五等分の花嫁と約束と   作:無限の槍製

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中野五月の秘密?

もしものことを考えて下着を新しくしようとしたが思いとどまった。


第10話 いざ林間学校へ

 

林間学校。それはまあ……林間学校だ。スキーしたりカレー作ったり肝試ししたりキャンプをファイヤーしたり。キャンプをファイヤーしたらダメか。

 

中間試験が終わってからしばらくたって、俺や風太郎や五つ子達の間では林間学校の話題で持ちきりだった。そしてそれは今もなんだけど、まあ林間学校が明日に迫れば話題もそれ一色になるよね。

 

そして今は下校途中に買い物に来ている。

 

「上杉さんが林間学校に着ていく服を見繕いました!地味目な顔なので派手な服をチョイスしました!」

「多分だけどお前ふざけてるよな?」

「たべっ子どうぶつみたいだね」

 

「フータローは和服が似合うと思ってたから和のテイストを入れてみた」

「和そのものですけど!」

「落語家みたいだね」

 

「私は男の人の服はよく分からないので男らしい服装を選ばせていただきました」

「お前の男らしいはどんなだ!」

「世紀末だね…………フフッ」

 

「あ、二乃本気で選んでる」

「ガチだね」

「あんたたち真面目にやりなさいよ!」

 

まさか風太郎の服選びでここまで笑えるとは。中野ちゃんのチョイスは中々面白かったね。

 

「ふー買ったねー!」

 

「3日分となると大量ですね」

 

「洋服に1万、2万って…俺の服40着は買えるぞ」

 

「こんなの安い方よ」

 

「ブルジョワ……」

 

みんな林間学校を楽しみにしているのだろう。少し前から四葉ちゃんからはキャンプファイヤーのダンスの伝説とか、中野ちゃんからは肝試しが怖い、でもカレーは楽しみだなどと話を聞いている。

 

「うーん、男の人と一緒に服を選んだり買い物をするってデートって感じですね!」

 

みんなの動きが止まった。三玖ちゃんと四葉ちゃんはともかく二乃ちゃんと中野ちゃんの2人と風太郎のことを考えるといい表現じゃないよなぁ。

 

「こ、これはただの買い物です!学生の間に交際だなんて不純です!上杉君とは教師と生徒!一線を引いてしかるべきです!」

 

「言われなくても引いてるわ!」

 

「じゃあ幸村さんは?」

 

「ゆ、幸村君ですか!?幸村君も正式ではありませんが今では一応私たちの家庭教師補佐になってくれたわけですし、それは勿論……一線をh「ほら何やってんのよ。さっさと残りの買い物済ますわよ」

 

中野ちゃんの言葉を遮りながら二乃ちゃんが中野ちゃんの手を引いてズンズン進んでいく。流石次女、妹を引っ張っていくのはお手のものってやつね。

 

「風太郎、その先に行くなよ」

 

「は?なんでだよ、俺の服を勝手に選ばれたんだ。あいつらの服も選ばs「そっから先は下着売り場だぞ」待ってまーす」

 

「良かったわ幸村がいて。デリカシー無い男にビンタするところだったわ」

 

「風太郎、こういう場所に滅多に来ないから場所を把握してないんだよ。許してやって〜」

 

「2回目はありませんよ」

 

二乃ちゃんと中野ちゃんの鋭い視線が風太郎を貫いた。フォローするならこの位置から下着売り場は見えにくいから仕方ない。フォローしないなら最初にどの店に行くか二乃ちゃんが言ったのだからそれを覚えとけよって話。

 

「そういうことなら俺は帰っていいんじゃ「上杉さん!!」

 

「明日が楽しみでもしっかり寝るんですよ!」

「言われなくても寝るよ」

 

「幸村さん!しおりは一通り読みましたか!」

「ま、まあ読んだっちゃあ読んだけど」

 

「2人とも元気よく来てくださいね!!」

「あーわかったわかった」

「寝坊はしないようにするよ」

 

「最高の思い出を作りましょうね!!」

 

四葉ちゃんの笑顔が眩しい。この子は本当に楽しみにしているのだろう。でもここまで楽しみにしているのなら四葉ちゃんが寝れなさそうだけど。

 

「ん、悪い電話だ。はい上杉です…え?」

 

◇◇◇◆◆◆

 

