◯◯◯◯があって今にも死にそうなんだがどうすればいい?   作:電脳図書館

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第二十四話となります!新章となります。さぁ時間軸も追いついたことですし、本格的に暴れるとしますか。


第五章 戦乱の幕開け
新居とこれからのこと


やぁ皆さん久しぶり狩谷です。え、久しぶりじゃない?こっちでは意外と時は経ってたりしてます。その間に別荘での生活、スマブラで対戦してたら折紙が「弟、いや妹の反応を四国で感じる」とか意味の分からないことを言ったり、高知でメシア過激派が幅を利かせていると聞いたりと色々あったがそれはまた別の時に語るとして、現在は新居立て替えイベントとTS騒動から月日が経ち無事家も新居に建て替えた所だ。後ついでに俺達も進級して俺は高三となり前世では大学入試にひいこら言ってた所だったが曲がりなりにも前世は上場企業の課長。元々学力はそこそこある方なので社会人生活で忘れていた知識を復習すればよっぽどぶっ飛んだ偏差値の所じゃなければ合格出来るだろう。折紙も中三だが中高一貫な為入試試験などはないのでこの時期もゆったり過ごせるというものだ。

 

「にしても広いなここ、住み始めて数日経つけど全然慣れないな」

 

「妾も含めた主達の稼ぎで建てたのだじゃ、どっしり構えておればよい」

 

「いや、一番慣れないのはお前だからなカーリー。というかお前自身が一番慣れてないだろ」

 

「う・・・戦闘ではそうでもないのじゃがな。普段の生活となるとの」

 

広くなったリビングでス・・・では無くカーリーと一緒にソファに座って茶を飲みながらやけに広くなった家に住み慣れないとこぼしたのだが・・・カーリーになってそれなりに立つが違和感はこっちの方がある。本人も自覚しているのか苦々しい顔をしている。とはいえ戦闘に関しては違和感は無く、普段の生活に関しても大分マシになってきているので違和感が無くなるのも時間の問題だろうな。

 

「まぁ前の身体が身体故新しく作った風呂場の女湯に入っても何ともないのは助かるのじゃがな」

 

「骨に性欲も肉欲も無かっただろうしな」

 

今は肉体を持ったからか多少は感じる様になったらしく本人申告では女性が抱く欲求の方とのこと。性別と精神の不一致は何かと苦労が多いから幸いだったと言える。

 

「・・・暇じゃな」

 

「折紙とバフォメットは家自体が霊的防御、迎撃に適したものに建て替えたからノリノリで結界などの防御だけじゃなくて迎撃用の術式を敷きまくってるし、白織はスパイダーシルクを売り物にする為に布を織ってるから何かお前もやってみたら?」

 

「しかし妾は所詮戦うことしか出来ぬ。この姿になっても大黒天女の加護で多少商売繁盛効果がある程度であまり変わらん」

 

大黒天女、もしくは大黒天は諸説あるがカーリーと同一視される。その権能の一部を目の前のカーリーは有している。姿が幼女なのは相談した巫女さん曰く純粋なLv不足による弱体化と霊基の不足分を大黒天女の力で無理やり埋めたことによるバクだそうだ。阿修羅とかで良かったのにと本人は言っているが、常識人が破壊神になるのはそれはそれで無理そうな気がする。戦士としての側面と天女としての側面が同時に発現したのもその為だろう。スパルトイとカーリーでは登場する神話が違うのでは?という疑問も出るがそもそも骨の身体で動く悪魔など古今東西どの神話を問わず結構いるので大した障害にはならないとのことだ。

 

「ならば模擬戦などをしては?」

 

「ロスヴァイセ、折紙達を手伝ってたんじゃないのか?」

 

「私がやったのは【原初のルーン】による補助程度のものでしたので・・・それに守りの魔法は苦手ですし」

 

「ヴァルキリーならただの攻撃一辺倒では問題であろう。北欧では何をしておったのじゃ?」

 

「・・・お、オーディン様の護衛とか」

 

「「え、守りの魔法とか使えず攻撃するしか出来ない奴が護衛(じゃと)??」」

 

「ひぃん!?そ、それを言わないでください~~!」

 

