——システム起動
・・・システム起動中
・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・起動完了
——無稼働状態:364864日
現在時刻 08:00
——休眠パイロット呼び出し
・・・応答なし
ステータス:休眠中
——稼働試験許可申請
・・・応答なし
報告:管制室との通信途絶
——自動機体診断プログラム起動
——機体診断開始
——システム
・・・全システムオールグリーン
——機体損傷率
・・・損傷なし
——武装
・・・武装懸架なし
報告:右脚部の尖爪破損
——思考サブルーチン
・・・損傷なし
——通信接続
・・・通信途絶
※軌道衛星が捕捉できません
——識別マーカー起動
・・・起動確認
注意:体内燃料残量30%以下
・・・詳細残量:4%
——機体診断完了
——燃料補給を要請
・・・応答なし
——外付け補給機器からの補給要請
・・・承認
・・・補給機器接続済み
・・・補給開始
警告:外部からの不正なアクセスを検知
・・・無力化
警告:外部からの不正なアクセスを検知
・・・無力化
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
※システムに新たな副次機能が追加されました
・高度な判断機能による擬似人格オペーレーションシステム
警告:外部からの不正なアクセスを検知
・・・無力化
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
警告:外部からの不正なアクセスを検知
——全システム起動
——擬似人格オペレーションシステム起動
——パイロットの搭乗を確認
——思考サブルーチン起動
——補助機能群起動
——『機体番号:006725』起動完了
『おかえりなさい、パイロット』
———————————————
知らないところで目が覚めた。ここは誰、私はどこ?……これは一度やってみたかっただけ。ここは日本で自分の部屋のベッドの上だ。少なくともそのハズだった。だがしかし、目を開けると汚い空間に吊るされていた。
頭が動かないので、目だけを動かし辺りを見渡すとサイズの小さなガラス板に反射する自分の姿に気がついた。
それは人間の体ではない。おそらく途轍もなく巨大な竜だった。
夢だと思いたかった。だからもう一度目を閉じて、次に目を開けた瞬間には見慣れた天井を見ることができると思った。けれども、目に入る景色も姿も全く変わることはなかった。
そういえば、いつの夜だったかある夢をみた。壮大な大地を踏みしめる夢を。そして、その世界で俺は大きな竜を巧みに操り、荒狂う竜の波を掻き分け斃し数々の武功を重ねていた。だが夢である。その日目覚めた時にはもう忘れていたのだが、今の体はまさに竜そのものである。
思い出したところで、仕方がないのでもっと辺りを観察することにした。
地面には用途不明の円柱状のもの、壁面の下側にある扉が人間サイズならものすごく巨大な槍や刃物、チューブが大量に飛び出てどこかへ繋がっている機械など、様々な物が散らばっているようで整然と置かれている。
壁面や天井はひび割れ所々から岩が見える。さらにそれらの隙間からは氷柱石や鍾乳石が形成されており、しかもそれらがかなりの大きさにまで成長していることからこの施設が地下に位置し、放棄されてかなりの年数が経っていることがわかる。
察するにここは格納庫なのだろう。格納庫は航空機や兵器を風雨や砂塵から守り、中で整備や補給、待機などを行う施設だ。そして、格納庫に収められる物は大概真ん中に置かれる。この体、つまり竜。ド真ん中で吊るされている状態からしてこの体がこの格納庫の主。おそらく生体兵器。
待て、朝起きたら生体兵器になってたとか正気か?いや正気じゃないだろう。
いつの間に?夜寝てる間に拉致られて改造されたか?にしても巨大すぎる。少なくとも地球の重力で活動できる生物の大きさじゃない。それに、鍾乳石の大きさを見るに本当にかなり長い年月放置されている。これじゃ拉致った組織さえ存続しているかわからん。
・・・考えたところで結局答えは見つからない。とにかく、どうにかしてここを出なければ。と言っても、体が動かなければどうすることもできないのだが。
と、ここでふと、先ほどのガラス板に人影のようなモノが映っていることに気がついた。ユラユラとまるで炎に映し出される影のように揺れている。
もしかすると自分を拉致った本人たちかもしれない。ここは目覚めていないフリをするのが賢明だろう。
目を閉じてじっと待つ。耳をすますと聞こえてくる話し声、足音。おそらくガラスが破られた音。
そしてけたたましいサイレンと身体中に走る電流。
意識を手放すには十分な衝撃だった。