◯◯◯◯があって今にも死にそうなんだがどうすればいい? 作:電脳図書館
「何見てるの?」
「折紙か。掲示板だよ」
「・・・なるほど。新しいオカルトシステム構築がネオベテルの当面目標ということ?」
「らしいな。既に市場に流入しているネオベテル製のアイテムやネオベテルが直接販売しているCOMPもその一環だったんだろうな」
リビングで携帯を見ていると折紙が興味ありげに聞いて来たので画面を見せると少し考える素振りを見せる。
「これは使えるかも」
「使える?」
「先の戦いで私達にも課題が見えて来た。いくつかあるけど一番の理由は人材不足」
「人材・・・それは俺が新しく仲魔を増やしたりもうじき完成する高級造魔で解決は出来ないものなんだな?」
「そう。アックアという例外が無ければ私達だけで防衛出来たことも考えると戦力が不足しているという訳では無い」
戦力が足りていない訳でもないが人材不足。そしてネオベテルに頼らない所を見ると・・・あ、なるほど!
「ようはヤタガラスみたいな組織力がないという訳か」
「正解。戦闘は問題無くても情報を調べたり、研究したりするには専門知識を学んだ組織の人員が必要」
「そりゃそうだがその方向性だと別組織のライネス達や戦闘に特化しているイリナ達には頼れないな。一応二亜がいるが研究というより分析だし。でも大丈夫かそれ?」
研究とかが頼れそうなライネス達に頼れないかつ求めるのが一人の天才では無く優秀な集団である以上外部組織との協力が必要になるだろう。ネオベテルでも其処ら辺の人材は不足しているはずだから俺達の利益とネオベテルの利益をそれぞれ見込める訳か。しかし裏の分野に詳しい研究機関とか碌な所じゃなさそうなんだが?
「問題ない。そもそも対等な協力関係を結ぶつもりは最初からないし、取引をするならライネス達としたほうが確実。今欲しいのは取引などに時間を使わずに動かせる組織」
「ふむふむ、ということは外部組織に協力するんじゃなくて傘下に収める感じか。でも諜報組織の方が必要そうな気がするが」
「残念だけど研究機関と違って諜報機関が独立していることはそうそうないのに加えて諜報活動自体諜報員との信頼関係や裏切られることも考慮に入れる必要があるなどシビア。唯でさえ組織の運営が初心者の私達が安易に手を出していい分野じゃない」
「確かにルフェイやロスヴァイセも魔法の研究してるし、やるなら多少はノウハウがある分野が良いか」
研究や諜報は両方共大事だが危険度の高い諜報よりもまだ運用しやすい研究を取るということだ。
「となればエイナに調べて貰うのが一番か、ネオベテルのデータベースから霊能組織の情報を引っ張って来てもらおう。所で傘下にする算段とかあるのか?」
「このご時世財政が傾く霊能組織なんて星の数ほどある」
「うんうん」
「幸い私達は私の護符や白織のスパイダーシルク。魔術師の市場とネオベテルの市場でそれぞれのアイテムの転売業で金とマッカはある。これを使ってまずは協力関係を結ぶ」
「ほうほう」
「そして神殺しであることが知られたカリヤには敵が多い」
「ん?うん」
「当然カリヤに好意的なネオベテルを含めた組織は同様に敵視される」
「お、おう」
「つまり今回金とマッカに釣られた弱っている組織も標的になる。こんな餌に釣られる組織にそれらに対抗できる余力何て存在しない」
「え」
「しばらくすれば危険から身を守る為にはカリヤとネオベテルの庇護下に入るべきと気づく勝手に向こうから傘下に入る。これでパーフェクト」
「いや、それ完全に悪質な投資会社とかの所業ですよね?」
二人での会議はその後も続いたのだが結局「でもそんな餌に容易に掛かる奴らを傘下にした所で使えるのか?」という結論に達してしまい取り敢えずエイナに条件に合う霊能組織を探して貰うことにした。まぁ引かれたけど仕事はしてくれた。
「お、ここいいやんけ。日本人がトップでアメリカに本社があったけどメシア教の影響で日本に戻って来たのか」