半泣きになるロスヴァイセを見下ろしながら意外とエリートだったことに驚くが護衛としては人選ミスな気もするのがどうなんだろうかオーディンよ?と心の中でツッコミを入れる俺達だった。

 

 

十数分後漸く立ち直ったロスヴァイセも連れて家の地下施設の一つである鍛錬場を訪れる。自己修復機能付きで何と天使の力を限定解放をしなかったとはいえ折紙の全力【メギドラ】を耐える耐久性を見せている。まぁその後再生したのを見計らって俺が【メギドラ】を覚えたことで数段威力の上がった【ユニゾンレイド】をやろうとしたら立ち会ってた業者の人に止められたけど。

 

「お相手は私でいいのですか?」

 

「うむ、主とはこの身体になった時に増えた腕に慣れる為に何度かやったからの」

 

「なるほど、ではマスターには審判をお願いします」

 

「了解。ルールは殺害は無しで気絶或いは戦闘不能もしくは降参で決着だ・・・消耗品などは無しで己の力と武装で戦う様に」

 

「は!(うむ!)」

 

身内の模擬戦一つで消耗品を浪費するのもアレなのでこういうルールにした。因みに彼女達の武装は一部召喚、変化した際に持っていた武装から変更されている。理由としてはシンプルに純粋にネオベテルで売られている業物武器がさらに高性能なものがあったからだ。とはいえ元々持っていた武装にも利点はある。使い手である悪魔本人と結びついているので霊体化させて、いつでも取り出すことが出来るうえ例え欠片一つ残さず壊されても悪魔本人のMAGで自然再生することも出来るからだ(消費MAG量と再生時間は破損具合と武装自体のランクによって比例する)。彼女達もそれらの利点も把握していて対峙する相手ごとに切り替えている様だ。因みに俺が彼女達に与えた武装(消耗品などは各自に与えている)はカーリーは六本の腕に対応する武器、ロスヴァイセは特殊な装飾品だ。数ではカーリーが多いが殆どはネオベテル製の銘の無い業物程度で左手と上の右手、左手、下の右手、左手にはそれぞれシミター、片手斧、片手槌、長槍、短槍が該当するが唯一右手は過去の異界探索で発見したデスブリンガーを装備している。ロスヴァイセは通常剣の二刀流がヴァルキリー主流だが【原初のルーン】や魔法を使う為に片手を開けていてその指には吠える竜印の指輪が輝いている。え、これダクソ装備じゃないかって?俺も驚いたがこれはこれまた別の異界攻略で発見した品だ・・・これがあるということはダクソの敵も出て来るのではないかと考察しているが・・・まぁ上に報告して投げたから後は任せよう、うん。

 

何てこと思っていたら両者とも既に準備を始めていた。カーリーは追加で生やして腕も含めて武器を取り構え、ロスヴァイセも同様に構えるが彼女の場合普通のヴァルキリーと同様に駿馬を召喚してそれに騎乗する。・・・基本後衛だったので活躍の機会が無かったこともあって馬が張り切っているように見えるのは気のせいではないだろう。

 

「準備は出来たな?それじゃ・・・始め!!」

 

「先手を打たせて頂きます!!【初段の賢魔】【二段の賢魔】【原初のルーン】【火炎プレロマ】【氷結プレロマ】【電撃プレロマ】【衝撃プレロマ】【マハラギダイン】【マハブフダイン】【マハジオダイン】【マハザンダイン】!!」

 

先手はロスヴァイセから仕掛けた。【原初のルーン】と魔法を組み合わせアギ系、フブ系、ジオ系、ザン系などの多数の魔法を同時展開してカーリーに襲い掛かって行く。

 

「はは!壮観じゃの!・・・だがまだまだじゃ!!!」

 

魔法の雨あられに晒されてもカーリーは獰猛な笑みを作る。スパルトイの時も戦いを楽しむ性格だったがカーリーになってからはそれがより顕著になっているようだ。魔法全てを避け切れるほどのスピードも全て受け止める耐久力もないカーリーは文字通り物理的に退ける選択肢を取る。

 

「【タルカジャ】、行くぞ!【初段の剛力】【二段の剛力】【三段の剛力】【チャージ】【物理ギガプレロマ】【ミナゴロシの愉悦】【千発千中】【殺戮の母神】【暴虐なる舞踊】!!」

