ウマ娘 for Answer 【ウマ娘+フロム・ソフトウェア】 作:なんJお嬢様部
とりあえず、世界観だけ投下しておきますわ~。
ーー転生、というものをあなたは信じるだろうか。
死んだ生命体が、その生の記憶を保持したまま、別の生を受けるという、荒唐無稽な話だ。
いや、あなたが信じるか信じないかはどうでもいい。少なくとも、この私は転生というものを信じている。なぜなら、この私こそが他ならぬ転生経験者だからだ。
前世、取り立てて取り柄のない人間だった私は、志半ばで果てることとなった。死因はわからないし、それはさして重要なことではない。大切なのは、今私が記憶を保持したまま、人ならざる別の生命体になっていることだ。
ーーウマ娘。
それは、姿はおおよそ人のそれであるが、前世の記憶にある馬という哺乳類の耳と尻尾を持って生まれた生命体。その力は人のそれを遥かに凌駕し、動力付きの車両の速度で地を駆けることすら容易い。
そして、それが私の二度目の生を受けた生物種でもあった。
乳幼児期の私は、前世の記憶との齟齬に戸惑いながらもウマ娘としての第二の生を謳歌していた。私の生まれ変わった世界が、地理的には全く地球と遜色がなく、私の転生した場所も前世で過ごした「日本」と同じ場所であり、言語も日本語のそれであることが、私の生きやすさを後押ししてくれていた。
もしかすると、この世界は宇宙が別の可能性を辿ったパラレルワールドというものなのかもしれない。
ただ、この世界は前世の地球とは決定的な違いがニつあった。
一つは、ウマ娘という存在があるためなのか、馬という生物種が存在しないこと(近縁種であるロバはいるのだから不思議だ)。
そして、もう一つは100年以上前に行われた《国家解体戦争》によって、《国家》という枠組みが崩壊し、代わりに《企業》が世界を支配しているということである。《企業》は、世界を疲弊させる《戦争》の代わりに《レース》というシステムを取り入れ、その結果により、己が版図の拡大を図った。
より強く、より速い者が、世界をより先へと進歩させる。
《企業》はこぞって《レース》に自らの開発した最新技術を投入し、この世界の文明は恐ろしい速度で進化している。恐らく、前世の地球で計るならば、一部の技術においては500年〜1000年ほどは先を進んでいるのではないだろうか。そんな未知の先端技術の中に、前世で見慣れた技術も同じく先端技術として点在している。そのアンバランスさが、私にますますこの世界がパラレルワールドであるという認識を植え付ける。
……話を《企業》に戻そう。
では、そんな《企業》がイニシアチブを握るための《レース》。《企業》は、一体何で速さを競うのか。賢明なあなたならもうお分かりだろう。
ーーそう、ウマ娘である。
これは、ウマ娘として第二の生を受け、《企業》による代理戦争としての《レース》に勝つことを宿命付けられた、私ーームーンライトの物語だ。