「でもアメリカでは黒い噂もあるけど?」
「研究者なんてそんなもんさ・・・へーこれ企業が霊能組織を兼ねているのか。ダミーじゃないとは珍しい」
株式会社の体だから株主の情報もあるな。おっとこれは
「折紙、主要株主の欄を見ろ」
「・・・これは全員が霊能力者」
「企業主体の霊能組織特有だな。面白いじゃないか、貯めてた金とマッカはこいつらに使うか」
「そう簡単に手放すとは思えないけど。あとここで使ったら手土産はどうするの?決めたら一週間ほどしか話し合いまでに時間は作れない」
「何やりようはあるさ。ポイントはこいつら全員異界を封じている家系だけど方が来ているって所だ。まぁそこを漬け込んで日本での後ろ盾に使っているんだろうがこれは利用できるぞ」
普通の霊能組織の交渉なら素人だが企業との交渉は一家言あるんだ。新しく用意する手土産とその付加価値を高める為にもご協力を願おうか。久々に社会人の俺を思い出せそうだと目を付けた『アルケミスト社』の資料を見ながら自然と笑みを作っていた。やることは多いが一週間後が楽しみだ
【アルケミスト社 元日本支部研究所 現本社研究所】
私はもはや持病と言っても差し支えない頭痛に頭を押さえながら会議室でとある来客をこの会社のCEOである母親である杉波朱雀、異父姉妹である杉波斑鳩と共に待っていた。これも一週間前にヤタガラス経由で持ち掛けられた話のせいなのだが立場上持ち掛けられた提案を先方と話し合いもせずに断ることが出来なかった。
「伊砂、そんな怖い顔をしていたらお客様に悪印象を抱かれてしまいますよ?」
「本当本当。この私でもそんな顔はダメだって知っているのに外部の人間との交渉に慣れている伊砂がそれやっちゃってるってどうなの?」
「お母さまなら兎も角お前に言われる筋合いはない斑鳩」
互いに同じ作られた存在で研究の興味は似ている癖に私と性格がまるっきり違う斑鳩の言葉に反論するが取り敢えずいつもの顔に何とか戻すとまるで見計らったかのようにドアからノックが聴こえて来る。
「どうぞー」
気の抜けた声で来客に入出を促すと一人の青年と少女が入って来る。青年はスーツ姿で少女は制服姿だが確か彼らは義兄妹で両方共学生だったはずだがあの青年はスーツ姿が妙に似合うのが不思議だ。
「本日はお時間を作って頂きありがとうございます」
「いえいえ、こちらとしても利益のある話ですから」
一見すると可愛い幼女の様な外見の笑顔に騙される者が多いのだが両者共特に表情に変化は見られなかった。まぁこの業界で外見で判断するなど愚か者もいい所のなので当然と言えば当然かも知れないが。
「改めて【万神連合ネオベテル・ウルトラスープレックスホールド】所属の神木狩谷です。こちらが義妹の神木折紙」
「よろしく」
「ええ、よろしくお願いしますね。私がアルケミスト社CEOの杉波朱雀。そして私の娘の研究主任の杉波斑鳩、研究主任補佐の杉波伊砂です」
「よろしくー」
「・・・よろしくお願いします」
斑鳩の緩い挨拶に再び頭痛を覚えながら挨拶を返す。今は彼らの目的を探ることが大切だ
「この日本で急拡大中のネオベテルの幹部直々のお声がけ光栄です」
「おや二つ名は兎も角幹部になったのはつい最近なのですがもう知られているので?」
「ふふ、こちらにも伝手はありますので。それに狩谷さんのように現在レベル50を超える方は今情勢でも稀ですので説得力もありますしね」
【神殺し 神木狩谷 Lv55】
二つ名の方はもう知られている為隠す必要はないのは分かるが軽い【アナライズ】でもレベルが容易に見破れたが反対にスキルなどは隠蔽が掛かっている為アナライズをしてくるのは事前に予知し、牽制の敢えてレベルは見せる様にしているのだろう。
「まだまだ未熟の身で恐縮の限りです」
「ご謙遜を・・・して今回は我々に援助をして頂けるとのことですが?」
