五等分の花嫁 -青き騎士と風吹く丘の花嫁たち- 作:ごと嫁よかったBOT
仕事が忙しいタイミングなのと、ごときす終わってないので、プロット修正も終わってなく、更新頻度は低めです。
「しょっぱい、しょっぱいぞ!」
黒いハットとマントをたなびかせる、全身が青の異形の存在は、自身の目の前にいる水色の騎士に向かって言い放った。だが、その姿は既に無数の切り傷によってボロボロであり、水色の騎士が持つ剣によってつけられたキズであることは明白であった。
「そんな姿でよく吠えるな」
水色の騎士がそう言い放ち、黄色のベルト -ゲーマドライバーから自身と同じような騎士が描かれたもの-タドルクエストガシャットを左腰に差し替える。
【TADDLE CRITICAL STRIKE】
差し替えと同時に腰のホルダー -キメワザスロットのボタンが押され、音声が流れるとともに飛び上がった騎士の足に水色のオーラが集中しはじめる。
そして、全身が青の異形に向かい蹴りをあびせると、異形は爆炎に包まれ水色の騎士だけが取り残された。
【GAME CLEAR】
爆発の後に鳴り響いた音とともに、水色の騎士の周辺の空間が置き換わる。採石場のような場所から普通の街並みに変化し、水色の騎士も姿が変化した。鎧が消えて中から現れたのは、白衣をまとった青年だった。
「もしもし、高木さん?鏡です。こちらは無事に完了しました」
『お疲れ様、鏡君。無事患者も意識を取り戻したよ。とりあえず、後のことはこっちでやっておくから、君は直接帰って大丈夫だよ』
「分かりました。それと最後に、電話を中野先生に回してもらってもいいですか?話の途中で急患が入ったので、大事なことが聞けてなくて」
『ん?そうなのかい?わかったよ。中野先生に回しておくね』
鏡と呼ばれた青年はスマホから保留音が流れ始めたことを確認して、近くに止めてあったバイクに腰を掛け、保留音から切り替わるのを待った。そして、1分もしないうちに保留音が停止し、先ほどの高木とは違う、冷徹な雰囲気を感じる低い声の男性が応答した。
『無事に終わったようだね』
「はい。治療は無事完了しました。それよりも話の途中で出ることになってしまいすみませんでした」
『いや、患者の命が優先だからね。優先順位を間違えてはいけないよ』
電話先の男性-中野と呼ばれた人物からの返答に鏡は安心したのかため息をつき、話をつづけた。
「中野先生。元々私が呼び出された理由は何だったのでしょうか」
『君に、1つ仕事を頼みたいんだ』
鏡は首をかしげて、仕事とは何か予想を立てようとした。しかしながら、何か思い浮かぶことはなかった。彼は確かに電話先の相手である中野マルオの病院に席を置いているが、特殊な立場のためか通常の業務は手伝えない。その度合いで言えば、医師・看護師の研修生よりも低い立場だ。
「改まって、仕事と言われてしまうと想像がつきませんが、いったい何でしょうか」
『君には、僕の娘たちの家庭教師を頼みたい』
「家庭教師……ですか」
『ああ、給料は通常の5倍。アットホームな職場だよ』
鏡はマルオの言う娘について、ある程度は知っていた。珍しい5つ子の姉妹で丁度転校が近いというのは聞いており、同時に彼女らの成績は芳しくなく、退学になりそうなところを転校させたことも。だが、彼にはそれを2つ返事で返すことのできない理由があった。
「元々高校への編入でCRに居られる時間が少なくなるのに、家庭教師を始めてしまうのは、高木さんに負担が」
『それは問題ない。愛知でのバグスターウィルス感染症の発症数は関東圏や大阪などに比べて少ない。元々は高木君1人の予定だった所に君が追加できた形だ』
「ですが」
『衛生省の許可は既に取っている。もちろん高木君にもだ』
数年前に起きた【仮面ライダークロニクル騒動】後から、全国的にバグスターウィルスの感染が確認されるようになった。バグスターウィルス自体の感染力は高くなく、発症数は少ないものの、元々設置されていたCRだけでは全国を回ることはできず、発症数の多い都市を中心にCR支部の設立が行われていた。
しかし、バグスターウィルスに対抗できる仮面ライダーへの適正を持つものは少なく、危険も付きまとう。そのため、衛生省はCR特別医師免許と呼ばれるバグスターウィルス専門医師資格を発行した。事情があり、ライダー適正の高さを衛生省が把握していることと、本人の希望も相まって鏡は16歳ながら最年少CR特別医師となっており、発症件数が平均よりは高く、生家もある愛知に派遣された経緯があった。
「...わかりました。お引き受けします。ただ、条件があります」
『なんだい』
「私の分の給料で、もう1人家庭教師を雇っていただけないでしょうか」
『どうしてかね』
「以前の話は忘れていません。なんでも普通の家庭教師を雇ってもまともに授業を受けてもらえなかったんですよね」
『その通りだ。だから、同年代である君に依頼をしたいんだ』
「ええ。その点は察しがついています。ただ、それが落第寸前の5人もとなると、CRの仕事と並行しながらでは厳しいかと。そもそも、私はこの仕事に誇りを持っています。減ってもやめる気はありませんし、疎かにするつもりもありません」
鏡の言葉に少しの沈黙の後、マルオが返答する。
『わかった。だが、もう1人にも別で給料を出す。それでいかせてもらうよ』
「わかりました。よろしくお願いいたします」
『詳細は後日話をしよう。では、失礼するよ』
「はい。お疲れ様です」
電話を終えた鏡は、これからの新生活に頭を悩ませながら、バイクを走らせ始めた。
「高木君。彼にはうちの娘の家庭教師を引き受けてもらうことになったよ」
あたりも暗くなったころ、中野マルオの部屋にはこの病院に派遣されたCR兼任医師である高木が訪れていた。
「助かりました。中野院長。私から彼に行っても素直にCRへ来る頻度を減らすような子じゃないので」
「ああ、僕も彼の真面目な性格は知っている。それに元々衛生省から彼のシフトは減らすように通達もあったからね」
「ははは、私のやるべき事まで彼が請け負っていましたから。飛彩にも怒られてしまいましたよ」
「飛彩というと、彼の後見人の」
「ええ。有名天才外科医、鏡飛彩。同期として誇る彼です」
他愛もない会話の最中、内線が来たことを知らせる音が鳴り、マルオは応対する。
「…すまない。診療の時間のようだ」
「私にかまわず。この度はご迷惑をおかけしました」
「かまわないよ。それに彼は、私の恩人でもあるからね」
マルオはそう言い残して、部屋を出た。
話の進め方、1人称or3人称で迷ってます。とりあえず、1~3話と4~6話でそれぞれのやり方を試しますので、どっちがよかったか投票お願いします。
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1人称
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3人称