◯◯◯◯があって今にも死にそうなんだがどうすればいい?   作:電脳図書館

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第五十四話になります!今回はトキとジャンヌの回になりますが、トキのAAはやる夫スレ伝統の別のキャラの差し替えを行なっています。ジャンヌはわざわざ別の原作から出したので差し替えとか意味無いですしね。


中野区で日常とコミュ5

【トキ編】

 

「そろそろこの支部の諜報事情をどうにかした方がいいと思う」

「あ、やっぱり?」

 

トキから諜報関係の報告書を提出されたときにトキからこの支部の諜報機関についてもの申された。まぁ無理もないだろうなんせ・・・

 

「諜報員が捕虜の私だけっておかしいだろ!?」

「それはそう」

 

「諜報機関の運用ノウハウがないから大規模にやれないのは分かるがせめて正規の人員を一人でもいいから配置するべきだろ!現状諜報関係全部私に丸投げされているんだぞ!捕虜の私に!」

 

「そりゃ俺だってそうしたいけど人材がいないのよ」

 

先の戦いで捕虜になったメシア教過激派、ガイア教の幹部クラスの実力を誇るジャンヌとトキは俺預かりでこの支部で働いている。元所属が所属だっただけに反発が起きそうなものだがジャンヌはメジアンというより元祖ジャンヌダルク好き好きのオタクだし、トキはより強い者に従うというガイア教のルールに素直に従っているのでほとんど反発も起きずにもうすっかりこの支部に順応してしまっている。最初のうちはとりあえずネオベテルカードのシルバーカードを目指してもらっていたので悪魔討伐系の依頼や異界攻略をさせていたがそれを達成後はジャンヌは一神教徒ということでイリナ達が住んでいる地元の教会を手伝わせたり、トキは暗殺者として鍛えた隠密、諜報能力を駆使して諜報活動に出させている。ネオベテルからそういった情報は降りて来るが、ネオベテルという組織自体その手の活動が出来る人員が少ないのでどうしても広く浅い情報になってしまうのでより深い情報を得たいからだ。ただあくまで彼女の本分は暗殺なので諜報能力は本職の諜報員に劣るそうだが元々の能力の高さもあって下手な諜報員よりも活躍してくれている。だが本来なら捕虜であるトキを監視する人員も付けたいのだが残念なことにこの支部に彼女以外まともな諜報要員など皆無に等しい。俺が前世での狩猟の経験や巫女さん仕込みの覚醒修行の影響で隠密が辛うじて出来るという具合である。それも主に戦闘に置ける奇襲、逃走に基づくものであるので都市部のコンクリートジャングルではほぼ意味のないものだ。あと隠密以外の諜報能力は持ち合わせていないので普通に候補外になる。

 

「人材がいないなら育てるんだが諜報とかは才能もそうだが性格的な適正も必要だしな。普通の修行みたいにトキが技術叩き込んで実戦経験を積ませればOKって話じゃないし」

 

「そうだ。そして残念だがこの支部と狩谷が従えている仲魔に適正者はいない」

「育てるのがダメならどっから引っ張って来るしかないな。でもネオベテルにそんな人員はそんな多くないし、いるなら本部の諜報班に所属させるはず。かと言って一支部にヤタガラスとかの他組織の諜報員を借り受けるとか難しいし、第一他組織の人員を諜報に回すとか色んな意味で怖いわ」

 

「情報の横流しなど新しいリスクが増えるだけだからな。かと言ってフリーというのも考え物だが」

 

「信頼性がないしな。だから俺達はフリーを受け入れる体制を整えると共に身元とか抑えている訳だし」

 

「お婆達の苦労が良く分かるというものだ。私は現場だけだったから実感したのはつい最近だが」

派遣もフリーもリスクがあるとなるとどちらかを許容する必要が出て来るだろう。そう考えるとどちらがそのリスクに対処しやすさで考えるか。

 

「フリーにするか。どの道大量増員なんて無理なんだし5人程度の人数なら詳細な身辺調査も可能だろう」

 

「了解した。人を見る目は狩谷の方があるからな人選は任せる・・・しばらくは捕虜の下に就くことに同意してくれる者がいてくれればいいのだが」

 

「そんときは説得(物理)よ」

 

「実力差を示して置くのが一番か、分かったその時は任せて置け」

ガイア教にいたトキにはその方がやりやすいだろう。最上とまではいかないが部隊の統率を取ることが出来ないことに比べればはるかにマシというものだ。

 