「御社の製品や研究に大変興味がありましてね。そして【中野区事変】を経験いたしましてもっと組織力の強化が必要との結論が出ましたので有力ながらメシア教に経営基盤となっていたアメリカを追いやられ苦しくなっているであろう御社にご支援をと」
「まぁそこまで評価していただけるとは!我らで良ければ勿論"協力"関係を結ばせて頂きますわ!」
即座にお母さまは協力関係の構築には同意を示す。早計に思えるが今の日本でネオベテルやその幹部との繋がりを持てるなら協力関係は願ってもないことだ・・・もっとそれだけが目的だと思っている人間などこの場には存在しないのだが。
「ありがとうございます。しかし私が求めるのは単純な協力関係ではありません。私は貴方達アルケミスト社を傘下に加えたくここに参りました」
「やはりか・・・しかし残念ながらこちらは企業の体裁を取っています。伝統を重視している訳ではありませんが株主達が納得をするとは難しいかと。どう説得されるのですか?」
いきなり支援するから傘下に加われと言われて納得する訳がない。それは向こうも承知のはずだが・・・
「勿論承知していますよ?ですがその疑問に答える前にこちらの支援の内容をお話しましょう」
こちらの疑問には直ぐには答えず指を鳴らすと彼の周りの空間が歪み二つの穴が開く。これは【サバトマ】か?二つのジュラルミンケースとそれより一回り大きい保存用のケースが1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11って多いな!?
「こ、これは?」
「これらは手付金代わりですよ。折紙」
「了解」
「「「な!?」」」
ケースを次々に開けて行くがジュラルミンケースの方は大量の現金とマッカ。保存用ケースの中身は希少なフォルマと素材がケースごとに大量に詰められていた。
「現金は取り敢えず5000万、マッカは50万に揃えています」
「5000万と50万だと!?」
思わず声が出てしまったが他の二人も驚いた表情のまま固まっている。こんなの個人がもっていい資産じゃないだろ!!
「あ、あとこれが支援の目録です」
こちらの反応をスルーして配られたプリントには当たり前の様にネオベテル製のアイテムや幹部権限でのネオベテルの階級を示すカードを全研究員に発行し、私達3人に至っては最初からゴールドカードの発行をすること。そして簡易造魔とCOMPの購入権などと盛り沢山と言ってもいい内容だ。
「これ、本気なの?」
「優秀な研究者達にはそれに則した環境を。当然ですよ」
あの斑鳩すら真剣な表情で確認を取る程破格の条件だ。だが何故ここまで肩入れする理由が本気で見当たらない。私達姉妹は頭の混乱を落ち着かせてお母さまの判断が気になる為視線を向けるが・・・その表情を見て絶句してしまう。
「・・・大変ありがたい申し出です。しかし伊砂の言う通り我々は企業「良く言うぜそんな顔してて」・・・そんな顔ですか?」
「気づいていないのか?お前
「あらー」
表情筋を触ると本当に笑っていると分かり困った顔をする。
「製品の販売は単純に研究の資金目当てだろう?かの国では表の人間には手を出していないが裏の業界の者を非合法、非人道な実験をしていたお前らだ。それは建前でしかないことは想像に容易い。まぁ大抵のその手の研究をやってからこちらに戻って来たみたいだから別に俺は追求しないがな」
こちらの情報はある程度掴んでいる様だ。口調も変わっているが確かに日本に移る時にヤタガラスが目を光らせていたのでその手の実験や研究はアメリカであらかた終えている。
「それにそもそも株主を気にする必要もない」
「何?」
「本人達には口止めをしていたが既に外部販売していた分の株は俺が譲り受けている。一般の者達は貯め込んでいた金で。事情知る霊能力者の者達は抱えていた異界を消滅させる対価として頂いた」
まさかとは思ったが株が問題になるならほぼ全部買い占めればいいというものすごく頭の悪い作戦ではないか!
