やはり俺の○ル○ナは間違っている   作:hung

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あなたがこれを読んでいる頃には18日を過ぎているだろう。
自分が思うよりも少し予定より早い更新だから、あまり話数には期待しないでほしい。
何故ならこれから先最低でも2週間、長ければ一ヶ月程は更新が難しいと思うんだ。
だから、更新が滞る前にすこしだけでも更新しておこうと思って。
何が言いたいのかは、つまりポケモンの旅に出るから、次の更新が大分遅れるので許して頂戴ということです
皆もポケモンゲットだぜ!


いみじくも平塚静は信じている

4月28日(土)

 

 強行軍、強敵との連戦から殆ど休まずに説明会と無理を通したせいだろうか。

 

 身体を動かす気力が出ない。

 

 家から出ないならとモルガナがカレーの特訓に筋トレをしろとうるさい。

 

 積み本を消化するのに忙しい。

 

 妹が放置している雑誌のクロスワードパズルを与えると静かになった。

 

 今日は安静にしておこう。

 

 

4月29日(日) 昼 総武高校

 

 学生の何が素晴らしいのかと言うと、勉強をしていれば基本的には何も言われない点。

 

 平日の朝9時前から夕方16時頃と言う7時間ほどの拘束時間はあるが、合間合間に休憩時間も挟まり実質はもっと少ない。

 

 何よりも基本的に土日祝日は休みで、春夏冬はそれぞれの時期で長短は有るが長期休みが存在している。

 

 なんで秋には長期休みが無いんですか、仲間はずれにされる秋くん、秋ちゃんの気持ちを考えたらそんな酷い事は許されていいはずはないでしょう。

 

 

「GWしかり祝日をまとめてさらに土日と繋げて長期休暇にする前例もある日本には春夏秋冬全てにおいて長期休みを作りそれをすべて繋げて、全日休養日を設定して働かずに生きていける仕組みを作るべきであると俺が総理大臣になったらそんなマニフェストを掲げたいとですね」

 

「私は君のそんな戯言を聞くために休みに呼び出したんじゃないんだが…40秒くれてやろう。素直になるか、身体に聞かれるのがお好みか」

 

「んな、ドーラみたいな台詞でこぶしを鳴らさないでくだしゃいよ。そ、そういえば劇中にはドーラの若いころを描いたっぽい絵が映るんですけど、マジでシータにそっくりって知ってました? あれは監督の年を取るって事はこういう事なんだぞって示唆を示していて女の旬はみじk「抹殺のラストブリット!!!」げぶぅう!!」

 

「教えてやろう、比企谷。女に年齢に関しての言及をすると、戦争しか残っていないのだと。あと、ドーラはいい女だ、間違えるな小僧」

 

「おバカ」

 

 

 しゅぅ、と呼気を溢して残心を構えながら瞳を怪しく光らせた平塚教諭が進路指導室に備え付けられた椅子に座り直す。

 

 横で我関せずを貫いていた雪乃が呆れたようなため息を溢す。

 

 げほっ、げほっ、と本気でせき込む八幡が「あれ? 俺パレスで鍛えられてたよな?」と推定一般人のはずの拳で悶絶したことに幾度目かの疑問を覚える。

 

 だから、多少ペルソナに覚醒したからと言っても生身はそこまで鍛えられていないと何度言えば学習するのか。

 

 結局フィジカルは一般人に毛の生えた程度である。慢心ダメ絶対。

 

 これが悪魔人だとか、ハーモナイザー所持とか、マガタマ埋め込まれたとかで人類の枠を飛び越えていると話は変わる。もしくはライドウみたいな超越者。

 

 閑話休題

 

 先日の集団サボり(結果的にそうなってしまった)の当事者、それも中心人物と独断と偏見で決めつけられた八幡と雪乃が奉仕部部員として日曜日と言う休日に呼び出されてしまった。

 

 なお、結衣は入部届を出していなかったので正式な部員ではなかったらしいので不参加である。

 

 多分、週明けにルーズリーフに丸っこい字で書かれた入部届を泣きながら持ってくるだろう。

 

 一応、嘘は極力避けて説明できる限りをそれっぽく説明する二人。

 

 

「つまりなんだ? 君たち奉仕部は部活動として戸塚の依頼を遂行している最中に、葉山たちが練習に参加してきて?」

 

「気合の入りすぎた戸塚がダウンして、つられるように雪ノ下と由比ヶ浜も疲労困憊で動けなくなった?」

 