「まぁこの件はこれでいいとして休息を取ったら次はこの仕事を頼む。ヤタガラスからだ」

 

「ふむ・・・今回は"本業"か」

「詳しくは渡した資料を確認して欲しいが端的に言えば悪魔の力で作った薬物を流通させようとしている集団がいる。とはいえ小物だから俺が出向け直ぐ潰せるレベルなんだが・・・バックにこの国の議員がついている。中堅だけど」

 

「なるほど、汚職で各方面に便宜を図って成り上がろうとしているのか。愚かな」

 

「中堅で満足出来なかったんだろうな。とはいえそこそこ影響力はあるし、流通もまだしていないからヤタガラスは動き難い・・・しかし薬物ってのは下手な悪魔より厄介だ。ましてや悪魔の力を使ったものなら尚更だ」

 

「だから芽の内に摘むということか。ヤタガラスからの依頼なら後始末は奴らに任せても?」

 

「ああ、そう聞いている。議員さんをやったら証拠は残さず帰って来いまぁ出来るだけ身体の破損は少ない方が良いけどな」

 

「なら無難に毒物でいいか。通常の科学捜査では検出されない毒などこの業界には溢れている」

 

「良く刑事ドラマで"犯行には必ず証拠は残る"と言われているけど証拠はあってもそれを見つけ出せなければ無いのと同じだからな」

 

前世や今世でも刑事ドラマで良く聞くこの台詞だが科学で逃げきれないならファンタジー由来のものを使えばいいだけだ。この手の事情を知らない者なら体よく騙されてくれるだろう・・・主人公レベルで鋭い者がいれば記憶を弄れば解決だ。メシア教過激派みたいであまりやりたくはないがこの世には世間に秘されなければならないことが多いのだから仕方ない。

 

「決行は狩谷が薬物製造現場に踏み込むのと同日同時刻か、決まったら教えてくれ」

 

「分かった。終わったら合流してどこか食いに行くか?襲撃する拠点と議員の事務所や自宅は同じ地域だし」

 

「ふ、奢りならな」

「ちゃっかりしてるな。いいけど」

 

暗殺のことを話しているとは思えない和やかな雰囲気だがこれくらい出来ないと暗殺者は出来ないだろう。取り合ず依頼の準備とその地域の飲食店を調べて置くか。

 

 

数日後朝のニュース番組でとある薬物組織の拠点に警察が乗り込みメンバーを全員逮捕し、薬物を押収したというニュースが放送されそこそこ話題になったが流通する前で被害者がいないということもあって直ぐに世間から忘れ去られた。同日心筋梗塞でとある議員も亡くなったが新聞の隅っこの欄に一度載っただけで世間からは気にも留められなかったとか。あ、それはそうと老舗のウナギの蒲焼き美味しかったです。

 

【ジャンヌ編】

 

「うー、イリナちゃん達がいないと退屈よ!」

 

「だからって支部長の俺をその程度の理由で教会に呼び出すなよ!」

 

ジャンヌに携帯で呼び出された時は何事かと思ったが単に話し相手欲しさに呼ぶってこいつは捕虜という立場をどう思っているのだろう?チョーカーの首締まり機能を使ってやろうかと思ったがギリギリ思い止まる。イリナ達は現在一神教関係の所要でバチカンに滞在している。度々連絡をくれるので寂しさは余りないのだが二人を気にいっていたジャンヌにとって彼女達の不在は堪えるようだ。

 

「一応教会には二亜がいるだろ?今日は秋葉原に行ってるけどな」

 

「二亜ちゃんも可愛いけど毎度上手くいなされちゃうのよね・・・まるで年上を相手しているみたい」

 

そりゃ前世含めれば年上だからな、とはいえないので溜息を吐いて呆れるだけに留める。因みにいなされているとは言うが別に二人の仲が悪いという訳ではないと明言して置こう。

 

「まぁ依頼以外じゃあまり遠出出来ないから色々買ってくれるのはお姉さん的に嬉しいんだけどね!」

 

「何を買って来て貰うんだ?」

 

「各種アニメ、ゲームのジャンヌ関係グッズや同人誌」

 

「やっぱりかこのジャンヌオタク!」

 

「いーじゃない!英雄に憧れるなんて普通でしょ?」

 

「そうだけどお前の部屋整理整頓はされてるけどその手のグッズで絵面が凄いことになってるじゃないか!」

 

