◯◯◯◯があって今にも死にそうなんだがどうすればいい?   作:電脳図書館

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第三十話となります!今回ウィリアムがあんまり無双出来なかったな、まぁ今回の攻略法を思い付いちゃったからだけど。


聖人は聖人である前に人間である

作戦の伝達も完了。まぁ当たり前のように引かれたが仕方あるまい、俺だってこんな作戦やりたくはないのだが相手が強すぎるので仕方がない(・・・・・・)のだ。若干憂鬱になるも懐から取り出したものを口に放りこんで気分を変える。うーんやっぱミント味は頭がすっきりするな。

 

「作戦会議は終わったか?」

 

「ああ、待たせたな。少し付き合ってもらうぞ!」

 

俺が真ん中、フィネガンとトキが左右から挟撃する形となる。それをアックアは取り回しにくいはずの巨大なメイスで捌いて行く。

 

「無駄だ。即興の連携で崩せるほど私の防御は甘くないのである!」

 

突如として地中から水柱が噴き出す。地中に水を染み込ませていたか!当たれば痛そうだが派手な分躱し安いがこちらの逃げ場は少なくなっていく。

 

「ふん!!」

 

「まぁそう来るか!【メギドラ】!!!」

 

案の定こちらの回避ルートを絞り込み急速に接近してくるアックアから逃れる為いつもの色々マシマシの最大火力では無く威力は小さいが即座に放てる様に調整して発動させ水柱を幾つか蒸発、霧散させることでスペースを作りそこに飛び込むことで如何にか回避に成功する。別にアックア本体に当ててダメージを与えることに固執しなげれば【メギドラ】にも使い道は出て来る。アックアも直ぐ追撃に移ろうとするがすぐそばに迫っていたトキとフィネガンの連撃の対処で一瞬足を止める。

 

その隙に聖剣を聖槍モードに移行、そして【ゴルゴダの突き】の準備に入る。手元の聖槍を土台にロンギヌスの槍のレプリカが形作られる。対神兵装はそのまま神の力を用いる対聖人兵装としても機能する。当然アックアとしては捨て置けず多少ダメージを負ってでも無理矢理振りほどきこちらに再度接近される。

 

「その技はやらせん!」

 

「ダメか?OKならやめてやろう」

 

「何!?」

 

アックアが最接近したタイミングでロンギヌスの槍を構成するエネルギーをわざと狂わせ暴走させる。アックアも巻き込まれたがまぁ所詮これはあくまで目くらましだ。咄嗟に防御した様だし軽い火傷で済むだろう。俺は聖槍を手放さない様に握っていたので【火炎耐性】のお陰で火傷は負っていないがエネルギーの拡散の影響で両腕の皮膚がめくり上がって筋繊維がむき出しになっているけど。とはいえこれからやることを思えばまだまだ軽傷(・・・・・・)だろう。

 

「そんじゃよろしく!」

 

「・・・OK!お姉さん頑張っちゃう!」

 

俺の言葉に応える声にアックアの意識が僅かな驚きと共に応えた人物に割かれる。その隙に直線状から外れる様に移動すると直後に背後から聖剣の剣山が迫る。

 

「メシア教と協力だと!?」

 

「悪いが俺は有用なら基本何でも使う主義だ」

 

まぁこの性格のお陰で悪魔の本霊達に色々干渉されている節はあったりする。聖剣を生み出しているジャンヌとはアックアに交戦する直前に既に協力させるつもりだった。折紙に念話で回復も頼んでいたがメシア教と協力するというある種の不意打ちを狙う為に回復も少しづつ行い、ここぞという時に動いて貰おうと考えていたのだ。そして最初に倒れたジャンヌを降ろす時に実は意識だけは保ってることに気付きこの話を伝えた後、詳しい作戦は先ほどの伝達時にすぐ後ろに倒れていたジャンヌにも聞かせていたのだ。俺が先頭になって戦っていたのもジャンヌのことを隠す為でもあった。しかしここで問題が一つ。

 

「だが聖剣など叩き折るまでのこと!!」

 

アックアもメシア教と組むことは読めなかったようだが、倒れていたジャンヌにも警戒率は低くても注意を怠っていなかった。即座に巨大なメイスを振り抜き迫って来る聖剣の剣山を叩き折ろうとする・・・ああ、実に予想通りだ。

 

 

 

 

聖剣の剣山があのおじさんのいた位置に到達する。やっぱり私にも注意を払ってたみたいね、抜け目ない人・・・でもそんな用心深い人程この策は有効なのよね。

 

「な・・・」

 

「おう、どうした・・・さっきから・・・驚いて・・・ばっかだぞ?」

 

アックアが言うには神殺しである狩谷ちゃんはほくそ笑んでいるけどこの状況で笑えるとか私でもビビるわよ。"巨大メイスの攻撃を防御して聖剣の剣山を守って自分ごとアックアを貫かせる"なんて普通の頭で思いつかないわよ。

 

「流石聖女だ・・・良いコントロールだった」

 

「口から血を垂らしながらお礼を言われても怖いだけよ?一応受け取って置くけど」

 

律儀にお礼を言う狩谷ちゃんが貫かれている箇所は私がコントロールして急所は外している。私の腕なら狩屋ちゃんを躱して攻撃することも出来たけどここで重要なのはアックアに対応をさせないこと。それを味方ごと貫いたことに対する驚きとギリギリまで聖剣が狙っている場所を悟らせないことで解決した。直前に狩屋ちゃんが聖剣を躱す様に見せかけたのは今は私と狩屋ちゃんが協力関係にあることを印象付ける為。私達が同じ組織なら不必要の過程なのだけど敵対組織同士だから狩谷ちゃん達ごと倒すこともおじさんなら想定してそうだからワンクッション挟んだという感じね。