「で、その原因を作ってしまった葉山達は動けるようになるまで付き合っていたらいつの間にか時間が過ぎていた。そう言いたいのかね」

 

 

 未だにずきずきと痛むのか、横腹をさすりながら口数少なくコクコクと頷く。

 

 その様子に、ん? 間違えたかな。と軽い調子で一本の煙草をパツンと張った胸ポケットから取り出して流れるように火をつける。

 

 一切気にしない八幡だが、横に座る雪乃は露骨に顔をしかめる。

 

 嫌煙の声は大きくなってきたが、未だに完全禁煙とはいかないから学校内でも場所を選べばまだ吸えている。

 

 しかしそれも長くないだろうなぁ、としみじみ思う。

 

 たとえ学校と言う特殊空間において上位者と振る舞える教師であっても、民意と言うモノには無力なのだから。

 

 具体的には保護者の声とか周辺住民のクレームとか、教育委員会など上から指示。

 

 

「君は、いや君たち以外がそう告げてきたのなら、まぁ誤魔化されてやっても良かったのだがね」

 

「誤魔化すだなんて人聞きの悪い事をいわないでください。嘘は一つも言ってないですよ」

 

「どうだか」

 

 

 実際、休日にわざわざ登校させられた彼らは『嘘は』ついていない。

 

 練習に熱が入っていたのも、葉山達が乱入してきたのも、戸塚、雪乃、結衣のダウンも、葉山達が原因の一端を担っているというのも全て真実だ。

 

 しかし、その間に存在する『ペルソナ』と言う核心部分がすっぽり抜けているのだ。

 

 前日、疲れた身体を押して奉仕部のlineでどういう説明をするか、その辺を備えての今日なのだ。

 

 確かに他の野次馬たちも巻き込まれている点から、納得してもらえるとは思っていない。

 

 だが、以前平塚教諭が巻き込まれた時と同じように、ペルソナ持ち以外の、言っては何だがその他大勢の記憶は曖昧なのだ。

 

 野次馬に来ていた学生の中に、数少ないテニス部が居て部活の際に戸塚が確認したので間違いない。

 

 そこを最大限利用してサボりへの言い訳を作ったのであった。

 

 

「生徒の事を信用できない教師なんて信用できるか! 俺は帰らせてもらう!」

 

「このまま出て行くのならば、君の家に帰るのは物言わぬ袋だけになるだろう」

 

「ご家族は嘆かれる…嘆かれるのかしら。あなたいつも返事をしない屍みたいなものでしょう」

 

「この人露骨に殺害予告してきたよ。つか、なんでそこまで疑うんですか。別に不自然な所はないと思うんですが。

 大体のまともな人はそう言う状況になったらそうするでしょう。あとお前はどっちの味方だ」

 

「遺憾ではあるけれど少なくとも、この場に限ればあなたの味方ではあるわよ。大変遺憾だけれど」

 

「比企谷も雪ノ下も大前提として勘違いしている。君たちがまともと言える人間なのかね。

 このような口裏を合わせる必要がある場にあっても外面を取り繕えないような君たちが」

 

「…っち」

 

「…ちくしょう、なんもいえねえ」

 

 

 まぁ、由比ヶ浜や戸塚、葉山だけなら説得力もあったがね。とは口に出さずに代わりに紫煙のみを吐き出す。

 

 やっぱり疲れた頭で考えると碌な事にならねえな、とか俯きながらブツブツ呟く一人の男子生徒のつむじを見る。

 

 柔らかく細い髪質を見ながら将来が本当に心配だなぁ、とかなんとかぼんやり思う。

 

 いや、別に今のところは問題ないよ? でも、こいつストレス貯めるタイプって言うか、人生の常がストレス掛かってそうだから身体に悪いだろうな、なんて。

 

 と言うか、雪ノ下、この子今舌打ちした? だんだん打ち解けてきたと喜ぶべきか、俗に染まって来たと嘆くべきか。ともあれ…

 

 

「…さて、以上の事を踏まえて、だが」

 

「うす」

 

「はい」

 

 

 四方に散らばってしまいそうな思考を纏める為に、短くなって不味くなる前にギュッと灰皿に押し付けながら顔を上げるように促す。

 

 諦めきったのか、その顔には何の色も浮かんでいない。だが、油断はしない。

 

 こういう輩は何でもないような顔をして、とんでもないような事をしでかすんだ。

 

 長いと言えない人生経験と、短い教師生活と、わずかに残った女の勘が叫んでいる。

 