上杉君が林間学校に来られない。そんな連絡を受けたのはバスに乗り込む直前、先生から『肝試しの実行委員を代わりにやってくれないか』という相談の時。

 

「ど、どうしましょう…」

 

「中野ちゃん暗いところで1人で待つの、大丈夫?」

 

「む、無理です!!怖いですよ!」

 

「じゃあ仕方ない………ちょっと風太郎に電話するか」

 

 

 

 

 

「こんなことをしてよかったのでしょうか…」

 

「まあ先生もOKしてくれたし、いいんじゃない?」

 

「よく先生も許可をしてくれましたね…」

 

今私と幸村君は江端さんの運転する車で上杉君の家に向かっています。

幸村君は上杉君に一言『来れるか?』とだけ聞き『じゃあ迎えに行く』と二つ返事で電話を切りました。

そして先生にも『上杉来れそうなんで迎え行ってきまーす』と伝えて許可を貰い、私を連れて上杉君の家に向かうことになりました。

 

「それより他のみんなが付いてきたのにビックリだよ。違うクラスなのに大丈夫なの?」

 

「妹が心配って言ったらOKしてくれたわ。もし上杉も乗るってなったら五月と男2人の3人だけに出来ないわ」

 

「江端さんいるけどね…」

 

上杉君の家に行くのに他の姉妹も付いてきました。二乃は私が心配だと言い、一花と四葉はみんなと一緒の方が楽しそうと言い、三玖は上杉君を心配しているようです。

 

「着いたね。じゃあ私たち待ってるから2人で呼んできて」

 

「行きましょう幸村君」

 

幸村君と一緒にアパートの上杉君の部屋に向かう。近づくにつれて上杉君と勇也さんの声が聞こえてきました。

 

「だからもうバスが…」

 

「バスはもう出発してしまいましたよ」

 

「五月!?それに隼人まで」

 

「勝手に上がってしまって申し訳ございません」

 

「よっ、電話した通り迎えに来たぜ」

 

「電話した通りって……適当に返事した俺も悪かったよ…まさか本気で迎えに来るなんて思わなかったぞ」

 

「『行けたら行くは来ない』の法則は俺には通用しないぞ」

 

上杉君は私たちに呆れながらもどこか嬉しそうな顔をしています。部屋の状況を見るにらいはちゃんは少しは元気になったみたいですし、勇也さんもいるので大丈夫そうですね。

 

「すみません、上杉君お借りします」

 

「はーい!」「楽しんでこいよ!」

 

上杉君の手を引いて階段を駆け降りる。1日目は移動と旅館がほとんどですがやっぱり時間は有限です。

 

「お前ら…バスは」

 

「見送らせていただきました」

 

「なんでうちに来たんだ」

 

「そりゃ風太郎の家を知ってんのが俺と中野ちゃんだからさ」

 

「私たちにしか案内出来ませんから」

 

降りた先の江端さんの車には一花たちが待ってくれています。上杉君も一花たちを見て驚いてますね。

 

「みんな風太郎を心配して集まったんだぞ」

 

「違うわよ!あんたら2人が五月を襲わないか監視のためよ!監視!」

 

「やっぱりみんな揃った方が楽しそうだからさ」

 

「上杉さんのいない林間学校なんて楽しくないですよ!」

 

「フータローも楽しみにしてたんでしょ。しおりに付箋がいっぱい」

 

「こ、これは……」

 

「肝試しの実行委員ですが、1人で暗い場所に待機するなんて私には出来ません。オバケ、怖いですからあなたがやってください」

 

「…………仕方ない、行くとするか!」

 

 

 

 

 

先の試験で指導してくれる人の必要性を改めて感じました。ですが上杉君、あなたは私の理想とする教師像とはかけ離れています。

そんなあなたの家庭教師としての覚悟を確かめさせてもらう………林間学校で私はそれを目的としていました。

 

ですが今は……楽しそうに笑う幸村君や他の姉妹を見て、そんな気持ちも少しだけ薄れてしまいました。

 

「それじゃあ、しゅっぱーつ!!」

 

「「「「「「おー!!!」」」」」」

 

勿論本来の目的は忘れません。でも、少しだけ…今だけは楽しもうと思います。

 




林間学校編に突入しました。ここは大きな分岐点になります。お互いの意識が少しずつ変わる林間学校、平和に終わるわけもなく…

次回は林間学校1日目です!
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