私は孤独だった。友人もおらず、親もいない。なぜならば、私には魔法の素質があるから。
魔法の素質は私には不幸をもたらす。・・・孤独だった。
その日は14歳の誕生日だった。
魔女の自分を捨てて人間として孤児院で暮らしていた、その日。
純白の聖女と呼ばれる女が孤児院に来た。彼女は私を魔女だと一瞬で見抜き、私を引き取った。ただし、牢屋にだ。
そこでは清潔というものがない。飯と言われ出されるは埃まみれのパンくずと腐った果物のみ。
私は喘息になっていた。そりゃあそうだ。ご飯が埃まみれのパンくずと腐った果物だ。そりゃあ病気にもなる。
風の噂で聖女が死んだと聞いた。今ならば、脱出ができるかもしれないと思い始めたが、衛兵が多すぎる。しかも、喘息がひどいので脱出しようにも体力が持たずに捕まる。
この国の王が暗殺されたという。相手は異国の人型の化け物だという・・・が
「おーい、大丈夫か?」
その化け物が私の牢の前にいた。
「牢屋が邪魔だな・・・壊すか。」その化け物が牢屋を壊した。私はこいつに喰われるのか・・・
そう考えるとホッとした。魔女狩りで磔になどされたくもない。
「お前、自分の力を使いこなしたくないか?」と、いきなりそんなことをを言い始めた。
「使いこなそうにも、私には師がいない、親もいない。頼れる人間なんてどこにいるというの!?」・・・叫びすぎて咳き込んでしまう。
コホコホと咳き込む私を見ていた異国の化け物は何かを考えると、こう言い出した。
「ならば、俺が面倒を見てやろう。」・・と。
その化け物は鞍馬龍輝というらしい。連れの妖怪・・・鬼が教えてくれた。
「取り敢えず、そこまで強いわけじゃないからな?まずはその喘息を何とかするか。」
鞍馬さんは呪文を唱える。すると、呼吸が随分楽になった。
「こいつにしか扱えないから真似しようとは思わないことよ・・・こいつ、色々規格外だから。」と、連れの鬼の女性が教えてくれた。
規格外、非一般的、最強、狂気の天狗、バーサーカ―。色々通り名があるらしい。
ひょろっとしていて、強そうにも思えない。だけど、魔法の実力は最強格だ。
こんな人に教えて貰えるのならば、上達しなければならない。そんなことを考えると・・・「焦らずに、ゆっくりと、上達すればいいさ!」と、言われてしまった。
魔法適正属性は月火水木金土日だった。私は寝る間も惜しんで勉強した。だからなのだろう。いつしか魔女の界隈で有名になっていた。
私は本を読むのが好きだが、一番好きなのは魔導書と鞍馬さんの旅の日記だ。
それが読みまくった。
そうして、面倒を見てもらって数十年が経過した。