◯◯◯◯があって今にも死にそうなんだがどうすればいい? 作:電脳図書館
神木家改造計画以外はこの中野区に置いては平穏・・・平穏?な日常はが流れている。今回は中野区の日常とコミュを見て行こう。
【カーリー編】
「カーリーそっちは終わったか?」
「うむ、なます切りにしてやったわ」
俺とカーリーは日常業務として定期的に湧いて出る悪魔を使役するカルト集団を狩っていた。カーリーは悪魔と教団員を区別なくぶった斬り、俺も悪魔と教団員を聖槍で纏めて貫いていた。
「折紙ー、他は?」
『残敵掃討。他に敵性反応無し』
「よしよし・・・にしてもこの手の奴らすぐまた湧くよな。頻度も増えてないか?」
「それほど終末に近づいておるのじゃろうな。とはいえ最近は中野区にちょっかいを掛ける輩も減っては来たがの」
「先の五つ巴の戦いとここじゃ何か小さな儀式でも起こす準備をしたら即日「こんにちは、神殺しです」されるからな」
前から言っていることだがこの中野区に流れる龍脈、地脈、霊脈といった土地を流れるMAGの元は今念話している折紙が完全に掌握している。少なからず儀式というのはそれらに接続っして行うので接続しようとした瞬間に折紙にモロバレになってしまうのだ。しかもそこから逆算されて拠点はバレるはその儀式を試みようとした人間、悪魔をマーキング出来るのだから相手からしたら堪ったものではないだろう。
「何度考えても妹君を敵に回したくはないのじゃ」
「基本クソゲーだもんな。といっても流石に折紙も中野区に覚醒者や悪魔が入って来るのはよほど派手に来なければ感知出来ないんだろ?」
『力を感知能力に多く割り振ればある程度は感知は出来るようになると思うけど』
「それやるとこの土地の霊的防御力とかが下がっちまうだろ。別にネオベテルやヤタガラス、クズノハ以外の覚醒者や悪魔を全部排斥しようって訳じゃないんだ。一般人に迷惑掛けずにこっちに筋を通してくれれば滞在してくれても問題無い」
「ああ、そういえば少し前に挨拶に来た奴が居ったの。確かフリーのデビルサマナーの・・・マヨーネという名前じゃったか?」
「あいつか、前世の原作ではファントムソサエティに所属していたから警戒してトキに調べて貰ったけどフリーだったんだよな・・・若干ダークサマナーよりだったけど」
『カリヤが原作というゲームでは悪魔召喚プログラムやCOMPはファントムソサエティが主に用いていた。でもこの世界ではネオベテルが主導している以上原作よりも組織の規模は小さくなっているのかも知れない』
「確かにあのプログラムとCOMPは凄まじいからの。あれらが無いだけで組織の力はかなり違うじゃろうな。そして規模が小さい分本来なら抱えていたはずの人員がこちらではフリーや他の組織に所属していてもおかしくはないの」
原作のゲームシリーズとこの世界との差異は小さい様で大きい。思い込みで行動したら足元を転ばされてしまうだろう。味方に出来るならその方が良いと俺の伝手でネオベテルとの繋ぎという名の首輪を着けた・・・ブロンズカードからのスタートだしCOMPを買えるようになるまでまだ掛かるだろうが原作でもサマナーとして上澄みの方だろうしシルバーカードに上がるのにそう時間は掛からないはずだ普通のネオベテル製の装備品は買える訳だしな。
「しかし良かったのか?ダークサマナーに限りなく近かったんじゃろ?この町に住むらしいし、首輪を着けたとはいえちょっと心配
なんじゃが」
「一応折紙にマーキングはさせている。それにダークサマナーといっても報酬がちょっと暴利だけど依頼人が財政破綻するラインは超えないようにしてたし、マッチポンプとか阿漕な事はせずに依頼自体はキッチリこなすからまだマシな方だろう」
「主が良ければ妾は何も言わんが・・・もしもの時は対処するぞ?」
「悪いなカーリー・・・神話とはえらい違うけど身体とか精神性とか色々」
「当然じゃろ妾は主の仲魔である『カーリー』であってシヴァ神の伴侶である『カーリー』ではないからな」
「うーん悪魔変化した結果とは言えここまで個別に意識が分かれるもんなのか?干渉とかされない?」
「あー実は最近カーリーの本霊から夢で『血に狂え』『戦いに身を委ねろ』『シヴァを愛せ』とか色々言われてはいるが」
「おもっくそ干渉されてるやんけ!?そういうのはもっと早く言いなさいよ!」
「すまぬ・・・ただ毎度別側面のパールバティが介入して『今夜もすみません』とカーリーの干渉を引っぺがしてくれるので問題は今の所なかったのでな。それに新しく獲得したスキルのお陰で更にマシになっておる」
【主への忠節】
主と認める者への忠誠心がある限り【精神無効】【暴走無効】【不屈の闘志】の効果を得て、戦闘ごとに付き一度だけ距離などの物理的障害を無視して主が受けるダメージを肩代わりすることも出来る。
「え、これそんな経緯で手に入れたの?初めて聞いたときの感動を返して!」
『このスキルを獲得するには『洗脳などが一切関わらない深い主従関係』が第一条件だから感動したのも間違ってはないはず』
「そうじゃそうじゃ・・・しかしそれだけなら他にも獲得している者が多そうなのじゃが?」
『第二条件に『神話・伝承に由来する本来なら起こるはずの暴走、害意、悪心などをその忠誠心で抑え込んだ』というのがある。神話に置いてカーリーがアスラ族を倒したときの勝利の舞で世界を滅ぼし掛けたエピソードが暴走と捉えられたのだと思う。実際分霊にも暴走のリスクはカーリーである以上出て来てしまうから・・・分霊である以上周辺地域が滅ぶ程度だと思うけど』
「「いや全然"程度"ではないんだけど(じゃが)?」」
【暴走無効】ってそういうことかい・・・害意や悪心を押さえたら【害意無効】【悪心無効】などになるということなのだろうか?
