◯◯◯◯があって今にも死にそうなんだがどうすればいい?   作:電脳図書館

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第二十八話となります!この作品はノリと勢いと思いつきで成り立っています。


戦乱の五重奏

ジャンヌ・ダルクの禁手である断罪の聖龍を俺と(巻き込んだ)トキとで攻略することになった訳だが、基本はトキが罠や【鎧通し】で動きを止めつつ防御力を下げ俺が壁役と攻撃役に徹するというシンプルなものだ。初対面で精密な連携とか無理だからな。

 

「よ、は!ちょ重!?」

 

四苦八苦しながら聖竜の攻撃を受け流していく。唯の物理攻撃ならダメージはないのだが質量が大きい分ふっとばされかねない。そして攻撃の中に【白龍撃】を時折混ぜて打ち込んでくるので唯でさえ質量の差故に難易度が上がっている聖槍での受け流しも一苦労だ。

 

「ぬぬ…!な め る な ーー!」

 

一際大きい音を響かせて聖竜の身体にもヒビを入れる程の力で相手の身体を仰け反らせる。

 

「隙きが出来た!トキ!!」

 

「分かっている!」

 

聖竜が体制を立て直す前に俺の背にいたトキが飛び出し、小柄な身体と高い敏捷性で聖竜全体を飛び回って【鎧通し】で切り裂き防御能力を下げて行きながら極細のワイヤーでまるでイリナのように雁字搦めにして動きや移動を一瞬だが制限してくれた。

 

「よっしょぶっ壊れろ!」

 

【チャージ】【ダークエナジー】【物理ギガプレロマ】【物理サバイバ】【ミナゴロシの愉悦】【武道の素養】【初段の剛力】【二段の剛力】【三段の剛力】【物理プラーナ】【物理アクセラ】【鬼神楽】

 

多数のスキルを合わせた一撃を放ち、見事聖竜を半壊…とはいかない。

 

「ダメか」

 

「また再生か!?半壊させても復元するとはスゲーな」

 

「でもお陰でMAGはカツカツになったけどね!」

 

「っと!回復はまだ完全に終わっていないじゃないのか?」

 

「そうね、でもこのままだと聖竜の再生が追いつかなくなりそうだから止めに来たわよ!!」

 

後方で回復していたジャンヌが炎の聖剣で斬り掛かって来たので迎撃すると、再生が完了した聖竜がワイヤーを引きちぎりジャンヌの援護に入る。一人と一体の連携は手慣れていて互いの攻撃の邪魔はせずこちらの攻撃は再生出来る聖竜が自ら盾となり主人を守っている。

 

「うわ連携されると更に面倒臭い!」

 

「お姉さんとしては褒め言葉っと危ない!トキちゃんも積極的ね」

 

「そうさせたのはそっちだろ!狩谷この聖女の相手は私がする。お前は聖竜を押さえろ!」

 

「了解連携が巧みな奴はバラすに限る!」

 

デカブツよりも対人型戦闘の方がトキは得意そうなのでジャンヌは任せても良さそうだ。ならこちらの仕事もしないとな!

 

【チャージ】【ダークエナジー】【物理ギガプレロマ】【物理サバイバ】【ミナゴロシの愉悦】【武道の素養】【初段の剛力】【二段の剛力】【三段の剛力】【物理アクセラ】【ジャベリンレイン】

 

聖槍から放たれる光の槍の数々を上空に放つと同時に突貫。拳銃を構え装填されている重力弾の半数をばらまくがトキに使った時にその脅威度を知ったからか優先して回避する様に設定されているようだ・・・しかしそれは囮だ。躱し切った直後、すぐさま回避行動が出来ないタイミングで【ジャベリンレイン】が次々と上空からヒットし、地上に落とす。先に上空に放ち放物線を描くように着弾までの軌道を設定することで一人時間差攻撃が可能になる。

 

『グオオオオ!?』

 