 だけど、今回はそこまで警戒しなくても良い。

 

 

「集団サボりの原因となったのが奉仕活動だと言うのなら、その挽回も奉仕活動にて行われるのが道理だろう。

 君たちには次の連休で地域の清掃ボランティアへの参加をしてもらう事にしよう」

 

「…そんだけ、ですか」

 

「そんだけ、とは何だ。奉仕活動、正に君たちの部活動の本領だろう。

 地域によし、内申によし、私の評価にもよしの三者全得の良案だと思うがね」

 

「拘束される時間は青春という名のかけがえのないモノなんですよ! 先生にそれを浪費させる権利があるんですか!」

 

「あなたの青春の内訳を言ってみなさい」

 

「主に世界がモンスターだらけになった時における双剣の使い方を予習しておくとか、あとはあれだな…世界平和とか?」

 

「君は世界がそうなったとしてもハンターになるよりもオトモを志望するに決まっている」

 

「つか、そうじゃなくて」

 

 

 更なる追及を覚悟していての所に、肩透かしを食らう。

 

 思わず眉根にしわが寄ってしまうのも無理がない。

 

 

「もっと直截に追及が来るものかと思っていたので、少し拍子抜けしていると言うのが正直なところでしょうか」

 

「ふむ…」

 

 

 二本目に手を伸ばそうとして目つきが鋭くなった彼女に苦笑して、代わりに白衣のポケットに落ち着かせる。

 

 さて、疑わし気な目つき、まるで死んだチベットスナギツネのような眼で見つめて来る彼に対しどう伝えようかと考えようとして直ぐに放り投げた。

 

 

「で、私がストレートに聞いて君たちは素直に話すのかね」

 

「言わない、ですね」

 

「だろう? なら無駄な労力は払わないに限る。それに…生徒の事を信じる、というのも教師の役目だと私は思うのさ。

 さっき、君も言っただろう? 『生徒の事を信用しない教師の事を信用できるか』とな。なら、まずは私から信じてみる事にしよう」

 

 

 ちょっとカッコつけすぎたかな? と思わなくも無いが、本音でもある。

 

 目の前に座るこの男女2人は捻くれ過ぎだし、素直さをどこから拾ってきたのか分からない程ストレートだ。

 

 誰かに頼ると言う事も出来ないし、自力に過信しているし、子供らしいと言えば子供らしい。

 

 …考えてたら不安になってきた。

 

 

「それに、君たちは本気で不味い事をしないと思っているし、君たちはその期待を裏切れない。

 自称、常識的な判断の出来る男と、…将来の事を考えずにいられないだろう君からしてみれば」

 

 

 さっきまでの不安を振り切るように、言い聞かせるように、ちら、と雪乃へ視線を向けて濁すような言葉を向ける。

 

 怪訝な表情をする彼には悪いが、これより先は個人情報だ。

 

 

「まっ、君たちがどうしようもなくなったり、話したいと思った時には遠慮なく頼ってきたまえ。

 私は、君たちの期待に応える。それが教師の役割だし、そう出来るだけの大人でありたいと思っているからな」

 

 

 わかったらさっさと帰りなさい。詳細はまたメールで伝えよう。

 

 そう言いきって平塚教諭は指導室から白衣をたなびかせて去って行った。

 

 

 その時、八幡の頭に不思議な声が囁く

 

 

<汝は我、我は汝>

 

<我、新たなる繋がりを得たり>

 

<繋がりは即ち、前を向く支えとなる縁なり>

 

<我、女帝のペルソナに一つの柱を見出したる>

 

 

「…帰るか」

 

「…そうね」

 

 

 大人の貫禄を見せつけられた気分で、そんな彼女を口先だけでどうにかしようとしていた自分たちが酷く幼く思えた。

 

 やりこめられた感が拭えないまま、二人はそのまま帰宅する。

 

 

「そういや、あの不審者の件って」

 

「残念ながらあそこには監視カメラが設置されていなかった。

 目撃証言も黒目のスーツを着た成人男性という手がかりだけではどうしようもなかったわ」

 

「そう、うまくはいかねえか」

 

 

 別れ際、戸塚と優美子を巻き込んできた不審者の情報に関して水を向けてみる。

 

 返ってきたのは色好い物ではなかったが、過剰に期待していたわけでもなく受け入れた。

 

 そういえば、と流れで先日のパレスの戦利品を処理しないといけない事を思い出し連絡してみた。

 