「でも何で俺の仲魔のカーリーはそうなったんだろうか。やっぱ悪魔変化だからか?」
「スパルトイ時代も戦士としてほぼ100%の勧誘経緯じゃったし、色々大変じゃったが仲魔になる前と比べるべくも無く充実して居ったから反感など一欠片も無かったとはいえそれだけで抗えるなら苦労せんじゃろう。サマナーの性質に引っ張られた可能性もあるがいくら何でも劇的過ぎじゃしの」
『・・・データ不足だけどカリヤが神殺しであるのと関係しているのかも。カリヤはカーリーをスパルトイ時代からどう思っている?』
「『真面目だけど意外と柔軟な忠節厚い戦士』?イメージだけどな」
『恐らくそのイメージ、認識を持っていたことで人間の『観測の力』で存在認識に介入する神殺しの性質で『神木狩谷の仲魔である嘗てスパルトイと名乗り現在はカーリーを名乗る悪魔』の本質、存在認識を固定化させることになったのだと思う。複数の存在認識が混じる悪魔合体で生み出した個体では無く、元のパーソナリティ、すなわち存在認識の大部分を引き継ぐ悪魔変化で再誕した個体であるのも影響しているはず』
「妾を妾と認識出来ているのは主のお陰ということか。主の固有スキルの一つである【試す者】には試練を設け限界突破や悪魔変化を発生させる確率を引き上げる効果もあるが『試練を突破する行為そのものが存在認識の補強ないし強化』に繋がっているからなのかも知れんな」
「限界突破や悪魔変化の本質は当人の内側、自身の存在認識に自身や世界が合わせた結果よりその認識に相応しい存在に昇華するってことなのかもな。この二つ程では無いにしてもレベルアップにも言えることなのかな?でもこういう場合って逆もありそうなのが怖いけども」
『内側の存在認識の結果自身を昇華させるか堕落させるか或いは周囲や世界の認識で昇華、堕落することは普通の人間にもあり得ること。それに唯一神も他の神々の周囲や世界の認識を歪めて悪魔として貶めていることからも見て取れる』
「そう考えるとあの四文字本当碌な事してないな」
『かくいうその唯一神のこの平行宇宙の『大いなる意志』から送り込まれた端末の一つに過ぎないというのだから滑稽だけど』
「高位天使の妹君もそういうのか」
勿論限界突破、悪魔変化、レベルアップこれらの本質がこれだけだと言い切るつもりもないがその一端には触れることが出来たのかもしれない。
「まぁ何はともあれ、これからも変わらずよろしくな"俺の"カーリー」
「心得て居るわ!"妾の"主よ」
互いにいい笑顔見せ帰路に付く。造魔であるアズールが仲魔達の中で一番信用出来る仲魔ならカーリーは一番信頼出来る仲魔なのかも知れない。
・・・なお二人揃ってルンルン気分になった帰路で警官の方々に幼女を連れた上機嫌な不審者として職質を受けたがライネス直伝の暗示の魔術で危機を脱したりしたのは完全な蛇足である。
「何で俺って最後までシリアスで終われないんだろう?」
「そういう星の元に生まれたんじゃろ」
『哀れな・・・』
割と便利な神殺しの力もこんな時には糞程の役にも立たないなと思ってしまう俺なのだった。
読了ありがとうございます!という訳で平穏?な日常回に入ったのですが、タイムリーだったから筆が乗ったとはいえカーリーの話だけで一話使っちゃたよ。これからは詰めてかないとな。カーリーはもっと深い理由忠誠の理由とか考えたりもしたのですが「そんなのがない」のがらしいと逆に思ったのでこのままにしました。・・・今回のコミュでは印象を深めるために主役キャラ以外人物のAAは使わない方針なのですが今現在の姿であるダンまちの「カーリー」のAAがないので非常にあっさりしたものに・・・誰か作ってくんないかな(他力本願)?あと今話は4fでの四文字戦と旧ダグザのことにも通づるものとして書いています。特に後者は存在認識、存在理由の固定化の対比にもなっていたりします。