◯◯◯◯があって今にも死にそうなんだがどうすればいい?   作:電脳図書館

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第四十八話となります!ワルキューレのAAを見つけたけどちょっと遅かったな。


打ち上げの宴

テンカイから情報を聞き出しこの異界の処遇を決める。幸いメシア教が全滅し地脈が落ち着いたこともあり、暴走していた僧達も正気を取り戻しており慎次さんがテンカイと話し合いヤタガラス本部と連絡していたが、どうやらこの異界は拡大しないことと有事の際はテンカイと僧達の力を借りるということで決まったのだけど・・・。

 

「お前らもう帰るのか?」

 

「ええ、私達の任務は封印の監視ですので。役目を終えれば帰還するだけです」

 

 

「もうちょっとお話したかったんだけどね!」

 

 

「ふむ、ならこれから異界内でちょっとした宴会やるんだけど食べてくか?住職からたかゲフンゲフン提供頂いた食材で鍋作ろうと思ってんだけど」

 

「え、いいんですか!?」

 

 

「勿論だ」

 

「オルトリンデ!?いや、その私達は」

 

「多神連合だろうと義理は通すさ。お前達も功労者なんだから遠慮しないの!」

 

この様に強引に宴会に誘いこみ鍋を振舞う。因みに場所が場所なのでお肉だけではなくお酒もないので餅を入れたり、お稲荷さんも出したりとお腹に溜まるものを拵え皆で歓談しながらの食事となった。

 

「このお稲荷さん美味しいです!」

 

 

「お鍋よりも先にお稲荷さんを頬張る辺り狐っぽいな。あ、二亜から聞いたけど【ウチデノコヅチ】が五人に掛けられるようになったそうじゃないか!これで戦略の幅も広がるな」

 

「はい、でも【ウチデノコヅチ】は切り札なので普段使い出来る能力があれば嬉しいのですが・・・」

 

「まぁ燃費も悪いからな」

 

ネオベテルでも仲魔を使役しつつ自分も前線で戦うことの出来るサマナーは意外と少ない。ただ流石に棒立ちしている訳では無く指揮や魔法・アイテム・銃撃など後方からの援護くらいは低レベルサマナーでもほとんどこなせるだろう。前線で戦う俺みたいなタイプも何らかの魔法や物理攻撃スキルを習得しているので春姫のようにアクティブスキルが切り札一枚だけというのも厳しいと思ってしまう。基本的に悪魔の方が素の身体のスペックが人間よりも高いのでスキルなどでその差を埋める為だ・・・え、メガテン主人公の一部はそういったスキルや魔法が無くてもアイテムと武器片手に世界を救ってるって?それはあいつらがおかしんだ。

 

「魔剣とかがあればいいけどそうそう手に入らんし、銃でも使うか?」

 

「銃ですか?・・・そうですね自衛手段は必要ですし」

 

お酒が入っていないからか比較的真面目な話題を話していると命達も話題に入って来る。

 

「確かに私も弓を使っているから自衛手段はあった方がいいかもね」

 

「持つのなら取り回しの良い拳銃がいいでしょうね。咄嗟に取り出せます」

 

「最近はネオベテル製の装備もヤタガラスで販売されるようになりましたから帰ったら選んで見ましょうか?」

 

「とはいえ費用もそれなりに掛かるが・・・あ、勿論それでも耐性装備など優秀なものが多いので助かっているがな」

 

「それは仕方ないですよ桜花殿。装備と言えば狩谷殿は耐性や毒沼などの地形対策はどうしているのですか?」

 

「うーん(ぶっちゃけ折紙の加護で大抵の属性で耐性はあるんだけど)基本は装備だけど【物理無効】みたくスキルで獲得しているものもあるな。因みに装備で獲得している耐性は【呪殺無効】【炎無効】【緊縛無効】【毒無効】【精神無効】、スキルは【物理無効】【奈落のマスク】だな」

 

本当はペルソナで出て来る珍しい属性の耐性装備が欲しいがそれらの装備はまだ数が少なく、その属性攻撃をしてくるシャドウとよく遭遇するペルソナ使いのメンバーに優先で回されているので手に入れるのが難しいのだ。

 

「私のこの着物の防具も先生に貰いましたしな。今回の戦でも助かりましたわ」

 

「輝夜ちゃんソロネの【マハラギダイン】に突撃して無傷で切り抜けてソロネをぶった切ったりしてたのよ?着物の防具に【炎無効】があるからって度胸が凄いわ」

 

「マジか?随分と思い切ったな!中々できることじゃないぞ!」

 

『それは本気で言っているのか?』

 

おかしい、何故皆ツッコミして来るのだろうか?輝夜を褒めただけなんだけどな。

 

「主はもうちょっと自分のことを顧みて欲しいのじゃがの」

 

