。

 精々足を引っ張らないように。出来上がった荷物をルイズの代わりに持ちながら、才人は当面の目標をそう設定するのだった。




個人的なイメージ……シャルルは腹黒。

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