五等分の花嫁 -青き騎士と風吹く丘の花嫁たち-   作:ごと嫁よかったBOT

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お試しでこっから3話ほど一人称です。
アンケートもやって、今後どっちで行くか決めたいと思います。


startdashは想定外

 

 家庭教師初日の放課後。昨日、上杉には遅れることと伝えてあり、また家庭教師先である中野姉妹のもとにも今目の前にいる人物が既に連絡を入れていた。

 

「中野先生。これで必要な書類は最後でしょうか」

「すまないね。鏡君」

 

 高木先生が長時間オペに入っており、CR関係者のサインが必要な書類の手続きに呼び出されていた。今日は顔合わせ程度で本格的な授業を開始するつもりはないと伝えていたことも呼び出しにあまり遠慮を感じられなかった理由だろう。

 

「では、俺はこれで失礼します。顔合わせが終わったら一度報告に来ます」

「任せたよ。鏡君」

「はい。それでは」

 

 院長室を出て駐車場に向かい、愛車のエンジンをかける。愛車と言っても年齢上乗れるバイクだ。CRの仕事の関係上、現場に向かうためには救急車に同乗する以外にも必要だろうということで免許は取得していた。

 そして、エンジンが無事にかかったことを確認するとヘルメットを被り、もう一つの職場となる中野家へ向けバイクを走らせ始めた。

 

 

 

 

 

 近くのパーキングにバイクを止め、マンションのエントランスへ入る。そして、端末で部屋番号を入れるとすぐに反応が返ってきた。

 

「はーい」

「中野さんのお宅で間違いないでしょうか。本日より家庭教師を務めさせていただく鏡です」

「今開けまーす」

 

 声からして二乃ではないのはわかる。姉妹の誰かだとは思うが、初対面で声だけで判別するのは不可能だ。すると、ちょうどドアが開いた。エントランスを抜けて、エレベーターに乗る。30階までという少し長いエレベータータイムを味わい、たどり着いた玄関の前でインターホンを押すとスタンバイしていたのかわからないが、ドア越しに返事が聞こえる

 

「ようこそ。鏡さん」

「待ってたぞ」

 

 開け放たれたドアの先で、頭に緑のリボンを付けており、事前に見せてもらった写真の特徴と照らし合わせると、おそらく四葉と思われる少女に出迎えられ、リビングへ入ると上杉が待っていた。

 出迎えに来た1人以外の姉妹たちの姿はなく、上杉だけが、だ。

 

「早速だが、上杉。この状況、説明してくれるな?」

「お、おう」

 

 来る前の理想とは遠くかけ離れた状況に軽く戸惑いながら、上杉と四葉(本人に名前は確認済み)から事情を聴くと思っていたよりも状況が悪かった。事前に聞いていた情報から立てていた最悪の想定、全員がボイコットという状況からは少し外れていたが、上杉の方が想定外だった。

 簡単にまとめると

 

 五女-五月とは昨日の時点で揉め事を起こす

 

 次女と三女-二乃、三玖にはストーカーと間違われて印象最悪

 

 長女-一花は普通にサボり

 

 四女-四葉だけが協力的

 

過半数以上から悪印象を抱かれているという最悪としか言えない状況だった。

 

「とりあえず、姉妹を集めてくれ。まだ顔も合わせていない俺が行くわけにはいかないからな」

 

 この状況をすぐに改善するすべも浮かばず、とりあえず顔合わせだけは済ませるために、上杉と四葉を姉妹のもとへ向かわせる。そして、改めて現在の状況に関して、考え直す。

 上杉に対する姉妹の印象は、現状の平均でマイナス。そもそも上杉自身の対人能力が想定外だったとはいえ、5つ子のことを自分が伝えていなかったことも現状を作り出した要因の1つなのは明白だった。

 慣れないことはするものじゃないと自分の中で片づけてしまえるほど無責任ではないため、上杉のカバーは最低限しなければならないだろう。

 

「あれ、鏡君?」

 

 後ろから声をかけられ、振り向くとジャージを羽織った二乃が立っていた。

 

「お邪魔しているよ。二乃さん」

「何で家に?」

「お父さんから聞いてないかな?家庭教師は2人って」

「……そう。これからクッキー焼くの、出来上がったら食べてって」

 

 二乃は返事も待たずにキッチンへ向かっていった。男が突然家に現れたらもう少し驚くか何かするものだと思うのだが、そんな様子もない。同じ編入生でクラスメイト、それに席も近いということもあり、少しばかり交遊もあることが幸いしたのかはわからないが、現状上杉への印象が悪い状況で俺の印象まで急降下していないようでよかった。週明けからまた学校でも会うわけだし。

 

 そこから20分ほどが経過したころ、ようやく最後の部屋を回り終えたのか廊下に出てきた上杉と、ヘッドホンを首にかけてることからおそらく三玖と思われる少女が部屋の前で何やらもめている様子が視界の端に映った。それと同時にキッチン側から天板を持った二乃も出てきて、上で言い争う2人に声をかけた。

 

「おーい。そこで何やってんの?クッキー作ったんだけど食べる?」

 

 二乃は上の階からの反応を待たず、キッチンへ戻っていき、上の階の揉め事も片が付いたのか、家はまた静かな状態に戻っていった。

 




お仕事、過去一忙しくて土日も会社出てました。
来週までは忙しいので、週半ばでの投稿が難しいかも

話の進め方、1人称or3人称で迷ってます。とりあえず、1~3話と4~6話でそれぞれのやり方を試しますので、どっちがよかったか投票お願いします。

  • 1人称
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