「だって効率的だし、そん時他に方法あったか?」

 

「狩谷さんの質が悪い所は命を投げ捨てる行動に出る時って「じゃ代案だしてよ」って言われると返答に詰まる場面ばかりなのであまり強く責められない所なんですよね」

 

「そりゃお前常日頃から命投げだす行動するとかただのバカじゃないか」

 

『こ、こいつは・・・!』

 

おかしい、何故皆若干イラっとしているのだろうか?常識を言っただけなんだけどな。

 

「あ、そうだ忘れていた!」

 

「どうしましたテンカイさん?鍋のお代わりですが?」

 

「そうではなく・・・ああいやお代わりは貰うが報酬の話を忘れていたのだ!」

 

「へ?俺達はヤタガラスから貰う予定なんですけど」

 

「それはヤタガラス側からの報酬であろう?我からの助力の報酬は別に渡すのが筋というもの。ヤタガラスには依代を預けるということが報酬として相応しいがお前達には渡していなかったのでな」

 

という訳で別途報酬が発生した。ただ組織単位で渡しているので俺達にも渡す報酬は一つが筋だろう。この場でこの報酬の内容を決められる権利を持つのは俺と折紙、十香、斑鳩、伊砂の五人だ。

 

「で、どうするよ?」

 

「私は別に要らないわよ?こっちの取り分の悪魔素材で十分元が取れるわ」

 

「そうだな、仏教系の悪魔の素材を使って試したい実験や研究もあったから私もそれで構わない」

 

「私もいいぞ。テンカイには色々教えて貰ったからな!」

 

「カリヤに任せる」

 

「普通なら揉める所なのに速攻で決まる辺りうちは変わってるよな」

 

他の四人から報酬を任されたので少し考えて見る。ぱっと思いつくものだと

 

・希少な悪魔素材

・高性能な装備又は道具

・強力な仏教関係の仲魔

 

こんな所か。希少な悪魔素材は言わずもがな、仲魔を選ぶとレベルの目安的に今回の作戦でLv58になったのでそれ以下のレベルになるだろう・・・テンカイとやり合ってたらLv60は行ってたんじゃなかろうか?ちょっと惜しい気もあるがまぁ仕方ない。装備に関しても先程言った希少な属性に耐性のある装備があれば貰うのもいいだろう。便利道具辺りもあればあるほど嬉しいからかなり迷うがここは汎用性を取るか。

 

「ならばもし良ければ友好的な仲魔を一体欲しいですね。テンカイさん関係だと仏教関係の悪魔になるか」

 

「仲魔か・・・この異界内にはお主のレベルに見合う悪魔は居らぬな。では我が呼び出した悪魔と契約するというのは如何か?」

 

「ああ、それでいい。ランダムなのか?」

 

「ある程度は決められる。どんな方面に秀でているかなどな、レベルに関しては狩谷の縁を辿った召喚故適正レベルの悪魔を召喚出来るはずだ」

 

「それなら拠点防衛に秀でた悪魔で頼む。この前地元で俺とメシア教、ガイア教、ファントムソサエティ、ローマ正教が殴り合ったことだし」

 

「五勢力が争うなどどうなっているのだお主の地元は・・・」

 

テンカイに呆れられながら術式の準備に入る。やはりというかその術法ネオベテルとは別物なのだが、まぁ専門知識が無い俺は感覚的に違うとしか分からないのだけど。

 

「では始めるぞ!」

 

「バッチコーイ!」

 

 

テンカイが経を唱えだすと召喚陣に光が灯り輝き少ししてその光が一段と強くなり、俺の目の前に悪魔を呼び出した。

 

「ほう、こちらの私を呼び出すとは珍しいサマナーも居た者だ」

 

【鬼神 クベーラ Lv58】

 

「おお、無事召喚出来たか!俺は神木狩谷だ。これからよろしくなクベーラ!・・・名前は聞いたこと無いが頼もしそうだ」

 

「ふむ、私を知らないということは狙って呼び出した訳では無いのか。ならば狩谷お前は運がいいぞ!」

 

「そうなの?」

 

「クベーラ、クベーラ・・・何かのゲームで出て来た様な」

 

「召喚に用いた術式の関係上仏教関係の悪魔だとは思いますが・・・?」

 

「気配的にそこまで邪悪な存在では無さそうだ。ニュートラル・カオスと言った所か」

 

クベーラの言葉に俺と白織、ロスヴァイセ、バフォメットが頭を捻りながら考えているとテンカイとカーリーが気付いた様だ。

 

「まさか貴方様を呼ぶことになろうとは」

 

「有名な方の側面ではまだ主のレベルでは使役出来ないはずなのじゃが、条件に合っていたクベーラの側面を呼ぶことで霊格を少し下げて使役可能になったのじゃな」

 

「有名・・・なるほど彼だったか。神話の違いで呼び名が変わるから知らなくても無理はない」

 