苦痛を訴える声を聞き流しながら残った半数の重力弾を使い切り動きを止める。

重力弾の囮と【ジャベリンレイン】による牽制で地面に落とし、残り半数の重力弾で地に縫い付けるというのが今回の作戦だハメ殺し気味だが勝てばいいんだよ勝てば。とはいえ重力弾は本来のグライ系の魔法程効果時間は長く無い。早々に決める為念の為リロードを済ませてから再び走り聖槍を突き立てようとするが

 

「ほう、首だけでも動かせたか!」

 

こちらを睨む聖竜は首と口をギリギリで動かし聖槍を受け止めたのだ。神器で作られたとはいえただの聖剣とエクスカリバーの一振りを材料にしている聖槍には明確な格差があり、噛み砕くことは出来ないが純粋に力では聖竜の方が上なので身体をほぼ動かせない状態でも拮抗状態になってしまった。

 

「意地を見せたか、聖剣の紛い物でもドラゴンってことだな・・・だが残念俺は"魔法戦士"なんだよ!」

 

【コンセントレイト】【万能ギガプレロマ】【万能サバイバ】【初段の賢魔】【二段の賢魔】【三段の賢魔】【メギドラ】

 

聖槍の穂先から最大火力の【メギドラ】を聖竜の内部に解き放つ。

 

『ーーーーー!?』

 

「ドラゴンちゃん!?」

 

「余所見をするな!」

 

聖竜は唯一動かせる首が暴れ口からは万能の光が漏れでている。ジャンヌも流石に焦っているようだがトキの攻撃の対処で動けていない。後は聖竜の再生力とこちらの【メギドラ】の持続火力との勝負だ。そして俺は望む所とばかりに自身の身体に漲っているMAGという燃料を容赦なく聖槍に注ぎ込み【メギドラ】を維持する。

 

「俺のMAG量を舐めるなよ?伊達に距離が離れているのに造魔含めた仲魔五体にMAG配給しながら戦闘してないんだ!!!」

 

理由は分からないが俺はMP量はそこそこある程度なのだがMAG自体の量は同じ転生者から見てもかなり多く、自然回復も早いらしい。その為それなりの距離が離れていて仲魔の数が多くてもMAGの配給や指示は問題なかったりする。実際俺は今まで体力切れはあってもMAGが枯渇したことは今まで無かったしな・・・その膨大なMAGを一点集中で込めているのだ再生のスピードよりも破壊速度が勝っている。

 

「そのまま寝とけ!!」

 

内側から聖竜が崩れて行く感覚が分かる。再生のスピードを上回る為には聖剣由来の頑丈さも攻略しなければならないが、やはり外側は兎も角内側は脆くなっているようだ。聖剣で出来ているのにこんな弱点があるのは恐らく生物、しかも幻獣の頂点たるドラゴンの形を取ったことによって出来たのだろう。古今東西の神話や伝説で『外側から攻撃が効かないから内側から攻撃する』というのは良く描写されている。特にドラゴンなどの超常の存在ならそれが顕著だろう。俗に言う神話再現だがこればかりはやられる側は対処が難しい・・・最もこれが純度100%の科学の巨大ロボットなら神話再現も糞も無いので内側も丈夫に作っておくだけで解決するのだろうけど。

 

「それでも竜殺しの力とかの直接的な要因の方が有効だけどな」

 

そんな要因もあって聖竜を内部から崩壊させ粉砕させることに成功した。引き付けてくれたトキには感謝『兄さん!!二人の後ろ!』え?

 

「・・・これは不味いかしら」

 

「漸く余裕を崩したか、狩谷畳み掛けるぞ!・・・どうした狩谷!?」

 

「あら?」

 

トキとジャンヌがこちらに振り向くがお前らが向くべき方向はこっちじゃねー!!!