 結果的に電撃戦になったとはいえ、戦闘の密度そのものは高かったのでそこそこの量になっているから、額面にはちょっぴり期待できる。

 

 即日予定が空いているというわけでもないらしく、祝日の明日、今石燕と会う事になった。

 

 その後、教諭からの追及がどうなったかを気にした戸塚から連絡が入り、何故だか明日デート…ではなく気晴らしに遊びに行くことになった。

 

 人生山あり谷ありだぜひゃっほーい! と叫んで、帰宅したモルガナにひっかかれた八幡なのであった。

 

 

 

 

4月30日(月) 祝日 昼 コーヒーショップ

 

「…そうあからさまにそわそわせずとも、そんなに時間はかけないさ。私も最近忙しいからね、長居させないよ」

 

「え? ばれました」

 

 

 全国に展開されているコーヒーチェーン店で向かい合って座る男女、普段通りにひっつめ髪に分厚い眼鏡をしたオシャレなにそれ? な今石燕。

 

 普段通りならオシャレ? オサレなら知ってるな八幡がちょっとだけ身だしなみに気をつかってみましたな様子。

 

 具体的にはパリッとアイロンをかけているのが見て取れるし、柔らかい香りもしてくる。(妹セレクション)

 

 更に時間を気にするようにスマホをちょくちょく触り、ぴょこんと跳ねたアホ毛を頻繁にこねくりまわしているのだ。

 

 多少鈍感であったとしても一目瞭然だろう。

 

 

「デートかい? 逢引?」

 

「それを判定するにはデートと言うモノの定義をしてもらわないといけないんですが」

 

「あぁいいや」

 

 

 一瞬だけ女性らしくコイバナに喰いつこうとしたが、ニヤケ半分で返ってきた言葉に「あぁ、この子本当にモテないんだな。頑張れ初デート」と呆れ半分、微笑ましさ半分でぶった切る。

 

 なにやら「いや、だって女子みたいに可愛い男の子と一緒に遊びに行くってデートって言っていいのかちょっと本気でなんて言っていいのか分かんないでしょ」とかぶつくさ言っているが、こっちがちょっとなに言ってんのか分からないよ。

 

 

「しかし、今回は中々に大漁だね。大豊作さ。嬉しい悲鳴をあげたくなる、うひょー」

 

 

 エンジェルの羽根、カハクが落とした香油、アプサラスの身に着けていた羽衣、カソの落とした毛皮、そして…

 

 

「だけど、なんでこんなものもあるんだね? いや、本当に」

 

「存じ上げません」

 

 

 ひょいとつまみあげられた布。

 

 一際大きな穴とその反対側に半分ほどの穴が二つ、裾の部分にはレースがあしらわれている。

 

 まごうことなくドロワーズ、一般的に言えば女性用下着。

 

 もっと俗にいえば

 

 

「かぼちゃパンツじゃないか」

 

「かぼちゃ(のシャドウ)が落としたからじゃないっすかね」

 

「かぼちゃ…」

 

「かぼちゃ…」

 

「私は不用品回収業者じゃ」

 

「オカルト品です」

 

「…そうかい」

 

 

 そう言う事になった。

 

 ともかく、色とりどりのドロップ品(香油などは複数個ある)をじっと見て今までの物と同じく『実在している事を確信できない実在物』である事を確認していく。

 

 もちろんかぼちゃパンツもである。

 

 しかし、周囲から見れば若い燕に特殊コスプレさせられそうな妙齢女性というどちらを通報すればいいのか分からない状況。

 

 傍観者効果(誰かが通報するから自分は通報しない)があって助かったな。

 

 

「ふむふむ、ひぃふぅみぃよぉいつむぅななやぁ、ちゅうちゅうたこかい。しめて8点か。

 なら、ご破算願いましては~キリ良く10万円といこうか、計算しやすくピッタリ」

 

「ぅぇ?」

 

「しかし、全て買い取るには個人のお財布ではちょっと厳しいラインになってきたね。金額的に、あと頻度的に」

 

 

 予想以上、というか、普通の高校生がポンと持たされる額ではない数字に思わず喉の奥から変な声とも息とも呼べない音が漏れる。

 

 お財布と常に相談をしないといけない学生の身からすれば、5000円でも生唾を飲む額であるのはかつての彼の態度が表している。

 

 今回示されたのはその20倍。

 

 余程の金持ち家庭に生まれるか、後ろ暗い『バイト』でもしていない限り大金と言える額。

 