「彼ということは本来なら男神。でもどう見ても女性見えるのだけど」

 

折紙も気づきアズールは分からないようだが誰もが気になっている疑問を問う。

 

「それは分からんが大方私の本霊が空気を読んだんじゃないか?」

 

「空気を読んだ結果が女体化って何じゃそりゃ!拠点防衛力強化の為に呼んだんですけど!」

 

「拠点防衛力強化、なるほどそれで霊格を下げる為とはいえ多聞天ではなくこちらが選ばれたのも納得は出来るな」

 

「多聞天・・・おいそれってあの仏神の別名やんけ!?」

 

「そちらの名は知っていたか。察しの通り私の本霊は多聞天こと"毘沙門天"!狩谷次第でその霊基を得ることもあるかも知れんな?」

 

「わーおやっぱり(白目)!うちのメンツも人外魔境になったもんだぜ」

 

 

「それではお先に失礼いたします」

 

「いやー思ったよりごちそうになっちゃったよ!」

 

「ヒルデが一番食べていたもんね」

 

「相変わらず遠慮がないわね」

 

「気にするな俺も楽しめたよ」

 

ワルキューレ三姉妹が一足先に帰るということで盛り上がっている宴会場から離れ俺と折紙、ロスヴァイセが見送ることにした。帰りは転移で変えるとのことだ。

 

「今回は助かった。先に三人が助けに入って無ければ反撃する戦力的余裕がテンカイ側に無かったかも知れない」

 

「いえ、それにそちらの援軍が無ければジリ貧でしたでしょうし・・・それにロスヴァイセが一部を除き上手くやれていることを知れましたし」

 

「ぐ!?そ、それはその・・・!」

 

「酒癖か?」

 

「惜しい」

 

「それもあるけどねっとそろそろ時間時間!」

 

「そうだね。それじゃまた・・・今度も敵同士じゃ無ければいいけど」

 

「はは、それはそっちの上司に言ってくれ。そうだろ?」

 

「ええ、結局はそうなります。それでは失礼します狩谷、折紙、ロスヴァイセ」

 

三人がルーンによる転移魔術を行使し、その姿が透けていく。

 

「さよならだ三人共、また無事に会ったら他の姉妹達にも料理を振舞ってやるからさ!」

 

「っ!・・・ありがとうございます」

 

そのやり取りを最後に三人は転移し、姿を掻き消した。最後スルーズが俺の言葉に僅かな動揺を見せた気もするのだが・・・。

 

「まぁ分からんことを考えてもしょうがないな。折紙、ロスヴァイセ逆探知(・・・・)は?」

 

「ダメですね。この異界から少し離れた外に飛んだことは分かりましたがそこまでです」

 

「こちらも地脈から追ったけど同様。転移以外の撤退手段があったみたい」

 

「そっか、当たり前だが転移で一気に本部までは戻らなかったな。それにしても今回来た三人がまともで良かったぜ」

 

「最悪多神連合と行き成り戦端を開くことになっていた可能性もあった。だからあまり深く探らなかった訳だしなお互いに」

 

「ですね、彼女達の言動からオーディン様はまず間違いなく所属しているようですし戦力がどれほどのものかはかり知れません」

 

「そういうロスヴァイセはいいのか上司を相手することになるかも知れないぞ?」

 

「どうでしょう?実際にぶつかるかはオーディン様のお考えに寄りますが・・・ただ今の私はマスターの仲魔であり、ヴァルキリーです。それだけは覚えて置いて下さい」

 

同郷の者達とやり合うかもしれないという俺の懸念はロスヴァイセの覚悟の礼を見れば杞憂だったようで何よりだ。

 

「万が一敵対したら私も全力を出さないといけない」

 

「真名封印で固有能力が使えない折紙の全力、天使化だけじゃ足りないだろうな。だからホワイト・リコリスを作って貰ったんだから。そう考えればあいつらに切り札の情報が渡らなくて良かった」

 

「ホワイト・リコリスの本来のコンセプトは天使化時にこそが真骨頂ですからね」

 

「ああ、だから切り所を間違えたくないな。特に初見はな」

 

ホワイト・リコリスの本霊の力を借りる俺達の切り札の情報が洩れなかったのは大きい。いつまで隠せていられるかは分からないけどな。

 

「もしもの時はお前が頼りだ頼むぜホワイト・リコリス・・・神霊エンシェントデイ(‥‥‥‥)

 

月を眺めながら警戒しつつも頼りにしている折紙の造魔の仲魔にそう告げるのだった。




読了ありがとうございます!次回から新章です。本編で新たに仲間になった鬼神は次回辺りに持っているスキルなどを明かしていきたいと思います。神霊のことについてはもっと後になりますね切り札を切るタイミングで明かす感じになると思います。
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