 

攻撃力を底上げすると続く乱舞で魔法を切り裂き、殴打し、貫くことで霧散させていく。元々防御よりの戦闘スタイルだったことで最低限の動きで魔法を無効化することに成功している・・・とはいえそんなことはロスヴァイセも百も承知だろう。本当の狙いはカーリーの足を止めさせることだ。

 

「流石ですね、ですが足は止めました!」

 

馬の機動性を生かし移動しながら連続で魔法を浴びせていく。物理特化のカーリーとでは近距離戦に置いて勝機が薄いと判断したのか遠距離で戦い、まずは魔法を打ち消すカーリーのスタミナを削るのが目的なのだろう。

 

「このままスタミナを削る気か。そうはいかんぞ!!!【雄叫び】」

 

「な!?そう来ましたか!」

 

「今度はそちらが足を止めたの!!」

 

カーリーの【雄叫び】が響き渡る。高レベル悪魔の【雄叫び】にはモンハンの大型モンスターのバインドボイスの様に聞いた者を怯ませる効果もある。ロスヴァイセ自身のレベルはカーリーとほぼ同等な為怯みも一瞬で立ち直るが、乗っていた馬の方には効果があり怯みによって足が止まる。それを見逃さず攻撃魔法の間を縫ってカーリーが駆けて来て攻撃を喰らわしていく。ロスヴァイセも応戦するが数合耐えるのが精一杯だが、ここで終わってはヴァルキリーの名が廃るというものだ。

 

「ぬ、これは・・・ルーンか!」

 

「はい、拘束させていただきます!」

 

【原初のルーン】の力でカーリーの足元の地面を沼に変え、更に植物を操りカーリーの身体を拘束してく。以前より【原初のルーン】の力が強まっているがそれはあの指輪が魔法だけではなくルーンなどの魔術も強化してくれているお陰だ。この性質のお陰で指輪はロスヴァイセが装備することになったのだから

 

「指輪の力で効力を引き上げておるのか、だがしかし!」

 

六腕を拘束しようという植物を自身の口で喰らい付きかみ砕き、植物を引き離すと緩んだ拘束を解いて沼になった地面から脱出した。

 

「っとまた距離を稼がれたのじゃ」

 

「このまま持久戦で参ります」

 

「やれるものならやってみよ!!」

 

距離を取ったロスヴァイセに再度接敵を試みるカーリーを阻む様に魔法が掃射される。恐らく何度かこの場面は繰り返されると思われる。

 

「ここにいた」

 

「折紙か、そっちは終わったのか?」

 

「バッチリ、元々霊的防御力なら教会より上だったけど今では物理、霊的の防御能力だけじゃなくて迎撃能力も教会より上」

 

「うわー、まぁいざとなればイリナ達もこっちに来れる様にはしてあるしな」

 

この町の霊的防衛の要はこの家と教会の二つだ。折紙曰くこの地域の霊脈、地脈、龍脈をその二つの拠点に集約させているらしい。そして緊急時に互いを行き来出来る隠し通路も備わっている。

 

「他には白織のスパイダーシルクの布や防具も売り上げ的には上々。カグツチの力で個人情報を焼くから流通は個人的譲渡を覗けばネオベテル内限定だけど掲示板でも好評」

 

「でもその代わり折紙が作る護符はネオベテルだけじゃなくて魔術師の市場にも流しているんだろう?」

 

「魔術師の市場から素材を仕入れてそこそこの数を作れるようになったから。前までなら素材が無くてカリヤに作った物以外だと多少の魔除け程度の物しか作れなかった」

 

素材を手に入れた折紙の手で簡単な結界を張ったり出来る護符や一定値以上のダメージを肩代わりする護符、効果時間中一定レベル以上の悪魔が近づいて来なくなる護符などを作っているが俺のとは違い、コストの問題で大体が使い捨てで効力の強く物程高額に設定しているらしいけど。

 

「まぁ程々にな?うちの支部は元々収入が少なかったから嬉しいけども。割と複数の勢力が入り混じってるからジュネスを建てれるかどうか微妙だったし」

 

「ジュネスより商品の数は少ないけど個々の商品の単価が高くて需要も高いから私達の規模ならこのスタイルで問題ない」

 