「残りの株はお前達身内の三人が持っている分だけだ。社内では権限統一の為身内にしか買えない様にしているのは把握している」
「・・・黙っておくことも異界攻略の対価の内ですか。彼らは異界に苦しめられていますがそれだけのお金を使ってもまだ目の前のものを揃えるだけの蓄えがあるとは」
「え、流石に無いよ?」
「「「はい?」」」
流石に無い?では目の前の手付の金とマッカ、素材の山は一体・・・。
「別におかしくないさ。攻略した5、6個の異界から絞る取ればこれくらいは稼げる」
「搾り取る?」
搾り取るという意味が分からず困惑していると非常に分かりやすくかつ頭が痛くなることを説明された。有力な株主が持て余している異界Aで出現する悪魔を異界ボスを残して"一旦"殲滅する→神木折紙の【トラポート】で別の有力な株主の異界Bへ移動→そのままC、D、E、Fと同じ様に殲滅してAに戻る→また悪魔が出現しているので殲滅して同じく回復した異界Bへを繰り返す→文字通り異界のリソースを吸い付くし一番実りのある異界ボスが弱り霊格が下がり掛けるギリギリを狙いボスを撃破する→フォルマなどの素材やマッカを大量ゲット!→現金や足りない分のマッカは希少性の低いドロップアイテムや素材を大量に売却したり事前に受けていたネオベテルの納品や特定の悪魔の討伐依頼の報酬で賄う。・・・正直言って私達が言うのもなんだが正気の沙汰では無い。ある程度休息も取っていて元々格下異界ばかりだったことや事前に情報を精査してネオベテルの同時達成できる別の依頼を受けていたとはいえ学業と平行して一週間休まず異界攻略で稼ぐなど常識が成層圏の彼方にぶっ飛んでいる。
「学校から帰ったら異界攻略に行って異界に泊って登校時間に学校に行っていただけなんだけどな」
「だからそれが非常識なのだ!第一なぜそこまで我々に拘る!」
立場もかなぐり捨ててツッコミ入れてしまう。斑鳩も珍しく呆れ顔を浮かべるほどの非常識なことをしてまで手に入れようとする理由・・・まさか
「まさか私達の身体でも求めて「「え、違うけど?」」・・・そ、そうか」
「いや落ち着きなさいよ伊砂。そんなことでここまでしないでしょ?」
今度は私の言葉が逆に混乱を呼んでしまった・・・よくよく考えれば幾ら何でも私達姉妹や夫は架空の人物を書類で偽装し、もう離婚もしているお母さまが美女とはいえ目の前の支援に見合う対価などと言えるはずもなかったな。混乱していて思考が飛躍し過ぎたようだ。あと義妹の方に睨みつけられた
「ですが確かになぜ我々を気に行ったのかは気になりますね」
「そりゃ勿論お宅らの狂気にだよ」
「「「!?」」」
「正確に言えばその狂気の手綱を握れる精神にだな」
狂気・・・確かに私達杉波の狂気は社内では有名な話だ。私達の生まれがその最たる例だがそれを肯定するというのか?