 それをポンと示されて絶句するのは至極当然だ。

 

 

「ほ、本当にいいんですか。こ、こんなに」

 

「構わないとも、オッケー牧場さ。もちろんこれだけの金額を支払う理由はある、事情がね」

 

 

 予想だにしない金額に喜ぶどころか、むしろ引いた様子を見せる八幡に、学生の金銭感覚を思い出す。

 

 これは少しは説明しないと受け取らせるのも面倒だ、と考えくしゃりとまとめた髪を掻きながらコーヒーに手を伸ばす。

 

 デートと言っていたから、がんばるDKへの餞別だと言えれば格好良かっただろうにと思いながら。

 

 

「前回までに君から買い取った物を個人的に職場で調べていたら、どうにも行き詰まってね。文系の限界さ。私も勉強してるんだけど。

 職場の人に相談しながら研究していたら、どうにもこれがちょっと大事になりそうなんだ。誰かは世紀の発見だとかなんだとか大げさにね」

 

「はぁ」

 

「つまり、こういうオカルト物を今までは私の趣味で、自分の裁量の中で扱っていたんだがこれから先は会社名義で扱う事になりそうなんだよ。酷いジャイアニズムだね」

 

「代わりに予算は気にしなくて済む。若しくは研究に使う機材とか、そう言うモノへの便宜とかも?」

 

「察しが良くて大変よろしい、よく気が付く」

 

 

 だから、きにしないで受け取ってくれたまえ、後ろめたくなくね

 

 何ともない様な顔で軽くそう告げる彼女に嘘の空気は感じられない。

 

 それこそ、正式に一つの企画として動くのなら予算がつくだろうし、下手をすれば今のこの金額も経費として扱われたり、もっと高額に会社に買い取らせることもできるだろう。

 

 そう考えれば、今石燕個人の財布から度々かっぱぐことになるよりも精神衛生的には楽になる。

 

 

「なら、ありがたく」

 

「多分、来週中、早ければGW明け前後にでもこの辺もはっきりするだろう。

 その結果次第では更に高額に、大量に買い取る事が出来るかもしれない。

 ただ、逆にもっと少量を細々と取引することになるかもしれない。

 代わりに、それまでは買い取りは難しいから、その点も考慮に入れてだね、取引一旦停止。

 これはそうなったとしても是非ごひいきにと言う意味も込めたものだと思ってくれたまえ。汚い大人の駆け引きさ」

 

「確かにこんだけ貰ってはいさよなら、は流石にやりづらいですからね」

 

 

 全然そう言う汚さを、強いて言えば固執感を出さないものだから、言動のアンバランスで思わず苦笑する。

 

 昨日はあんなにカッコいい大人を見たものだから少し思う所が有ったのだが、まぁ人間ってこんなもんだろ。

 

 期待を持たない信念な彼からすれば失望するほどでもない為、何か言及することなく別れる。

 

 予定外に膨れ上がってしまった中身に、流石にこれは相談しないとダメかもしれん。

 

 ひとまず手を付けないようにカバンの奥に押し込む。

 

 シャツやズボンにしわがついていないか確認しながら戸塚との待ち合わせ場所に急ぐのであった。

 

 




ペルソナメモ

 ペルソナにも様々な人間、大人が登場する。カモシダーマンしかり、キャベツしかり、理事長しかり。己の欲望を抑えられない醜かったり頼りの無い大人もいる。マスターしかり、デカしかり、渋いオッサン的に魅力的な大人もいる。他にも情けない大人、ここぞで頼れる大人、様々な大人がいる。だけれど、彼らを単純な良い悪いの二元論で区別する事はできないだろう。平塚であっても原作中で提言されている通り欠点は幾らでもあるのだから。

女帝のアルカナの正位置には『包容力、愛情』逆位置には『挫折、嫉妬』と言った意味が含まれる。

愚者……比企谷八幡(アマノジャク)
魔術師…材木座義輝(ギュウキ)Rank2
女教皇…雪ノ下雪乃(ライジン)Rank1
女帝…平塚静 Rank1 New
皇帝…葉山隼人(ツチグモ)
法王

恋愛…由比ヶ浜結衣(ザシキワラシ)Rank2
戦車…三浦優美子(???)
正義
隠者
運命…戸塚彩加(ノヅチ)Rank1
剛毅(力)

刑死者
死神
節制
悪魔
塔
星

月
太陽
審判
世界…奉仕部 Rank2

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