Sideサイガ
「お、終わったあ~!」
「お疲れ様…といいたい所だけど…」
「ふえ?」
らぶドルメンバー全員のガンプラ制作が終わったのは二ヶ月ちょっと過ぎた頃だった。
「明日から俺も通っている聖鳳学園に編入する手筈になっているからね。
智弘さんには既に話を通して手続きも諸々済ませてあるから」
「へ、編入ですか?」
「それにせ、聖鳳ってあの世界チャンピョンの一人のイオリ・セイが在籍していた!…」
「そう、七年前のイオリ・セイOBの世界大会優勝以来から現在に至る迄に他に好成績を出せている生徒がほとんどいないという事もあっての事か学園側に俺が専属マネージャーとなったガンプラアイドルとして活動し始めた君達との事を話したら快諾を貰えたのさ」
「もしも私達から世界大会への選出者が出れば学園側にとっても大いに宣伝になるからやね?」
「そうだね」
俺は編入についての説明をすると皆納得してくれるのだった。
そして翌日、彼女達の編入初日、皆をそれぞれの教室に送り届け俺は先生に報告する為に職員室を訪れていた。
「しっかし真逆カガミがガンプラアイドルの専属マネージャーになるなんてなあ…そういえば既にガンプラバトル同好会はあるがそこら辺は一体どうする気なんだ?」
「あ…」
先生に言われて漸く思い出す。
ウッカリ失念していたな…所属部員がプラモ部に大半が引き抜かれてしまったせいで人数もめっきり減ってしまってすっかり今では同好会扱いで二年の先輩であるホシノ・フミナ先輩一人がなんとか部長を務めているんだっけか。
「考えていなかったようだね …」
「と、とりあえずホシノ先輩に話をつけてみてから今後の事は考えますわ…」
「そうかあんまり無理しないようにな」
まあホシノ先輩と話をつけた所で十中八句プラモ部の連中が何かしらで絡んでくるのは目に見えているなあ…そう思った俺は今後の方針を思案しながら教室へと戻るのだった。
「おはようございまーす!今日から編入してきたカミキ・セカイっす!」
「あ、あれ?そんな話聞いていないけど… 」
「いやあ~、本当なら一週間前からの予定だったんっすけどね…」
「一週間前!?」
その直後の職員室でそんな一悶着起きていた事を知らずに…。
そして昼休み、俺は同じクラスに入った日渡さん、進藤さんと話をしていた。
「それで放課後に同好会の部長さんと話をしにいくんですか」
「ああ、その上で俺達と合併するのかどうかが決まる…ただ…プラモ部の部員が恐らく変なちょっかいかけてくるだろうけど…」
「そこはバトルで話をつけるんですよね!」
「あ、ああその通りだ、一括りには出来ない連中な事は間違い無い筈だからな」
そして放課後、俺達三人は同好会の部室である学園の隅に存在する倉庫を訪れたのだが…
「だからガンプラバトルをやめる気は更々無いって何度も言っているでしょうが!」
入室早々にホシノ先輩のそんな怒声が響いてきたのだった。