「人件費も小遣いと衣食住程度でいいから安上がりだしな。あ、そういえばここの拠点が出来てからで良いって言われてたんだが」

 

携帯を取り出し魔女ネキからのメールを見せる。

 

「魔女ネキの紹介で各支部に保護した魔女達を派遣しているらしいんだがうちでも雇わないかと相談されているんだがどうする?」

 

「また女性人口増えるけど大丈夫?」

 

「あー、うん。何だかもう感覚が麻痺して来たから」

 

うちのメンツでは俺とバフォメット以外だと女性か無性の造魔で構成されているからな・・・これバフォメットも女性悪魔になるフラグじゃないよな?同性でお喋りしながら入る為に男湯と女湯の風呂場を大きく広くしたのに一人で入るとか寂し過ぎるんだけど。

 

「それに戦力は揃えられる内に揃えた方がいい。信用の置ける人間からの紹介なら特に」

 

「最近過激派メシアの攻勢が激しいからな。こちらもヤタガラスだけじゃなくて大社って言うデカい霊能組織と同盟結べたから良かった部分はあったが」

 

「あれは僥倖だった。まさか神樹が転生者とは思わなかったけど」

 

「ただ他にもファントムが悪魔召喚プログラムを狙って来たり他勢力も動いて来てるからな。今年は荒れそうだ」

 

「その件で掲示板に報告が上がっていた」

 

今度は折紙が携帯を操作し、こちらに画面を見せて来る。

 

「これは・・・問題になっていた高知の過激派メシアが多神連合と衝突だと?」

 

多神連合、原作では悪名高いあの勢力だったがこの世界ではまだ実態が掴めていない。それが今回本格的に介入して来たと掲示板では話題になっていた。

 

「どうやら高知の過激派メシアは神霊を呼び出そうとしたみたいだけど・・・」

 

「それを妨害する為に衝突したと。高知は唯一神に連なる神霊を召喚する為に確保していたのか?」

 

「分からない。他にも目的はあるかもだけど神霊の召喚が主目的の一つである可能性は高い」

 

多神連合には警戒が必要だが今回ばかりは助けれた形になりそうだ。勿論あいつらにも邪魔だったから潰しただけなのだろうけど。

 

折紙と喋りながらカーリーとロスヴァイセの戦闘を見守る。結果はカーリーが勝利したが防御すると見せかけて魔法を喰らいつつ浴びせた攻撃による博打の様な決着なのでそれほど戦闘能力の差はないだろう。仲魔の戦闘力も上がって来ている。こういう内情が改善されて行くほど厄介事が多くなるのが前世の常だったがこの世界ではそうならないことを祈りたいものだ。

 

 

 

 

 

夕食後私は屋上に出る。カリヤに見せた掲示板を開き新しい情報が無いか確認するけど特にない様子。

 

「無駄なことを。他の神霊ならいざ知らず唯一神に連なる神霊など四大天使すら協力を取り付けられていないというのに」

 

天使と神霊は同一規格で動くことはない。天使側が忖度するなら兎も角神霊側から合わせることはあり得ない。その為現在神霊達は独自の判断で活動を停止しており召喚の儀式が上手く運んでも呼び出される可能性など皆無である。別の目的もあるのかもしれないがこの作戦に限って言えば無駄骨だ。

 

「もっとも・・・その内の一柱はもう少しで動くかもしれないけど」

 

先ほどの掲示板とは違うとあるメールを開きながら呟いていると屋上から見える庭に出て涼みに来た風呂上がりのカリヤを見て頬が緩む。まぁ先の話は今はいい、今はただ

 

「録画開始」

 

ビデオカメラによるいつもの日課の撮影(盗撮)をすることの方が重要なのだから!




読了ありがとうございました!いやーシリアスの空気を感じるとギャグを混ぜたくなる衝動に駆られています。因みに周回ネキが辿ってきた世界線では高知ではないけれど唯一神に連なる神霊は儀式に瑕疵や妨害が無ければ無事に召喚されています。神霊が天使やメシア教による召喚や協力を拒否ってるのはこの世界線独自の現象です。因みにカーリーの大黒天女関係のスキルには商売繁盛系のものがあり、スパイダーシルクや護符、教会組の聖水などの売り上げに地味に貢献しています。
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