「私と伊砂の生まれは知っているのでしょう?その狂気を肯定するというの?」
斑鳩も同じことを思ったのか思わず立ち上がっていた。
「別に誰かを犠牲にして生み出された訳でもあるまい?ただ見込がない場合使い捨てるのは改めて欲しいがな。他の実験も表の人間は勿論真っ当な裏の人間は使っていないなら十分その狂気の手綱を握っているといえるな。第一さっきも言ったがヤタガラスに配慮して日本ではその手のことをやってないようだしな・・・だが俺の傘下に入れば四つのことを約束をすれば成功失敗の是非は勿論、予算に糸目はつけないしお前達の思うがまま自由に研究することを許すぞ?」
「約束?」
「一つ 神木狩谷及び【万神連合ネオベテル・ウルトラスープレックスホールド】とその協力関係にある人物、団体に敵対する組織や疑惑のある人物、大体との取引、一方的な提供、研究協定などと言った背信行為に繋がる行動を禁じる。
二つ 各種実験に人間を用いる場合いかなる場合であっても表の人間を使用することは禁じ、裏の人間であっても神木狩谷が選定した人間以外は使用しないこと。
三つ アルケミスト社の製品の販売は第一に神木狩谷、第二に【万神連合ネオベテル・ウルトラスープレックスホールド】、第三に前述の団体と協力関係にある人物、団体、第四にそれ以外の人物、団体という順に優先権があるものとする。尚研究の依頼は第二までの人物、団体のみ可能とする。
四つ 研究内容は事前に全て神木狩谷に開示じ、承認を受け経過とその結果も報告すること。其の為毎月に会議も兼ねた報告会を実施すること。」
「これらを守れば自由に研究してくれて構わない・・・まぁ程度にもよるがもし破れば俺が責任を取って直々に潰すけどな」
義妹の言葉を引き継ぐと一瞬だけ鋭い視線をこちらに向けるがすぐに笑みを作る。
「でもな俺は見て見たいんだ。狂気を理性や叡智でコントロールする者を排斥するのではなく支えた先にその者達が一体何処にたどり着くのか。だから俺はお前たちの狂気を受け入れよう」
勿論実利的な理由もあるのだろうもしかするとそれが始まりなのかも知れない。だが今彼を動かしているのは純粋なまでの興味。傍から見たら不快だが研究者である私達はそれを否定することが出来ない。興味というのは全ての研究の根幹を成すものだからだ。
「普通は戯言だと笑うのが正しいのだろうな」
しかしそれは目の前の手付金と彼が保有する株に否定される。
「私は受けるに一票。こんな好条件は他にないし、何より初めてでしょ?うちの狂気を受け入れてくれる出資者なんて」
斑鳩の言う通り出資者は確かに今までもいたが私達の狂気を知った途端手を切るか、敵対、約定で雁字搦めにするかの三択で自由に伸び伸びと研究を行ったことなど一度も無かった。それ故に狂気を受け入れるという彼の言葉が胸に染み渡る。後になって思ったが彼らが色々動いたのは言葉に信憑性を持たせる意味合いもあったのかも知れない。まぁどの道私の答えは決まっていたが。
「不安要素が無いとは言わないが・・・それでもここまでしてもらって置いて全く信じないというのも合理的ではない、な」
私達姉妹の意見は一致した。後は先ほどから黙っているお母さまの選択次第だ確実に心は揺らいでいると思うのだけど。
「あ、そうそう。実はゴールドカードの発行なんだけど実は三人共レベルはクリアしてるけどネオベテルの高難度オカルト依頼の達成の条件は満たしてなくてさ。幹部権限でもせいぜい功績の前借が限度なんだよ」
ということは発行後に高難度依頼をこなす必要が出て来るのか。・・・ん?なぜその話を今する?
「という訳でもし傘下の話を受けてくれたら頼みたい依頼があるんだけど」
懐から小箱を取り出す。何故だろう、初めて会ってからまだ1時間も立っていないに彼の様子からただ事ではないと分かってしまうのは。
「はい、これ。昔俺がとある"大天使"を葬った時にドロップしたフォルマなんだけどこれを自由に研究して何か成果出してくれればいい。同じ物をネオベテルと山分けしたけどまだ俺の取り分は残ってるから必要だったらまたその時に依頼するから今回の分は好きに使ってくれ」
あ、それはズルいと私達姉妹の心は一致したと思う。唯でさえ揺らいでいるのに今だに濃いオーラを纏う"大天使"の天使の羽根という最上級のフォルマを渡されたら生粋の研究者はどうなるのか?勿論答えは決まっている。
「ええ、お任せ下さい狩谷"様"!このアルケミスト社の総力を持ってお役に立たせて頂きます!!」
この日からアルケミスト社と私達の運命は大きく変わることになった。かなり力技で変えられた気もしなくもないのだけど。
読了ありがとうございます!「やっぱ正攻法で攻めるのが一番だよね!」という回でした。今回出て来たキャラ(三人共覚醒者です)の詳細は尺が大きくオーバーしたので次回に回します。え、多神連合?この章の後半で活躍するから!多分、きっと!