「散らかって無ければいいのよ!」

 

俺だってあまり人の趣味にどうこう言いたくないが前に部屋を訪ねたときにあの異常な空間を見てしまった手前支部長としてどうにかしないといけないと思ってしまうのだ。

 

「分かった分かった。ただ部屋に客を呼ぶときは隠すなり置き場所を移動するなりしろよ?初見の人にあれはキツいって」

 

「むむ・・・はぁ分かったわよ。来客のときは隠すようにするわ」

 

ジャンヌの中で葛藤があったようだが渋々了承してくれた。オタクじゃない人間もいるので来客のときくらいは普通の空間になってくれることを願おう。

 

「あ、そういえばまたお見合いや合コンの話がまた来てたわよ?」

「またか、まぁまだ身を固めてないから当然か」

 

この教会には一神教系列の宗派から黒札でありネオベテルの幹部である自分あての縁談が数多く持ち込まれている。しかし思いっきり俺の戦力や子種目的なものが大半なのでイリナ達が突っぱねてくれているのだが、今回はイリナ達が不在なので最初の頃の様にお誘いが激しくなっている。

 

「結婚がそんなにいや?お見合いが重いなら合コンもあるけど」

 

「だってどう考えても宗教のゴタゴタに巻き込まれるしな・・・因みに合コンの男女比は?」

 

「狩谷君入れて10人参加で男女の比率は・・・1:9ね」

 

「それ合コンじゃ無くて美人局だろ(白目)。俺以外全員女性じゃねーか!」

 

「あ、でも全員お持ち帰りOKってあるわよ?」

 

「いやダメだろ教義的に!普段から信仰信仰言ってんだから教義ちゃんと守れよ!」

 

「そんなこと出来たらメシア教過激派なんて生まれないわよ」

 

「そうですね!!」

 

元の職場だけあって実感が籠っているじゃないか。ホンマメシア教はメシア教だよ!

 

「あ、それじゃいっそお姉さんと付き合うってのは「はっ!(嘲笑)」ちょ何で笑うの!?こう見えても結構美人だし、身体のケアだってしてるわよ」

 

「確かに性格が妙にウザかったり、面倒な所があるけど傍から見たら真っ当に美女だと俺も思うでもな」

 

「でも?」

 

「それ以前にお前の今の立場捕虜だからな?俺はお前達を見張る立場でもあるのに手なんて出せねぇよ。刑務所の所長と受刑者が通じてるみたいになっちゃうじゃないかだろうが」

 

「真面目ねぇ。あ、もしかして無理矢理系がお好み?シチュエーションプレイなら付き合うけど」

 

「何でそうなるだよ!?まずお前らは捕虜の立場から出世しないと自由に恋愛も出来ないつってんの!飛躍した思考をしない!」

 

結局夕方に二亜が帰って来るまでジャンヌの駄弁りに付き合わさることになった・・・うん、こいつやっぱり変だけどメシア教向けの性格じゃないな本当に。あと結局縁談の資料は押し付けられた・・・いやだがせめて目を通すのが礼儀と言われれば頷くしかないじゃないか。

 

 

「あれジャンヌさん、それ少年に来ていた縁談の資料の一部よね?資料は少年に渡したんじゃないの?」

 

「ん、ちょっと"論外"なものだけ事前に弾いただけよ。あ、お姉さんちょっと明日からお出かけするから丁度いい依頼を紹介してくれない?」

 

「依頼があったら遠出出来るからね。こっちは真面目に仕事をしてくるなら別にいいけど、行きたい場所はどこかな?」

 

「えーと、こことここ。それから~~」

 

後日複数の依頼を掛け持ちして遠出していたジャンヌが次いでとばかりにほぼカルト化していた一神教系列の新興宗教を幾つか潰して帰って来た。本人曰く偶々見聞きしたから乗り込んだらしい・・・偶々が重なり過ぎだと思うが悪いことはしていないし、潰した中で酷い所では一神教なのにサバトをやってた所もあったので生贄を救った功績で深く聞くのはやめて置こう・・・この話を聞いた反応的に何か知ってそうな二亜も含めて。




読了ありがとうございます!トキのAAはパライソになりました。仮面要素もある静謐と迷いましたがAAの量と般若の仮面が似合いそうなキャラを考えて決めました。基本的に裏の仕事中は仮面被ってると思ってください。
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