 

「二人とも後ろだ!!」

 

「「っ!?」」

 

咄嗟に二人が後ろを振り向く・・・そこには俺も折紙から知らされて初めて気づくことが出来た巨大なメイスを持つ大男が立っていた。

 

「気づいたか、だが・・・遅い!」

 

「やらせ、ガハ!」

 

「何!?」

 

大男が武器を振るう。ジャンヌは即座に無数の聖剣で壁を作るが容易く粉砕されトキを巻き込みながら吹き飛ばされる。

 

「糞が!!」

 

【物理無効】を持つのでダメージは無いが二人を受け止めた衝撃は受ける為聖槍を地面に突き刺し勢いを殺そうとするが、殺しきれずそのまま壁に衝突してしまう。

 

相手は当然即座に追撃を掛けようとするが、その前に銃撃され銃弾を回避する為に追撃を中断させられた。

 

「・・・ほう、ファントムソサエティはネオベテルに味方するのか?」

 

「そんなことはない。ただ急に勝負が外野から台無しにされるのも気分が悪い」

 

「フィネガン!?・・・助かった」

 

「気にするな元々お前の銃と弾だ」

 

そう言うと拳銃を投げて寄こしてくれた。ああ、なるほどさっき受け止める時に咄嗟に手放してしまっていたのか。

 

「二人の様子はどうだ?」

 

「トキはお面が半分割れているが直撃を受けていない分まだマシだ。酷い打撲と骨にひびが入っている程度だな。ただ直撃を受けたジャンヌはヤバいな・・・辛うじて息はしているが両腕は砕けている。臓器もいくつかやられてるな」

 

不意打ちとはいえ一撃でこれか・・・

 

「流石は神の右席と言った所か」

 

「本当だよ。しかもよりによって神の右席の中でも厄介な奴が来やがったしよ」

 

「ほう?この極東でも名が知られていたか、有名になるというのも困りものだな」

 

「仕方ないだろこの業界は情報が命なんだから!」

 

「なるほど最もな言い分だ」

 

【超人 ウィリアム=オルウェル Lv75】こと後方のアックア

 

「ローマ正教のリアルターミネーターが何のようだ?」

 

「ターミネーター?・・・ああ、映画の方か」

 

「そうそう」

 

言うまでもないがこの世界のターミネーターシリーズも【俺ら】の誰かが作ったのだろう。・・・あれ?

 

「知ってんの?」

 

「現在のローマ教皇はサブカルチャーに理解が深くてな。教義だけでは無くそれらも布教しているのだ」

 

「「ええ・・・」」

 

俺とフィネガンは軽く引いてしまった。何者なんだその進んだ教皇は

 

「要件は二つだ。一つはペテロの十字架の回収だ」

 

「まぁそうだろうな。というか返すだけなら別に「やめて置け、メシア教が盗み出したのも使用される素振りを見せたからだ」ダメじゃん!」

 

「まさか司祭クラスにも間者がいたとはこちらとしても迂闊だったがな」

 

「ということはもう処理したんですね?」

 

「当然だ」

 

動きが早いな。しかしローマ正教に使われてもヤバい代物なので返せないよ。というかこんな色々悪用されるなんて元々の持ち主のペテロさんに謝れ

 

「それで二つ目は?」

 

フィネガンが続きを促すと視線を俺に向ける・・・ん?

 

「二つ目・・・といいつつもこれが第一目標になるけだが」

 

え、そうなの?ペテロさんは次いでかよ!

 

「"神殺し"である貴様の討滅だ。神木狩谷」

 

ほうほうなるへそ・・・あれ?何でバレてんの???




読了ありがとうございました!予告通りアックアの無双シーンをやろうと思ったら聖竜攻略で尺が足りなくなったので本格的な戦闘は次回になります。因みにアナライズをされたとしても折紙の特性お守りの効力で神殺しとは表示されず本人か折紙が直接事情を話すまで偽造された表記になっています。

ローマ教皇
今回ちょっとだけ会話に出た現在のローマ正教のトップ。原作通りの姿で有能、しかも原作よりも魔力などの霊能力は上らしい。サブカルチャー(特に日本のものの)大ファンで、ローマ正教の施設には孤児院に至るまでゲーム機や漫画、ラノベが備え付けられているとのこと。お陰でローマ正教の教徒にサブカルの話をすると喜々として乗って来るらしい。因みにアックアは根っからの教徒ではないのでは無い為サブカルチャーの理解度は有名どころ以外は低いがその中で好きな作品は「アンパンマン」らしい。
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