 

「何故この様なことを・・・?」

 

「そりゃ・・・お前が悪魔では無く、かと言ってどこぞの悪魔の実の能力者とか某怒り王子とかじゃなくて・・・肉体に関してはせいぜい"頑丈な肉体"程度でしかない人間だからさ」

 

・・・例えは良く分からないけど言った通りアックアは人間。神の右席とか聖人とかあるけど悪魔や特殊な性質のある肉体という訳でもない。頑丈なだけの人間なら各種属性を揃えた聖剣である特定の場所を貫くことは出来る。そう、例えば腕と足の関節を貫いて動きを止めたりね。

 

「お前は人間だ。骨格も当然人間のもの・・・だったら骨格的に動けなくなるように関節を縫い留めればいい!」

 

おじさんは今身体は動かせない、聖剣で押し出されて今は宙に浮いてる状態だから踏ん張ることも出来ないはず。まぁおじさんがどんな耐性持っているか分からないから狩谷ちゃんも物理属性特化の聖剣以外には貫かれちゃってるけどね。

 

「だが貴様自身もダメージを、いや明らかに私よりも重症だろ!」

 

「格上の動きを止められるなら十分アドは取れてるさ」

 

「く、まだだ!」

 

「水が集って!?」

 

公園中の水を集め自分ごと押しつぶす気!?おじさん自身も無傷じゃ済まないけどこの状況よりはマシってことね。

 

「おっと私達がいることも忘れて貰っては困る」

 

「そう簡単には通さん!」

 

「く、やはりそうなるか」

 

激流をフィネガンのおじさんとトキちゃんが真正面から潰する。自由動ける二人狩谷を守るガード役になっている。後は狩谷ちゃんが決めるだけだけど・・・防御に入る時に片手でも扱いやすい様に聖剣に戻しているのは抜け目ないわね。

 

「こっちもキツイ、そうそうに決めさせて貰う!」

 

【チャージ】【ダークエナジー】【物理ギガプレロマ】【物理サバイバ】【ミナゴロシの愉悦】【武道の素養】【初段の剛力】【二段の剛力】【三段の剛力】【物理プラーナ】【物理アクセラ】【絶命剣】

 

強烈な斬撃がおじさんに直・・・ってあれは防御魔術!!聖剣同士の共鳴による威力の増強で今の状態でも十分な威力が出ているはずなのに!

 

「これは・・・ルーンか。多少肩に刃が食い込む程度か」

 

「この国では備えあれば憂いなしと言うであろう?」

 

「てっきり舐めてるかと思ってたぜ」

 

「敵の戦力に応じて準備するのと、舐めて準備を怠るのとは天と地ほどの差があろう」

 

これは不味いかしら・・・狩谷ちゃんも長時間あんなこと出来ないだろうし、その前におじさんが脱出しそうというか私のMAGが持たないわね。狩谷ちゃん以下の火力の二人だとルーンの防御は抜けないからこのままだと「しょうがないプランBで行くか」え、まだ何か策あったの?

 

 

 

 

 

『折紙、サポート頼むぞ』

 

『・・・了解』

 

あ、メッチャ不機嫌だ・・・後で謝ろう。

 

【絶命剣】をルーンの防御が弱まっている同じ傷に再度放つ、傷が僅かだが深まった。当然俺に刺さってる聖剣が"ズブリ"という音と共に更に深く刺さり出血も多くなる。このままだと不味いがすぐに折紙の回復が入るしかも唯の回復では無く聖剣が肉体の再生に巻き込まれないように傷を塞ぎHPを回復するという中々の離れ業だ。流石は我が義妹、魔法攻撃の方ももうちょっと繊細にコントロール出来るようになって欲しいんだけどな・・・。後はこの繰り返しで一定時間であるがこれで問題無く攻撃が出来るだろう。血に関してはさっきのみ込んだ魔女ネキが販売しているミント味の造血剤で多少は持つはずだ。MAGやMPもまだまだあるので俺はまた【絶命剣】を放つ、両方共傷が深まったが、俺の傷は折紙が回復する。

 

斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る、深まる、回復する、斬る・・・お!

 

「まずは左腕だ」

 

漸く聖剣の刃が通り切りアックアの左腕が切断される。うん、流石聖剣こんな斬り方でも肉や骨の断面が綺麗だ。




読了ありがとうございます!最初狩谷のもう一つの固有スキルが完全発現して対抗する・・・はずだったのですがそんなポンポン新スキルで解決するのってどうなの?とバカなりに考えて居たらこの攻略法が天から降って来ました。まぁこのスキルに関係あるイベントとかは少し先送りになりましたけど。

今回の話

狩谷「せや、身体が伸びたり、バラバラになったり、水になったりしないんだから足を地面から浮かせつつ関節全部貫いて動き封じて防御を壊すまで殴ればいいんだ!皆魔術や回復お願い!あ、左腕斬れた!!」

アックア達「えぇ・・・」

折紙「・・・(# ゚Д゚)」

因みにループに入った時点で現場にいたアックア含めた他4人は目を見開いてドン引きして思考を停止させていたので魔術への対処とか妨害とかやらずに棒立ちしているだけだったりします。
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